アメリカナマズは餌で釣るのが一般的ですが、バスやシーバスの外道でルアーに食いついてくることもあります。
腐肉食性が強い魚なので餌釣りが最も釣りやすいものの、ポイントを抑えればルアーで狙うことも可能です。
しかしルアーで釣るための情報が少なく、適したタックルや仕掛けが分からないという方もいるでしょう。
そこで今回は、アメリカナマズをルアーで釣るためのタックルや適したルアー、釣り方も解説します。
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北国生まれのアマチュア釣り師。前職では量販店で釣り具の販売、企画も担当。釣った魚を調理して食べるのも大好きで、美味しい魚のためならフィールド問わずアクティブに挑戦します。
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目次
アメリカナマズのルアー釣りとは
アメリカナマズは北米原産の外来種で、国内では霞ケ浦水系を中心に、荒川水、矢作川などでも定着しています。
その増えてしまったアメリカナマズを釣るのが昨今ブームで、釣り番組でも見かけるようになりました。
アメリカナマズは死んだ魚などを食べる腐肉食性が強い魚なので、匂いの強い餌で誘う餌釣りが定番です。
しかし、バスやシーバスの外道として、ルアーで釣れることも少なくありません。
つまりルアーで狙えない魚ではなく、時期やポイントを絞れば、ルアーフィッシングの対象魚にもなりえます。
生粋のフィッシュイーターに比べると釣るのは難しいですが、道具自体は特殊なものではないので、気軽に試すことも可能です。
アメリカナマズのルアー釣り仕掛けとタックル解説
- 竿…バスロッド等(7ft前後、ML~MH)
- リール…3000番前後のスピニングリール、バス用ベイトリール
- ライン…ナイロン・フロロ3~5号、PE1~3号程度
- ショックリーダー…ナイロン・フロロ5~7号
- ルアー…ワーム、クランク、スピナーベイト、バイブレーションなど
竿
アメリカナマズには専用竿がないので、他の竿を代用します。
汎用ルアーロッドやバスロッド、ロックフィッシュロッドなどがおすすめです。
ナマズロッドでも釣ることはできますが、アメリカナマズ用としてはパワーが強すぎるものも多いので注意しましょう。
アメリカナマズは大型魚ですが、ハードルアーで釣る場合は、そこまで大型の個体は期待できません。
また、小さいアメリカナマズは比較的小型のルアーで釣ることになるため、軽いルアーを投げやすいパワーが適しています。
このため竿もそこまでパワフルなものは必要なく、特別大物に特化して釣る場合以外は、ML~Mで十分でしょう。
ボトムをソフトルアーで狙えば大物が掛かる確率が上がるので、そういった場合はM~MHの方が安心です。
アメリカナマズをルアーで釣る場合は、あまり遠投せず、餌を探している活性の高い個体を狙うのが効率的です。
このため、特別足場が高い場所などを中心に釣るのでなければ、6~7ft程度の竿が取り回しやすいでしょう。
ベイトとスピニングどちらでも構いませんが、軽めのルアーを中心に使用するので、初心者の方はスピニングがいいでしょう。
リール
アメリカナマズをルアーで釣る場合、根ズレのリスクもあるので、太目のラインを使用することが多いです。
このため、ラインキャパシティには余裕があるサイズのリールがいいでしょう。
また、あまり走る魚ではありませんが、パワーはあるので、ある程度ドラグ力に余裕があるリールがおすすめです。
スピニングリールの番手で言えば3000番程度、ベイトリールもそれに準ずるブラックバス用などがいいでしょう。
大物特化で狙う場合は通常のベイトリールでも構いませんが、小物をコンスタントに釣る場合、軽量ルアーを中心に使います。
通常のベイトリールではキャスティングが厳しいことも多いので、ベイトフィネス対応リールが必要になることがあります。
スピニングリールなら、投げられるルアーウエイトの自由度は高いので、初心者の方はスピニングをおすすめします。
ライン
アメリカナマズのラインシステムは、基本的にはバスフィッシングを参考に組むと分かりやすいです。
活発にルアーを捕食するアメリカナマズは若い個体が多いので、そこまでサイズは伸びず、使用するルアーも小さいです。
軽いルアーに太いラインを使ってしまうと投げにくくなるため、比較的細めのラインを選ぶといいでしょう。
大型が稀にかかることもあるので、ナイロンかフロロなら細くても3号、PEラインの場合は1号程度がおすすめです。
ベイトフィネスの場合、3号のモノフィラメントラインは扱いにくいので、PEラインを選択するのがおすすめです。
