寒ブリジギングのタックル解説!釣り方や狙う時期なども!

ハマチ(イナダ)やメジロ(ワラサ)クラスはジギング入門に最適ですが、丸々太った寒ブリはそう簡単に獲ることはできません。

時化によって数時間勝負になることもあり、貴重なチャンスを逃すと空っぽのクーラーを持ち帰ることになります。

適した道具、適した狙い方を知らなければ手にできない、夢のあるターゲットです。

そこで今回は、寒ブリジギングの魅力や使うタックル、釣り方などについて解説しますので、ぜひ10㎏オーバーを狙ってください。

柏崎隆之
執筆者
  • 釣り歴20年
  • 釣り大会の出場経験あり

静岡県在住。 小学生のころ、父とサビキ釣りをきっかけに釣りに熱中するようになりました。 ルアー釣りがメインですが、餌での上物釣りや底物釣りまで幅広いジャンルを楽しんでいます。 魚は釣るのも食うのも大好きで釣りバカ人生まっしぐらです。 釣り方や魚への拘りが強く数釣りよりも理想の釣りを求めています。 現在の目標はイシダイ70㎝オーバーです。 離島まで足を運んでもなかなか出会えない王者の魅力に憑りつかれてしまいました。

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寒ブリとは?時期はいつ?

寒ブリとは産卵と越冬のためにエサをたくさん食べて丸々太ったブリのことです。

一般的には10㎏を超えるブリを寒ブリと呼んでおり、寒い時期に獲れるブリという通称ではありません。

沢山の脂肪を蓄えているので、背中まで綺麗なサシが回っており、夏場に釣れるブリとは比べ物にならない美味しさです。

特に新潟県の佐渡、富山県の氷見、長崎県の五島列島で漁獲される寒ブリは身質もよく、市場では特別扱いされています。

この寒ブリを釣り人が狙える時期は北海道から九州へ南下し始める11月下旬から産卵の始まる2月までです。

2月以降も陸上では寒い日が続きますが、卵が発育して貯め込んだ脂が抜けていくので、大きくても寒ブリとは呼べなくなります。

時化が多く釣りにくい時期にだけ狙える特別な寒ブリは、一年の釣りを締めくくるにふさわしいターゲットです。

寒ブリジギングとは?魅力はなに?

