船竿にはさまざまな調子があり、狙うターゲットや仕掛けによって最適なものを選んで使用します。
昨今は、ライトゲームが人気で快適な操作が可能な先調子のロッドが好まれていますが、真鯛のコマセ釣りなどを中心にムーチングロッドも根強い人気を誇っています。
今回は、そんなムーチングロッドについて解説をします。
ムーチングロッドを使うメリットやデメリット、おすすめのムーチングロッドなどをご紹介しますので、ロッド選びに迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
- 元釣具屋店長
- 釣り歴16年
2020年まで大手釣具店で13年間勤務。 ソルトフィッシングがメインで釣り歴は16年程です。 職業柄、主要な釣りは一通り経験をしてきました。
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ムーチングロッドとは
ムーチングロッドとは胴付近からしなやかに曲がり込む調子のロッドです。
5:5調子や6:4調子など、しなやかな調子で弧を描いて美しく曲がります。
ムーチングロッドにはさまざまなメリットがありますが、独特な調子のため好みが分かれるでしょう。
ムーチングロッドの特性を理解したうえで状況に応じて使い分ければ、釣りの楽しみをさらに味わうことができます。
ムーチングロッドを使うメリット
喰い込みが良い
ムーチングロッドは胴からしなやかに曲がる調子が特徴です。
胴まで素直にロッドが曲がってくれるため、魚のアタリをはじかずにしなやかに喰い込ませます。
エサに食い付いてきた魚に違和感を与えにくく、しっかりとエサを喰い込ませてフッキングに繋げてくれます。
細い仕掛けを使える
ムーチングロッドはそのしなやかさで、魚の引きを吸収してくれるため細い仕掛けでもハリス切れを防いでくれます。
そのため、先調子のロッドよりも細い仕掛けを使えるため、食い渋る魚にもアプローチできます。
しなやかに追従してくれるため、ハリス切れに加えて魚の口切れも防止。
バラシを防いで掛けた魚を逃しにくい点も特徴です。
仕掛けが安定する
ムーチングロッドのしなやかな曲がりは仕掛けを安定させてくれます。
波が高いときは、船が上下してしまうため硬いロッドだと仕掛けを引っ張ってしまい余計な動きを与えてしまいます。
その結果、タナがボケてしまったり魚に警戒心を与えてしまったりします。
ムーチングロッドを使うことで、荒れた海でも仕掛けを安定させることが可能。
置き竿にも対応し、じっくりと魚を狙いたいときにもピッタリです。
ムーチングロッドを使うデメリット
アタリが取りづらい
ムーチングロッドはしなやかに曲がりこんでくれるため、魚の引きを吸収してくれますが、一方で細かなアタリを取りにくい点はデメリットです。
じっくりと喰い込ませてフッキングさせるため、繊細なアタリを取り素早いアワセを入れたり積極的に掛けたりするような釣りには不向きです。
また、魚の反応を捉えにくいため物足りなく感じる方もいるでしょう。
じっくりと待ちの釣りをしたい方にはおすすめです。
強引なやり取りができない
ムーチングロッドは胴からしなやかに曲がるため、魚の頭を強引にこちらに向けたり瞬時に走りを止めたりするような強引なやり取りには向きません。
大物相手だとやり取りに時間がかかってしまうこともあります。
混んだ船で、青物のような走る魚を相手にする場合には注意が必要です。
繊細な操作がしにくい
ムーチングロッドは繊細な操作は苦手です。
胴からしなやかに曲がってしまうため、キビキビとしたシャクリや誘いを行いたい場合は不向きといえるでしょう。
ムーチングロッドは仕掛けが安定するため、一定のタナをじっくりと狙う場合には最適。
操作性の良い先調子のロッドと状況に応じて使い分けましょう。
ムーチングロッドの選び方
対象魚
ムーチングロッドを選ぶ際には、対象魚を決めてから選びましょう。
メバル狙いの竿と、青物狙いの竿では必要とするパワーが異なります。
パワーが不足する竿だと大きく曲がりすぎてやり取りが難しく、パワーのありすぎる竿だとムーチングロッドの良さを活かしきれないでしょう。
メーカーの推奨する対象魚や、オモリ負荷などをもとに選びましょう。
オモリ負荷
ロッドを選ぶ際は使うオモリも考慮しましょう。
メバルなど軽いオモリを使用する場合は40号程度まで対応できるロッドがおすすめ。
イサキやライト真鯛などは80号程度まで対応できるものを選ぶといいでしょう。
コマセ真鯛には100号程度まで対応できるロッド、青物まで狙うなら120~150号程度に対応したロッドがおすすめです。
海域や船宿などでも変わるため、使用するオモリを確認の上選ぶようにしましょう。
長さ
長さでは仕掛けの長さや、釣りのスタイルから選びます。
長尺の仕掛けを使う場合は、長いロッドのほうが仕掛けを扱いやすいです。
3~3.6m程度が一般的ですが、中には4mを超えるロッドもあります。
また、長いロッドは船の揺れを吸収してくれるため置き竿で狙いたい方にもピッタリです。
手持ちで狙いたい方には、2.3~2.5m程度の短めのロッドがおすすめ。
自重が軽く、軽快な操作が可能です。
ムーチングロッドおすすめ10選
【シマノ】
海攻真鯛リミテッド S250
シマノから販売されているフラッグシップモデルの真鯛ロッドです。
代々継承されているムーチング調子が特徴の、細身ブランクスをスパイラルXコアやハイパワーXなどの最新の技術で進化。
しなやかな曲がりはそのままに、軽快な操作ややり取りを可能にしています。
