高級魚として知られるアマダイは釣って楽しく、食べても美味しい魚ですので船釣りでは人気の高いターゲットです。
実はこのアマダイ、色に違いによって3種類に分類され、ひとくくりにはできない違いをもっています。
そこで今回は、3兄弟とも呼ばれる赤・黄・白甘鯛の違いについて解説します。
ぜひ、3種類のアマダイを釣り上げて、自分の目と舌で違いを見分けてください。
- 釣り歴20年
- 釣り大会の出場経験あり
静岡県在住。 小学生のころ、父とサビキ釣りをきっかけに釣りに熱中するようになりました。 ルアー釣りがメインですが、餌での上物釣りや底物釣りまで幅広いジャンルを楽しんでいます。 魚は釣るのも食うのも大好きで釣りバカ人生まっしぐらです。 釣り方や魚への拘りが強く数釣りよりも理想の釣りを求めています。 現在の目標はイシダイ70㎝オーバーです。 離島まで足を運んでもなかなか出会えない王者の魅力に憑りつかれてしまいました。
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アマダイの種類!赤・黄・白甘鯛の違いは何?
見た目の違い
アマダイは赤、黄、白の3種類に別けられ、名前の通り色合いが異なるためすぐに見分けがつきます。
赤アマダイは全体的に赤みがかっており、目の後方に銀白色の三角形をした斑文がついています。
黄アマダイは鰭、頭部が黄色に染まっており、目の後方に赤アマダイのような銀白色の三角形をした斑文がありません。
白アマダイは全体的に赤身が薄く、目の後方に斑文もなく、死んで時間が経つと白変します。
種類 | 体色 | 目の後方の斑文 |
---|---|---|
赤アマダイ | 赤 | 有 |
黄アマダイ | 鰭や頭部が黄色に染まる | 無 |
白アマダイ | 全体的に赤身が薄く死ぬと白変 | 無 |
値段の違い
市場で最も値段が高いのは白アマダイで、漁獲量が少なく味がアマダイよりもよいことが影響しています。
1kgを超える大型の白アマダイはkg単価1万円を超えることも珍しくありません。
一方、赤アマダイは3種類の中で最も漁獲量が多いのですが、kg単価3千円を超える高級魚です。
ブランド化されている若グジはkg単価5千円を超えることも珍しくありません。
黄アマダイに関しては漁獲量が圧倒的に少なく、鮮度落ちが早いため市場に出ることはほとんどありません。
そのため、価格が安定しておらず、kg単価で価値を測ることは難しい魚です。
種類 | Kg単価 |
---|---|
赤アマダイ | 3~5千円ほど |
黄アマダイ | 3種の中で最もkgは安いが安価な魚ではない |
白アマダイ | 6~8千円ほど |
味の違い
アマダイは3種類とも甘み、旨味のバランスが良く芳醇な香りも楽しめる美味しい魚です。
最も味が良いのは白アマダイで、3種類の中でも身がしっかりしており、熱を通しても硬く締まりません。
身の水分が少なく刺身には適さないアマダイですが、白アマダイだけは刺身にしても旨味が強く単純に美味しいと感じます。
一方、赤アマダイは水分が多いため、刺身には適しませんが干物や椀物に適しており、芳醇な香りと旨味を楽しめます。
京料理には欠かせない魚とされており、かぶら蒸し、若狭焼きなどが有名です。
黄アマダイに関しては3種類の中で最も味が劣るといわれていますが、決して不味い魚ではありません。
鮮度落ちによって大きく味が落ちるものの、アマダイ特有の甘みをもっており、昆布〆は絶品です。
種類 | 味の評価 | 刺身 | 焼きもの | 椀物 |
---|---|---|---|---|
赤アマダイ | ★★ | △ | ○ | ○ |
黄アマダイ | ★ | △ | ○ | ○ |
白アマダイ | ★★★ | ○ | ○ | ○ |
生息域の違い
アマダイは3種類とも砂地を好む魚ですので、釣りの際はボトムを叩き砂煙上げて餌の存在をアピールします。
最も深い場所に生息しているのは黄アマダイで水深30~300m、次いで赤アマダイの水深30~140mとなっています。
白アマダイはこの2種類に比べて若干浅く、水深30m~100mとあまり深い場所で釣れることはありません。
赤アマダイを狙って白アマダイが掛かることはありますが、深い場所を好む黄アマダイが掛かることは滅多にありません。
種類 | 生息域 |
---|---|
赤アマダイ | 水深30~140m。主な生息域は千葉県から九州にかけての太平洋沿岸、青森から九州にかけての日本海沿岸、瀬戸内海など |
黄アマダイ | 水深30~300m。主な生息域は千葉県から九州にかけての太平洋沿岸、福井県から九州にかけての日本海沿岸など |
白アマダイ | 水深30~100m。主な生息域は鹿島灘、瀬戸内海、相模湾から九州にかけての太平洋沿岸、福井県から九州西部にかけての日本海沿岸、など。 |
釣りとして価値
味は別として、釣りとしての価値を珍しさで表すと、最も価値があるのは黄アマダイです。
幻と呼ばれる白アマダイよりも釣りで出会えるチャンスが少ない魚といえるでしょう。
次いで白アマダイ、赤アマダイの順となりますが、アマダイ3種類とも決して個体数の多い魚ではありません。
そのため、どのアマダイも釣れたときは素直に価値を認めて喜ぶのが釣りの楽しみです。
種類 | レア度 |
---|---|
赤アマダイ | アマダイ狙いで掛かるのはほとんどが赤アマダイ |
黄アマダイ | 釣りで出会える確率は非常に少なく珍しい魚といっても過言ではない |
白アマダイ | 幻と呼ばれているが、アマダイ狙いで釣れる可能性は大 |
まとめ
白アマダイは幻のアマダイと呼ばれていますが、実は漁獲量が最も少ないのは黄アマダイです。
水分の多い魚ですので鮮度落ちが早く、市場でも見掛ける機会はほとんどありません。
そのため、黄アマダイを釣り上げたときは、じっくり見た目と味をお楽しみください。
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