寒ブリジギングの魅力は丸々太った魚体が激しく抵抗する引きと重量感です。

通常の青物狙いと異なり、HITすれば大物の寒ブリが掛かる可能性が大きいことも魅力として挙げられます。

しかし、時化が多く遊漁船が出られる日が限られ、運よく沖に出ても早上がりを強いられることも少なくありません。

そのため、タフコンディションの中で手にする寒ブリの価値は非常に高く、多くの釣り人が魅了されています。

このように、釣るのが難しい寒ブリですが、時には10㎏UPが乱舞することもあり、大物の大釣りを経験できることもあります。

また、釣り味がよいだけでなく、食味も抜群ですので、持ち帰ってからの喜びは他の魚と比べ物になりません。

年末の寒ブリは㎏単価1万円を超えることもあるので、帰宅してからも寒ブリの価値に酔いしれることができます。

寒ブリジギングで使うタックル

リール

引用:Amazon

寒ブリジギングは深い場所を狙うことが多いため、PEライン1.5~3.0号を200~300m巻けるラインキャパが必要となります。

また、相手はパワーとスピードを兼ね備えた大物ですので、最後まで巻ききれるリールのパワーと耐久性も必要です。

時には13㎏を超える寒ブリも掛かるので、ドラグ性能の高さも求められます。

そのため、スピニングリールは5000番以上、ベイトリールは300番以上を用意してください。

ディープエリアを攻めるときには同条件のジギング用電動リールをしてしても問題ありません。

ロッド

引用:Amazon

ロッドは6~7ftの近海ジギングで使用するものを選択すれば、寒ブリの引きに負けることはありません。

ドテラ流しで狙うこともあるので、適正ジグウェイトは200gを基準に考えてください。

これよりもウェイトに余裕のあるロッドの方がパワーは上がりますが、1日中シャクリ続ける体力が必要となります。

目標はあくまでも10㎏クラスの寒ブリですので、ヒラマサを狙うようなロッドは必要ありません。

また、ハイシーズンのようにハイピッチなジャークではなく、太ったブリが追いつけるスローなアプローチを行います。

そのため、胴まで曲がって反発力を生み出す柔らかめのロッドが適しています。

道糸

引用:Amazon

道糸は細くて引っ張り強度の高い、PEラインの1.5~3.0号を使用してください。

ラインがたるまない限り、高い感度で海の中の状況を手元に伝えてくれます。

クッション性の高いロッドを使用する場合は、思い切って1.5号まで細くしても寒ブリを取り込めます。

ラインブレイクが起きた時には、時化た海上でノットを組むことになるので、適度な張りをもった商品を選ぶとよいでしょう。

カウンターを搭載していないリールを使う方には、正確なタナ取りができる、マルチカラーのラインをおすすめします。

リーダー

引用:Amazon

リーダーはPEラインの太さにあわせて30~80lbを2~3m入れると、ショック切れを防止できます。

サワラと釣り場が被ることも多いので、ジグのロストを防ぐために、ワンランク太いリーダーを用意しておくことも大事です。

素材はナイロンでもフロロカーボンでも構いませんので、自分が使いやすい方を選んでください。

結束に慣れていない初心者の方には、扱いやすいナイロンをおすすめします。

伸度が高いので、糸ヨレは起きやすいものの、不慣れなやり取りでもラインブレイクを防止してくれます。

ジグ

引用:Amazon

エサをたくさん食べて脂肪が付いた寒ブリは、夏に比べてエサを追うスピードが落ちています。

ブリの適温を大きく下回っていることも影響し、派手なアクションを加えると追いきれません。

そのため、ワンピッチジャークの入力に対して飛び過ぎないジグを選択することが大事です。

また、ゆっくりとしたフォールアクションに抜群の反応をみせることも多いので、スロー系ジグも適しています。

形やカラーをベイトにマッチさせるとこで、違和感なく食わせることができるので、様々なタイプを用意しておくとよいでしょう。

接続金具

引用:Amazon

引きが強く、10㎏を超える寒ブリはシーバス釣りなどで使用するスナップを簡単に伸ばしてしまいます。

そのため、ソリッドリングとスプリットリングを組み合わせた、コンビリングでリーダーとジグを接続してください。

サイズに関しては#5が適しており、リーダーの強度にあわせて使い分けるとよいでしょう。

商品選びのポイントは復元力が高く、マメにジグを交換して開かないものを選ぶことです。

コンビリングは簡単に自作できますが、面倒な方は市販品を使用してください。

フック

引用:Amazon

フックは細軸の方が貫通性は高く針掛かりしやすいのですが、寒ブリは簡単に伸ばしてしまうので太軸をおすすめします。

サイズも大きいものが必要となり、3/0~6/0のサイズをジグにあわせて選んでください。

シングルフックはジグの幅よりもフトコロがやや大きいもの、ツインフックはジグの幅よりも少し小さいものが適しています。

フックを付ける位置に関しては、ジグの頭を目掛けてバイトしてくるので、フロントだけでも問題ありません。

ただし、フォールメインで誘うときにはどんな角度からのバイトもフッキングできるよう、リアにも装着してください。

寒ブリジギングの釣り方

底取りをしてHITレンジを探る

ジグを投入したら、横で釣りをしている人にラインが絡まないよう、ジグウェイトが適切か判断してください。

問題なければ、着底後、5~10mただ巻きして、そのあとにワンピッチジャークで誘いを入れます。

船頭さんが魚探をみながら寒ブリの反応が出ているタナを教えてくれるので、レンジを意識した釣りを繰り返します。

アタリがなければジグを交換しながら一定のワンピッチジャークで誘いを掛けてください。

基本はワンピッチジャーク

寒ブリジギングはややスローなワンピッチジャークで、しっかりジグを追わせて口を使わせることが大事です。

ジグに初速が付きにくいので飛び過ぎることがなく、レンジ移動を抑えてネチネチとアプローチできます。

ジグが失速して横を向くときに漂うような止めを意識すると、食わせの間となり寒ブリがHITします。

ハマチ(イナダ)を中層で狙うような速いピッチのジャークは適さないので注意してください。

その日によってHITパターンが変わるので、ジグを変更しながら探るとよいでしょう。

フォールでのアピール

フォールでのアピールで大事なことは、フリーフォールとテンションフォールを使い分けることです。

寒ブリの活性が低いときには、素直にジグの性能に任せてフリーフォールさせる方が、HITパターンを掴みやすくなります。

フォールアクションもナチュラルになるので、素直に口を使うことも少なくありません。

一方、活性が高いときにはナチュラルさに欠けるテンションフォールでも平気で食ってきます。

アタリを感じたら即、アワセにいけるので、釣果を伸ばすことができるでしょう。

ジグをマメに交換する

寒ブリに実績の高いジグを集めることは大事ですが、状況によって釣りやすいジグと釣りにくいジグに分かれます。

同じワンピッチジャークで使用した時に抜重を感じたものをできるだけ集めて、寒ブリを追い詰めます。

抜重を感じたということは、何らかの変化があったシグナルですので、狙うべきレンジが絞れてくるでしょう。

また、寒ブリは常にボトム付近に定位して中層まで追いかけてくることはあまりありません。

そのため、素材を鉛から比重の軽い鉄やアルミに変更して、浮遊感を出すのもよい方法です。

限られたレンジの中で食いの間を作り出し、ジグを動かし続けることでバイトチャンスを増やせます。

その日のHITパターンは誰にも分らないので、ジグをマメに交換してアプローチすることは非常に大切です。

まとめ

寒ブリジギングは飛ばし過ぎないジャークとフォールを駆使してアプローチすることが釣果を上げる秘訣です。

タフコンディションでの釣りが多く、ハマチやメジロに比べて絶対数も少ないため、チャンスをものにする道具を揃えてください。

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ロッド
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