ナマズ用フライフィッシングのタックル解説!釣り方のコツも!

フライフィッシングと言えば、渓流や湖でのトラウトフィッシングのイメージが強いですが、実は様々な魚を狙うことができます。

昨今ルアーでの人気ターゲットになっているナマズもその一種で、身近なポイントで楽しめるパワフルなファイトが魅力です。

フライフィッシングではフライパターンなども重要ですが、具体的にどのようなフライやタックルが必要なのでしょうか。

そこで今回は、フライフィッシングでのナマズ釣りについて、タックル構成や釣り方をご紹介します。

塩谷純一郎
執筆者
  • 釣り歴15年
  • 釣り具の販売経験あり
  • 全国10都道府県へ遠征

北国生まれのアマチュア釣り師。前職では量販店で釣り具の販売、企画も担当。釣った魚を調理して食べるのも大好きで、美味しい魚のためならフィールド問わずアクティブに挑戦します。

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ナマズはフライフィッシングで釣れるのか?

フライフィッシングと言えば、川や湖などの自然の中に溶け込んで、ニジマスなどのトラウトを狙うイメージが強いでしょう。

しかしフライの可能性はそれにとどまらず、基本的には肉食性の魚ならフライで釣れる可能性があります。

昨今ルアーのターゲットとしておなじみのナマズも肉食魚なので、フライで狙うことも可能です。

専門に狙う方は少ないですが、バス狙いの外道で釣れることも多く、フライで釣れる魚であることは間違いありません。

ナマズは成長すると70cmオーバーになることも少なくないため、パワフルなファイトが身近で楽しめます。

トラウト用タックルが流用できることもあるので、禁漁期などに狙ってみるのもいいでしょう。

ナマズフライフィッシングのタックル解説

  • ロッド…♯6以上、8ft程度
  • リール…♯6以上(ロッドに合わせる)、ドラグ機能付き
  • フライライン…♯6以上(ロッドに合わせる)
  • リーダー…0Xorリーダーレス
  • ティペット…ナイロンorフロロ、3X~05X
  • フライパターン…カエルパターン、バスバグ、ストリーマーなど

