今回の記事では、バックラッシュしないベイトフィネスリールについて書いていきます。
近年では各メーカー技術の向上により、ベイトリールの性能が一昔前に比べて格段とレベルアップしています。
過去にもブレーキ性能の良いリールは確かにありましたが、限りなく『バックラッシュしない』リールの時代へと移行しています。
ベイトフィネスで軽量ルアーを扱えるとは言え、トラブルを懸念し使っていない方々も多いかと思います。
ぜひ最新のリール性能を試して頂きたいです。
- 釣り歴24年
- 海外遠征経験あり
愛知県在住。普段はブラックバスや雷魚、シーバス、ロックフィッシュなどのルアー釣りがメインです。国内外を週末弾丸遠征で釣り歩くスタイル。石垣島、タイ、マレーシアでの釣りが大好きです。今後の目標は、日本三大怪魚制覇やカヤックでGTを釣る事、アマゾン・ボルネオ・パプアニューギニア・パリ遠征など、夢が尽きません。
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目次
バックラッシュしないベイトフィネスリールは存在する?
各メーカー本当に感動的な性能であり、最新鋭のベイトフィネスリール達はバックラッシュしません。
しかしそれは性能面であったり机上の話であって、何をしてもバックラッシュしないわけではありません。
バックラッシュするしないに関しては、使用するラインの種類や太さ、ルアーの重さや空気抵抗、また風向きにも大きく影響を受けます。
バックラッシュしない性能のリールを使用すれば、どんな状況であってもバックラッシュのリスクを極限まで減らすことができる『バックラッシュしにくい』という表現が正しいかもしれません。
バックラッシュさせないコツも後半で解説しますので、最後まで読んで頂ければと思います。
バックラッシュしない(しにくい)ベイトフィネスリールを使うメリット
軽量ルアーを快適に扱える
まずは最も重要なメリットは、軽量ルアーをストレスなくベイトタックルで扱えることです。
食い渋ったタフな状況下において、口を使いやすい小型ワームを太い糸でしっかりとカバー内へ送り込めたら、そんな想像は誰しもしたことがあるはずです。
今まで不可能だったことに挑戦し、それを可能にすることができます。
キャストが決まる
ベイトタックルの方が、圧倒的にピンスポットを狙ったキャストに向いています。
遠投するのであればスピニングで良いですが、軽量ルアーでカバーを撃つにはベイトフィネスが最適です。
また、向かい風であったり空気抵抗の大きなルアーのキャストにも強く、バックラッシュしにくいというアドバンテージは1日ノントラブルでやり切るのに必須です。
1本のタックルで何でもこなせる
バックラッシュのリスクを恐れず、軽量プラグからワームまで全て扱えるようになります。
何でも投げることができれば、今までルアーの重さで使い分けていた複数本のロッドが不要になります。
オカッパリのランガンにおいて複数本持ち歩くのは機動力が落ちるため、1本で歩き回れる身軽さは釣果に直結します。
バックラッシュしない(しにくい)ベイトフィネスリールの選び方
ブレーキ性能
SHIMANOが新開発したFTBブレーキシステムであったり、DAIWAのエアブレーキシステム、アブガルシアのマグトラックスⅢブレーキシステムなど、各メーカー毎に最先端技術を持っています。
コンセプト通り、どのメーカーのリールも1g前後のルアーであってもベイトで扱えるようになっています。
各メーカー、マグネットブレーキが主流になりつつありますが、それぞれに特徴があります。
後半の伸びが特徴であったり、かなり細かく調整できるものであったり、自分にあったフィーリングの物を探しましょう。
ギア比
ギア比とはハンドル一回転でどれだけスプールが回転し、どれだけ糸巻き量があるかを比率で表したものです。
たくさん巻けるモデルをハイギア(HG)エクストラハイギア(XG)と言います。
遠投の釣りではなく、近距離戦でピンスポットを撃っていくことでメリットの生まれるベイトフィネスリールは、その回収の巻きの速さからハイギアモデルが主流です。
ハイギアが多い理由として、軽量ルアーを扱うためにスプールが小径化されており、ハイギアでなければ糸を巻くスピードが遅くなりすぎるという点もあります。
ローギアモデルも存在しますが、軽量ルアーをローギアで巻くと抵抗が少なく、操作感が掴めないため、巻物であってもハイギアをおすすめします。
重さ
ベイトフィネスリールの重さは、モデルチェンジ毎にどんどん進化しており、200g以下が当たり前となっています。
DAIWAやアブガルシアのソルト使用前提のモデルは剛性を出すために重い傾向がありますが、それでも160〜170gと軽量です。
バスでの使用では、手返しの良いピンポイントキャストであったり、ワームやスモラバのシェイクであったり、テクニカルな作業が多いため、軽ければ軽いほうがメリットがあります。
