ラインは使い分けが当たり前になりましたが、海釣りで特に重宝されるのがフロロカーボンラインでしょう。
ショックリーダーとしてよく使われていましたが、最近は安いフロロカーボンラインも増え、メインラインに使用する方も増えてきましたね。
では海釣りにおいてフロロカーボンラインにはどのようなメリットがあり、どう使い分けるべきなのでしょうか。
今回は海釣りでのフロロカーボンラインについて、メリットや使い方から、おすすめ商品までご紹介します。
- 釣り歴15年
- 釣り具の販売経験あり
- 全国10都道府県へ遠征
北国生まれのアマチュア釣り師。前職では量販店で釣り具の販売、企画も担当。釣った魚を調理して食べるのも大好きで、美味しい魚のためならフィールド問わずアクティブに挑戦します。
海釣りのフロロカーボンラインの活用事例
ラインは特性を考えて、使うフィールドに合わせた使い分けが重要です。
では海釣りでのフロロカーボンラインは、どう使うのが適しているか解説します。
メインライン
一昔前はフロロカーボンラインは高価で太いものが多く、なかなかメインラインには使いにくいものでした。
最近は安いもの、そして細いものも増えてきたので、メインラインに使用できるシーンも増えています。
メリットとしては、PEラインに比べて耐摩耗性高いのでショックリーダーが必要なく、メインラインのみで完結することでしょう。
デメリットとしてはナイロンラインやPEラインに比べて硬いため、キャスティング時に抵抗を産んでしまい、遠投性能がやや劣ることにあります。
軽いリグを使う場合は特にその影響が大きいので、PEラインやナイロンラインと使い分けるといいでしょう。
ショックリーダー
フロロカーボンラインは元々ショックリーダーやハリスとして普及したもので、今でもショックリーダーとしてよく使用されています。
フロロカーボンの持つ耐摩耗性や高比重、水中での視認性の低さなどのメリットが、ショックリーダーとして優れているからです。
特にPEラインをメインラインにしている場合ショックリーダーは必須で、その時にフロロカーボンを使うことが多いでしょう。
ただし結節強度が低く、結び目から切れてしまうこともあるので、結び方や使うラインには注意が必要です。
ショックリーダー用として売られているフロロカーボンには、結節強度を出しやすいものもあるので、心配であればそういったものがおすすめです。
フロロカーボンラインの特徴や海で使うメリット
フロロカーボンラインを利用する場合には紹介したような使い方がありますが、ほかのラインと比べたときのメリットについて掘り下げていこうと思います。
もちろんほかのラインに劣る部分もあるので、メリットを比較して有利なシーンで使い分けてくださいね。
耐摩耗性が高い（根ズレに強い）
フロロカーボンライン最大のメリットは耐摩耗性に優れていることで、海藻など柔らかいものに対して非常に強い特性があります。
切り立った岩などには負けることがありますが、それでもPEラインに比べると非常に強く、ショックリーダーとして優れていると言えます。
メインラインとして使えば結束が必要なく、結び目から切れるリスクも軽減できます。
水中での視認性が低い
フロロカーボンラインの光の屈折率は1.42で、水の屈折率（1.33）に近いため、水中で目立ちにくいというメリットがあります。
つまり魚からラインが見えにくいので、警戒させずにルアーのアピールを活かせるというわけです。
活性の高い魚に対してはあまり影響ありませんが、昨今のハイプレッシャー化したポイントでは、このメリットは大きいですね。
比重が大きい（沈みやすい）
フロロカーボンラインの比重は1.78で、ナイロンラインやPEラインよりも重く、水中で沈もうとする特性があります。
これによって、堤防やボートからの角度のある釣りでは感度が非常によく、ルアーの操作性やフッキングが決まりやすいメリットがあります。
水中に沈めばラインスラッグも出にくいので、風がある場合などもおすすめです。
吸水性が低い
ナイロンラインは特殊なものを除き、水を吸ってしまい、ラインの強度が落ちてしまうデメリットがあります。
フロロカーボンラインは吸水しないのでそういったデメリットがなく、水に長い間浸かっていてもそれによる劣化が起こりません。
ただしこれはPEラインにも言えるメリットなので、ほかの特性も踏まえて使い分けるといいでしょう。
海釣り用フロロカーボンラインおすすめ5選
ここからは、海釣り用におすすめのフロロカーボンラインをご紹介します。
まずは大容量でコスパが良く、扱いやすいメインライン向きのアイテムをピックアップしました。
【クレハ】
フロロマイスター 320m
ハイコスパなフロロカーボンラインの代名詞ともいえる、ボビン巻きの定番商品です。
