フライフィッシングのキモになるのは、やはり魚にアピールするための毛鉤（フライ）です。
毛鉤を自作するタイイングもフライフィッシングの魅力ですが、初心者の方にはハードルが高いですし、最初は完成フライに頼るといいでしょう。
しかし種類も多く、同じイミテーションでいろいろなタイプがあるので、どれが良く釣れるのか選べないこともありますよね。
そこで今回は、よく釣れる毛鉤について、基本的な知識から選び方、おすすめ商品までご紹介します。
- 釣り歴15年
- 釣り具の販売経験あり
- 全国10都道府県へ遠征
北国生まれのアマチュア釣り師。前職では量販店で釣り具の販売、企画も担当。釣った魚を調理して食べるのも大好きで、美味しい魚のためならフィールド問わずアクティブに挑戦します。
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目次
- 1 よく釣れる毛鉤を使うメリット
- 2 よく釣れる毛鉤の選び方
- 3 よく釣れる毛鉤おすすめ10選
- 3.1 【ダイワ】テンカラ毛針セット ドライカディス1
- 3.2 【OWNER】ソーイング エルクヘアカディス 19 #16
- 3.3 【アキスコ】AMエルクカディス3本入ブラックBK#14
- 3.4 【ティムコ】Dセット パラシュートアダムス ♯14
- 3.5 【ヴァンフック】ヴァンズ パラシュート #18 ブラックアント
- 3.6 【OWNER】ソーイング CDCダン #14
- 3.7 【VANFOOK】テンカラマスター TM 孔雀 #18
- 3.8 【ティムコ】イワイセット イワイイワナII ♯12
- 3.9 【VANFOOK】ビーズヘッドマラブー #14
- 3.10 【ブライトンハウス】フライショップの完成フライセット SDセレクション・ドライフライ・ヤマメSP1
- 4 まとめ
よく釣れる毛鉤を使うメリット
良く釣れる毛鉤を使うのには、釣果が期待できるだけでなく、幅広いメリットがあります。
好みの毛鉤や自作の毛鉤を使うのもいいですが、初心者の内は良く釣れると言われる商品を使うと、以下のようなメリットが期待できます。
魚の反応が分かりやすい
フライフィッシングは非常に繊細な釣りで、使う毛鉤はもちろん、キャスティングの精度や釣り人の挙動までが釣果に影響します。
毛鉤を実績の高い完成品にすることで、釣れない要素を一つ減らし、なぜ釣れないかを洗い出しやすくなります。
スキルアップには釣れない理由を洗い出すことが重要なので、スキルアップに近付くことができるのです。
ロストしたとき替えが効く
タイイングするとき、初心者の方だと上手く巻けたたものとそうでないものの差が大きいですよね。
良く釣れる毛鉤を購入して使えば、ロストしたり破損したときに交換しても同等の釣果が期待できるメリットがあります。
今後タイイングに挑戦したい方は、よく釣れたものを参考にして巻くためにも、保存用に改めて購入できるメリットも大きいです。
導入コストが抑えられる
突き詰めていくと、より時期や地域性に合わせたマッチザハッチを目指すなら、タイイングできるに越したことはないでしょう。
しかしバイスやスレッド、マテリアルなど揃えるとそれなりの値段になりますし、すぐに上手く巻けるとは限りません。
完成毛鉤は数百円なので、最初はロッドやラインにお金をかけて、よく釣れる毛鉤を購入したほうが、初期投資は抑えられます。
よく釣れる毛鉤の選び方
毛鉤を使った釣りでは、良く釣れるはずの商品も選び方を誤れば全く釣れないこともあります。
では、具体的によく釣れる毛鉤はどう選べばいいのか、初心者の方にぜひ覚えておいてほしい選び方のポイントを解説します。
マッチザハッチが重要
毛鉤選びで何より重要になるのが、その時期その場所で、ターゲットになる魚が何を食べているかに合わせたフライパターン選びです。
フライ用語で「マッチザハッチ」や「マッチザミッジ」などと言い、多様なフライパターンはこのためにあると言っても過言ではありません。
どんなに出来のいい毛鉤でも、魚が食べ物として認識しないと意味がないので、最も食べているであろう虫を模したものを選ぶというわけです。
しかし初心者の方だと知識も浅く、毛鉤を多く用意するのが難しいのも現実ですよね。
カディスやパラシュートなど比較的状況問わず使えるパターンもあり、これらは初心者からするとよく釣れる毛鉤になりやすいです。
商品紹介ではそれらを中心にピックアップするのでチェックしてみてくださいね。
フックサイズ
毛鉤はフックサイズも重要で、ちょっとしたサイズの不一致が釣果に大きな影響を与えます。
せっかくよく釣れる毛鉤もサイズの問題で釣れないともったいないので、しっかり選んで用意しましょう。
基本的には時期ごとに魚の活性を考え、早春は♯18～、春夏は♯14～、ベイトが多様な秋にはパターンもサイズも幅広く選択します。
ただし確立したパターンが作れないのもフライフィッシングの奥深さで、10cm程度の魚が、大きな蝶にライズするシーンなども少なくありません。
また地域性もあり、放流された魚によっても、適したサイズが変わってきます。
このため、まだ経験が浅いうちは、同じフライパターンでも複数のサイズを用意しておくのがおすすめです。
人からの視認性の良さ
初心者がスルーしがちなのが、自分から毛鉤が良く見えているかどうかです。
トラウトは非常に餌の見切りが早く、口に入れて偽物だと気付くと瞬く間に口から出してしまいます。
このため釣り人は着水した毛鉤に集中し、魚からの反応に即座にアワセを入れる必要があるため、毛鉤の視認性が非常に重要なのです。
慣れるとナチュラルなカラーの毛鉤も使いこなせますが、最初は視認性のいい色を組み合わせた毛鉤のほうが良く釣れるでしょう。
