タックルボックスは釣り具の収納に便利なアイテムですが、持ち歩くことを考えると、やはりデザインも気になる部分でしょう。
カラーなどシンプルなものが多く、好みの色が見つからなかったら、自分で塗装してみるのも一つの方法です。
簡単ではありませんが、思い通りのデザインが作れますし、なによりDIY的な面白さもあります。
そこで今回は、タックルボックスの塗装について、その方法や必要な道具など、徹底解説します。
- 釣り歴15年
- 釣り具の販売経験あり
- 全国10都道府県へ遠征
北国生まれのアマチュア釣り師。前職では量販店で釣り具の販売、企画も担当。釣った魚を調理して食べるのも大好きで、美味しい魚のためならフィールド問わずアクティブに挑戦します。
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目次
- 1 タックルボックスを塗装するメリット
- 2 タックルボックスを塗装するデメリット
- 3 タックルボックスの塗装に必要な道具
- 3.1 アサヒペン 高耐久ラッカースプレー
- 3.2 染めQ プライマースプレー ミッチャクロン マルチ 420ml
- 3.3 GSIクレオス Mr.ホワイトサーフェイサー 1000 徳用 170ml B519
- 3.4 P&G ジョイ W除菌 台所用合成洗剤 逆さボトル 本体 300 mL
- 3.5 エーゼット シリコーンリムーバー スプレー ZEQUE 420ml Y017
- 3.6 3M スコッチ 塗装用マスキングテープ 30mm×18m M40J-30
- 3.7 Ninonly 耐水ペーパー 12枚入り #400・#600・#800・#1000 4種類 各3枚セット
- 3.8 3M 防毒マスク 塗装作業用マスクセット 1200/3311J-55-S1
- 3.9 山本光学 保護ゴーグル YG-5300
- 3.10 水野産業 ニトリルグローブ 黒 パウダーフリー 100枚入 N460
- 4 タックルボックスの塗装手順
- 5 まとめ
タックルボックスを塗装するメリット
タックルボックスの塗装は、興味があっても少し尻込みしてしまう方も多いかもしれません。
まずはタックルボックスを自分で塗装するにはどのようなメリットがあるか、魅力をご紹介します。
好みのデザインが作れる
タックルボックスを自分で塗装すれば、自分の好きなカラーはもちろん、デザインも自分の好みに仕上げることができます。
少し技術と知識は必要ですが、少しこだわれば柄を付けることもできますし、塗装でロゴやイラストを入れることも可能です。
ワンポイント塗装でもイメージがガラッと変わるので、これは大きなメリットでしょう。
古びたタックルボックスをリメイクできる
タックルボックスも外で使うものである以上、傷が付いたり汚れが付いたりすることもありますよね。
そういった部分も塗装で隠したり、大きな傷もパテなどで補修してから塗装すればきれいになるので、上手くいけばほぼ新品同様に仕上がります。
古くなって買い替えを検討しているものなら失敗のダメージも少ないですし、試しに塗装に挑戦してみるのもいいでしょう。
塗装作業が楽しい
筆者としてはこれが一番大きなメリットですが、自分でいろいろ考えて作業するのはとても楽しいです。
最近はDIYがブームですが、タックルボックスのリメイクも立派なDIYで、同様の楽しさがあります。
釣りが好きでも常に釣り場にいるわけにはいかないので、こういったことで釣り具に触れるのもいい体験になるでしょう。
タックルボックスを塗装するデメリット
タックルボックスのリメイクのようなDIYは素晴らしい趣味になりますが、当然リスクもあります。
以下のようなデメリットが大きい場合には、買い換えたり、塗装専門の業者に依頼するといいでしょう。
失敗すると元に戻せない
塗装すると、塗膜がしっかり作れなかったり、ムラが出たりと失敗のリスクがあります。
大きいものの塗装は難しいですし、もし失敗したときに塗装を剥がしても、基本的には元には戻せないと考えておきましょう。
自信がなかったり、失敗したときに買い替えが難しい場合などは、ステッカーチューンなどにとどめるのがおすすめです。
塗装に向かないタックルボックスがある
どんなタックスボックスでも塗装できるわけではなく、素材や形状によっては塗装に向かない場合があります。
具体的にはソフトタイプのタックルボックスや、表面がつるっとした素材には塗料が乗りにくいため、塗装には向きません。
この点も事前に調べて塗料との相性をしっかり調べてから作業しないと、失敗に繋がるので注意しましょう。
完成まで時間がかかる
塗装は一日にしてならず、洗浄から塗料の乾燥まで、いくつかの工程が必要です。
このため、明日釣りに行きたいといった場合に塗装してしまうと、そのタックルボックスは使えなくなってしまいます。
