地磯や沖磯などのロックショアは、大型青物をはじめ様々な魚種を狙えるとともに、とてもハードな釣り場として知られています。
それゆえロックショアへは、どのような装備や服装で行くべきか悩む人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ロックショアへ持って行くべき装備や道具、服装までを一挙紹介いたします。
また、春夏秋冬ごとのおすすめと装備品の特徴も解説しますので、これからロックショアを始める方は参考にしてください。
- 釣り歴21年
- 年間釣行50日以上
愛知県在住で休日はもっぱら釣りのことばかり。20年前、友人に誘わて行った根魚釣りに魅了され自らタックルを揃えるように。今はエギングとジギングメインで、地元愛知や三重を中心に、福井や富山にも遠征します。デカイカをこよなく愛する3児(0~7歳)の父で、いつか一緒に釣り出来る日を夢見て日々奮闘中。
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ロックショアとは
ロックショアはサーフや堤防とは違い、段差のある岩場が多く点在する海に面した磯場のことです。
その磯場で行うソルトルアーフィッシングを、ロックショアゲームと言います。
ロックショアには陸続きの地磯と船で渡る沖磯があり、どちらも本格的な装備が欠かせません。
なかでも地磯は険しい山道を歩いて釣り場まで移動するので、体力の消耗が激しくなります。
初心者の方は、慣れるまで渡船で行く沖磯がおすすめです。
またロックショアは波しぶきや天候に左右されるため、安全面を考慮しながら季節に合わせた服装を心がけてください。
ロックショアで釣りする際に装備・服装で気をつけること
ロックショアは足場が非常に滑りやすいため、転倒時にケガをするリスクが大きくなります。
また落水時は危険極まりなく、そのリスクは堤防や漁港のとは比較にならないほどです。
そのためアングラー自身の身を守るために、まずはライフジャケットなど安全装備をしっかり用意しておきましょう。
また足元は、安全性と機動性を備えたロックショア用シューズが欠かせません。
服装については、季節ごとの機能性に長けた動きやすい釣りウエアが最適です。
防水・耐水対策だけでなく、夏は日焼けや虫よけ、冬は防寒などの対策をしっかり行ってください。
季節毎のロックショアの装備や服装
ロックショアは、季節に関係なく安全装備が必需品です。
機動性や体温調整、濡れたり蒸れたりして体力を奪われない機能性などは、一年を通して必要となります。
それでは季節毎のロックショアの装備・服装を見ていきましょう。
冬のロックショアの装備や服装の特徴
冬のロックショアは、凍てつく寒さと冷たい海水で体温の低下を防ぐ対策が必要です。
基本は防寒・防水ジャケットとウェットタイツとなりますが、冬に適した機能性インナーを必ず着用しましょう。
保温効果が高い発熱系インナーがおすすめで、磯歩きでの汗冷えを防ぐ速乾性があると良い効果が得られます。
足元には防水ソックスを、手元に冬に適したグローブを装着することで寒さ対策は万全です。
ライフジャケットの安全機能や機動性を妨げない範囲で、防寒防風対策をしっかり行ってください。
夏のロックショアの装備や服装の特徴
夏の釣りはハーフパンツなど軽装になりがちですが、直射日光などによって知らず知らずのうちに体力を消耗します。
そのためロックショアでは、体力の消耗を軽減する夏用の機能性インナーが欠かせません。
クール機能付きインナーを短パンや半袖シャツの下に着用することで、快適な釣行と日焼け対策が可能です。
さらに夏のロックショアは虫が多いため、インナー等で肌の露出を少なくすることで虫刺されを防げます。
また安全性の高さから、近年ウェットスーツを着用するアングラーも増えてきました。
安全面を考慮しながら、夏に最適な装備でロックショアを楽しみましょう。
秋のロックショアの装備や服装の特徴
秋は春同様にトップシーズンで、日中は過ごしやすく夏日になることも多々あります。
とはいえ朝晩は涼しい日も多くなるため、夏用の軽装備では寒く感じることでしょう。
気温の上がる日中対策としては、着脱しやすいジャケットの用意をおすすめします。
なかでもレインウエアは、厚みや機能性など秋に最適な服装の一つです。
天気が変化しやすい秋は、レインウエアを常備品として持って行くだけでも役に立つでしょう。
波しぶき対策として防水や耐水にすぐれた、高機能な服装がおすすめです。
晩秋の11月以降は本格的に寒いが続くため、冬の装備に切り替えてください。
春のロックショアの装備や服装の特徴
冬の名残で風が冷たく、思ったより気温が上がらない日もあるのが春の特徴です。
そのため状況に合わせて冬用のインナーを着用したり、春夏用の着脱しやすい上着を用いたりする応用力が求められます。
