渓流釣りでは自然の中を釣り歩くため、道なき道を歩き、時に崖を降りたり滝を下るような場所も多いです。
そんな時にはロープが必要で、とくに源流釣行では釣り具以上の必須アイテムとも言えます。
登攀や懸垂下降におけるロープは命綱なので、使用する際は必ず基本的な知識と、信頼がおけるロープを用意しなければいけません。
そこで今回は、渓流釣行に使用するロープについて、選び方やおすすめ商品もご紹介します。
- 釣り歴15年
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北国生まれのアマチュア釣り師。前職では量販店で釣り具の販売、企画も担当。釣った魚を調理して食べるのも大好きで、美味しい魚のためならフィールド問わずアクティブに挑戦します。
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渓流釣りにロープを持っていくメリット
源流釣行では必需品のロープですが、実は比較的入渓しやすい渓流釣りでも持っておきたいアイテムです。
以下のようなメリットが活きる釣りをしている方は、ぜひロープを携帯しましょう。
登はんや懸垂下降ができる
源流を目指す場合、崖などを登る登攀、崖などを降りる懸垂下降などが必要になるシーンが少なくありません。
当然正しい技術や知識も必要にはなりますが、登攀や懸垂下降はロープがなければできない技術です。
こういった行為は直接命に係わるので、必要な知識を有した指導員の居る山岳会やスクールに指示を乞うことを強くおすすめします。
入渓や脱渓をより安全に
一般的な渓流の場合、登攀や懸垂下降などが必要になるシーンは少ないですが、危険な場所は少なくありません。
気を付ければ登れる、ないし降りられるという場所でも、やはり何かの拍子で事故になることもあるでしょう。
ロープを用意し、ロープワークを覚えておけば、そういった場所をより安全に移動することができるようになります。
緊急時に何かと役立つ
ロープは山を上り下りするときだけでなく、様々な状況で役に立つアイテムです。
例えばタープなど広めの布も持っていれば、ロープを木に渡して簡易テントになるので、突然の天気の急変などにも対応できます。
本格的にクライミングする必要ない場合も、何かの時に役立つこともあるので、ロープは持ち歩いておいた方がいいでしょう。
渓流釣り用ロープの選び方
では渓流や源流釣りに持って行く場合、どういったロープを選ぶべきなのでしょうか。
具体的な基準はなく、状況に合わせて必要なものを選びますが、今回は基本的なロープの選び方について解説します。
必ずプロや経験者に判断を仰ぐ
最近はネットの情報も豊富ですが、沢登りの技術や道具については、地元に精通する経験者に判断を仰ぐことが必須です。
クライミングロープとひとくくりにしても、想定している用途は様々で、スペックも細かく決められています。
このため、優れたものをひとつ買えばすべてに対応できるというものではなく、必要になる道具も変わります。
沢登りは一つのミスが命に係わるため、ロープも絶対に適当に選んではいけませんし、初心者だけで入山するのも厳禁です。
加えて、源流釣行では通常のクライミングとは違う慣習があり、中途半端に知識を付けると危険な場合があります。
初めての方は、地元の山岳会やスクールにどういった場所に行きたいか相談し、正しい知識を身に付けましょう。
必ず信頼できるメーカーから基準を満たしたものを選ぶ
知識を付ければネット通販で道具を購入することもできますが、そのときにも適当なものを選ぶのは厳禁です。
信頼できるメーカーが、クライミングに耐えうる強度を基準をもとに作ったロープを選ばなければいけません。
クライミングロープは厳格に基準が定められており、認証を受けたものには認証マークが付与されています。
国際山岳連盟が定めるUIAAマーク、EUが定めるEN規格、日本の法律に準じて定められたPSCマークの3つを覚えておきましょう。
なお、国内においてはPSCマーク認定がないと登山用として販売できないので、後続者の補助用として表記されているものも多いです。
メインロープとお助けロープ(補助ロープ)の違い
正式な区分ではないものの、沢登りに使うロープは、用途に合わせて2種類に分けて選ぶことが多いです。
まず1つは、登攀や懸垂降下などに使う、「メインロープ」と呼ばれるものです。
メインロープは体重を預けても切れることがない太さで、崖や滝周りでの移動が多くなる源流釣行では必須になります。
もう一つは「お助け紐」や「補助ロープ」と呼ばれるもので、メインロープを出す必要がないときのために、細めで短いロープを使います。
ちょっと足場が高いところの補助や荷物の上げ下げに使うもので、渓流釣りでは補助ロープをメインに使うことになるでしょう。
自分が釣りをするポイントに合わせて、必要なものを持ち歩くのが適切です。
ロープの太さ(ロープ径)
ロープの太さは、ロープをどう使うかに大きく影響するため、非常に重要なポイントです。