釣りに行く頻度が高い時期は避けてオフシーズンに作業したり、予備のタックルボックスが用意できるときに作業しましょう。
タックルボックスの塗装に必要な道具
製品 | アサヒペン 高耐久ラッカースプレー | 染めQ プライマースプレー ミッチャクロン マルチ 420ml | GSIクレオス Mr.ホワイトサーフェイサー 1000 徳用 170ml B519 | P&G ジョイ W除菌 台所用合成洗剤 逆さボトル 本体 300 mL | エーゼット シリコーンリムーバー スプレー ZEQUE 420ml Y017 | 3M スコッチ 塗装用マスキングテープ 30mm×18m M40J-30 | Ninonly 耐水ペーパー 12枚入り #400・#600・#800・#1000 4種類 各3枚セット | 3M 防毒マスク 塗装作業用マスクセット 1200/3311J-55-S1 | 山本光学 保護ゴーグル YG-5300 | 水野産業 ニトリルグローブ 黒 パウダーフリー 100枚入 N460 |
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価格 | 861円 | 2,380円 | 609円 | 840円 | 437円 | 425円 | 750円 | 1,709円 | 729円 | 1,170円 |
特徴 | 速乾で高耐久!屋外使用にもおすすめのラッカースプレー塗料 | 抜群の塗料乗り!様々な素材に使用できるスプレープライマー | 塗料の発色を最大限に!傷消しと色揚げを同時に行えるサーフェイサー | 塗装前の洗浄におすすめ!油汚れもしっかり除去し無駄なく使える | 塗装面の油分を強力除去!大容量でコスパ良く使える下処理の必需品 | 塗りたくない部分の保護に必須!マスキングテープのスタンダード | 塗装の下地作りに!傷消しから仕上げまでできる4種類セット | 塗装作業の必需品!スプレー塗料の粉塵と有毒性ガスをカットするマスク | 塗料や溶剤から目を保護!リスクを未然に防ぐ保護ゴーグル | 手と素材の汚れ防止に!作業性をアップさせる作業用手袋 |
詳細 | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る | 詳細を見る |
アサヒペン 高耐久ラッカースプレー
シリコン変性アクリル樹脂により、屋外使用するものへの塗装にも適した、ラッカースプレー塗料です。
速乾性でありながら塗装が強く、日光や雨の影響を受けにくいので、屋外で使用するタックルボックスにも適しています。
機能性の塗料としてはカラーバリエーションも豊富なので、色にこだわって塗装をしたい方にもおすすめです。
容量 | 300ml |
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カラバリ | 24 |
- メリット
-
- 発色が良くフィルムを貼ったような仕上がりになった
- 素材への食い付きが良かった
- 耐候性が高くて安心
- デメリット
-
- 使ったあと数日置くとノズルが詰まりやすい
- イメージよりも色が明るかった
染めQ プライマースプレー ミッチャクロン マルチ 420ml
塗料の乗りにくい素材への下処理に最適な、スプレータイプのプライマーです。
樹脂の一部は、下地処理をしても塗装が乗りにくいので、そういった場合に色を乗せる前の処理として必要になります。
筆者も幅広いDIYに使用していますが、金属から樹脂まで幅広い素材に対応してくれるので、タックルボックスの塗装にもおすすめです。
容量 | 420ml |
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- メリット
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- 手間がかかっても使うべき商品
- 安定の密着力
- 塗装が剥がれて困っていたが塗装がはがれにくくなった
- デメリット
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- 乾燥に時間がかかるので注意が必要
- 厚塗りには向かない
- 匂いが強いので十分な換気必須
GSIクレオス Mr.ホワイトサーフェイサー 1000 徳用 170ml B519
サーフェイサーによる傷消し効果と、塗料の発色を向上させる効果が期待できる、白色の下地塗料です。
プラモデル用の塗料ですが、ラッカー塗料にも対応しているので、タックルボックスの塗装に適した耐候性ラッカー塗料も使用できます。
目が細かめなので、塗膜をなだらかに仕上げたい場合は、1000番のサンドペーパーで仕上げてから重ね塗りするのがおすすめです。
容量 | 170ml |
