エリアトラウトは、限定されたポイントの中で刻々と状況が変わり、それに対応していくのが釣果を上げるコツです。
そこで重要になるのがロッドの使い分けで、使用するルアーや攻め方に応じたロッドを選べば、より有利に釣ることができます。
では具体的に、どのようなポイントを重視して、どういったロッドを選ぶのが適切なのでしょうか。
そこで今回は、エリアトラウトロッドの使い分けについて、重要になるポイントや、具体的な使い分けについて解説します。
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北国生まれのアマチュア釣り師。前職では量販店で釣り具の販売、企画も担当。釣った魚を調理して食べるのも大好きで、美味しい魚のためならフィールド問わずアクティブに挑戦します。
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エリアトラウトロッドの使い分けのポイント
ロッドは様々な要素を重視して設計され、そのバランスによって特性が変わります。
エリアトラウトロッドの使い分けで重要になる、チェックするべきポイントについて解説します。
硬さ(パワー)
エリアトラウトロッドを選ぶとき、まず重視するべきなのがロッドのパワーです。
主に使用できるルアーの重さが変わり、ルアーウエイトがシビアなエリアトラウトでは非常に重要な要素と言えます。
具体的によく使われるものには以下のようなラインナップがあるので、適切に使い分けましょう。
XUL
最もライトなパワーのロッドをXULと位置付け、アンダー1gのルアーからキャスト可能です。
マイクロスプーンやマイクロクランクの使用を前提にしていますが、3~4gまでは対応できるので、小さめのプラグにも対応できます。
魚のアタリを乗せやすく、よく曲がりバラしにくいので、基本のパワーと考えてもいいでしょう。
UL
ULはメーカーによって味付けが違いますが、おおよそ1g前後から4~5g程度までのルアーに対応するパワーです。
少し遠投したいシチュエーションや、素早くボトムを取りたい場合、やや大き目のプラグを使用したい場合におすすめです。
なおメーカーによってはSULという番手があったり、ULが最もライトな場合もあるので、記号はあくまで目安と考えるといいでしょう。
L
XULやULに比べて硬さを重視したパワーで、メーカーによって様々な意図で作られています。
例えばシマノの場合は重めのルアーに対応し遠投しやすく、ダイワの場合はレスポンスよく掛けに行く設計になっています。
共通するのはプラグなどの操作性に長けていることで、アクションで釣りたいシチュエーションにおすすめです。
ML
MLはエリアトラウトで使うパワーの中では硬い番手で、XULやULに比べるとラインナップが限られます。
大き目のプラグや鉄板ルアーなど、比重や重量の大きいルアーを使用に適していますが、軽量ルアーを投げるのは難しいです。
このため、主にボトム狙いや遠投など、特定の状況において威力を発揮するロッドと言えます。
テーパー
エリアトラウトロッドにおいて、テーパーは非常に重要な要素です。
バーブレスでもバラさないよう、全体的にスロー気味な設計が基本ですが、その中でもよりスローなものや、ファスト気味なものがあります。
パワーと同様に重要なポイントなので、釣り方に合わせて使い分けましょう。
スローテーパー
エリアトラウトではバーブレスフックを使用するため、ロッドに重さを乗せ続けられるよう、よく曲がるスローテーパーが基本です。
一方で、ロッドがクッションになってしまうので、細かいアクションを演出するのは苦手です。
また、柔軟な分アワセが決まるのもワンテンポ遅れるので、ラインの動きなどを見ながら、素早くアワセる必要があります。
ファストテーパー
エリアトラウトロッドのファストテーパーは、スローテーパーに比べて操作性が向上します。
バットやベリーは曲がりにくいので、アワセが素早く決まり、ロッドアクションでのルアーの操作もしやすいでしょう。
一方で、ラインにテンションを乗せ続けるのが難しくなるので、ドラグを弱めにして余裕を持たせるなど工夫が必要です。
スピニングロッドとベイトロッド
エリアトラウトと言えばスピニングロッドでしたが、近年ベイトリールの性能が向上し、使用する方が増えています。
使い分けることで戦略的にも幅が広がるので、適時使い分けるのがおすすめです。
スピニングロッド
軽量ルアーと相性が良く、ドラグ性能も優れているので、エリアトラウトでは基本はスピニングロッドを使用します。
エリアトラウトロッドのラインナップも圧倒的にスピニングロッドが多いので、選択肢も幅広いでしょう。
