道具の進化と共に新たに生み出されるメソッドの中でも、現代のバスフィッシングに欠かせない戦略の一つがベイトフィネスでしょう。
年々ハイプレッシャー化していく釣り場では、ワームや小型ハードルアーなど軽量ルアーの出番は多くなるばかり。ときには1/32oz(=0.9g)の極小スモールラバージグといった1g前後のルアーが必要になることもしばしば…。
そんなシチュエーションで活躍してくれるのがベイトフィネスの釣りで、中でも重要な要素が、軽いルアーをキャストできるリールの性能です。
そこで、ベイトフィネスとはどんな釣りなのか? わかりやすく紹介するとともに、ベイトフィネスに最適なおすすめのリールを紹介します。
- 釣り歴40年
- 釣り雑誌ライター経験
「ルアーマガジン」などの釣り雑誌ほかノンジャンルのフリーライターとして活動。現在はバス釣りと渓流釣りを、気ままに楽しんでいます。
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目次
ベイトフィネスってどんな釣り?
人気の釣り場などプレッシャーの高いフィールドにおいて、ワームや小型ハードプラグ、極小スモールラバージグといった軽量ルアーは、必要不可欠な重要アイテムです。
ナーバスなバスたちに対して、本来ならスピニングタックルで扱う軽量ルアーですが、あえてベイトタックルでアプローチするのが、ベイトフィネスの釣り。
ベイトフィネスが注目を浴びる背景には、フィールドのハイプレッシャー化ほか、今までキャストできなかった軽量ルアーを扱えるようになったベイトリールの”性能の向上”抜きには語れないでしょう。
ベイトフィネスの考え方はいつからあるの?
1995年、ダイワが当時のフラッグシップモデルである「チームダイワ-S」シリーズを展開する際、”フィネスベイトシステム”を提唱しています。
「スピニングタックルの領域をベイトタックルで展開」するという画期的なコンセプトを支えたのは、高性能ベイトリール”TD-Sシリーズ”の出現によるところでしょう。
余談ですが、フィネス(finesse)=「繊細な」ではなく、「巧妙、手腕、手際の良さ」といった意味で、米国のスラングでは「騙す」という意味もあるそうです。
1gのルアーを扱えるベイトフィネスのメリット
軽量ルアーを使う場合は、スピニングリールの出番が多くなりますが、なぜベイトリールを使うのか? 理由はズバリ、ベイトリール特有のメリットがあるからです。
ベイトリールの特筆するメリットというと、”巻き取りパワーに優れている”、”太いラインを巻いても糸ヨレが付きにくい”、キャスト時の”アキュラシー性の高さ”といった点などで、バス釣りに適した要素がたくさんあります。
これらのメリットを最大に活かしつつ、軽量ルアーをポイントへ投入することで、シビアな状況下でもバスを獲っていくのがベイトフィネスの醍醐味です。
軽量ルアーを使う必要性とは?
軽量ルアーを使う理由の一つは、バスの食性に訴えるというもの。つまり、エサ=ベイトをイメージしたアプローチです。
渓流釣りには、エサを自然に流せるよう、仕掛けを極限まで細く小さくしてアプローチする「ゼロ釣法」がありますが、考え方はそれと同じ。
つまり、ルアーを本物のエサに見えるよう、なるべく軽いものを使うという方法論です。特に、ジグヘッドリグの一つ・ミッドストローリングなどワーミングにおいては大きなファクターとなります。
また状況によっては、ルアーのアピール力を抑えた、繊細なアプローチが効果的な場合も。特に、スレたバスに対してアピール力の強いルアーを使うと、すぐそっぽを向かれてしまいます。
そんなときはアピール力の低い、ナチュラルな存在感を演出できる小さなルアーの出番。そこで、1gといった極軽量のルアーをキャストできるベイトフィネスが、大きなアドバンテージをもたらしてくれます。
ベイトフィネスで1gの軽量ルアーを扱うコツ
1gもの超軽量ルアーとなると、キャストの難しさに加えて、ルアーをキャストする・アクションさせる際にラインが受ける空気や水の抵抗も気になるところ。
特に、極小スモールラバージグや超軽量ジグヘッドなどはラインの比重の影響を受けやすく、しっかり沈めたいならフロロラインを使うというように、ルアーに合わせたライン選びがポイントです。
また、ジグヘッドリグでしたら、ワームを歪んだ状態でフックにセットしない、変な形が付いてしまった古いワームは使わないといったことも忘れずに。
ベイトフィネスで重要なのはタックルバランス
軽いルアーをキャストするのは、ある程度のコツを掴まないと難しいものですが、その難しさを軽減する要素として大切なことが、トータルでのタックルバランスです。
1gを扱える高性能なベイトリールが必要なのはもちろん、ロッドの硬さやアクション、ラインの太さといった全体のバランスを考えましょう。
リールはハイギアタイプがおすすめ
ベイトリールで扱えるルアーの重量というと、一般的には5g前後からになりますが、近年では1gのルアーを扱えるベイトフィネス専用も登場しています。
ギア比は6.3:1を基本と考えて、それ以上のものが使いやすいと思います。特に、ピンポイントを撃つ釣りにマッチしているベイトフィネスでは、素早くルアーを回収できるハイギアモデルがおすすめです。
右巻きか左巻きか、人によって好みが分かれるところですが、カバー周りの攻略など、キャスト~アクションまでテンポよく展開したい方でしたら、左ハンドルの方が断然有利になるでしょう。
ロッドはUL~MLパワーがマッチ
ロッドはバス用のUL~MLパワーのもので、軽量ルアーでもキャストしやすいレギュラー~レギュラーファーストテーパーを選びましょう。
軽いルアーを扱うベイトフィネスは、ロングキャストが苦手です。その一方、ピンポイント攻略に適したアプローチなので、6~6.6ft前後の長さがおすすめ。
各メーカーからベイトフィネスに最適なロッドが多数リリースされているので、まずはその中からチョイスすれば間違いないでしょう。
ラインの選び方は悩みどころ…
ラインの選び方はとても悩ましいところ。太いラインだと1gという極軽量ルアーはキャストしずらくなるし、かといって細くするとラインブレイクが心配…。
そこで、ナイロン・フロロとも8~10lb、PEなら1号を基準に考えて、そこから自分にとって扱いやすい太さを見つけていくと良いと思います。
中には「スプールの回転に影響が出にくいPEがベスト」というシビアなセッティングを目指すエキスパートもいますが、まずは自分の釣りに合ったラインを見つけてください。
ベイトフィネスに最適なリールとは?