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P&G ジョイ W除菌 台所用合成洗剤 逆さボトル 本体 300 mL
塗装前の汚れを落とすのにおすすめの、皆さんおなじみの台所用洗剤です。
油汚れに非常に強いので、塗装の邪魔になる油分をしっかり除去してくれますし、中性洗剤なので扱いに難しい点もありません。
もっと強力な洗浄剤もありますが、ジョイなら余れば食器を洗うのにも使えて無駄なく使えるので、DIYならこれがおすすめです。
エーゼット シリコーンリムーバー スプレー ZEQUE 420ml Y017
塗装前の最終処理に便利な、油分除去に使用するスプレータイプの溶剤です。
洗剤での洗浄でも撮り切れなかった油分を除去できるので、DIYで塗装する際にはぜひ用意しておきたいマストアイテムです。
カー用品でも同様のものはありますが、この商品はより大容量で価格も安いのでおすすめです。
容量 | 420ml |
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成分 | 石油系溶剤 |
3M スコッチ 塗装用マスキングテープ 30mm×18m M40J-30
タックルボックスのような既製品を塗装するときに、塗料を乗せたくない部分を保護するために使用するテープです。
マスキングテープは適度な粘着力とテープ自体の強度が必要ですが、この商品はどちらもよく、扱いやすいメリットがあります。
30mm以外にも幅も様々なものが用意されているので、細かい部分から広くカバーしたい場合まで使用できます。
サイズ | 30mm/18m |
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材質 | 紙 |
接着剤主成分 | アクリル系 |
Ninonly 耐水ペーパー 12枚入り #400・#600・#800・#1000 4種類 各3枚セット
塗装前の下地処理や傷消し、塗膜を慣らすなど、様々な用途に使用できるサンドペーパーのセットです。
400番は素材の傷消しに、600番は下地作りに、800番で削り粗や塗膜の慣らし、1000番で仕上げと、一通りの作業に対応します。
なお耐水性のサンドペーパーなので、水を付けて作業することも可能です。
3M 防毒マスク 塗装作業用マスクセット 1200/3311J-55-S1
スプレーによる塗装では、有機溶剤と、空気中に舞う塗料の粒子が体に悪影響を与えます。
場合によっては重篤な健康被害に繋がるので、そういった有害物質を吸い込まないようにするためのマスクです。
筆者も使用していますが、サイズ調整が簡単なのでぴったりフィットさせられますし、ベルトが二股になっており、安定するのでお気に入りです。
サイズ | フリー |
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素材 | 熱可塑性エラストマー |
交換用排気弁 | あり |
交換用吸収缶 | あり |
山本光学 保護ゴーグル YG-5300
塗料や溶剤は目に入ると大変危険なので、作業する際は目を守る必要があります。
このタイプのゴーグルは価格も安いですし、メガネの上からでも装着できるので便利です。
筆者も塗装作業で危ない思いをしたことは何度もあるので、どうしてもコストが気になるなら百円ショップのものでもいいので必ず用意しましょう。
水野産業 ニトリルグローブ 黒 パウダーフリー 100枚入 N460
手にフィットし、細かい作業も可能にする、ニトリル製の作業用手袋です。
塗装の際は油分が大敵ですが、手からも皮脂が移ることがあるので、この手袋を履いて作業すれば、油分の付着を防ぐことができます。
また塗料が手に付いた時も落とすのが大変ですが、この手袋で作業をすれば履き直せばOKなので、作業性をアップさせることもできます。
タックルボックスの塗装手順
具体的にタックルボックスを塗装するときの基本的な手順を解説します。
素材やデザインによって手順が前後しますので、今回は単色で塗装することを前提に解説します。
①外せるパーツは外す
まずは、塗装したい部分以外の外せるパーツを外して分解します。
例えばハンドルなどは良く触る部分なので塗装に向かないですし、塗りたいパーツごと取り外しできるなら、外して作業したほうがいいでしょう。
なるべく塗装面以外は外してしまうのがおすすめですが、取れない構造になっている場合には、破損に繋がるので無理に外す必要はありません。
外せないパーツで塗装したくない部分は、後の工程でマスキングすれば大丈夫です。
②きれいに洗浄し脱脂
出来るところまで分解したら、塗装するパーツを、油汚れを落としやすい中性洗剤など使って綺麗に洗浄します。
