SUP(サップ)とはスタンドアップパドルボードの略で、ハワイ発祥のマリンスポーツです。
サーフィン、レース、ヨガ、クルージングなど、多彩な楽しみ方ができるのが特徴であり、その中でも近年注目を集めているのが「SUPフィッシング」です。
SUPボードにはインフレータブルボードとハードボードがあり、形状、長さも様々です。
最近では各社からサップ釣り用のボードも多く販売され、どれを買っていいのか分からない方もいるでしょう。
今回は、そんな数あるボードの中から、SUPフィッシングに最適なおすすめのボードを紹介します。
- 釣り歴30年
愛知県出身在住。物心ついた時から竿を握り、小学生のころ近所の野池に釣りに行くようになり、完全にハマる。二十歳前後までバス釣りをメインに様々な釣りを経験し、現在はソルトをメインに日夜竿を振り回す。流行り、メディアに捕らわれない釣り方を日々模索中。マイボートを購入し、のんびりおにぎりを食べるのが目標。
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目次
SUPフィッシングボードの種類(インフレータブルボード/ハードボード)
SUPボードには空気を入れて膨らませて使う「インフレータブルボード」と、サーフボードと同じような硬質なシェルを用いている「ハードボード」の2種類に分けられます。
双方にメリット、デメリットがありますのでスタイルに合わせて選ぶことをおすすめします。
以下でその特徴を見ていきましょう。
インフレータブルボードのメリット・デメリット
インフレータブルボードのメリット
軽量
ハードボードに比べ軽量(10kg前後)で、膨らましたあとの移動も楽に行えます。
女性などには特におすすめです。
コンパクト
空気を抜いてたたむとボストンバック程度の大きさになり、保管場所に困りません。
車に積んでもあまり場所を取らない為、タックルを積むのに余裕ができます。
安価
安価といってもそれなりに価格はしますが、ハードボードと比べると安く5万円以下のSUPボードも多く存在します。
とりあえず始めてみたいという方には最適と言えるでしょう。
インフレータブルボードのデメリット
準備、撤収が大変
釣り場についてまずやるのが空気入れです。ハンドポンプを使い10~15分かかります。
出船するころには体力が残ってない・・・なんてことも。
電動ポンプを使えば、ほかの準備をしている間に勝手に終わっているのでおすすめです。
使用後はすぐに真水で洗い流し、陰干しする必要があるので撤収にも時間がかかります。
耐久性が劣る
素材の特性から経年劣化、加水分解は避けられずハードボードに比べて耐久性は劣ってしまいます。
最近では表面コーディングの進歩や、接着剤を使用せず、熱による溶着をして耐久性を向上させているSUPボードも存在します。
バースト(パンク)する
PVC素材で柔らかいため、不注意で釣り針や魚の鋭いひれが刺さることがあります。
刺さればそこから空気が徐々に漏れ出し、帰着することになるのでその日の釣りは終了です。
サメにボードを噛まれたなんて事例もあります・・・。
ハードボードのメリット・デメリット
ハードボードのメリット
準備、撤収が楽
極端な話、ポイントについて車から降ろせば準備完了です。
撤収も軽く真水で流し、拭き取ればいいので楽ちんです。
風に強い
インフレータブルボードと比べて海面から出ている面積が少ないため、比較的風の影響を受けにくいです。
風の影響を受けにくいということは、予想外に風が強くなっても迅速に帰港できるのでより安全でと言えます。
ただ、あくまでインフレータブルボードと比較しての話ですので注意してください。
剛性が高い
その構造から剛性が高く、ボードの形状にもよりますが安定感があり、スピードも出ます。
ポイントを積極的に移動したい方にはオススメです。
ただ衝撃には弱いので運搬には注意が必要です。
ハードボードのデメリット
広い保管場所がいる
ハードボードはインフレータブルボードのように小さくなりません。
長ければ12フィート(3m60cm)ものボードを室内で保管しなくてはなりません。
勢いで買ってしまうとボードの上に布団を引くことになりかねません。
運搬に制限がある
車の中に入りきらないサイズであれば、運搬は車の上にボードを縛り付けるカートップが基本となります。
専用のキャリアも必要になってきますので、出費もかさみます。
価格帯が高い
ハードボードにインフレータブルボードのような安価なものは存在しないように思います。
