カバー撃ちにナイロンラインは使える?メリットデメリットを紹介!

カバーに身を潜める習性を持っているバスに対して、カバーエリアへの最適なアプローチ方法は、釣果に直結しやすいポイントです。

カバーエリアに潜んでいるバスは、オープンエリアに存在しているバスよりも警戒心が低いとされていますが、年々高まるフィッシングプレッシャーにより、これまで以上に最適化したタックルを使用する必要があります。

そんなカバーフィッシングの釣りで、近年使用するアングラーが増えてきているのが、ナイロンラインです。

今回はそんなカバー撃ちに適したナイロンラインを、メリットとデメリットを交えてご紹介します。

落合宗一
執筆者
  • バス釣り歴20年
  • 年間釣行100日超え

中部地方出身のバス釣りアングラー。小学生から地元河川を中心に釣りを初め、バス釣りの面白さにどんどんのめり込んでいきました。今ではワクワクするような非日常を感じる事が出来るような釣りが大好きで、新規フィールドの開拓にもチャレンジしています。

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カバー撃ちにナイロンラインは使える?

カバー撃ちに使用するラインは、フロロカーボンラインやPEラインが最も一般的とされていますが、近年では意図的にナイロンラインを使用するアングラーも増えてきています。

もともとフロロカーボンラインやPEラインが使用される理由として、直線強度の高さやラインの伸びの少なさ、そして根ズレに対する耐摩耗性が高い理由が挙げられます。

一般的にナイロンラインは、ラインが伸びやすく、フロロカーボンと比べて根ズレに対して弱い特性を持っているため、カバー撃ちには適していないとされてきました。

ロッドやリールが年々高性能化しているのと同様に、ラインも年々高性能化してきており、ナイロンラインでもカバー撃ちに十分耐えることができる強度を持っているモデルも増えてきています。

近年ではカバー撃ちに使用することができるナイロンラインが非常に多くなってきており、フロロカーボンライン、PEライン、と含めてカバー撃ちに使用するラインの幅は広がってきています。

カバー撃ちでナイロンラインを使うメリット

太いラインでも使用しやすい

カバー撃ちにナイロンラインを使用した時に得ることができるメリットの一つに、太いラインを使用した時の扱いやすさがあります。

ナイロンラインと同じモノフィララインであるフロロカーボンラインは、ナイロンラインよりもラインが硬く、しなやかさに欠ける特性を持っています。

ライン自体が硬いので、ラインが太くなるほど取り扱いが行いにくくなり、ルアーとの結束強度のバラつきが発生しやすく、リールスプールへの馴染みも悪くなります。

ナイロンラインはフロロカーボンよりも非常にしなやかである特性を持っているので、太いラインを使用した時でも、扱いやすく、安定した結束強度なども出しやすくなります。

特にカバー撃ちで使用するラインには十分な強度を持たせるために20lb以上の太いラインを使用する場合も多くなります。

ラインが太くなるほど、ナイロンラインの方が使いやすくなります。

喰い込みがいい

カバー撃ちを行うベテランアングラーがナイロンラインを使用する理由の一つとなるのが、バイト時の喰いこみの良さです。

特にハイプレッシャー化したフィールドや、急激な水温変化などの外的要因をうけた状態のバスは、バスの吸い込みの力が弱くなり、更に吸い込んだ時に違和感を感じると瞬時にルアーを吐き出してしまいます。

バイト時の違和感はルアーの硬さやフックの存在なども影響しますが、バスがルアーを吸い込んだ時のラインの張りの強さも影響しているといわれています。

ラインの中でも低伸度であるフロロカーボンやPEラインは、バスにとって違和感を感じやすい特徴を持っていますが、ライン自体に伸びがあるナイロンラインは、バイトが発生した時に適度な伸びを発生させることができるので、深いバイトを得ることにつなげることができるようになります。

瞬時にルアーを吐き出してしまうタフなバスを攻略する手段として、ナイロンラインはおすすめのタックルセッティングの一つとなります。

ファイトしやすい

ナイロンラインは、フッキングを行ったバスに対しても有利にファイトを行うことができる特徴を持っています。

ナイロンラインは、ライン自体の比重がPEラインに次いで軽くなっているので、水中へラインが沈みにくく、水中に潜んでいる障害物にも絡みにくい特徴を持っています。

水中カバーへの接触が最小限となっている状態となっているので、フッキングした瞬間に障害物に巻かれてランディングに持ち込めないリスクを低減することができるようになります。