この工程を省いてしまうと、塗装が油分によってはがれやすくなってしまうので、丁寧に作業しましょう。
汚れも剥がれの原因になったり、仕上がりに影響するので、なるべく取り除きます。
水分が残っているのもよくないので、水洗いした場合はしっかり拭き上げて、十分乾燥させましょう。
洗浄で残った油分も除去するために、洗った後にシリコンリムーバーを吹いて、ウエスで拭き上げると、問題になるほどの油分は残らないです。
シリコンリムーバーは揮発性の脱脂剤なので、十分に換気しながら、ニトリル手袋を付けて作業するのが望ましいです。
③サンドペーパーで下地作り
洗浄と脱脂が終わったら、塗装が乗りやすいように、塗装する面をサンドペーパーでサンディングします。
最初は600番のサンドペーパーでまんべんなくサンディングし、塗装する面に足付けしましょう。
傷がある部分は、600番で磨いてあげることである程度傷を薄くすることもできます。(削り過ぎに注意)
600番でサンディングしただけだとやや仕上がりが荒いので、800~1000番でもサンディングすることで、仕上がりがきれいになりやすいです。
この作業をしている間にも油分が付いてしまうことがあるので、サンディング後に水拭きし、もう一度シリコンオフで油分を除去しましょう。
④必要に応じてマスキング
下地作りができたら、塗装したくない部分にマスキングテープを貼りましょう。
塗りたくない部分や取れなかったパーツの部分はもちろん、ヒンジがある部分などもマスキングテープで保護してあげると安心です。
マスキングテープをしっかり貼れていないと、隙間から塗料が入り込んでしまうので、フチまでしっかり貼るように注意しましょう。
この作業の時も、手から油分が付いてしまわないよう、できればタックルボックスに触れる手にはニトリル手袋を履いておくのがおすすめです。
⑤下地塗装
マスキングテープをしっかり貼ったら塗装の作業に入りますが、まずは色を乗せる前に、下地塗装をします。
プライマーを吹くことで、下地処理だけよりも塗料が素材に密着しやすくなります。
プライマーを吹いて乾燥させたら、必要に応じてサーフェイサー、ないし白色の塗料を吹きます。
サーフェイサーには傷消しと塗料の発色をよくする効果、白色塗料には塗料の発色をよくする効果があるので、必要な方を選択しましょう。
サーフェイサーや白色の塗装は、1層吹いた後に、800~1000番でサンディングして、重ねて吹くときれいに仕上がります。
なお、下地を含む塗装の作業では、新聞紙などで周囲を養生したうえで、十分に換気し、メガネと手袋、防毒マスクを着用して作業しましょう。
⑥塗装(色を乗せる)
下地が十分に乾燥したら、いよいよ色を乗せていく作業です。
スプレーは近づけすぎても遠すぎてもよくないので、スプレー塗装に慣れていない方は、新聞などで練習しておくと安心です。
スプレーする際は、拭き始めと吹き終わりは塗装面の上で行わず、左右ないし上下に動かしながら吹き付けましょう。
塗装する際は1度で色を乗せず、いったん軽く乾燥させ、2層、3層と薄く塗り重ねると、仕上がりがきれいになります。
寒い時期はガス圧が下がって失敗しやすいので、一気に作業せず、少しスプレー缶を休ませながら、手で温めつつ作業するのがおすすめです。
色を乗せ終わったら、軽く塗装が乾いたタイミングでマスキングを剥がしましょう。
⑦十分に乾燥させて完成
塗装が終わったら、塗料を完全に乾燥させて、組み立てたら完成です。
塗料は触れる程度に乾いていても、完全に乾燥しているわけではないので、十分に乾燥させることが重要です。
時期によっては数日かかることもあるので、不安であれば十分に乾燥させてから組み立てるのが無難でしょう。
なお、塗装面は想像以上に弱く、少しスレただけでも剥がれてしまうことがあります。
心配であれば、塗膜を厚くするために重ね塗りを増やすか、色を乗せた後、仕上げにトップコートを吹くのも一つの方法です。
満足する仕上がりは人それぞれなので、やり過ぎに注意しつつ、納得いくまで試してみましょう。
もし失敗したら
もし仕上がりに満足いかなかったり、失敗してしまった場合は、完全に元に戻すことはできないものの、作業をやり直すことで軽減できます。
塗料はがし剤が使える素材であれば、塗装を剥がして、もう一度下地塗装からやり直すことも可能です。
それが難しい場合は、乾燥させた後にサンドペーパーで失敗した部分を可能な範囲で削り落とし、再度塗装することで失敗を軽減できます。
まとめ
タックルボックスの塗装は、好きなデザインを作れるだけでなく、古いタックルボックスをリメイクできるなどメリットもあります。
作業には様々な注意点もありますが、使う商品の注意書きをよく見ながら、楽しんでタックルボックスを塗装してみてくださいね。
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