ひとつの参考ではありますが、源流釣行の場合は、メインロープとお助けロープで選び分けることが多いです。
同じ太さでも製品によって実際の強度は変わるので、ロープ径だけで選ぶのではなく、必要な強度から選ぶようにしましょう。
このため探すときだけのおおよその目安になりますが、メインロープでは8~10mm前後、お助けロープは6~7mmを選ぶことが多いです。
状況やロープの組み方によっても適したものが変わるので、この点もはじめのうちは経験者の指示を仰いで選ぶと安心です。
ロープの長さ
ロープの長さも、メインロープとお助けロープで分けて用意するといいでしょう。
源流でのメインロープは一般的に30~50m、お助けロープは10m~20m用意することが多いです。
沢登りにおいてロープは二重にして使用することも多いので、その場合は例えば30mなら15m弱しか実質使用できないことになります。
これは使用するとき必要になる長さに準ずるので、必ずしもこの長さのものが必要か、または不足するかは状況に寄ります。
また、製品によっては切断しての使用を推奨していない場合もあるので注意しましょう。
渓流釣り用ロープおすすめ6選
上記したポイントを踏まえて、渓流釣りに伴う沢登りに使用できるロープをご紹介します。
紹介した通りメインロープとお助けロープで適したものが変わりますし、状況によっても必要なものが変わります。
基礎知識を付けたうえで、よくスペックをチェックして購入を検討してくださいね。
EDELRID カナリー プロドライ 8.6mm 50m
シングルロープ、ダブルロープ、ツインロープでの使用が可能なロープの中では細く、かつ軽量なロープです。
1mあたり51gはクラス最軽量で、ロープ径も8.6mmと細いので、メインロープにも使えて携帯性にも優れています。
プロドライ処理されているので吸水性も非常に低く、源流でダブルロープでは不満があるという方にもおすすめです。
EDELRID プロライン アプス プロドライ 7.9mm 50m ER71236050
7.9mmと細径ながら、エーデルリッドの技術をつぎ込み高いスペックを誇る、ダブル・ツイン用のロープです。
強度がありながら操作性もよく、1mあたり43gと軽量で、プロドライ仕様なので水濡れしても重くなりにくいメリットもあります。
吸水性の低さは耐久性にも寄与していて、高い品質が長く続きます。
テンドン クライミングロープ アンビション ダブル 8.5mm 50m
汎用性が高く、スペック的にも沢登りに対応できる、ダブル用のクライミングロープです。
テンドンナノテクノロジーとテフロン加工により耐摩耗性が高く、高撥水にもなっているので、濡れても重くなりにくいメリットもあります。
UIAA耐墜落回数や最大衝撃荷重が優れている点を踏まえると、コストパフォーマンスに優れた商品と言えます。
EDELRID スターリング プロテクト プロ ドライ 8.2mm 50m
岩肌や落石への耐性を重視し、独自のCut Protectテクノロジーで作られた、高耐久なダブル・ツイン用ロープです。
高強度アラミド繊維を、専用の編み込み加工を施したことで外皮に組み込み、高い切断抵抗を実現しています。
それにより、エーデルリッドの独自検査では、ロープ径9.5mmのダイナミックロープと同等の性能を示しています。
BEAL ランド ゴールデンドライ 8.0㎜×20m
軽量コンパクトで、渓流歩きの荷物としても持ち歩きやすい補助用のロープです。
1m辺り37gと軽く、ロープ径も8mmなので20mでもコンパクトにまとまり、荷物を小さくしたい渓流用装備にもおすすめです。
なおPSCマークの認証は受けていないため、原則として後続者の補助用や荷物を吊る用途としての使用が推奨されています。
BEAL バックアップライン 5mm 30m 補助ロープ BE12200
5mmの細さながら強靭で、かつ軽量コンパクトなウルトラスタティックロープです。
1mあたり21gなので、30mでも約630gと非常に軽量なので、渓流釣り用のザックなどに入れておいても邪魔にならないでしょう。
あくまでクライミングロープではないので、懸垂下降など衝撃荷重のかかる場合には推奨されませんが、緊急時の備えとしておすすめです。
- メリット
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- この細さでこの強度はすごい
- はじめて持った時軽くて驚いた
- 緊急用としていつも持ち歩ける
- デメリット
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- クライミングロープではないので用途が限られる
まとめ
源流釣りは素晴らしい渓流魚に出会えて、大自然を満喫できる最高のレジャーです。
一方で危険と隣り合わせなのも事実なので、ロープを含めて適切な道具と十分な知識を持って楽しんでくださいね。
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