ベイトタックルにもメリットはありますが、基本的には迷ったらスピニングロッドを選ぶのがおすすめです。
ベイトロッド
エリアトラウトにおいて、スピニングロッドに比べるとベイトロッドはマイナーで、選択肢も少ないです。
一方で、ベイトリールは感度の面でスピニングリールよりやや優れているので、ボトム狙いの釣りでは有利にアタリを取っていくことが可能です。
また、パワーファイトに対応しやすく、ラインの糸ヨレを防ぐなどのメリットもあります。
長さ
エリアトラウトの場合、使用できるロッドの長さにはある程度の制限があります。
混雑するとすぐ隣に人が入ることもあるので、長いロッドだと迷惑になることもあり、操作もしにくくなるからです。
エリアトラウトの場合、専用ロッドは基本は6ftで、長くてもおおよそ6ft半ばまででラインナップされています。
その中にも長さの違いがあるので、状況に合わせて使い分けるようにしましょう。
5~6ftの短めのロッドは操作性が良く、アクションを付けたり素早くアワセる場合に適しています。
6ft以上の長めのロッドは、ロッドの弾性を活かしてバラしにくく、ロッドを水面に近付けやすいのでボトムトレースしやすいです。
加えて身長との相性なども考えながら、適した長さを選びましょう。
ラインとの相性
繊細なエリアトラウトを攻略するには、ラインのチョイスも非常に重要になります。
ナイロン、フロロ、PE、エステルと、それぞれ特性があり、ラインはロッドとの相性もあるので、快適に使えるロッドと合わせましょう。
基本的にはナイロンとフロロはどのロッドでも使用できますが、フロロを使用するならガイドは大き目のものと相性がいいです。
PEラインの場合、ガイドとの相性も重要になるので、SiCガイドなどPEラインと相性がいいガイドを採用されているものがおすすめです。
エステルラインは少し特殊で、感度は良いですが硬くて伸びがないので、基本的にはエステル専用ロッドでの使用を推奨します。
エリアトラウトロッドの具体的な使い分け
ロッドのスペックの違いは上記した通りですが、具体的にどういった状況でどのようなスペックのロッドが適しているのでしょうか。
具体的なシチュエーションを例に、おすすめのロッドとタックル構成をご紹介します。
一本でなんでもこなせるオールラウンドタックル
スプーンやプラグなど様々なルアーに対応できる万能型のタックルは、1本用意しておくべき基本のタックルです。
ロッドはXULを基準に、アンダー1gから3g程度まで投げることができれば、幅広いエリアトラウト用ルアーに対応できます。
テーパーはやり取りのしやすさを考えて、ミディアムテーパーからスローテーパー気味がいいでしょう。
長さは6ftを基準に、身長が低い方は5ft程度まで扱いやすい長さを選んで問題ありません。
まだ状況が読めない場合の最初の選択肢になりますし、初心者の方もまずオールラウンドに使えるタックルから用意しましょう。
マイクロスプーンに焦点を当てたスプーニングタックル
マイクロスプーンは渋い状況にも対応でき、手数も用意しやすいので、そのメリットを活かし切ることのできるタックルも有効です。
マイクロスプーンはアンダー1gも多いため、それに対応できるようパワーはXULなど極力ライトなものがおすすめです。
投げやすさ重視であればスローテーパー、アタリを敏感に掛けていくならファストテーパーを選ぶと扱いやすいでしょう。
また、スプーニングが活きる渋い状況で魚のアタリを逃さないためにも、スローテーパーの方が有利です。
ナイロンやPEでも釣ることはできますが、より渋い状況を攻略するためにエステル対応ロッドもおすすめです。
スローリトリーブに対応しやすいよう、リールはノーマルギアが扱いやすいでしょう。
操作性重視のプラッキング用タックル
ミノーやトップ系、スプーンにおいても、ロッドアクションで誘いを掛けたいときは、専用にタックルを用意するのがおすすめです。
重めのルアーを使うならやMLなど硬めのもの、軽量ルアーの操作性を重視するならULのファストテーパーのロッドも選択肢に入ります。
スローテーパーだとルアーにアクションを付けにくいため、基本的にはファストテーパーのロッドの方が操作性は向上します。
PEやエステルでもプラッキングは可能ですが、ナイロンラインを使うことで、伸びを活かしてバラシを軽減することも可能です。
なお、アクションで生まれたラインスラッグを素早く回収できるよう、リールはハイギアがおすすめです。
ディープエリアでのアタリ感度と操作性重視のボトム用ロッド
ボトムを狙うときは、水の抵抗に負けず、素早くアタリに対応する操作性が必要なので、専用タックルを用意するのがおすすめです。
