パックロッドケースは自作できる?手順や道具を紹介!

パックロッドは仕舞寸法が短く、携帯性に優れていますが、その仕舞寸法は様々で、ケース選びに困ることも少なくありません。

既製品のケースでは対応できないサイズもあり、求める機能性がなかったり、無理に入れると破損に繋がることもあります。

そんなときは手持ちのパックロッドに合わせてケースを自作するのも一つの方法で、意外と簡単に作ることも可能です。

そこで今回は、パックロッド用ケースの自作について、手順や必要な道具をご紹介します。

塩谷純一郎
執筆者
  • 釣り歴15年
  • 釣り具の販売経験あり
  • 全国10都道府県へ遠征

北国生まれのアマチュア釣り師。前職では量販店で釣り具の販売、企画も担当。釣った魚を調理して食べるのも大好きで、美味しい魚のためならフィールド問わずアクティブに挑戦します。

パックロッドケースは自作できる?

パックロッドはロッドケースが付属することも多いですが、付属のロッドケースに不満があることも多いでしょう。

市販のケースでは対応できない仕舞寸法のものもありますが、そういった場合には自作するのもおすすめです。

どういったケースにするかで難易度は変わりますが、工夫次第で簡単に作ることも可能です。

布製であれば裁縫ができれば作成できますし、既存のプラスチックケースを加工してケースにすることもできます。

中でも塩ビパイプを使った自作は、ロッドの保護能力も高いですし、作業も比較的簡単です。

今回は塩ビパイプを使って、好みの仕舞寸法でハードタイプのロッドケースを作る方法を解説します。

パックロッドケースの自作に必要な道具

  • 塩ビパイプ
  • エンドキャップ
  • ロッドショルダーベルト
  • スポンジシート
  • パイプ鋸
  • サンドペーパー
  • 塗料・リメイクシート

