23セドナ C3000HGのインプレ!糸巻き量やライバル機との比較も!

セドナはシマノのスピニングリールで、2023年にリニューアルし、デザインと性能が一新されました。

シマノはセドナを入門モデルと位置付けていますが、その才能はそれにとどまらず、様々な釣りに使用可能です。

今回筆者もC3000HGを購入しましたが非常に好感触で、シマノ製リールの進化に驚いています。

そこで今回は、23セドナC3000HGの評価や、糸巻き量などを加味したおすすめの使い方、ライバル機との比較もご紹介します。

塩谷純一郎
執筆者
  • 釣り歴15年
  • 釣り具の販売経験あり
  • 全国10都道府県へ遠征

北国生まれのアマチュア釣り師。前職では量販店で釣り具の販売、企画も担当。釣った魚を調理して食べるのも大好きで、美味しい魚のためならフィールド問わずアクティブに挑戦します。

23セドナ C3000HGが向いている釣りジャンル

シマノは、23セドナをアングラー向けのエントリークラスの汎用リールと位置付けています。

C3000HGは中でも汎用性の高いリールで、以下のように幅広い釣りにおすすめです。

サビキ釣り

23セドナへのリニューアルで、前作の17セドナにはなかった逆転ストッパーが追加されました。

ハンドルを逆回転してラインを放出させることができる機能で、仕掛けをゆっくり落とし込むことが可能です。

この機能によって、サビキ釣りや穴釣りのように、ゆっくり仕掛けを落とす釣りも、快適に行えるようになりました。

ちょい投げ釣り

C3000HGは適度に糸巻き量が確保でき、サイズが大きすぎないので取り回しもいいサイズです。

加えてAR-Cスプールの効果で、軽い仕掛けでもスムーズにラインを放出できるので、ちょい投げのような釣りにもピッタリです。

小さな魚の引きも敏感に察知できるので、キスやハゼのような小さな魚から、根魚まで幅広く狙うことができるでしょう。

エギング

実際に23セドナC3000HGを使って感じたのが、ドラグ性能の良さです。

もはやドラグ性能はミドルクラスのモデルと遜色ないレベルで、設定値でスムーズに、きびきびと効いてくれました。

エギングは状況によって的確に効いてくれるドラグが重要ですが、23セドナなら全く問題なく使用できるでしょう。

バスフィッシング

C3000はバスフィッシングでも定番のサイズで、23セドナのC3000HGもバスフィッシングに十分対応できるリールです。

かつて低価格帯は剛性が弱く、パワフルなバスには適しませんでしたが、23セドナには十分な剛性があります。

はじめてバスフィッシングを始める方の一つ目のリールとしても、不足はない性能と言えます。

シーバス

ショアからシーバスを狙う際にもC3000がよく使われますが、23セドナのC3000HGでも十分シーバスを狙うことができます。

23セドナは巻き感も向上しているので、細かなアクションを付けるシーバスフィッシングにも対応可能です。

磯からのシーバス、ヒラスズキにおいては少し太いラインが必要になるので、4000XGのほうがいいでしょう。

スーパーライトショアジギング

筆者も購入のきっかけになったのが、30g以下の軽いジグを使うスーパーライトショアジギング(SLSJ)です。

SLSJでは重いジグを投げ、激しいアクションを付けるのでリールの性能にはある程度こだわる必要があります。

後ほど細かく解説しますが、23セドナの性能であれば、SLSJ入門者用リールとして十分使用できます。

ライトロック・ロックフィッシュ

C3000HGは、ロックフィッシュや、比較的ライトなタックルでソイやカサゴ、メバルなどを狙うライトロックにもよく使われる番手です。

23セドナは十分な剛性があり、確実に動作するドラグ性能があるので、ロックフィッシュにも使用できます。

耐久性ではやや劣りますが、入門機としては十分使用できるでしょう。

23セドナ C3000HGの実釣インプレ

筆者は17セドナが気に入っていて、今回リニューアルした23セドナも購入して実際に使用してみました。

期待以上の性能ではありましたが、いくつか気になる点もあったので、まとめてご紹介します。

開封インプレッション