足場の低いロックショアでは荒波が打ち寄せることがあるため、防水・耐水機能が高く撥水・速乾性のあるウエアを選びましょう。
また体の冷えを防ぐことも大切で、足元は防水ソックスが適しています。
アウター系に厚手タイプを選ぶと汗冷えしやすく、またライフジャケット装着の妨げになりかねません。
機動性も考慮のうえ、体温調節しやすい装備がおすすめです。
ロックショアの装備(道具)一覧
ロッド
ターゲットのサイズにもよりますが、大型青物を狙うなら9~10ftクラスのショアジギングロッドが必要です。
ロッド無しでは釣りにならないため、ロックショア用として必ず用意してください。
大型ルアーをキャスティングすることが多く、それに対応できるスペックのものがおすすめです。
メインロッドだけでなく、サブロッドを用意しておくと便利ですね。
リール
ロックショアでは、遠投に適したスピニングリールがおすすめです。
現在はベイトキャスティングモデルもリリースされていますが、初心者の方は使い勝手の良いスピニングモデルを選びましょう。
番手やギア比、ドラグ性能は機種ごとに違うため、色々と比較してみることが大切です。
またロックショアには、ハイギアモデルが適しています。
ルアー
ソルトルアーゲームの必需品で、ロックショアでは主に青物用ハードルアーを使用します。
キジハタなどの根魚にはソフトルアー(ワーム)を使いますが、回遊魚はメタルジグやプラグが最適です。
ターゲットとなる魚種や大きさに合わせて、最適なルアーを用意しましょう。
ルアーが無いと釣りができないため、忘れずに釣り場へ持ち込んでください。
PEライン
ルアーゲームに必要なラインで、大型青物に対応する太さ(号数)が必要です。
低伸度で直線強度に優れ、ロックショアのタフな環境においても感度の良い釣りを楽しめます。
ただし擦れに弱いため、PEラインはショックリーダーをセットで用意しましょう。
豊富なラインナップから、予算や好みに合わせて製品を選ぶことが可能です。
ライフジャケット
ロックショアに関わらず、釣りのマストアイテムがライフジャケットです。
漁港や堤防などと比べて危険度の高い磯釣りでは、自分の身を守るため必ずライフジャケットを着用しましょう。
ベスト型や腰巻き型などから、予算や使い勝手に合わせて好みのものを選べます。
国土交通省認定のタイプA型であれば、遊漁船など様々な用途で使用可能です。
シューズ(磯靴)
ロックショアのフィールドは、とても滑りやすく危険を伴います。
そのため、スパイク仕様でグリップ力の高い磯靴が必須アイテムです。
磯靴はソール形状の異なるタイプがありますが、ロックショアは、スパイクタイプやフェルトスパイクタイプを選んでください。
また釣り場へ移動中、山道の枯れ葉で滑りにくい靴であることも重要です。
グローブ(手袋)
安全性やゲーム中のグリップ力向上に役立つ装備で、季節に合わせて防寒対策や日焼け対策に効果的です。
素材や指の形状が異なる様々なモデルがリリースされ、使い勝手や好みで選べます。
大型青物とのファイトや雨の日でも滑りにくい耐滑性を備えました。
3フィンガーレスタイプは、釣り場での細かい作業が可能な優れものです。
ランディングギャフ・ネット
ロックショアゲームに欠かせないランディングツールで、ギャフは主に青物を取り込む際に使用します。
また足場が高い時や波が荒い時、ネットに収めるのが難しいサイズの時はギャフの出番です。
ロックショアで使うギャフやネットは、ギャフシャフトも一緒に用意してください。
ロッドへの負荷を減らすためにも重要な装備です。
ギャフシャフト
足場の高いロックショアでは、ギャフシャフトな無いと魚を引き抜くのが難しくなります。
またギャフを装着可能なタモの柄も、ギャフシャフト同様に持って行くべき装備です。
振出竿のような伸縮式で、コンパクトに収納できるため持ち運びの邪魔になりません。
長さの異なる様々なモデルがあるため、釣り場の高さに合わせて長さを選べます。
帽子・ヘルメット類
頭部の保護と安全を第一目的に、ロックショアへ出かける際は帽子類を必ず持参しましょう。
より安全性を高めるなら、帽子よりロックショア用ヘルメットが最適です。
夏は釣り用キャップがおすすめで、日差しを遮り過度な日焼けを防止してくれるでしょう。
寒い時期は、防寒機能の高い機能的な製品を選びたいですね。
ウェットスーツ
近年ロックショアで見かけることが多くなった装備で、高い安全性と機動性を誇っています。
薄手の生地は夏用に、厚手のものは冬に適しており、ライフジャケットとの併用で安全性を高めることが可能です。
ウェットスーツは体に密着しているので、慣れるまでは着脱が面倒かもしれません。
適度な保温効果があり、冬は高い防寒性能を発揮してくれます。
ウェットタイツ