結節強度はやや劣りますが、足元付近の釣りなどでショックリーダーを使わず直結する場合は問題ないでしょう。
何と言っても安いので、メインラインとしてフロロカーボンラインをお試しで使ってみたいという場合にも手が出しやすいですね。
【サンライン】
ベーシック FC/フロロ 300m
フロロマイスターと人気を二分する、こちらも大容量のハイコスパなフロロカーボンラインです。
フロロマイスターと比較するとやや硬さがありますが、実際使用している中では大きな差はないレベルで、十分コスパに優れていると言えます。
コスパを活かして、磯場など根ズレが多くラインチェンジを頻繁するシーンなどにおすすめです。
【ヤマトヨテグス】
ブラストフロロ 150m
ナイロンラインのように使える、柔軟性があり適度な伸びもあるフロロカーボンラインです。
柔らかい分リールへの馴染みも良好で、巻物などのルアーフィッシングでも扱いやすくなっています。
これまでナイロンラインを使っていて、どうしてもフロロカーボンラインの硬さに苦手意識があるという方にもおすすめです。
【ダイワ】
月下美人TYPE-F2 陽 サイトオレンジ 150m
アジングやメバリングなど、最近流行りのライトソルトゲームに特化したフロロカーボンラインです。
1～5lbまでの細い糸にこだわって作られていて、軽量リグでも扱いやすい柔らかさも重視したラインになっています。
ナイトゲームに使いやすい視認性の高いオレンジ色は、ナイロンのように色落ちが少ないのも嬉しいですね。
【ダイワ】
フィネスブレイブZ 160m
こちらも特化型のラインで、ベイトフィネス用に設計された、張りと強さを両立したフロロカーボンラインです。
最大11lbの細めのラインナップですが、その範囲であればこのラインの扱いやすさはスピニングリールでも活きるでしょう。
ややコスパは悪いので、しっかり下巻きをして、近距離を狙う釣りに使うのがおすすめです。
海釣り用フロロカーボンリーダーおすすめ5選
フロロカーボンラインの真骨頂ともいえる、ショックリーダーにおすすめの商品をピックアップしてご紹介します。
【クレハ】
シーガー 60m
フロロカーボンラインのショックリーダーと言えば、外せないのがシーガーでしょう。
強度は十分で、適度に柔らかいので扱いやすく、価格も比較的お手頃ですが品質にばらつきもなく安心感もあります。
もちろんこれ以上に安いものもありますが、安定して使いたいのであれば、迷わずこれを選んでおくのがおすすめです。
【クレハ】
シーガー グランドマックスFX 60m
シーガーの誇る強さ、そして屈折強度、さらに柔軟性も強化した、筆者も個人的に愛用しているおすすめ商品です。
ショックリーダーとして求める性能を高いレベルで実現しているので、ここ一番の釣りでは最も信頼できる商品と言っていいでしょう。
その分値段は高いので、ターゲットや環境に合わせてほかの商品と使い分けるのがおすすめです。
【ヤマトヨテグス】
フロロショックリーダー 20m
お手頃価格で使い勝手も十分な、普段使いのショックリーダーとしておすすめの商品です。
結節強度は特別強いわけではありませんが、比較的柔らかく結びやすいので、ノットの組み方で工夫して対処するといいでしょう。
複数のスプールをまとめて収納もできるので、必要に応じてショックリーダーの太さを変えたい場合も持ち歩きやすくなっています。
【シマノ】
オシア EX フロロカーボン 30m（CL-O26L）
単体で見るとやや価格は高めですが、スペックに優れたコスパのいいショックリーダーです。
これよりも高い価格帯で採用されることの多い二層構造になっていて、フロロにありがちな結束部分からのラインブレイクを防止しやすくなっています。
結節強度に悩んでいる方には、ぜひ一度試してほしいおすすめ商品です。
【VARIVAS】
ショックリーダー アバニ エギング プレミアム フロロカーボン 30m
エギングはショックリーダーの影響が大きい釣りですが、アバニ エギング プレミアムはまさにエギングのために作られたラインです。
特殊加工により根ズレに強いので海藻帯付近も攻めやすく、鋭いシャクリにも耐える強度は、モンスタークラスのイカとのやり取りでも心強いでしょう。
号数が適合すれば、ほかの釣りへの転用もおすすめです。
まとめ
ラインは使い分けが重要ですが、フロロカーボンラインはその中でも使い方が幅広いラインと言えます。
適材適所、メインラインやショックリーダーとして使い分け、商品特性も考えながら、メリットを生かして海釣りに活用してくださいね。
海釣り用フロロカーボンの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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