鮎友釣りにおける、鮎針とは掛け針のことで、唯一野鮎と接点を持つ重要なものです。
鮎友釣り発祥の時代から、当時はこれが最強だという針が登場しては消えています。
早掛け、超早掛け、ふれ掛かりなどと銘打たれた針も登場しました。
掛け針の元の形はキツネされいる針と呼ばれる形状で、すべてがそこから発展した針と言って過言ではありません。
そんな、鮎友釣り用の掛け針を、時期、サイズ、川相による選択などもふまえて解説していきたいと思います。
- 釣り歴49年
中学生の頃投げ釣りを始め、社会人になると磯釣りにハマり、その後アユ友釣り、そしてボートからのルアー釣りを始め、現在では夏から初秋はアユ、それ以外はボートでのルアー釣りを楽しんでいます。アユ釣りに関しては、釣った鮎の出荷もしており半漁師的になっています。今後は船からのルアー釣りを極めるのが目標です。
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鮎針とは
鮎針と呼ばれる針は、友釣りにおける掛け針の総称で、形状は3本、4本などのイカリ針、2~3本を方向を変えてセットするチラシ針、2本の針を結んだチョウチョ針などがあります。
全ての針の元は1本の針で、結び方を変えることによって呼び名が変わるのです。
針には、キツネ、早掛け、トンボ、長良等がありすが、すべての原型はキツネ針です。
号数は基本的に、針をまっすぐ伸ばした時の長さです。
同じ号数でも軸が長いと懐が狭くなり、軸が短いと懐が広くなります。
このような基本的な針の知識を持っていれば、ハリ選びも簡単になります。
鮎釣り人の大半が使用する、イカリ針について解説していきます。
鮎針の選び方
時期(初期)による選び方
鮎は1年で生涯を終える年魚です。
解禁当初はサイズも小さく体も若い為、皮が軟らかいのが特徴です。
皮に針が掛かりやすい代わりに皮が切れてバレやすいという両面があります。
終盤に尺鮎の出る河川を除けば、初期は6号前後の小針の4本イカリが最適です。
3本イカリだと鮎に針が1本し掛かりませんが、4本イカリは2本掛かることが多いので、バレが極端に減ります。
時期(中期)による選び方
梅雨明けくらいから水温が上昇し、鮎の皮が硬くなってきます。
鮎の成長も良くなり、出水の度、入れ掛かりになります。
鮎の当たりも非常に強くなるので、軸の細い針より軸の太い針が有利になります。
この時期から、大河川において軸の細い針では、針が折れたなどのトラブルが起りはじめます。
鮎のサイズにもよりますが、7号~8号の3本イカリが最適です。
時期(終盤)による選び方
9月の中旬以降の鮎は、皮も硬くなり子孫を残すための本能が始まり縄張り意識が薄れ始めます。
鮎が群れになり、コケをハミながら下流へ下ります。
ガガーンと掛かるというより、遊びながら掛かるという感じになり当たりも弱いので、折れるリスクはあるものの、素材が硬く軸の細い針が有利です。
鮎のサイズが比較的大きくなるので8号前後の3本イカリがベストでしょう。
河川による選び方
水量のあまり多くない中小河川は、水流も弱い為、軸の細い軽めの針が有利です。
針が重いと、水流がない為たれ下がり根掛かりの原因ともなります。
一方、水量の多い大河川は軸の太い重い針が必要になります。
瀬の中はオモリが必要なほどの流れがあり、針が垂れさがる心配がありません。
トロ場であっても、水圧があるため、オトリアユが尻尾を必死で振ってくれます。
鮎が掛っても瀬の中で流れの抵抗が大きく、身切れや針折れが起りやすいのです。
鮎のサイズ出の選び方
これはスバリ巨鮎の河川です。
梅雨明けから28cm、200グラムクラスが掛かります。
盆以降は尺鮎も狙える河川です。
このような河川は、主に大河川で、水量が多く岩盤や石も大きいのです。
軸の太い8.5号以上の針が必要です。
9月以降は9号や10号まで使います。
3本イカリにすると針がかなり重いですが、オトリに使う鮎も大きいので問題ありません。
川相による選び方
流れの強い瀬は、軸の太い針を使います。
緩めのトロ場は瀬の針より一回り小さくてもOKです。
水深の浅いチャラ瀬に関しては、軸が細くとにかく軽い針です。
チャラ瀬で重い針を使用すると、根掛かりが多発します。
根掛かりを外すために、川の中に入るので釣り場を荒らすのです。
同じ河川でも針が3種類必要か?と思われますがあくまでも理想です。
自分が主にどの川相を責めるのかによって絞りこめばいいですが2種類は用意しましょう。
鮎針の結び方
イカリ針には3本イカリと4本イカリがあります。
市販品も販売されていますが、時間のある方には自分で結ぶことをお勧めします。
圧倒的に経済的で、自分で巻いた針で鮎を釣ったとなると喜びもひとしおです。
近年は鮎針巻き器など出ていますが、最低ボビンホルダーがあれば簡単にイカリ針は作れます。
慣れれば一組数分で出来ますので、動画を参考にしてください。
巻き器を使ったもの、ボビンホルダーだけのものを貼り付けます。
針巻き器使用
4本イカリ
3本イカリ
鮎針おすすめ10選
【シマノ】
虎の牙 TypeA
シマノが鮎針に参入した早掛けタイプの針です。
6.5号のみの細軸軽量タイプで、中小型を入れ掛かりさせるための針です。