濡れても気にならない性能で、波しぶきがかかりやすいロックショアにあると嬉しいアイテムです。
生地の耐候性や耐久性が高く、足場の低いフィールドで特に効果を発揮します。
服装への意識が低くなる夏の着用もおすすめで、アングラーへの負荷も多くありません。
着脱がしやすいため、初めての方も安心して使用できます。
パンツ・ズボン
ストレッチ素材を用い機能性と機動性に優れた釣り用パンツは、そのままロックショアで使えるアイテムです。
その中で夏は速乾性と蒸れないものが適しており、冬用は防風機能の高いズボンを選びましょう。
釣り場までの移動を考えると、防寒パンツは逆に熱くなるので注意が必要です。
さらにロックショア用は、パンツの軽さも必要ですね。
ハーフパンツ
夏限定でおすすめの装備品で、ズボンタイプより通気性に優れて動きやすいのが特徴です。
ハーフパンツのみだと肌が露出して危険なため、ロックショアではインナーと組み合わせるのが良いでしょう。
防水性や速乾性など機能的で、何よりも軽い履き心地が気分を開放的にしてくれます。
また汎用性あるため、タウンユースに使用可能です。
リュック(バックパック)
ロックショアに必要な装備を詰め込むには、リュックの存在が大きな武器になります。
また磯に持ち込むリュックは、完全防水仕様もしくは防水機能が高い製品を選ぶことが重要です。
地磯や沖磯への釣行は30~70L容量の中から、装備品を考えて最適な容量を選んでください。
両手をフリーにできるリュックは、安全性を高めてくれます。
ヒップバッグ
磯歩きにおけるランガンスタイルに最適な装備の一つが、ヒップバッグでしょう。
ルアーケースやプライヤー、小物などを詰め込み、ポイントを移動するのに適しています。
両手をフリーにできることから安全性を高め、機動性も申し分ありません。
腰回りに装着することで安定感が増すので、初めてのロックショアにおすすめです。
防寒ジャケット
冬のロックショアは、想像できない凍てつく寒さに襲われることが多々あります。
そんな時期におすすめなのが防寒ジャケットで、多くの製品に防水機能も備わっています。
中には防風機能を備えたジャケットもあり、冬のロックショアに快適性をもたらしてくれるでしょう。
寒い時期の磯歩きに欠かせない装備の一つです。
偏光サングラス
水面のぎらつきや照り返しをカットできる偏光サングラスは、ロックショアに欠かせない装備の一つです。
太陽光が非常に強い夏に効果的で、紫外線までカットしてくれます。
そのため夏だけでなく、紫外線が多い4~6月にかけてもかなり効果が高いといえるでしょう。
目の健康や安全を保つうえでも、偏光サングラスは必ず持っていきたいですね。
プライヤー
釣り場で作業する時に必要なプライヤーは、ルアーを使用するロックフィッシュゲームに欠かせません。
フックを外したり、スプリットリングを交換する時にとても重宝する道具です。
また製品によってはPEラインカッターが装備されているので、1本持っておくと便利ですね。
海で使用する前提で、サビにくい素材のプライヤーを選んでください。
フィッシュグリップ
手を傷つけず安全に魚が持てるアイテムとして、ロックショアに必要な装備です。
また釣り上げた魚とともに写真を撮る際も、フィッシュグリップは活躍します。
ランディングした魚のアゴを掴むため、それまで暴れていた青物も大人しくなることでしょう。
初心者が安心して使用できるツールとして、ぜひバックパックに忍ばせておいてください。
クーラーボックス
釣り上げた魚の鮮度を保つツールとして忘れていけないのが、クーラーボックスです。
クーラーボックスが便利な理由として、飲食物を保冷したり腰かけたりできることが挙げられます。
なかには、車に置いて磯歩きを楽しむ方もいるでしょう。
釣り場まで持ち込むかどうかはそれぞれですが、ロックショアに欠かせない装備です。
ヘッドライト
マズメや夜間などの視界が悪く足元が見にくい時は、ヘッドライトが欠かせません。
特に釣り場へと向かう山道は、転倒や滑落の危険が高くなります。
ヘッドライトで安全性を高めることで、リスクを低減することが可能です。
ロックショアでは昼間の釣行がメインの方も、ヘッドライトを一つ持っていれば他のゲームに使えますね。
スケール
ヒラマサなどの大型青物を釣り上げた時は、釣ったその場でサイズを計測したいもの。
スケールがあればいつでもどこでも計測可能で、撮影することで記録に残すことが可能です。
さらにデジタルスケールであれば、アナログスケールより正確なサイズを測れます。
ロックショアのターゲットだけでなく、様々な釣り場で使える便利ツールです。
まとめ
ロックショアの装備は、堤防や漁港でのショアジギングと比べて多くなります。
釣り場へ持ち込むリュックの容量には限度があるため、何が必要か考えることが大切です。
ご自身に最適な装備で、磯での大物釣りを楽しんでください。