23セドナでユーザーから特に評判がいいのが、デザイン面でしょう。

落ち着いたシルバーは、ストラディックなどに似たテイストになっていて、実際手に取っても安っぽさはありません。

軽量化は微々たるもので、この価格帯で考えれば特別軽いという印象はないものの、実使用に不満はない範囲です。

特に進化を感じたのが、空回ししたときの巻き感の軽さで、この価格帯で言えば何の不満もないレベルです。

1000番や2000番なら、アジングなどのライトゲームやエリアトラウトを楽しむこともできるでしょう。

他社製の同価格帯のリールと比較しても、優れたリールと言う印象です。

17セドナとの違い

23セドナは17セドナからのリニューアルモデルなので、手持ちの17セドナ2000HGと比較していきます。

手持ちの17セドナは数年使ったものですが、それを踏まえても巻き感は明らかに23セドナで向上しています。

17セドナもなめらかではあるものの、23セドナはそれに軽さが加わった印象です。

これは新たに搭載されたサイレントドライブの効果でしょう。

また、大きく変わった点としては逆転ストッパーが追加されたことで、ハンドルの逆転操作が可能になっています。

これによって防水機能が劣る代わりに、サビキや穴釣りには対応しやすくなりました。

個人的にはねじ込み式ハンドルも期待しましたが、今回は共回り式ハンドルが据え置きです。

23セドナ3000HGでサビキ釣り

まずは23セドナC3000HGで、気軽にサビキ釣りを楽しんでみました。

結論から言えば、性能的には十分すぎるほどで、何の不満もありません。

逆転ストッパーを開放すれば、ゆっくり仕掛けを落とすことができるので、着水で魚を散らす心配なく釣りを楽しめました。

ストッパーから浸水するため、防水性が落ちる形にはなりましたが、こういった気軽な釣りには便利な機能ですね。

今回は小サバの群れが入っていたので、ハイギアの効果で絡む前に釣りあげられたのも便利でした。

本来サビキ釣りではハイギアである必要はありませんが、ルアーでも使いやすくなるので、迷ったらハイギアがおすすめです。

23セドナ3000HGでちょい投げ

次に、サビキ釣りと同じポイントでちょい投げを試してみましたが、こちらも快適に楽しむことができました。

糸巻き量が十分あるので飛距離を出しても安心ですし、もしトラブルがあってラインを切っても余裕があります。

ハイギアなので巻き抵抗を感じやすく、アタリが分かりにくい小さいカレイのアタリも分かりやすかったです。

また、海底に障害物の多い多いエリアでしたが、根掛かりの感触も事前に察知できました。

ただし、仕掛けを動かして誘う場合は、早く巻きすぎないよう注意が必要でしょう。

23セドナ3000HGでSLSJ

キャストフィーリングもチェックしたかったので、7~28gのジグでジグサビキも試してみました。

ドラグにキレがありますし、調整幅にも余裕があるので、ジグの重さに合わせて調整できます。

サバに交じって巨大なウグイも釣れましたが、しっかりドラグが効いてタックルを守ってくれました。

多少リールの重さは気になりますが、ワンピッチジャークでのアクションも問題ありません。

リールフット周りの剛性もしっかりしているので、ロッドをしゃくるときに軋みやたわみも感じませんでした。

激しいアクションを付けても安心感もありますし、スーパーライトショアジギングの入門機としてもおすすめできます。

23セドナ3000HGでロックフィッシュ

残念ながらノーキャッチでしたが、C3000HGを使ってロックフィッシュも試してみました。

ハイギアであることに加えて、巻き感が軽いので海底の感触がよくわかり、的確に根回りを攻めることができます。

大き目のワームをスイミングで使うと、ワームが泳ぐ感触や、フックから抜けている感触を察知することも可能です。

ただ、抵抗が掛かった時にリーリングが重くなる傾向があり、重いリグを使うときには上位機種との差を感じます。

このため、重いリグを使って大きく遠投するよりは、14g以内のジグヘッドを使ったライトロックのほうがおすすめです。

23セドナ3000HGのデメリット

今回4つのスタイルで23セドナC3000HGを試してみましたが、価格を考えれば十分な性能で、とても気に入りました。