SHIMANOはバスや渓流に特化した仕様で、ベイトリールでありながら130g代のモデルもあり、操作感が最重要視されていることが分かります。
ラインキャパシティ
ベイトフィネスリールはラインキャパシティが非常に少ないので購入前に確認をしましょう。
軽量ルアーを扱うために、極限までスプールを軽量化、小径化、また浅溝化しているために、最低限のラインしか巻くことができません。
しかし、冒頭から書いているように、近距離を手返し良く撃っていく釣りで最もメリトを発揮するため、そもそもそこまでラインを必要としていません。
平均で8lbラインを、40m程巻くことができるモデルがほとんどです。
軽量ルアーをフルキャストしたとしても40mも飛びませんし、ラインは少ない方が軽量ルアーを扱う上でメリットが多いためこのような設計になっています。
バックラッシュしないベイトフィネスリール10選
【tailwalk】
FULLRANGE BF
tailwalkのベイトフィネスリールで、コスパ最強モデルです。
ベイトフィネスリールとしては低価格帯でありながら、170gを切る超軽量で剛性もしっかりとしています。
ハイギアでベアリングも防錆モデル、ドラグがMAXで6.5kg設定ででソルトでのタフな使用にも対応しています。
ブラックベースでデザインもシンプルかつ、見た目も仕上がっています。
【アブガルシア】
ロキサーニ BF8
アブガルシア、ロキサーニシリーズのベイトフィネスです。
エントリーモデルのような価格帯ですが、使用されているパーツや構造はハイエンドモデルと何ら変わりなく、こちらも超コスパ最強モデルです。
高いドラグ設定と剛性感、そして8lbラインが100m巻ける設計でベイトフィネスとしては圧倒的なラインキャパを持っています。
【SHIMANO】
スコーピオンBFS
SHIMANOの新ブレーキシステムである、FTBブレーキシステムを搭載しておりアルデバランにも負けない使用感です。
高い剛性感と、シルキーな巻き心地は流石SHIMANOと言ったところです。
ハイギアとローギア両方を展開しており、好みで使い分けもできます。
海水にも対応し、ソルトゲームにも幅広く使用可能です。
【SHIMANO】
SLX BFS
SHIMANOが展開する、ハイコストパフォーマーと位置付けされたエントリーモデルですが、必要十分な性能を備えています。
無駄な機能は一切なく、投げる、巻く、の当たり前の性能を安くクォリティ高く提供しています。
しっかりと軽量化され、ハイギアローギア両展開で初心者にもぜひおすすめです。
【SHIMANO】
アルデバランBFS
渓流からバス、ソルトのライトゲーム全般まで幅広い支持を受けています。
説明不要の名作で、1gルアーを低弾道で楽々ピンスポットキャストを売り文句としているくらいです。
FTBにマイクロモジュールギア搭載でキャストフィール、使用感共に国内最高峰と言っても過言ではありません。
ハイエンドモデルで高価ですが、間違いない1台です。
【DAIWA】
アルファスAIR TW
DAIWAのTWSシステムを採用しており、伸びのあるキャストフィールと、ベイトフィネスでありながら驚異の飛距離を両立しています。
極めてバックラッシュの少ないエアブレーキシステムを搭載しており、強風下でもノーサミングでキャストできるほどの性能です。
剛性感も高く、ソルトでの使用も問題ありません。
【DAIWA】
SILVER QREEK AIR TW STREAM CUSTOM
DAIWAが渓流ゲームを前提として開発したモデルです。
ベイトリールにおいて、細いPEラインの使用は非常に難易度が高く、どのリールでも扱えるわけではありません。
繊細な釣りに対応できるように、剛性感とギアにこだわり、感度と巻心地を両立しています。
ベイトフィネスで細いラインを導入する際は、このような専用機がおすすめです。
【アブガルシア】
ウルトラキャスト BF8
ソルトウォーター完全対応のハイギアモデルで、防錆対策と剛性ボディによりライトゲーム全般からマイクロショアジギまで対応可能です。
ラインキャパ、ドラグ値も高く、大物にベイトフィネスで安心して挑めます。
もちろん淡水のバスにも使えます。
紫ベースのマジョーラカラーが特徴的で、所有感も満たせる1台です。
【SHIMANO】
カルカッタコンクエストBFS
ロープロリールが大半であり、今までにない丸形で初のベイトフィネス専用モデルです。
自重はベイトフィネスとしては重い200gですが、カルカッタコンクエストの高い剛性感と巻き心地、パワーはそのまま継承しています。
渓流からバス、ソルトまで、丸形で楽しみたい方にはぜひおすすめです。
【DAIWA】
STEEZ AIR TW