ロッド

引用:Amazon

フライロッドは、ロッドの硬さと使用するフライラインを合わせてロッドの番手として表記されています。

ナマズを釣る場合は遠投する必要はないため、本来はそこまで太いフライラインは必要ありません。

一方でナマズは70cmを超える個体も珍しくないため、ある程度硬いロッドでないとやり取りが大変になります。

このため、ロッドの番手は♯6以上、硬すぎるとアタリを弾きやすくなるので、硬くても♯8程度がおすすめです。

ロッドの長さは、あまり長いと取り回しが悪くなるので、長くても8ft程度が扱いやすいでしょう。

ただし、♯6以上だと必然的に遠投性を重視して長いものが多くなるので、あまり長さにこだわらない方が選びやすいです。

これらのスペックを踏まえると、トラウト用よりは、ブラックバスを想定して設計されたロッドもおすすめです。

なお、ナマズはバイトを弾きやすいため、やや価格は上がりますがグラスロッドを選ぶと、やり取りしやすくなります。

リール

引用:Amazon

フライリールは、フライラインを収納するのが主な役割なので、スペックはそこまで重視しなくてもいいでしょう。

重視するべきはラインキャパシティで、使用するフライラインを十分巻き取れるものを選ぶ必要があります。

使用するフライラインはロッドの番手に合わせて選ぶので、例えば♯8のロッドを使う場合、リールも♯8に対応したものを選びましょう。

ナマズを釣る場合、やり取りに時間がかかることもあるので、ドラグ機能付きのリールがおすすめです。

安いフライリールの一部には、ドラグ機能が付いていないものもあるので注意しましょう。

加えて、太いフライラインは巻きグセが付くと直しにくいので、巻きグセが付きにくいラージアーバーのものがおすすめです。

フライライン

引用:Amazon

フライラインにおいても、投げやすさの点でロッドの番手に合わせて選ぶ必要があります。

ただし、ナマズ釣りにおいてはそこまで遠投性が重要でないため、ワンランク落としたフライラインを使うのも一つの方法です。

フライラインの番手を落とすことで、リールを小型化し、タックルを軽量化できるなどのメリットがあります。

一方で、細すぎると短距離でも投げるのが難しくなり、ナマズで釣りよく使うシルエットの大きいフライと相性が悪いです。

基本的には、ロッドの適合番手よりも1番手落とす程度にとどめたほうがいいでしょう。

ラインの性能などはほとんど影響がなく、人工河川ではなにかとラインの消耗も激しいので、安いものでも問題ありません。

リーダー

一般的に、フライのラインシステムでは、自然にターンオーバーさせるために、リーダーを使用します。

一方で、ナマズ釣りのメインポイントになる人工河川においては、そこまで遠投するシチュエーションは少ないです。

投げずに足元に落とすような場合も多いですし、その場合にはリーダーはほとんど機能しないこともあります。

このため、釣るポイントにもよりますが、リーダーレスで使用するのも一つの方法です。

リーダーを介さないことで足元でのやり取りがしやすくなり、コスト面でもメリットがあります。

ただし、少し遠くにフライをプレゼンテーションする場合は、やはりリーダーはあったほうがやりやすいです。

リーダーを使用する際はナイロンがおすすめで、太さは最低でも0Xを選び、ティペットを結束して使用しましょう。

ティペット

引用:Amazon

ナマズにはヤスリ状の歯があり、ラインへの負担が大きいため、リーダーを使用してもティペットの使用は必須です。

リーダーレスで直結する場合は、フライラインの先端に、ヨリモドシなどを取り付けて交換しやすくしておくといいでしょう。

ティペットの素材は、ナマズの歯で削られにくいようフロロカーボンが適していますが、沈みやすいデメリットがあります。

ナマズ釣りではドライフライを使用することも多いので、フライの挙動へ影響してしまうこともあるでしょう。

浮力を考えると、ドライフライにはナイロンティペットがおすすめですが、細いと消耗によるラインブレイクが不安です。

このため、03X~05Xの範囲で、使用するフライに合わせて、ナイロンとフロロカーボンを使い分けるのがおすすめです。

この太さになるとティペットとして売られているものは少ないので、ショックリーダーで代用しても問題ありません。

フライパターン

引用:Amazon

ナマズ釣りの醍醐味は、トップでの激しいバイトなので、フライでもドライフライを使用することが多いです。

カエルパターンは定番ですが、あまり完成フライが売られていないので、タイイングする必要があります。

入手しやすいものとしてはバスバグで、水面で水を噛んで強めにアピールできるため、ナマズにも効果的です。

硬めのマテリアルを使用されていることが多いので、ナマズのバイトでも消耗しにくいのもバスバグのメリットでしょう。

昼にナマズを狙う場合はトップに出てこないこともあるため、ストリーマーなどのウエットフライが有効になることもあります。

ナマズは主に底生の魚なので、ザリガニパターンなどを自作するのも面白いでしょう。

細いフックだと針掛かりが悪く、簡単に伸ばされてしまうので、フックサイズは♯1~5程度を使用するのがおすすめです。

フックの先がなまりやすいため、タイイングできる方は、ダブルフックなどを取り付けられるようにするといいでしょう。

カエシがあるとフックが外れなくなることがあるので、バーブレスにしておくことをおすすめします。

ナマズフライフィッシングの釣り方

ナマズは比較的釣りやすいターゲットですが、近年ハイプレッシャー化し、一筋縄ではいかないこともあります。

トラウトとは違う攻め方も必要になるので、ナマズを釣る際に意識したいポイントを解説します。

ナイトゲームがメイン

ナマズは夜行性の魚なので、釣る場合も主にナイトゲームになります。

フライではあまりナイトゲームをすることは少ないので、ナイトゲーム用にタックルや道具をそろえておくといいでしょう。

ラインは視認性のいいピンクやオレンジ、黄色などを選び、安全のためのヘッドライトなども用意しましょう。

ナマズは元々目が悪い魚ですが、特にナイトゲームでは音でアピールできるポッパーやダイバーが効果的です。

夏場に高活性になるナマズは昼に釣れることもありますが、それでも神経質なので、表層まで食い上げさせるのは難しいです。

そういった場合はストリーマーや甲殻類系などで水中で食わせるか、濁りの強いポイントを選ぶといいでしょう。

テンカラキャストで足元狙い

ナマズを狙えるポイントの多くでは、フライをしっかりキャスティングするのが難しいです。

後ろに歩道があるような場所も多く、ラインを長く出してキャスティングするのが困難な場合も多いでしょう。

またナマズは川の中心よりは、岸壁の基部などを好むため、キャスティングしない方が釣果を上げやすいこともあります。

このため、基本はフライを放り投げて落とすようなイメージでキャスティングするのがおすすめです。

ナマズは振動に敏感なので、ラインが水面に落ちた波紋に警戒して逃げてしまうシーンもよく見かけます。

そういった点を踏まえても、ラインを出す量は最小限にして、テンカラのようなアプローチがおすすめです。

コイが多いポイントは避ける

ナマズが生息するポイントには必ずと言っていいほどコイも生息していますが、コイがナマズ釣りの大敵になることがあります。

フライに食ってくることはほぼありませんが、コイはナマズ以上に神経質で、釣り人やラインの着水に驚いて逃げることが多いです。

コイが暴れて逃げてると、ナマズも警戒して隠れてしまうため、そのポイントが終わってしまうことも少なくありません。

このため、明らかにコイが溜まっているポイントに近付くのは避けたほうがいいでしょう。