鮎釣りの世界は、日進月歩。
毎年、各メーカーから新しい技術を取り入れ、革新された鮎竿が新発売されています。
各メーカーでは、それぞれ技術スタッフの研究と、各メーカーのテスターの実釣テストの積み重ねで、最新の鮎竿を開発しています。
最新の技術で作られた道具で、最新の技術を使って友釣りをする。
こうして、自分の友釣りの技術を向上させていくのも、鮎の友釣りの一つの魅力です。
今回は、有名メーカーの一つであるシマノの鮎竿に視点を置いて、見ていきたいと思います。
- 釣り歴55年
- 元釣具屋店員
- 釣具に累計2000万円程使用
釣りは5歳の時父親に大阪の猪名川にマブナ釣りに連れて行ってもらってから続けています。好きな釣りはヘラ鮒釣り、筏釣り、渓流釣り、鮎の友釣りです。道具は工夫や自作するのもまた釣りの楽しみ。釣りは自然相手の遊び、自然を大切にしながら楽しんでいきたいものですね。
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目次
シマノとは?シマノ製の鮎竿の特徴は?
昔、各メーカーによって、竿には得意分野がありました。
シマノの得意分野は、立て竿泳がせ、そしてズームです。
天然遡上鮎が減り、放流鮎の主流であった湖産鮎から、人口種苗鮎の放流が主となった頃です。
群れる人口種苗鮎によって、友釣りのメインフィールドが、緩瀬やチャラ瀬、トロ場が主流となった頃のことです。
そういうポイントでの釣り方は、柔らかい竿を使って、立て竿で泳がせる釣り方の方が、合っていました。
繊細な竿操作による、緻密なオバセ操作ができるぶれない穂先。
柔らかい竿でも、掛け鮎を抜きやすくするズーム機能。
今では、人口種苗鮎も品種の改良によって、フィールドに偏りがなくなってきました。
そして、釣り人の釣り方の個性に合わせて、多種多様なラインナップがなされるようになり、際だった特徴はなくなりました。
しかし、長年研究し、追求されたその技術は、シマノの鮎竿の良さとして、細部で活かされています。
シマノ製の鮎竿の選び方
長さ
シマノの鮎竿は、クラスやタイプによって、6mから11mまでの多種な長さの竿が、ラインナップされています。
けれども、メインの長さは9m。
タイプによっては、最近注目の短尺8.5mも用意されています。
研究開発のメインの長さは9mなので、その竿の一番性能が発揮されるのは、9mと言えるでしょう。
ただ、短尺に特化して開発されている、小太刀シリーズは8mがメインになっています。
傾向として荒瀬、激流での良型ねらいは長尺、サブロッドとして汎用性を持つ、ベーシッククラスで、短尺が用意されています。
使用する用途に合わせて、長さを選ぶといいでしょう。
硬さ(パワー)
シマノの鮎竿の硬さは、Hランクという表現で表されています。
この表し方は、他のメーカーの鮎竿にはない、シマノ独特の表し方です。
現在出ている竿の一番柔らかい竿が、H2.0。
そして一番硬い竿が、H4.7。
この表し方を他のメーカーの硬さの表し方であらわしてみると、H2,25が中硬、H2.5が硬中硬、H2.75が硬調ぐらいです。
H2.9以上は、だいたい荒瀬や大型鮎ねらいの竿となります。
対象の鮎の大きさで言えば、H2.25 ~18cm、H2.5 ~20cm、H2.75 ~25cmとなります。
自分の行く川で、掛かる鮎のレギュラーサイズから、合う硬さを選ぶといいでしょう。
調子
シマノの鮎竿の得意分野は、泳がせ釣りです。
なので、その持ち味は先調子にあります。
従って、やはり先調子の竿が多く、ラインナップされています。
そして、引き釣りで活躍する竿は、その先調子を生かした本調子の竿。
この調子は、瀬での引き釣りでも、泳がせ釣りでも、オールマイティーに使えると言うことで、人気がある調子でもあります。
荒い瀬で鉛使用も可能な瀬釣り専用の竿は、胴調子。
自分が釣るスタイルに合わせて選ぶといいですね。
価格帯