関西化工 塩ビパイプ VP PVC VP50

ロッドケースの本体として!給排水用で強度もばっちり

住宅等の給排水に使用される、VP50規格の塩ビパイプです。

これをロッドケースの本体に使用し、ハードタイプのロッドケースを作成します。

塩ビパイプには、給排水用で厚手のVP、排水専用のVU規格がありますが、肉厚なVPのほうがロッドケース用としては適しています。

クッションを仕込むことも踏まえて、仕舞寸法より長めのものを選びましょう。

サイズ 外径60mm×長さ500mm

旭日産業株式会社 エンドキャップ(ドレンパイプ)用継手 VP50用

ロッドケースのふたに!両端をふさいでパイプをケースに

上記した塩ビパイプの両端に取り付けて、パイプをケースにするためのキャップとして使用します。

塩ビパイプには規格とサイズが様々あるので、選んだ塩ビパイプの規格に合わせたものを選ぶ必要があります。

基本的には頻繁な取り外しを前提にしていないものなので、サンドペーパーで削って適度に抵抗を調整しましょう。

Booms Fishing RS4 釣りショルダーベルト

背負えるケースの自作に!手軽に取り外し可能なショルダーベルト

塩ビパイプに取り付けて、背負えるロッドケースを作るときに便利なロッドショルダーベルトです。

VP50であればそのまま取り付けできるので、加工せずにショルダーベルトを取り付けて、背負って持ち歩くことができます。

太い塩ビパイプに使用する場合は、長めのベルクロ付きのバンドとショルダーベルトを別で購入するといいでしょう。

ショルダーサイズ 750~1200×40mm
ベルトサイズ 280×35mm

低反発ウレタン KTHU-2030

ロッドティップの破損防止に!エンドキャップに仕込む緩衝材

ロッドケースの中ではロッドが動いてしまうので、ロッドのティップなどを守るために緩衝材を設置すると安心です。

シート状のスポンジをカットし、エンドキャップの中に取り付けるのが手軽でしょう。

VP50は内径約51cmなのでこのサイズで十分ですが、太い塩ビパイプを使用する場合は、必要に応じて大きいシートを用意します。

サイズ 200×200×30mm
カラー

SK11 替刃式パイプ鋸 240mm

ぴったりの仕舞寸でケースを自作!パイプ材切断専用ののこぎり

塩ビパイプやアクリルパイプ、アルミパイプなど、パイプ材の切断のためののこぎりです。

塩ビパイプは仕舞寸法に適した長さで売っているとは限らないので、この鋸を使ってカットすれば、ピッタリの長さで自作できます。

なお、一部ホームセンターでは塩ビパイプの有料カットサービスを行っている場合もあるので、利用できる場合はのこぎりは不要です。

サイズ 幅65×高さ340×奥行き16mm
重量 重量64g
刃長 240mm
刃厚 0.7mm

セメダイン 塩ビパイプ用 接着剤 30ml CA-123

塩ビをガッチリ接着!エンドキャップを固定するための接着剤

塩ビパイプを溶かして強力に溶着するための、塩ビ素材専用接着剤です。

エンドキャップは塩ビパイプの両端に接着しますが、持ち歩く際に底が抜けてしまわないよう、片方を接着する際に使用します。

通常は圧着でも簡単には抜けないので、固定してしまわない場合はこの接着剤は用意しなくても構いません。

  •  
容量 30ml

ソフト99 99工房 補修用品 耐水サンドペーパーセット M

切断面のバリ取りや塗装の下地作りに!便利なサンドペーパーセット

DIYの必須アイテムともいえるサンドペーパーですが、ロッドケースの自作でも用意しておくアイテムです。

塩ビパイプを切断したときのバリを処理したり、エンドキャップの調整、塗装する際は塗装前の足付けするのに使います。

DIYに慣れていれば必要な番手をバラ売りで買えば問題ありませんが、初心者の方はセットで買うといいでしょう。

サイズ 93×230mm
入り数 6

アトムハウスペイント 水性スプレー 300ML つや消し黒

塩ビをドレスアップ!コスパ良く水性で扱いやすいスプレー塗料

塩ビパイプは独特なグレーで、そのままだと見た目が良くないので、気になる方は塗装するのもおすすめです。

アトムハウスペイントの水性スプレーは硬質塩ビに対応しており、速乾タイプなので初心者の方でも扱いやすいです。

色も43色展開でコスパも優れているので、好みの色でおしゃれなロッドケースを作ることも可能です。

容量 300ml

Boobest ダークブルー 壁紙シール

手軽で簡単にドレスアップ!塗料いらずでケースを装飾

スプレー塗装は好きな色のロッドケースを作ることができますが、住宅環境によっては塗装が難しい場合もあるでしょう。

そんなときはリメイクシートやカッティングシートを貼ることで、ロッドケースをドレスアップできます。

屋外に持ち歩くものなので、剥がれにくいよう防水や屋外対応のシートを選ぶといいでしょう。

サイズ 幅40cm×長さ3m

パックロッドケースの自作手順

紹介したようなアイテムを使って、パックロッドケースを自作する方法を解説します。

選んだアイテムによって工程は変わりますが、基本の方法を例に取って手順を紹介します。

1.塩ビパイプを必要な長さにカットする

パックロッドの仕舞寸法は様々なので、まずは塩ビパイプを仕舞寸法に合わせてカットしましょう。

長さぴったりでカットしてしまうと、バリを取ったり切り直したりする余裕がなく、スポンジを仕込んだ時につっかえてしまいます。

このため、仕舞寸法よりも5cm~10cm程度長めにカットしておくと安心です。

パイプ鋸でカットする場合は、テープをカットラインに巻いておくと、目印になってまっすぐ切りやすいでしょう。

カットするのが大変な場合は、カットを代行してくれるホームセンターで、塩ビパイプを購入するのがおすすめです。

いずれにせよバリは残ってしまうので、切り口をサンドペーパーで処理すると、綺麗に仕上がり手触りが良くなります。

2.キャップの取り付け・加工

エンドキャップはガッチリ固定されてしまい、取り外ししにくいので、内側を少し削って抜けやすいように加工しましょう。

削り過ぎるとキャップとして機能しなくなるので、都度確認しながらサンドペーパーで削ります。

また、ロッドケースの底になるエンドキャップは、移動中外れてしまうとロッドを落として破損に繋がります。

このため、底になるほうのエンドキャップは、接着してしまうと安心です。

塩ビは接着剤の食い付きが悪いので、通常の接着剤ではなく、塩ビを溶かしてくっつけるタイプの専用接着剤を使用しましょう。

接着する前に、エンドキャップの内側にはカットしたスポンジシートを設置しておくと、作業が楽になります。

3.必要に応じて塗装・シート貼り付け

見た目の問題なので気にしない場合は必要ありませんが、塩ビパイプも塗装することで格段に見栄えが良くなります。

塩ビパイプはつるっとした素材なので、サンドペーパーで全体に細かな傷をつけると、塗装がはがれにくくなります。

加えて、アルコールなどで油分や汚れを取り除いてから塗装すると安心です。

スプレー塗料の場合は、一層目を乾燥させ、二度吹きすることできれいに仕上がります。

塗装が難しい場合はリメイクシートを貼ることで装飾できますが、こちらも一度汚れや油分を吹き取って貼り付けると安心です。

リメイクシートは両端は少し余らせて、内側に織り込むように貼ると、キャップの付け外しではがれにくくなります。

4.ロッドショルダーベルトを取り付けて完成

塩ビパイプの加工が終わったら、ロッドショルダーベルトを取り付けて、ロッドケースの完成です。

ロッドショルダーベルトが滑ってズレてしまう場合は、必要に応じてズレ防止に結束バンドを取り付けるといいでしょう。

車移動する方は、ロッドショルダーベルトを付けずに、車載時の破損防止にも使えます。

このケースは安価ですし、昨今はフリマサイトでの取引も活発なので、発送する際にロッドの破損防止の梱包としてもおすすめです。

まとめ

パックロッドは携帯性抜群で近年人気ですが、ロッドケースの悩みも多いので、自作できると大変便利です。

紹介したように、意外と安く簡単に作れるので、ぜひ自作のロッドケースで、どこへでもパックロッドを持ち歩いてくださいね。