もちろん魚が違和感を感じると食べなくなるため、どのフライパターンでも視認性が確保できるわけではありません。
パラシュートフライなど、視認性とアピールで分けてカラーリングできるパターンでは、こういった考え方が有効になります。
よく釣れる毛鉤おすすめ10選
上記したようなポイントを踏まえて、おすすめのよく釣れる完成毛鉤（フライ）をご紹介します。
今回は、なかでも幅広いシーズン、地域に対応するフライパターンから、おすすめ商品をご紹介するので、初心者の方もぜひ参考にしてくださいね。
【ダイワ】
テンカラ毛針セット ドライカディス1
日本におけるドライフライで最もシェア率が高いのが、エルクヘアカディスでしょう。
カディスはもちろん、蛾やテレストリアルにも模し、エルクヘアは日本の渓流にも耐えるほど浮力も強いので、初心者にも使いやすいフライパターンです。
ダイワのテンカラ毛鉤セットのドライカディスは、フライにもテンカラにも使えて、質もいいのでおすすめです。
【OWNER】
ソーイング エルクヘアカディス 19 #16
エルクヘアカディスの欠点は、エルクヘアが白いために、曇り空などでは視認性が落ちる点です。
小さいフックだとより視認性に劣ってしまうため、エルクヘアに着色したものも用意しておきましょう。
黄色であればアピールしすぎないですし、ソーイングのエルクヘアカディスは巻き方を工夫し、より浮力を高めているのでおすすめです。
【アキスコ】
AMエルクカディス3本入ブラックBK#14
エルクヘアカディスのバリエーションの一つとして、近年人気が高まっているのが黒いエルクヘアカディス（ブラックカディス）です。
視認性もよく、よりテレストリアルとして食わせる能力にも長けるメリットもあり、特に陸生昆虫が活発な夏場に効果を発揮します。
アキスコの完成フライは品質も良く、コスパにも優れているので、お試しで購入したい場合にもおすすめです。
【ティムコ】
Dセット パラシュートアダムス ♯14
ドライフライの中から、エルクヘアカディスと並んで汎用性が高く人気なのがパラシュートフライです。
エルクヘアカディスに比べるとイミテートできる範囲は狭まりますが、浮力や安定性が高いメリットがあります。
ティムコのDセットはラインナップが充実しており、ちょっとした変化を付けたいときにも一式で用意しやすいのでおすすめです。
【ヴァンフック】
ヴァンズ パラシュート #18 ブラックアント
意外かもしれませんが、トラウトは水辺に落ちたアリをよく捕食していて、特に夏場の選択肢として非常に有効です。
そんなシーンにぴったりなのがこのブラックアントで、アリをイミテートしつつ、視認性も確保しています。
小フックは飲まれてしまい魚へのダメージが懸念されますが、この商品は管理釣り場用なので、その点も安心です。
【OWNER】
ソーイング CDCダン #14
ライズ打ちでの安定した釣果が狙えるCDCダンですが、カディスやパラシュートに比べると出番が少ないフライでしょう。
必然的に消費数も少なく、マテリアルを用意するとコスパが悪いので、タイイングできる方も購入することが多いです。
巻き方によって浮力が変わって自作するのも難しいので、こういった安定した品質の完成フライを用意するのがおすすめです。
【VANFOOK】
テンカラマスター TM 孔雀 #18
テンカラの毛鉤をベースに装飾を加えた高級毛鉤で、筆者がシブい管理釣り場でとても助けられたおすすめの商品です。
テンカラの毛鉤は具体的なイミテートはなく、流し方や沈め方で魚にアピールするもので、この毛鉤も多様な状況に対応できます。
もちろんフライフィッシングで使用することも可能なので、通常のフライパターンに加えて用意しておくのもおすすめです。
【ティムコ】
イワイセット イワイイワナII ♯12
夏のテレストリアルパターンの強い味方として人気なのが、日本発のフライでもあるイワイイワナⅡです。
初心者にもぜひ用意してほしいパターンですが、綺麗に巻くのが少し大変なので、こういった完成フライがおすすめです。
この商品のレッドとパープルのボディは視認性が良く、深みがあったり、濁りが入りやすい人工河川などでもおすすめです。
【VANFOOK】
ビーズヘッドマラブー #14
管理釣り場において非常に有効になりえるのが、リアクションバイトを誘いやすいビーズヘッドマラブーです。
フォールは魚の捕食のスイッチを入れやすい動きで、フォールでのバイトを出しやすいのがビーズヘッドマラブーなのです。
この商品はビーズヘッドとフェザーで、管理釣り場の定番カラーでもある赤金になっているのが、より期待値を上げてくれますね。
【ブライトンハウス】
フライショップの完成フライセット SDセレクション・ドライフライ・ヤマメSP1
これから始めてフライフィッシングを始めるという場合、バラで購入するのも少し負担が大きいですよね。
そういった場合は完成フライのセットが便利で、足りないものを紹介したようなばら売りの完成フライで補充するといいでしょう。
このセットはパラシュートとエルクヘアカディスの汎用性が高いセットになっており、最初に購入するセットとしてもおすすめです。
まとめ
目で騙すフライフィッシングにおいて毛鉤の質は非常に重要で、実績の多い完成フライを用意するメリットが大きいです。
マッチザハッチなども意識しながら、紹介したようなよく釣れる毛鉤で、フライフィッシングを楽しんでくださいね。
よく釣れる毛鉤の購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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