シマノの鮎竿は、そのクラスによって、価格帯が違ってきます。
その違いは、使われている素材や機能、塗装、仕上げによるものです。
やはり良い素材を使って、優れた機能を搭載し、表面塗装も最高の仕上げにしたものは高額になります。
エントリークラスの竿の価格帯は、35000円~80000円。
ミドルクラスの竿の価格帯は、148000円~213000円。
スペシャルクラスの竿の価格帯は、190000円~285000円。
そしてリミテッドプロクラスの竿が、375000円~395000円と設定されています。
初心者向けの激安シマノ鮎竿おすすめ3選
【シマノ】
TOMOAYU(友鮎)80NM(373106)
初心者と言っても、いろいろな方がいらっしゃると思います。
まだ友釣りをしたこともなく、今後も続けていくかどうかわからないという方へのおすすめはこの竿です。
この竿は、引き釣り愛好家の方々には、群を抜いて人気の高いFW調子を採用しています。
硬さもH2.75と中型から良型まで、対応できる硬さです。
クラス的に使われている素材からも、どうしても重くなりますが、80の長さなら気にならない重さ(230g)です。
またこの長さなら、長い鮎竿に慣れていなくても、取り回しがしやすいです。
今後も、友釣りを続けていくかどうかわからないのであれば、取りあえず安価な竿を購入するのがいいと思います。
【シマノ】
NAIAD(ナイアード) H2.6 90NF(363107)
じっくり友釣りの良さを見つけ、上達していきたいと思ってる人は、このNAIADがおすすめです。
この竿は、大抵の河川の数釣り対象となる、18cm~20cmクラスの鮎を対象にした硬さを備えています。
また、調子も、引き釣りでも泳がせ釣りでも対応できる、先調子に近い本調子となっています。
重さも、9.0mで255gと1日使っても重さが負担にならない重さに、仕上げられています。
標準穂先の他に、タフテック、スイスイ穂先も付属で付いています。
【シマノ】
KOHRIN (香鱗)H2.75 85-90ZP(366993)
「とにかく友釣りができたらいい。」「安い竿でいい。」という方には、この竿です。
最初に紹介しました「TOMOAYU(友鮎)」のズーム登載版です。
硬さは、H2.75と不意の良型にも十分対応できる硬さ。
調子は、引き釣り人気のFW調子で、立て竿使用も可能な本調子クラス的に、少し重いですが、普段仕様はズームINして8.5mで使えば負担は少なくて済みます。
遠くのポイントや、良型の引き抜きには、ズームアップしての9.0m使用も可能。
標準穂先の他に、タフテック、スイスイ穂先も付属で付いています。
人気なシマノの鮎竿おすすめ5選
【シマノ】
LIMITED PRO FW VERY BEST S90NR(394637)
数々のトーナメントを制覇した、シマノインストラクター小沢剛さんが、愛用しているFWです。
瀬の引き釣りでは、囮が浮かずについてくると、瀬での引き釣り愛好家には絶賛で、シマノ鮎竿の中では、一番の人気です。
LIMITED PROは、シマノ鮎竿の最高峰。
その軽さ、感度、調子バランス等、鮎竿に必要な要素の、最上級のものが集まっています。
それだけに、価格の方も最高峰ですが、トップトーナメンターや鮎の友釣りを極めた上級者なら、一度は手にしてみたい名竿です。
【シマノ】
LIMITED PRO RS90 NR(394675)
こちらも、シマノジャパンカップトーナメント全国大会で、3回の優勝経験を持つ、島啓吾さん御用達のソリッド穂先登載竿です。
立て竿で、ソリッド穂先を効かせた、上方テンションの泳がせ釣りでの、精密な竿操作が可能となる竿です。
掛かり鮎の取り込みの際の、穂先が大きく曲がることによる不安定さも、胴のシャキットした張りで解消されるRS調子。
もちろん、瀬での引き釣り時には、ソリッド効果で、囮が底波に張り付いたように潜って引ける。
