ロードバイクにおいてチェーンは、ペダリングの力を推進力に変えるための重要なパーツです。
チェーンへのオイル注入を怠ると、パワーの伝達効率が落ちたり、異音が生じたりとさまざまな不具合に繋がります。
この記事では、ロードバイク用チェーンオイルとはどのようなものか、そしてオイルを使うメリットとデメリット、選び方のポイントを解説します。
記事の最後には、メンテナンスに必須な最強のチェーンオイル12選もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
- 1 ロードバイク用チェーンオイルとは
- 2 ロードバイク用チェーンオイルを使うメリット
- 3 ロードバイク用チェーンオイルを使うデメリット
- 4 ロードバイク用チェーンオイルの選び方
- 5 ロードバイク用チェーンオイルおすすめ12選
- 5.1 【フィニッシュライン】ドライ テフロン ルーブ プラボトル(T00046601)
- 5.2 【フィニッシュライン】ウェット バイク ルブリカント(WL0086601)
- 5.3 【フィニッシュライン】セラミック ウエット ルーブ(FIN-D-TOS06602)
- 5.4 【フィニッシュライン】セラミック ワックス ルーブ(CW0046601)
- 5.5 【KURE】チェーンルブセミウェット (109MFS01601)
- 5.6 【KURE】自転車専用チェーンルブドライ (109MFS01602)
- 5.7 【ワコーズ】CHL チェーンルブ 浸透性チェーン用防錆潤滑剤(A310)
- 5.8 【エバーズプラス】チェーンオイル ノズル付 防錆(PS-1)
- 5.9 【エバーズプロ】オイル カーボンチェーンスプレー(EP-3)
- 5.10 【AZ】チェーンルブ マルチパーパスSP(BIcS-001)
- 5.11 【ヴィプロス】レイキッシュ(VS-668)
- 5.12 【モーガンブルー】レースオイル
- 6 まとめ
ロードバイク用チェーンオイルとは
ロードバイクにはチェーンをはじめ、BBやギアなど駆動系の部品が数多く使われています。
これらの駆動系部品を適切に動かすためには、グリスやオイルなどの潤滑油が必須です。
チェーンルブとも呼ばれるチェーンオイルは、潤滑油の中でもチェーンの動きを滑らかにするために特化して作られた商品です。
普段使いのシティサイクルで、チェーンオイルの定期メンテナンスまでされる方はあまり多くはないでしょう。
ですが、ロードバイクにおいてチェーンオイルの注油は必須作業の一つです。
そこまで手間のかからない作業ですので、後述するメリットをご覧になり必ず実施するようにしましょう。
ロードバイク用チェーンオイルを使うメリット
チェーンが長持ちする
ロードバイクのチェーンは、ペダリング中常に動き続けてクランクやスプロケットと接触し続けています。
接触による摩擦が繰り返されることで、徐々にチェーンが削れて伸びてしまい、チェーンの性能が低下してしまうのです。
ロードバイク用のチェーンオイルを挿せば強い摩擦を軽減することができ、結果的にチェーンの寿命を伸ばすことに繋がります。
ペダリングが軽くなる
ロードバイクは、チェーンを通じて踏み込んだ力をホイールに伝えることで前に進む乗り物です。
チェーンがない状態でクランクを回すと少ない力でもクルクルと回りますが、チェーンをつけるとグッと抵抗が増えます。
このようにチェーンによる駆動抵抗はかなり大きく、チェーンオイルで滑らかにするだけでグッとペダリングが軽くなります。
変速がスムーズになる
ロードバイクは、リアディレイラーによって軌道を動かされたチェーンが、スプロケット上を移動することで変速が完了します。
チェーンオイルによりチェーンがスムーズに動くようになると、変速も滑らかになります。
今まであまりメンテナンスをしてこなかったという方は、チェーンオイルを挿すだけでコンポのグレードが上がったと思うほど違いを実感できるでしょう。
静音性がアップする
メンテナンスされていないママチャリで、錆びたチェーンが異音を発している光景を見たことがある方も多いでしょう。
チェーンはロードバイクの中でも特に摩擦が多い部品で、走行中に発する音が大きい部品です。
チェーンオイルにより摩擦を減らして動きを滑らかにすることは、チェーンから発する音を減らし静音性をアップしてくれます。
ロードバイク用チェーンオイルを使うデメリット
オイルに汚れが付着しやすい
チェーンオイルは一般的に、チェーン上に留まるために粘度の高い潤滑油が使われています。
粘度の高いオイルは、走行中にタイヤが巻き上げた砂埃などが付着する原因となり、細かい汚れが蓄積することでチェーン汚れがひどくなります。