超軽量ルアーをキャストするためには、どれだけ滑らかにスプールが回転するか? バックラッシュを制御するブレーキ性能…といったリールの性能が重要。
最近ではこれらの要素を突き詰めて、ベイトフィネス専用にチューンされたモデルが多数リリースされています。
ベイトフィネス専用リールは、例えるなら、走りを極めたF1レーシングカーのようなもの。ベイトフィネスに特化した性能を誇りますが、そのお値段も高価になりがちです。
各社ミドルクラス以上のモデルでも十分にベイトフィネスを楽しめると思いますが、ベイトフィネスの釣りを極めたい方なら、専用モデルの購入を考えてもよいでしょう。
高性能なベイトフィネスリールおすすめ5選
【ダイワ】
スティーズAIR TW 500XXH
ダイワのフラッグシップ「スティーズ」をベイトフィネス専用にモディファイしたモデルが、このAIR TWシリーズです。
従来のモデルよりもさらに超小口径なφ28mmG1ジュラルミン製AIRスプールを搭載することで、1gのルアーでもストレスなくキャストできるパフォーマンスを発揮。
バックラッシュを極限まで抑えるエアブレーキにより、ストレスフリーでバスと向き合える高性能ベイトフィネス専用リールです。
【シマノ】
カルカッタ コンクエスト BFS
1991年のデビュー以来、変わることのない丸型ボディを継承する「カルカッタ」シリーズの進化系として、ベイトフィネスモデルが加わりました。
シリーズに共通するシルキーな巻き心地はもちろんのこと、フィネスチューンブレーキシステム(FTB)ほか、細部に至るまでベイトフィネス専用にチューニング。
今となっては珍しくなってしまった、昔ながらの丸型ボディは、オールドファンならずとも所有欲も満たしてくれるでしょう。
【シマノ】
SLX BFS XG
最上位機種のパフォーマンスをリーズナブルな価格帯で実現した、シマノのミドルクラスに位置するモデルが「SLX」シリーズ。
そんなハイコストパフォーマンスなSLXシリーズをベースに、ベイトフィネス専用モデルに進化させた新モデルがBFSです。
撃ちモノ系ルアーを使うなら、ハイギアタイプのXGがおすすめ。実勢価格2万円アンダーとなる点も、釣り人にとってうれしいところです。
【アブガルシア】
REVO ウルトラキャストBF8
バス釣りはもちろんのこと、アジングやメバリングなどのソルトゲームにもガンガン使える、用途の広いベイトフィネス専用リールがこちら。
撥水コートを施した新開発ボールベアリングを採用することで、海水を浴びでも性能の劣化を軽減。回転性能を損なわず、あらゆるシーンで活躍してくれます。
高性能「マグトラックスIIIブレーキシステム」によって、ロッドの特性や扱うルアーを気にせず、状況に応じたシビアなセッティングも可能です。
【テイルウォーク】
フルレンジBF
ハイスペックな製品をリーズナブルな価格帯で展開するブランド「テイルウォーク」では、なんとベイトフィネス専用リールもリリースされています。
搭載されているスプールは、ベアリング込みで9gという超軽量タイプ。軽量ルアーの飛びを損ねることなく、キャストに応じてスムーズにラインを送り出してくれます。
比較的リーズナブルな価格も大きな魅力。初心者アングラーにはもってこいの、おすすめアイテムです。
まとめ
近年は、各社からベイトフィネス専用リールがリリースされていますが、そのお値段はピンキリです。
最初からハイエンドモデルを選ぶか、もしくはコスパの高いエントリーモデルからスタートするか…?
お財布と目標に合わせて、自分にとって”最高の機種”を見つけてくださいね。
1gが投げられるベイトフィネスリールの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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