気になった点としては、まず巻き抵抗の大きいルアーを使ったときのリーリングの重さです。

おそらく、ギア周りの作りの良さと、ラインローラーの回転抵抗でバランスがとれていないのが原因でしょう。

重いと言っても実釣には全く問題ないですが、やはり上位機種との違いは感じられます。

また、逆転ストッパーが追加されたことによる防水性も気になります。

筆者は使用後に軽く水洗いしていますが、その後しばらく巻き感が悪くなり、水分の侵入が感じられました。

洗浄後に十分乾燥させれば復活するものの、サーフなどでウェーディングする釣りでは注意が必要です。

以上を踏まえると、おかっぱりでの釣りで、比較的ライトな釣りにおすすめのリールだと感じました。

23セドナ C3000HGをライバル機種と比較

23セドナは非常に優れたリールですが、各社この価格帯には力を入れていて、優れたリールが多いです。

今回実釣に使ってみた感触を踏まえて、ライバル機種との比較や使い分けについて解説します。

【シマノ】22 サハラ(C3000HG)

23セドナ22サハラ
番手C3000HGC3000HG
メーカー希望
小売価格
バリュープライス
(実売約6,000~8,500円)
9,700円
ギア比6.26.2
ドラグ力
(実用/最大)
3kg/9kg3.5kg/9kg
自重245g240g
糸巻き量
(ナイロン号-m)
2.5-180, 3-150, 4-1002.5-180, 3-150, 4-100
糸巻き量
(PE号-m)
1-400, 1.5-270, 2-2001-400, 1.5-270, 2-200

サハラは2022年にリニューアルしたセドナの兄弟機で、グレードはワンランク上のモデルです。

売価はおおよそ1,000~2,000円の差ですが、セドナよりも防水性が高く、ねじ込み式ハンドルも採用しています。

より本格的にルアーフィッシングを中心に楽しむ場合や、耐久性が欲しい場合はサハラもおすすめです。

【ダイワ】20 レブロス(LT3000-CH)

引用:Amazon
23セドナ20レブロス
番手C3000HGLT3000-CH
メーカー希望
小売価格
バリュープライス
(実売約6,000~8,500円)
9,500円
ギア比6.25.6
ドラグ力
(実用/最大)
3kg/9kg-/10kg
自重245g230g
糸巻き量
(ナイロン号-m)
2.5-180, 3-150, 4-1002-150,2.5-120,3-100
糸巻き量
(PE号-m)
1-400, 1.5-270, 2-2001-200,1.2-190,1.5-170

シマノのライバル社、ダイワでセドナと同価格帯に当たるのが20レブロスです。

レブロスはLTコンセプトという軽量なシリーズの一つで、3000番においては23セドナよりも15g軽量になっています。

使用感については以前は同等でしたが、リニューアルしたことで現在はセドナが上回り、レブロスもリニューアルが待たれます。

【アブガルシア】スーペリア(3000SH)

引用:Amazon
23セドナスーペリア
番手C3000HG3000SH
メーカー希望
小売価格
バリュープライス
(実売約6,500~8,500円)
12,000円
ギア比6.26.2
ドラグ力
(実用/最大)
3kg/9kg-/5kg
自重245g268g
糸巻き量
(ナイロン号-m)
2.5-180, 3-150, 4-1002-150
糸巻き量
(PE号-m)
1-400, 1.5-270, 2-2001.2-150

スーペリアはアブガルシアの入門用リールで、メーカー希望価格は高めですが、売価は23セドナに近い価格帯です。

筆者も一つ所有していますが、メタルボディを採用し剛性感が非常に高く、ハードな釣りにも対応できます。

巻き感はややセドナが勝るものの、LSJやロックフィッシュなどで大物も狙う場合はスーペリアもおすすめです。

まとめ

23セドナC3000HGは、入門用スピニングリールながら、本格的なルアー釣りにも対応するポテンシャルを秘めています。

気軽に使えるリールが欲しい方は、ぜひ一度手に取ってシマノ製リールの進化を体感してくださいね。