フッ素コーティングの刺さりやすい構造で、ハリ先は固く交換する回数が減ります。
3本イカリ、4本イカリが結べるタイプの「虎の牙 TypeA HOOK 96本」。
結ぶ手間を省いた「3本錨10組」、 「4本錨8組」、「3本錨30組」、「4本錨24組」。
以上5種類が販売されています。
【シマノ】
シマノ 龍の爪 タイプA
シマノが鮎針に参入したキツネタイプのオーソドックスな針です。
瀬釣りをターゲットにした懐の深い針で、太軸タイプです。
針のサイズは6.5号から7.5号まであり、小型から25cmオーバーの良型までが対象です。
フッ素コーティングの刺さりやすい構造で、ハリ先は固く交換する回数が減ります。
販売されているのは3本イカリ、4本イカリのみで、8組、10組、24組、30組のラインナップがあります。
【オーナ】
一角ハイパー
太軸早掛けタイプで、名の通り針先近くが角のように角ばっています。
荒瀬、急瀬、押しの強い深いトロ場などを対象にした、掛った鮎を逃がさないという強靭な針です。
サイズは6.5号から9号まであり、大河川の良型から尺鮎までが対象です。
針が重い為、水量の少ない中小河川には向いていません。
販売されているのはバラのみで、全て120本入りです。
鮎の掛け針は自分で結ぶという釣り人に最適の針です。
【オーナー】
一角ライト
細軸軽量の早掛けタイプで、名の通り針先近くが角のように角ばっています。
初期の小型の鮎や、中小河川の小型放流鮎などに最適です。
特に、渇水時のチャラ瀬などでは、超軽量針が入れ掛かりさせてくれます。
サイズは5号から6.5号までで、小型から中型サイズに的を絞った針です。
細軸、軽量の為増水時や大河川には向いていません。
販売されているのはバラのみで、全て120本入りです。
鮎の掛け針は自分で結ぶという釣り人に最適の針です。
【がまかつ】
T1要シリーズ
瀬釣り中心に、掛った鮎を逃がさないというコンセプトで作られた、懐の深いやや太軸のキツネタイプです。
初期の鮎から終盤の鮎まで対応可能なオールラウンドです。
サイズはバラタイプが6.5号から8.5号まで、3本イカリ製品が6.5号から8.5号、4本イカリ製品は6.5号から8号までです。
鮎のサイズは10cm台から26cm位まで対応可能なため、ほとんどの河川で使用できます。
針が少し重いのでチャラ瀬には不向きです。
【がまかつ】
Gハードてっぺんシリーズ
古くからあるGハードシリーズの最高峰で、キープ力と刺さりに特化したキツネタイプです。
Gハードシリーズを継承し、軸は細くて強い事からチャラ瀬から荒瀬まで対応可能です。
サイズはバラと製品があり、6号から9号までで(4本イカリ製品は8号まで)初期の小型から終盤の尺鮎まで使えます。
キツネタイプながら早掛けタイプ並みに掛りの良い針で、特に初心者にはお勧めです。
【がまかつ】
競技SP OF 速攻シリーズ
競技用に開発された細軸、軽量の早掛けタイプです。
競技用だけに針先が改良され掛かりに特化されています。
チャラ瀬やトロ場の群れ鮎までも、触るだけで掛かります。
サイズは6号から7.5号まであります。
バラと3本イカリ、4本イカリ(7号まで)の製品があり、好みで選べます。
大河川の大鮎には不向きですので注意が必要です。
鮎のサイズは10数cmから24cmクラスまでです。
【がまかつ】
T1大鮎無双シリーズ
大河川の大鮎に特化した太軸で懐の深い長良タイプです。
7月に入ると大鮎で有名な大河川では27cm以上が掛かりはじめます。
そんな河川を攻めるのにぴったりです。
サイズは8号から10号まであります。
バラと3本イカリの製品があり、10号3本イカリは3号ハリスがついています。
水量の多い大河川専用ですので、中小河川には不向きです。
【ダイワ】
D-MAX鮎 スピード
トロ場、チャラ瀬に特化した細軸早掛けタイプです。
その名の通り、掛かりは抜群です。
針先はダイワ独自のハイテクコーティングにより、鮎が触っただけで掛かるという優れものです。
サイズは6.5号から7.5号で、特に中小河川に向いています。
バラタイプや、3本イカリ、4本イカリがあり、自分の好みで選べます。
大河川の大鮎に使用すると、折れる事があり、不向きです。
【ダイワ】
D-MAX鮎 マルチ
スピードと同じ製法で作られたイカリタイプの針です。
マルチの名のごとく、チャラ瀬、トロ、荒瀬とオールラウンドに使えます。
針先はダイワ独自のハイテクコーティングにより鮎が触っただけで掛かりますが、形状ゆえスピードには劣ります。
サイズは6.5号から7.5号まであり、中小河川から大河川まで使えます。
15cm前後から25cmクラスまでの鮎に対応可能です。
まとめ
鮎釣りは、針ひとつとっても無数の種類があることがお分かりいただけたと思います。
自分がどの河川で、どの場所を攻めるのかと言うのが重要で、慣れるまでは、イカリタイプを使い、自分の釣りを確立させた後、針のパターンを決めるというのも一つの方法です。
最後に、この記事が鮎針の選択の参考になればと思います。
鮎の針の購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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