最低でも10万円あたりからです。
SUPフィッシングボードの長さ等の選び方
長さの選び方
長いほど直進性が増し、スピードが出やすくなります。
幅は広いほど安定性が増します。
ボードが大きくなるほど浮力が増し安定性も増しますが、その分風に弱くなるので注意してください。
SUPフィッシングにおいては、11フィート~12フィート前後のものがオススメです。
幅は80センチ前後のものがスペースが広く使えてよいでしょう。
あまり幅が広すぎるものは漕ぎだしが重くなり、機動力が損なわれるのでおすすめしません。
インフレータブルボードなら厚さは15センチほどのものが剛性も高くおすすめです。
空気量や気圧について
インフレータブルボードでは充填する気圧が重要になってきます。
気圧が高いほどボードの剛性は増し、安定性と直進性が高くなります。
最大気圧で15psi(約1気圧)のものが多いですが、実際に15psi入れることはありません。
空気は温度により体積が変化しますので、朝の気温が低い時間に空気を入れ、日中の直射日光で熱膨張し破裂する可能性もあります。
一般的に最大気圧の80パーセント程度が良いとされていますので、最大気圧15psiの製品なら12psi程度入れます。
12psiでも十分な剛性をえられます。
気室や生地(素材)の選び方
気室(チャンバー)とは、ボードを構成している空気の部屋のことを言います。
一つであれば1気室(シングルチャンバー)、二つなら2気室(ダブルチャンバー)と呼びます。
2気室あれば万が一片方の気室がパンクしても、もう片方は空気が抜けませんので、安全に岸まで帰ることができるのでおすすめです。
ほとんどのインフレータブルボードは外側の生地はPVC、中は耐久性の高い繊維を束ねた糸で上下の生地を引っ張る、ドロップステッチ構造というものになっています。
工法や内部構造、コーティングなどで各社独自性を出し耐久性、剛性を向上させています。
ハードボードはフォームと呼ばれる心材に、シェルと呼ばれる硬質な外皮を巻きつけて構成されています。
ハードボードは多彩な素材が用いられ、高価なものではカーボンを使い軽さと高剛性を両立したボードも存在します。
最新の工法や複雑な構造、高価な素材を使うほど価格は上がりますのでやはり予算と相談して決める必要があります。
ハードボードに関して言えば、釣りをするだけなので高級品は必要ないかと思います。
便利機能の有無
SUPの基本的な装備として、Dカンと呼ばれるリングやバンジーコードと呼ばれるゴムのロープがあります。
Dカンは多いほどタックル搭載時のレイアウトの幅が広がります。
バンジーコードはボックスやネットを固定するのに使います。
前後についていると良いですが、最低でも1つあれば十分です。
最近では釣りに特化したSUPボードも多くロッドホルダーが標準でついているものが殆どです。
しかし、このロッドホルダーはSUPトローリング(文字通りSUPでトローリングします)に最適に作ってあるものなので、普段ロッドを立てておくには向いていません。
SUPトローリングをしないのならなくても問題ない装備と言えます。
SUP用のカヤックシート付きのものもありますので、座ってカヤックパドルを使用してのんびり釣りをしたい人にはオススメです。
便利な装備は標準で付いていなくても後から手軽に増設することができます。
お気に入りのデザインのボードを購入し、海に出れない日は自宅でSUPボードを改造するのも愛着が沸いて楽しいものです。
ロッドホルダーの定番は、買い物かごに塩ビパイプです。
SUPフィッシング用インフレータブルボードおすすめ7選
【Aztron】
URONO 11’6″(AS-302D)
SUPのスペシャリスト達によって手掛けられた革新的なNEWブランド。
その特徴はコストパフォーマンスの良さにあります。
実売10万円以下でありながら熱圧着、ダブルレイヤー、ダブルチャンバー(2気室)を採用するなど、最先端の技術が惜しみなくつぎ込まれています。
このURONOは長さ11フィート6インチ、幅も81センチと十分な大きさでSUPフィッシングに最適です。
【Aquatone】
WAVE PLUS 12’0″(TS-202)
”アストロン”の兄弟ブランドとして設立された”アクアトーン”。
アストロンの最先端技術を取り入れながらも、より高いコストパフォーマンスを実現しています。
WAVE PLUS 12’0″は長さが12フィートあり、高い直進安定性と余裕を持ったデッキスペースが釣りを快適にしてくれます。
