フライフィッシングは英国紳士の嗜みとして長く愛され、その中で道具も洗練されてきました。
時にフライリールは見た目や趣で選ばれることも多いですが、高級品にはそれだけでなく、様々なメリットもあります。
では具体的に高級なフライリールにはどのようなもののことを指し、どのようなメリットがあるのでしょうか。
今回は高級フライリールについて、使用するメリットやデメリット、おすすめ商品もご紹介します。
- 釣り歴15年
- 釣り具の販売経験あり
- 全国10都道府県へ遠征
北国生まれのアマチュア釣り師。前職では量販店で釣り具の販売、企画も担当。釣った魚を調理して食べるのも大好きで、美味しい魚のためならフィールド問わずアクティブに挑戦します。
高級フライリールの価格帯
一般的にフライリールは、スピニングリールやベイトリールよりも価格が高い傾向があります。
数千円からメーカー品を購入できるスピニングリールやベイトリールに対し、フライリールはおおよそ1万円程度からとなっていますよね。
価格と言うよりはブランドで価値が図られることも多く、場合によってはスペックよりビンテージに価値が見いだされることもあります。
特に上級者の方になると、性能は腕前で補えるので、あえて見た目やビンテージ性でリールを選ぶ場合も少なくありません。
このため具体的に何万円から高級などと明確な基準はありませんが、新品で選ぶならおおよそ7万円程度がボーダーと考えていいでしょう。
高級フライリールを使うメリット
フライフィッシングの道具は見た目を重視して設計されたものありますが、機能的な違いも少なくありません。
具体的には、以下のようなポイントにフライリールの価格の違いが現れます。
軽量なボディ
フライフィッシングはルアーや餌釣りに比べて、ロッドを振る回数が多い釣りのスタイルです。
このためタックルの軽さは腕への負担に直結するため、軽量であることが重要なスペックの一つになります。
実用性を重視した高級フライリールは、素材やデザインによって軽量に仕上がっているので、長時間の釣りにも対応しやすくなるでしょう。
回転性能に優れる
フライフィッシングでは主に手でラインを手繰り寄せてランディングしますが、大物がかかったときなどはリールで巻き取ることもありますよね。
高級フライリールの多くはベアリングの質などにこだわり、スムーズなリーリングができるよう設計されています。
微々たる影響ですが、ラインを引っ張り出すときにもスムーズに操作できるメリットにも繋がります。
ドラグ性能が高い
リールでやり取りするシチュエーションで、とりわけ大物が掛かった時には、ドラグを利かせることもありますよね。
実用性を重視した高級フライリールではドラグ性能も重視されており、滑り出しと十分なパワーが確保されています。
高級なフライリールのメリットは、主に湖や本流域などで生きるものが多いと言えますね。
高級フライリールを使うデメリット
フライフィッシングを楽しむには、必ずしも高級なフライリールである必要はありません。
高級品だから釣れなくなるというわけではありませんが、以下のようなシーンでは汎用品も選択肢に入れるといいでしょう。
渓流で生きるメリットが少ない
高級フライリールのメリットである、軽さやドラグ性能、回転性能は、ほとんどが湖や本流で生きるメリットです。
一方渓流では、ドラグを出すことは少ないですし、飛距離が短くラインの出し入れも多くないので、回転性能も生きるシーンが少ないです。
このため、渓流をメインで楽しむ場合は高級フライリールである必要はほとんどなく、筆者も手ごろなリールを使用しています。
ロッドに比べると優先度が低い
フライフィッシングにおいては、タックル構成の中で、リールはそこまで釣果への影響が大きくないのが事実です。
もちろん軽さやドラグといったメリットはあるものの、釣れたはずの魚が汎用品だから釣れなくなるというほどの差とは言えないでしょう。
このため、多くのショップでも、リールよりはロッドのほうが予算をかける優先度は高いと言われています。
海外製が多い（メーカーサポートの問題）
日本国内はフライメーカーが数を減らしているのが現状で、高級品を求めるとほとんどが海外製になります。
ティムコのような国内メーカーが代理店になっている場合は問題ないですが、代理店を通せないと修理などに苦慮する場合も少なくありません。
フライリールは故障が少ないですが、より注意して使用したほうがいいでしょう。
高級フライリールおすすめ6選
数あるフライリールの中から、おすすめの高級フライリールを厳選してご紹介します。
番手などは幅広くチョイスしたので、タックルバランスや釣りのスタイルに合わせて選んでくださいね。
【Hardy】
ワイドスプール パーフェクト 3 3/8
ハーディは、フライ創成期から会社を構え、英国王室御用達でもある、ブランド価値も最高峰のメーカーの一つです。
そんなハーディのイギリス本社の工場で一つ一つ職人の手造りで仕上げられたのが、パーフェクトシリーズです。
クラシカルな見た目と精巧な作りで、フライフィッシングの魅力をより増幅させてくれるリールと言えるでしょう。
【Hardy】
カスカペディア 6/7
ハーディーを知らずとも、カスカペディアはフライを楽しむ方なら一度は目にしたことがあるモデルでしょう。
4/5と6/7はクリックチェックのラチェット音で、耳でもクラシカルな雰囲気を楽しむことができます。
ベイトリールでいうところのロープロファイルのような設計になっており、ロッドのと一体感が高いメリットもあります。
【Tibor Reel】
エバーグレーズ
ティボーは、ソルトウォーターフライフッシングのために設立された、トーナメントでの愛用者も多いメーカーです。
エバーグレーズ（ティボーシリーズ）はラージアーバーでコントロール性を高め、ツーハンドロッドに最適なバランスになっています。
コルクドラグディスクとアルミ製ドライブギアで、海の大物との時間をかけたやり取りも有利に運ぶことができるでしょう。
【LOOP】
オプティ リール スピードランナー
先進的なデザインでフライフィッシング界をけん引する、ループのフラッグシップモデルです。
高品質なアルミニウム素材を削り出した軽量ボディと、完全防水でブレーキ力に優れたドラグを有しています。
サイズにそれぞれ名前が付けられていて、今回ピックアップしたスピードランナーはダブルの#7-9に適合します。
【ROSS Reel】
サンミゲル #4/5
アメリカのフライフィッシングメーカーのロスが、技術の粋を集めて設計したフラッグシップモデルです。
クラシカルな風合いを残しつつも、現代の技術でより精巧に、より確実に動作するギミックを組み合わせています。
ドラグの滑り出しとブレーキング力にも優れているので、ライトラインを使った管理釣り場などでの使用にも適しているでしょう。
【Orvis】
ミラージュUSA IV
アメリカを代表するフライタックルメーカー、オービスのフラッグシップモデルです。
メンテナンスフリーのドラグシステム、軽量高剛性のチタンシャフト、コーティングにまで米軍ミルスペックを採用するこだわりの逸品となっています。
メイドインUSAの名に恥じない、実用性と美しさのあるモデルに仕上がっています。
まとめ
フライリールは実用性、そしてルックスと、高級になるほど満足度が上がるアイテムです。
紹介したように、各メーカー渾身のハイエンドモデルを打ち出しているので、ぜひ納得のリールでフライフィッシングを楽しんでくださいね。
フライ リール 高級の購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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