穂先には、標準のノーマルRS穂先の他に、高感度のエキサイトRS穂先と大型鮎対応のパワータイプRSの穂先が、付属します。
シマノ最上級機種のLIMITED PROで、最上級の竿操作技術で囮を操作し、思いのままに鮎を掛ける。
こちらも、トップトーナメンターや上級実力者なら、是非一度は持ってみたい名竿です。
【シマノ】
SPECIAL Kisoi(競) MI H2.6NM(373052)
精密な竿操作によって、徹底したオバセ管理をし、釣り人の意のままに囮を操る。
シマノが長年研究し、積み上げてきた技術と泳がせ竿に必要な要素が、この竿にはつまっています。
また、精密な竿操作を続けるのに必要な集中力を維持することができる持ち重り感の徹底排除。
元より、9.0mで222gという軽さでありながら、この竿を立て竿に構えたとき、表示重量以上に、さらに軽いと感じます。
MIの持ち味が最高に発揮できるのは、H2.25 の硬さであると言われていますが、近年は、放流鮎が大型化されています。
スペシャル競のH2.6の硬さがあれば、良型鮎に対しても十分な対峙ができると思います。
泳がせ釣りを極めようと思っておられる釣り人は、一度この竿を持つと二度と離すことができない、信頼感の厚い相棒となることでしょう。
【シマノ】
SPECIAL 小太刀S80-85ZR(300546)
近年、短竿ブームと言われ、普通使いの9.0mの長さより短い竿が、注目されています。
この小太刀は、ブーム到来以前より、短竿有利の中上流域の大石のある瀬での釣りをイメージして設計された竿です。
その小太刀に、今回しなやかで、引き釣りにも対応できる本調子モデルのSタイプが追加ラインナップされました。
いろんなポイントに、柔軟に対応できるズーム機能が搭載されたZRがあれば、短竿友釣りの世界が、広がることでしょう。
【シマノ】
SPECIAL Triple Force 急瀬T90NV(300591)
シマノ最強瀬釣り竿の、トリプルフォース。
激しい流れに立ち込んで、良型鮎を次々にぶち抜く。
そんな瀬釣り師たちは、こぞってこの竿を手にします。
急瀬Tは、パワーがいる瀬で、一番活躍する急瀬調子でありながら、操作性、感度、対応力を犠牲にしない竿です。
掛かる瀬竿ではなく、掛ける瀬竿。
釣り人の意を囮に伝え、思ったポイントで思ったように掛ける。
積極的、攻撃的瀬釣りを可能にする竿です。
シマノの中古鮎竿を買うのはアリ?注意点は?
鮎竿の進化は、日進月歩。
毎年のように、新しい技術が投入された、多種類の新竿が発売されます。
「その竿はどんな感じ?どんな使い良さがあるんだろう。」
と手にして、実際に使ってみたいものです。
けれども、新品の鮎竿は、1本の値段が大変高価ですから、そんな軽い気持ちで試し買いなどできるものではありません。
それが、中古の竿だと、ぐっと値段が下がりますから、かなり軽い感じで購入するということもできたりします。
しかし、中古の鮎竿を購入する際には、いくつかの注意点があります。
中古の竿は大きく分けて二種類あります。
一つは新古竿(型落ち)です。
その竿の新しいモデルが発売されたから、旧モデルは古い竿ということになって、安売りされるものです。
これは、大変お買い得ですね。
一つ前のモデルだから、全然使えないということはありません。
初めてその機種を手にするというのなら、十分にその機種の使用感を味わうことができます。
ただし、新古竿というものに出会える確率は、大変低いです。
昨今、高価なタイプの竿は店頭には置かず、注文販売が主となっています。
店頭売りの竿でも、小売店は型落ちになった時点で、メーカーに引き取りに出します。
なので、型落ちの竿が市場に流通するということは、大変少ないのです。
それでも、購入できた時には、その竿が破損したとき、その竿の部品は5年ほどしかないということを、承知しておく必要があります。
もう一つは、誰かが購入して使用していた中古竿です。
この場合は、購入対象の竿が、かなり古い発売年のものということもあります。