極小口径AIRスプール搭載で、バツグンのキャストフィールとリール自体の超軽量化に成功しています。
135gという自重でありながら高い剛性も持ち合わせ、TWSシステムにより飛距離もバツグンです。
全てにおいて飛び抜けた性能で、ハイレベルなテクニックを伸ばしたいアングラーにおすすめです。
バックラッシュしないベイトフィネスリールの使い方のコツ
ライン
ベイトフィネスリールの性能を最大限に発揮するためにも、ラインの選定は非常に重要であり、まずは太いモノフィラメントラインから始めましょう。
ナイロン、フロロ共にそれぞれの特徴はありますが、8〜10lbラインからスタートすれば初めてでもキャストしやすく、すぐにコツを掴むことができます。
4lb前後の細糸はベイトリールでは扱いにくい上、ベイトフィネスのメリットも無いため意味がありません。
更にバックラッシュしやすいため、おすすめできません。
また、PEラインは非常に軽いためスプールの回転が上がり、リールの性能に関わらずバックラッシュしやすいです。
ベイトフィネスリールをバックラッシュなくノンストレスで使用するには、フロロorナイロンの8〜10lbで間違いありません。
ロッドとの相性
いくらリールの性能が良かったとしても、ロッドとの相性が悪ければバックラッシュしてしまいます。
ルアーをキャストした際、スプールの回転数よりもルアーの初速が速ければバックラッシュしません。
逆にルアーの速度をスプールの回転数が上回ると、キャストの勢いをラインの放出速度が追い越してバックラッシュします。
バックラッシュさせないためにルアーの初速を上げるコツは、柔らかめの竿でしっかりと重さを乗せて、デコピンのようにキャストすることです。
硬めの竿でルアーの重さを利用せず手の力で投げようとすると、どれだけ性能の良いリールでもバックラッシュします。
ルアーが軽くなればなるほどこの現象は起こりやすいので、ライトクラスの柔らかいロッドが基本です。
ルアーの重さ(ウェイトシステム)
ルアーは軽くなればなるほどキャストの難易度が上がるため、バックラッシュのリスクは高まります。
ロッドとの相性の項目にも書きましたが、しっかりと重さを乗せてキャストすることがコツなので、1g前後の超軽量ルアーにはそれが難しくなります。
まずはどんなに性能の良いリールであっても、10g前後から慣らして徐々に軽くしていきましょう。
慣れてこれば、柔らかいロッドを使い1gであってもしっかりと重みを乗せることが可能になります。
また2〜3gのルアーであっても、キャスト時にルアー内部のウェイトが移動するタイプのルアーであれば飛行姿勢が安定し楽々キャストすることが可能です。
軽量であっても空気抵抗の少ないルアーや、移動式ウェイトのルアーを選ぶとバックラッシュのリスクをなくすことができます。
サミング
キャストした際は、親指を軽くスプールに触れた状態でいつでもサミングできる状態がベストです。
ブレーキ性能に関わらず、急な突風や風向きによってはルアーが押し返されてしまい失速してバックラッシュしてしまうことがあります。
弾道が逸れたり、ルアーが押し返されたりしてスプールのラインが浮き上がりそうな違和感があれば、すかさず添えていた親指でスプールを押さえて回転を意図的に抑えます。
これをサミングといい、ブレーキ性能だけでは追いつかない部分を補うテクニックです。
サミングを覚えれば、意図的にブレーキの強弱が付けれるため、ピンスポットへのキャスト精度も上がり釣果に直結します。
キャスト方法
バックラッシュさせないコツとして、キャスト方法にも触れていこうと思います。
最新鋭のブレーキシステムを搭載したベイトフィネスリールであっても、軽量ルアーをオーバーハンドでのフルキャストなど、扱いを誤ればバックラッシュしてしまいます。
どれだけ良いブレーキシステムであっても、ルアーの重さに見合わないキャストでスプールをフル回転させすぎると無意味ですので過信しすぎないようにしましょう。
まずは、ショートピッチでのピッチングや、サイドキャストで慣らしていきましょう。
テイクバックでしっかりと竿先にルアーの重さを乗せて、振りすぎずに竿の反動でリリースすればしっかりと飛んでいきます。
軽量ルアーを低弾道でバックラッシュなく撃ち込むことが可能になります。
まとめ
ベイトフィネスリールのメリットや選ぶポイントを解説してきました。
後半ではリールの性能だけでなく、バックラッシュさせないコツもお伝えしてきましたのでぜひ実戦で試して頂きたいです。
1本ベイトフィネスを導入して釣りの幅を広げていくと面白いです。
バックラッシュしないベイトフィネスリールの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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