疲れたら寝転がるなんてこともできます。
【Zray】
フィッシングSUPセット FISHING 11”(JL027379N)
ヨーロッパで人気のSUPブランド、ジーレイ。インフレータブル製品を40年に渡って製造している老舗ブランドです。
名前の通り釣り用に設計されているボードで、特徴はなんといってもDカンの多さ。
両サイドにズラッと配置されているDカンは、荷物のレイアウトの自由度を高めてくれるでしょう。
カヤックシートの搭載も楽にできます。
【SOUYU STICK】
ADVENTURE 10’10”
SUPでは珍しい日本のメーカーで、SUPをアウトドアギアの一つと位置付けて開発しているメーカーです。
このADVENTUREは完全釣り専用設計で、釣りに必要な装備が充実しています。
アウトリガーを両サイドに装備し、安全性と安定性を考慮した3気室構造になっているのが特徴です。
ただし、安定性と機動性はトレードオフなので注意しましょう。
オプションで2馬力以下のエレキも搭載できます。
【AQUA MARINA】
DRIFT (BT-20DRP-A)
インフレータブルボートなども扱っており、コストパフォーマンスの高い製品が多いメーカーです。
上記ADVENTUREと似た作りですが価格は抑えられていますので、安価で釣り専用ボードが欲しい方におすすめです。
安定性が高いのでアンカリングしてのんびり釣りをするのに最適です。
【WOWSEA】
Trophy T1
AmazonでSUPを検索すると出てくる格安メーカーのひとつです。
付属品も充実し、安く、すぐに始められるのが魅力です。
耐久性や初期不良の多さを考えると、正直そこまでおすすめはできませんが、それを割り切って、価格を抑えてとりあえず始めてみたい方には選択肢に入ると思います。
これに限った話ではないですが、出船前にエア漏れ、気密確認はしっかり行いましょう。
【RED PADDLE】
COMPACT 11’0″
2008年からインフレータブルボード一筋で開発をしているメーカーで、インフレータブルボードの最高峰とも言われています。
最先端の技術を駆使して造られるボードは、その性能をハードボードの領域まで高めます。
COMPACTシリーズは従来の収納サイズが従来のインフレータブルボードの半分ほどになるのが特徴です。
パドルも5分割になり、かなり小さいので軽自動車でも楽に積載できます。
付属のタイタンポンプも優秀です。
SUPフィッシング用ハードボードおすすめ3選
【Lahaina】
釣り名人11’0”
釣り用のインフレータブルボードも多く扱っているメーカーで、一風変わったSUPを開発しているのが特徴です。
ハードボードでは珍しい釣り専用設計となっており、名前も直球です。
デッキ面がフラットになっていたり、ロッドホルダーも装着できるなど釣りがしやすくなっています。
【Lahaina】
LAHAINA 9‘2“
同じくLahainaのSUPボードで、入門用のコストパフォーマンスに優れたハードボードです。
釣り用のSUPとしては短めの10フィート以下の長さですが、これをおすすめする理由は、「コンパクトカーの中にも収まる長さ」というところです。
保管の難易度もかなり下がるのではないでしょうか。安定性と機動性を両立させた形状も特徴です。
ハードボードを使いたく、あまりタックルを持ち込まないスタイルでやろうと考えている方におすすめです。
【STARBOARD】
GO LITE TECH 11’2”×32
長年レースの世界で活躍し、数多くの世界タイトルを獲得しているメーカー。
GO LITE TECHは入門用SUPの位置付けで初心者にも扱いやすく、安定性とスピードを兼ね備えています。
デッキが一部フラットになっているので、釣りにも適しています。
まとめ
インフレータブルボードは比較的安価で、手軽に始められるのが魅力です。
保管ができ、運搬もできるし予算内で購入可能であれば、デメリットの少ないハードボードが安全でオススメです。
予算、釣行スタイルに合わせて最適なSUPボードを選びましょう。
※SUPによる水難事故が多発しています、安全装備を着用し、事前に海況を確認して無理のない釣行計画を立ててください。
SUPフィッシングボードの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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