また、ナイロンラインの適度な伸びはファイト中に一定のテンションを維持しやすく、バラシの原因となる不意なラインテンションの抜けを防止することができるようになります。

カバー撃ちでナイロンラインを使うデメリット

感度が悪くなる

ナイロンラインの持つ伸びのよさは、アングラーに大きなメリットを与えてくれる要素の一つですが、デメリットに転じてしまう場合もあります。

ラインに伸びがあるので、バイトが発生した瞬間や、カバーを乗り越えた瞬間などの手元で感じ取る感度がフロロカーボンラインやPEラインよりも悪くなってしまう傾向があります。

ラインの放出量が少ない接近戦によるカバー撃ちであれば、ナイロンラインの伸びも大きくなりませんが、ディスタンスをとったカバー撃ちを行う場合では、伸びが大きく、顕著に感度が低下するので注意が必要となります。

喰いこみの良さを与えてくれるラインの伸びですが、感度悪化につながるポイントとなるので、使いどころには注意が必要となります。

劣化が早い

数多くの長所を持っているナイロンラインですが、他のラインよりライン自体の吸水性が高く、劣化が早い特徴を持っています。

カバー撃ちの釣りはラインに負荷がかかりやすく、ダメージも蓄積されやすい釣り方となります。

他のラインよりも劣化が早いナイロンラインは、頻度よくラインを巻き替える必要があり、使いやすいラインですが、巻替える頻度が高くなるのでコストパフォーマンスが悪いラインとも言えます。

貴重なバイトからのファイト中にラインブレイクが発生してしまうリスクを低減させるためには、太いラインを使用している場合でも頻度よくラインを交換する必要があります。

他の釣り使いにくい

カバー撃ちを含めて様々なアプローチに使用することができるのが、フロロカーボンラインであり、多くのアングラーはナイロンラインを特定の釣りのみに使用している場合があります。

ナイロンラインは、トップウォーターフィッシングや巻物ルアーの釣りに適しているラインですが、オープンウォーターでのワーミングなどにはあまり適していません。

このためナイロンラインをセットしたカバー撃ち用のタックルで、そのままオープンウォーターでのワーミングを行うのは難しく、他の釣りへの応用が利きにくくなってしまう場合が多くなります。

カバー撃ちに適したナイロンラインの選び方

耐摩耗性能で選ぶ

カバー撃ちに適したナイロンラインを選ぶ時に、欠かすことなく確認しておくべきポイントとなるのが、ラインがもっている耐摩耗性能の高さです。

カバー撃ちではラインが障害物へ多くコンタクトする釣りとなるため、耐摩耗性能が低いラインを使用してしまうと、ラインのダメージが多くなり、ラインブレイクの可能性が非常に高くなってしまいます。

ナイロンラインの中には、フロロカーボンラインを上回る耐摩耗性能を発揮することができるモデルも存在しています。

カバー撃ちに使用するラインとして非常に重要な要素となるので、事前にナイロンラインの特性を確認しておくことをおすすめします。

ラインの太さで選ぶ

ナイロンラインにも、さまざまなタイプが存在しており、ラインナップによってはカバー撃ちに適したラインlb数がラインナップされていない場合も存在します。

特にナイロンラインは、太いラインを使用した場合でもしなやかで扱いやすい特性を持っていることから、20lbを超える太いラインを使用しても問題なく扱うことが可能です。

既にナイロンラインをカバー撃ちに使用しているアングラーは、意図的にフロロカーボンラインよりも太めのラインを使用することで、ナイロンラインのメリットを十分に発揮することができるようにしている場合もあります。

事前にカバー撃ちに使用することができるラインlb数がラインナップされている確認しておくことがおすすめです。

ラインの伸縮性で選ぶ

ナイロンラインが持っている伸縮性は、それぞれのモデルによって異なります。

近年では、ナイロンラインであってもフロロカーボンラインに近い伸びの少なさを持っているモデルも登場してきていますので、ナイロンラインを使用しつつ、できるだけ感度も損ないたくない場合は、低伸度のナイロンラインを選択して使用することがおすすめとなります。