S250は40~100号のオモリに対応し、80号を使用するコマセ真鯛にピッタリ。
ショートレングスのムーチングアクションで、置き竿から手持ちでの軽快な釣りのどちらにも対応します。
【シマノ】
アルシエラ 真鯛 40-250
シマノの人気船竿、アルシエラシリーズの真鯛専用モデルです。
しなやかさと粘り強さが特徴のUDグラス素材を、スパイラルXコアとハイパワーXで強化。
細身軽量のグラスムーチングロッドに仕上がり、自在な操作と仕掛けの安定、柔軟な喰い込みを発揮してくれます。
40-250は40~120号で、幅広い真鯛釣りに対応。
250cmの長さで置き竿から、積極的な誘いを入れる手持ちの釣りまで幅広く活躍します。
【がまかつ】
がま船 シーファング 真鯛 30-3.0
がまかつから販売されているムーチングモデルのコマセ真鯛ロッドです。
UDグラスとカーボンをコンポジットし、細身軽量設計を実現。
高い操作性としなやかな曲がりを両立しています。
30-3.0は20~100号のオモリに対応。
80号のオモリを使用するコマセ真鯛に最適です。
3.0mの長さとムーチングアクションで仕掛けを安定させ、置き竿にも対応します。
【ダイワ】
リーオマスターSX 真鯛 S-300・N
新バランス理論を採用したESS設計でしなやかさとパワー、操作性を両立した真鯛専用ロッドです。
グラス素材とカーボン素材を融合させ、仕掛けを跳ねさせず粘り強さを発揮。
X45でブランクスを強化し、ネジレを軽減。
ムーチングアクションながら軽快な操作が可能です。
S-300は20~100号のオモリに対応し、80号のビシを使用するノーマル真鯛に最適。
3.0mの長さで、しなやかに真鯛を狙えます。
【シマノ】
舳 40-255
歴代高い人気を誇るシマノの船竿です。
船の先端の揺れに対してもしなやかに追従することが名前の由来で、伝統のムーチングアクションが特徴。
しなやかさと粘り強さを兼ね備えたUDグラス素材を、スパイラルXコアとハイパワーXで強化。
細身軽量で、しなやかに食わせつつも大物の真鯛もじわじわと浮かせる粘りが特徴です。
40-255はオールラウンドに使えるモデルで、細ハリスから太ハリスまで対応。
バランスが良く、さまざまな状況に対応できます。
【シマノ】
海春 50-330
快適な操作性が特徴の、シマノのオールラウンドな船竿です。
ムーチングアクションを採用しながら、操作性の良い6:4調子に設定され優れた操作性を実現。
ブランクスはスパイラルXとハイパワーXで強化され、シャクリやアワセも軽快に行えます。
50-330は30~100号のオモリに対応。
真鯛やヒラメはもちろん、イサキやイナダなど幅広い釣り物に対応できます。
【シマノ】
シーマイティー X 64 30-270
日本各地のさまざまな魚種に対応する汎用性の高いシマノの船竿です。
7:3調子と、6:4調子の設定があり、6:4調子は喰い込みに優れたムーチングアクションを採用。
仕掛けを安定させ、魚に警戒心を与えません。
ハイパワーXで締め上げ、余計なネジレを排除。
操作性もプラスし、快適に魚を狙えます。
30-270は20~80号のオモリに対応。
ライト真鯛やイサキなど、軽いオモリのコマセ釣りに最適です。
【ダイワ】
シーフレックス64 30-240
ダイワから販売されている汎用性の高いムーチングアクションの船竿です。
6:4調子に設定されたムーチングアクションは、しなやかかつ粘り強さが特徴。
違和感なく魚を喰い込ませ、魚の引きをいなしバラシを防ぎます。
追い喰いも狙いやすく、数釣りも目指せるでしょう。
バットセクションはブレーディングXで強化され、細身ながら強度を確保。
30-240は30~80号のオモリに対応し、真鯛やイサキ、メバルなどに最適です。
【シマノ】
リアランサー X メバル S360
シマノの軽量、高感度なメバル専用ロッドです。
6:4調子のムーチングアクションに、スパイラルX構造でブランクスを強化。
軽量細身で粘りのあるブランクスはメバルのアタリをはじかないしなやかさが特徴です。
穂先にはハイパワーXソリッドを採用し、繊細なメバルのアタリも捉えます。
S360は8~40号のオモリに対応し、しなやかに喰い込ませる釣りが得意。
3.6mの全長で長いサビキにも対応します。
【アルファタックル】
海人 瀬戸内メバル 355
長い仕掛けを使用する瀬戸内海のメバル釣りに対応する専用ロッドです。
しなやかに喰い込ませ、追い喰いも狙えるムーチングアクションに設定。
長い仕掛けも違和感なく使用できる3.55mのレングスを採用しています。
長尺ロッドながらライントラブルを防止するスパイラルガイドシステムを搭載し、ストレスなく釣りを楽しめます。
長尺ロッドながら、3ピースモデルで持ち運びにも苦労しません。
まとめ
今回はムーチングロッドについて解説しました。
使ったことの無い方には扱いにくく感じてしまう方もいると思いますが、その特性を理解して使うことで釣りの幅が広がります。
また、美しく曲がりこむロッドで魚とのやり取りを楽しむことができるのもムーチングロッドの魅力です。
気になった方は、ムーチングロッドもロッド選びの選択肢の一つに入れてみてください。
ムーチングロッドの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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