ボトム狙いのルアーは比重や自重が大きいものが多いので、パワーは最低でもL、必要に応じてMLも選びましょう。
テーパーは、水圧でロッドが入ってしまわないよう、ややハリのあるファストテーパーが扱いやすいです。
ラインは、素早く底を取れるようフロロ、感度を重視してロングリーダーでPEラインなどが選択肢になります。
リールはスピニングでも構いませんが、より感度を活かすならベイトリールもおすすめで、巻き重りに強いノーマルギアがいいでしょう。
大規模ポンドを攻略する遠投用ロッド
遠投が必要な広大なポンドを攻略するには、遠投に対応できるタックルを持っておくと便利です。
重いルアーの方が飛距離を稼げるので、それに対応できるようパワーはL以上がおすすめです。
スローテーパーだと重いルアーに負けてしまうことがあるため、テーパーはミディアムからファストテーパーのものがいいでしょう。
遠投性を重視するのであればPEラインがおすすめですが、擦れのリスクも上がるので、ナイロンも選択肢になります。
大きいルアーは抵抗も大きいため、巻き重りを軽減するならノーマルギア、遠投先での感度を重視するならハイギアを選びましょう。
使い分けにおすすめのエリアトラウトロッド5選
特性を重視してロッドを使い分けしたい場合におすすめのエリアトラウトロッドを厳選してご紹介します。
紹介したような状況別にピックアップしたので、ぜひ参考にしてください。
【シマノ】
プレッソ ST(60XUL)
ダイワのエリアトラウトブランド「プレッソ」の基幹モデル
ダイワのエリアトラウトブランドの名を冠し、基本に忠実なラインナップと扱いやすい作りが魅力のモデルです。
6ftのXULで、小型のスプーンやクランクを幅広く使用でき、柔軟なベリーで魚を乗せるようにやり取りできます。
同じシリーズには56XULも用意されているので、扱いやすい長さを選ぶこともできます。
オールラウンドタックルが不要になることはないので、入門用にも初めにしっかりしたロッドを用意するのがおすすめです。
【メジャークラフト】
バンシィ(BTSS-542UL)
メジャークラフトの新ブランド!エステルラインにも対応
メジャークラフトが新たに展開する、トーナメントライクなエリアトラウトロッドです。
BTSS-542ULは表記はULですが、バンシーシリーズでは最もライトな設計で、0.4gの軽量スプーンから投げることができます。
ファストテーパー気味でアワセも決まりやすく、ティップはよく入るのでエステルラインの弱さも補ってくれるでしょう。
より繊細なスプーニングに焦点を当てたロッドを組みたいときにおすすめです。
【ヴァルケイン】
ダーインスレイヴ オーバーブレイズ(6'2ML-HS)
より戦略的に!攻めの釣りにおすすめのミドルハイエンドモデル
大人気モデルの攻めのコンセプトはそのままに、コスパを磨き上げたエリアトラウトロッドです。
6'2ML-HSはシリーズ中最もハードテイストなモデルで、操作性を重視しています。
これによりプラグはもちろんスプーンのシェイキングなどにも対応しやすく、よりテクニカルな釣りに対応できます。
硬いだけでなく絶妙な粘りもあるので、皮一枚でフッキングした魚のキャッチ率も良好です。
【テイルウォーク】
シルバーナ ラゴ(59Bottom)
あらゆるメソッドに対応!使い分けにベストなエリアトラウトロッド
手に取りやすいコスパを重視しながら、エリアトラウトで確立されたメソッドに合わせて、充実のラインナップが魅力のモデルです。
59Bottomはその名の通りボトム攻略に最適なモデルで、PEラインを使い、感度を重視した釣りを有利に運んでくれます。
また、強めのパワーを活かして、放流後にはそのままテンポのいい釣りにも対応できます。
複数用意しやすい価格帯なので、エリアトラウトロッドの使い分けの基軸にするのにもおすすめのシリーズです。
【ダイワ】
イプリミ(64ML)
文句なしの基本性能!デザインにも凝った本格派エントリーモデル
初心者でも手を出しやすい価格帯ですが、細かなラインナップと、エントリーモデルとは思えないパーツ構成が魅力のモデルです。
64MLはシリーズの中でも長めでパワーもあり、大き目のルアーを使った遠投にも適しています。
最大で7gまでのルアーのキャストでき、スプーンやメタルバイブであれば40~50mの遠投も可能にします。
ハリが強くミノーの操作性にも長けているので、オールラウンドタックルとの使い分けにもおすすめです。
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