バスの喰いこみを重視させたい場合は、意図的に低伸度でないモデルを選んでタックルセッティングを行うのもおすすめです。

数あるナイロンラインを使用して、フィールドに合った最適なモデルを絞り込むことが重要です。

カバー撃ちに使えるナイロンラインおすすめ5選

【サンヨーナイロン】
GTRウルトラ

引用:Amazon

村田基プロの監修によって作り出されたナイロンラインであり、フロロカーボンラインを遥かに凌ぐ耐摩耗性能を持っているラインです。

通常ラインの30倍以上の強度を持っているモデルであり、あらゆるヘビーカバーでもラインの擦れによるダメージを不安に感じることなく、積極的にカバーへルアーを入れ込むことが可能となります。

ラインカラーもダークグリーンカラーでフィールドに溶け込むことができるようになっているので、フィールドを問わず使用することができるのも、人気の理由となっています。

【サンヨーナイロン】
Z06

引用:Amazon

サンヨーナイロンがリリースしているラインの中で最も強いと評価されているラインでもあり、フロロカーボンラインを遥かに凌ぐパワーを持っているモデルです。

一般的なラインと異なり、αLBの表記が行われており、他のモデルと同じラインライン径を持ちながら、+αの強度が与えられていることが特徴となっています。

カバー撃ちにも問題なく使用することができる耐摩耗性能を持ちながら、非常にしなやかな特徴を持っているので、スプールとの馴染みもよく、カバーの奥の奥にルアーを送り込むことができるようにもなっています。

強度重視のナイロンラインとして、おすすめすることができるモデルです。

【東レ】
ソラローム ポリアミドプラス

引用:Amazon

東レからリリースされているソラローム ポリアミドプラスは、ナイロンラインの中でも限りなくフロロカーボンの特性に近い使い心地を持っているモデルとなっています。

フロロカーボンに近い低伸度で作り上げられているので、ナイロンラインでありながら、高い感度で積極的にフッキングを行うことができるようになっています。

低伸度のラインとなっていますが、ナイロンラインのしなやかさを維持して作られているので、スプールへのなじみもよく、扱いやすいラインとなっています。

高感度を重視したいアングラーにおすすめしたいモデルです。

【エバーグリーン】
フレックスハードHD

引用:Amazon

エバーグリーンからリリースされているナイロンラインは、異種類のナイロンライン原料を組み合わせて作り上げられているモデルであり、驚異的な直線強度と結束強度を実現しているモデルとなっています。

ナイロンラインのコーティングに特殊紫外線劣化防止剤が導入されているので、ラインの劣化が少なく、長期間で新品に近い使い心地を得ることができるようにもなっています。

ラインナップされているのが、12lb以上のみとなっておりカバーフィッシングを行う積極的に行うアングラーの使用率が高いモデルでもあります。

【サンライン】
マシンガンキャスト

引用:Amazon

並木敏成プロの監修によって作り上げられたナイロンラインであり、ライン表面にプラズマ処理を行うP-Ion加工が施されることで、各段にライン強度と耐久性能を向上させているモデルです。

高い強度を持ちながら、スプールの馴染みを考慮したlb別のライン設計が施されており、極太のラインを使用した場合でも、トラブルが少なく、テンポのよりカバー撃ちを行うことができるようになっています。

ライン自体は低伸度ナイロンとして作り上げられているので、感度が高く、カバー撃ちはもちろん、巻き感度を重視したい巻物ルアーにも幅広く対応することができるラインです。

まとめ

カバー撃ちを得意としているアングラーは、タフでショートバイトが多発する状況にも対応することができる様、ナイロンラインを積極的に導入を行っています。

ラインが持つメリットとデメリットを把握し、最適なラインを導入することで今までキャッチすることができなかったバスのキャッチ率を高めることができるようになりますので、是非、今回ご紹介したラインを参考に、ナイロンラインを使用したカバー撃ちを実践してみてくださいね。

紹介アイテム一覧

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サンヨーナイロン
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