シマノでは、ある年に大幅なモデルチェンジをしていることがあるので、その辺りをよく調べて、納得して購入する必要があります。
例えば、2001年から竿の塗装がチタンコーティングになっており、それ以前と比べると大幅に感度、重量が変わっています。
また、前使用者の使用によって、目に見えなくても、竿に大きなダメージが与えられていることがあります。
極限まで精錬された鮎竿は、使用者が気が付かないようなダメージでも、それがもとで簡単に折れてしまうことがあります。
過去に使用された中古竿は、外見がきれいな竿でも、使用中にいとも簡単に折れるということがあることを覚悟する必要があります。
そして、その折れたとき、部品保存5年の限りから、メーカー修理不可能の可能性があります。
つまり、その中古竿は、発売年によっては「折れたらしまい。」という使い捨て感を持って購入しないといけません。
シマノの鮎竿を修理(リペア)するには
竿の故障にはいろいろありますが、竿全体に関わる物ではない部分的な故障の場合メーカ修理に出すのが得策です。
穂先の先端部、玉口、ズーム部、グリップ、竿栓、尻栓。
こういったところは、大抵メーカーで修理してもらえますので、釣り具屋さんに修理依頼をしましょう。
問題なのは竿折れ、竿のブランクスの破損です。
一番いいのは、メーカーに依頼しての部品交換です。
ただ、高額な鮎竿の部品は、とても値段が高いです。
元竿の場合は、その竿の定価の半分ぐらいの価格がします。
保証期間中であれば、免責金額だけ払えば済みますが、竿の保証は1年。
鮎竿なんて季節使用ですから、実質の期間は半年です。
鮎竿は、高額の物ほど精密にできていますから、よく折れます。
その時のために、損害保険に加入しておくのも、一つの方法です。
その竿が部品保存期間を過ぎた竿の場合、メーカーでも修理不能です。
その場合の修理は、残った部品を継ぎ合わせて使えるようにするしかありません。
折れたのが元竿の場合は、結構修理しやすいです。
折れた部分に、外側から当て竿をして、接着すればいいのです。
若干重量が重くなりますが、使用するのに支障はありません。
自分でするか、ちょっと手慣れた技術を持っている近所の釣り具屋さんで、やってくれるところもあるでしょう。
折れたのが穂先の場合は、釣り具屋に補修用穂先を置いてるところがあるので、二番との継ぎ目部が合う穂先を購入して、継げばいいです。
この場合、若干調子が変わってしまいますが、使用は可能になります。
また、違う竿でも継ぎ目部が合えば使えるので、メーカーの替え穂先を購入して差し替えるという方法もあります。
シマノにも他機種の部品でいろいろな径の穂先がありますし、サンテック社では細かい元径別の替え穂先が販売されています。
問題は中竿です。
この場合、外側を巻いても内側を巻いても、テーパー度の低い鮎竿では、伸縮できなくなってしまうので、簡易修理は不可能です。
たまたま径の合う他の竿の部品が手に入れば、差し替えたら使用は可能でしょう。
ただし、調子は元の竿のそれを望むことはできません。
こういう場合に、高い技術で、折れた部分がわからないほど、立派に修理してくれるところが、日本に一カ所だけあるらしいです。
修理依頼予約がいっぱいで、だいぶ期間が掛かるらしいですが、自分責任で調べてみられるといいでしょう。
まとめ
鮎の友釣りは、高度な技術、高度な技を身につければ、それが釣果に直結する世界です。
そして、その技術の進歩は、道具の進歩にも支えられています。
日々、進化成長していくシマノの鮎竿。
今後も、どんなワクワクドキドキを、私たち鮎の友釣り師に体験させてくれるのか。
シマノの鮎竿の進化が、楽しみですね。
シマノの鮎竿の購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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