ただし、ボトムを中心に探って大物を狙う場合、この太さでは切られるリスクが高いです。
大物を狙う場合は、ナイロンかフロロなら5号程度、PEなら3号程度巻いておくと対応しやすいでしょう。
いずれの場合も、まずはルアーとの相性と、必要な強度を考えて、スレ耐性はリーダーで補完するのがおすすめです。
ショックリーダー
アメリカナマズの口にはヤスリ状の歯があるので、ラインへのダメージが激しいです。
また、ルアーを活発に捕食する個体は、岸近くの根が多いエリアに寄ってくることが多いので、擦れのリスクも高くなります。
反面、ルアーは小型が中心で、メインラインをあまり太くできないため、基本的に擦れ対策のショックリーダーは必須です。
メインラインの太さとの相性も重要ですが、小物狙いであれば3~4号、大物も視野に入れる場合は5~7号がいいでしょう。
素材はナイロンかフロロどちらでも構いませんが、基本的にはフロロカーボンで問題ありません。
メインラインにPEを使う場合、大物はかなり強く引くので、ショックを吸収する目的でナイロンを選ぶのもおすすめです。
ルアー
アメリカナマズをルアーで釣るなら、最も期待値が高いのは匂い付きのワームです。
アメリカナマズは匂いで餌を探す魚ですし、生息するエリアは濁りもきついので、アクションよりは匂いへの反応がいいからです。
特に大型の個体になるほど、生きた餌を追わなくなる傾向があるため、匂いで寄せられるワームが有効になります。
いわゆる汁系ワームなど、強い匂いを発するワームなら、餌釣りの刺し餌の代わりになるほどです。
ただしハードルアーで全く釣れないわけではなく、シーバスやバスの外道としてハードルアーで釣れた報告も多いです。
アメリカナマズの若い個体は、生きた魚などを活発に追う傾向があるので、ハードルアーでの釣果も期待できます。
特にクランク、バイブレーション、スピナーベイトなどで釣れた例が多く、ミノーでも稀に釣果が聞こえます。
状況は限られますがトップウォーターでも釣れた例があり、羽根物なども有効になるでしょう。
アメリカナマズは口が大きく開かず、小型の個体だとなおさらなので、ハードルアーはなるべく小型のものを選びましょう。
アメリカナマズのルアー釣りの釣り方
アメリカナマズをルアーで釣る場合、いくつか意識するべきポイントがあります。
少しでも釣れる確率を上げるよう、以下のポイントを意識して釣るといいでしょう。
夏からがハイシーズン
動くルアーへの反応がいいアメリカナマズは、主に30cm程度までの若い個体です。
若いアメリカナマズが増え、活発に活動する時期は主に夏から秋にかけてで、この時期が最もルアーで釣りやすい時期と言えます。
また、アメリカナマズは寒くなるとレンジが下がり、ハードルアーで狙うのが難しくなります。
低いレンジをハードルアーで狙うのは難しいので、寒い時期はソフトルアーでのボトム狙いにシフトするのがおすすめです。
また、温かい時期でも、ボトム付近では大型個体への期待値が高いので、シーズン問わずワームは選択肢に入れるべきでしょう。
アクションはスロー目
アメリカナマズは回遊性が高い魚ですが、あまり捕食が上手な魚ではなく、口も小さいのでミスバイトも多いです。
このため、ルアーを素早く動かしてしまうと、せっかくアメリカナマズの視界に入っても、ヒットに持ち込むのが難しくなります。
それを避けるために、アメリカナマズをルアーで狙う際は、なるべくスロー気味のアクションを心がけましょう。
ハードルアーの場合、ただスローに引いても反応が少ないので、スローでもハイアピールできるルアーがおすすめです。
バイブレーションは比較的スローでもアクションしてくれますし、ブレードのあるスピナーベイトやスピンテールも有効です。
匂い添加剤もおすすめ
どんなにアクションやルアーに工夫を凝らしても、魚本来の本能には敵わず、アメリカナマズにおいては匂いの有効性は歴然です。
最近はルアーに匂いを添加するアイテムもあるので、反応が得られない場合には活用するのもいいでしょう。
ソフトルアーであれば匂いを付けやすいですし、ニンニクチューブなどへの漬け込みも有効です。
本来匂いが付けにくいハードルアーでも、ガルプアライブパウダーなどで匂いを付けることができます。
なおブレード系の場合、ガルプアライブパウダーのようにコーティングしてしまうものとは相性が悪いので注意しましょう。
まとめ
アメリカナマズはルアーで狙うこともでき、釣り方にコツは必要ですが、手持ちの道具でも対応しやすいターゲットです。
予想外の大物も狙えるので、ぜひハイシーズンには、ルアーでのアメリカナマズ釣りを試してみてくださいね。
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