チェーン汚れの除去は手間のかかる作業のため、洗浄頻度を落としたい方は粘度の低いオイルを使うとよいでしょう。
定期メンテナンスが必要
チェーンオイルの種類によっても差はありますが、オイルは走行距離や経過時間によって徐々に蒸発していきます。
オイルによる潤滑性能を維持するためには、定期的にオイルを挿し直さなければなりません。
注油の頻度を抑えたい方は、粘度の高いオイルを使うようにしましょう。
また、オイルの種類を変える時にも、オイルが混ざってしまわないようにその都度洗浄が必要です。
ロードバイク用チェーンオイルの選び方
ドライタイプ
基本的に晴れのコンディションでしかロードバイクに乗らないという方は、ドライタイプのチェーンオイルがおすすめです。
ドライタイプは比較的粘度が低くサラッとしたオイルのため汚れが付着しにくく、メンテナンス頻度が抑えられるメリットがあります。
ただし、サラッとしている分乾くのが早めですので、比較的頻度高く注油の作業が必要になります。
ウェットタイプ
ウェットタイプのチェーンオイルは粘度が高く、チェーン上に長く留まるため雨の日にロードバイクに乗る方や、注油頻度を抑えたい方におすすめです。
ただし粘度が高いオイルはホコリなどの汚れが付着しやすいため、黒いヘドロ状のゴミがプーリーに溜まりやすい点がデメリットです。
汚れが溜まると変速性能にも影響するため、定期的な洗浄メンテナンスが必要になります。
ワックスタイプ
レースに出場するなど、摩擦をできるだけ抑えてパフォーマンスを高めたい方には、ワックスタイプのオイルがおすすめです。
ワックスタイプのチェーンオイルはサラリとしていながら潤滑性能に優れているため、チェーンの摩擦軽減に特化しています。
ただし耐久性は低く、雨に降られるとすぐにオイルが落ちてしまいやすい特性があります。
晴れていても蒸発が早いため、基本的には乗るたびに塗りなおすぐらいのイメージでいるとよいでしょう。
スプレータイプ
チェーンオイル選びにおいては、オイル自体の種類だけでなく、塗布するための容器もチェックが必要です。
チェーンオイルに慣れていない初心者の方には、ボタン押すだけで簡単に塗布できるスプレータイプがおすすめです。
ただし、オイルや揮発成分が飛び散るため、使用する際には屋外などの換気が取れる環境で使用しましょう。
ボトルタイプ
ロードバイク用のチェーンオイルの多くは、ボトルタイプの容器を採用しています。
ボトルタイプはチェーンのコマに一滴ずつ注油でき浸透性が高いため、高い潤滑性能を長く保つことが可能です。
また、スプレータイプのように飛散することがないため、屋内でゆっくりと作業することもできます。
ロードバイク向けオイルメーカーから選ぶ
シティサイクル用のオイルはホームセンターなどにも売っていますが、これらの市販品はロードバイク用としてはあまり適していません。
ロードバイク用のオイルは、ロードバイクに特化したオイルを展開するメーカーから選びましょう。
どのメーカーを買えばいいかわからないという方は、「ワコーズ」や「フィニッシュライン」といった有名メーカーのオイルがおすすめです。
ロードバイク向けチェーンオイルの価格帯は?
ロードバイク向けのチェーンオイルは内容量によって金額が異なりますが、おおよそ1,000〜3,000円前後あれば十分購入可能です。
オイルの種類で言えば、ドライやウェットタイプは比較的安価で、高性能なワックスタイプの方が金額が高くなります。
チェーンオイルは日持ちするため、コスパを求めるのであれば容量の多いモデルを選びましょう。
一方、チェーンオイルの最適解を模索中という方は、少量モデルで試してみるのもおすすめです。
ロードバイク用チェーンオイルおすすめ12選
メーカー・製品名 | 内容量 | 種類 | 容器 |
---|---|---|---|
フィニッシュライン ドライ テフロン ルーブ | 120ml | ドライ | ボトル |
フィニッシュライン ウェット バイク ルブリカント | 240ml | ウェット | ボトル |
フィニッシュライン セラミック ウエット ルーブ | 120ml | ウェット | ボトル |
フィニッシュライン セラミック ワックス ルーブ | 120ml | ワックス | ボトル |
KURE チェーンルブセミウェット | 200ml | セミウェット | スプレー |
KURE 自転車専用チェーンルブドライ | 130ml | ドライ | ボトル |
ワコーズ CHL チェーンルブ 浸透性チェーン用防錆潤滑剤 | 180ml | ハーフウェット | スプレー |
エバーズプラス チェーンオイル ノズル付 防錆 | 300ml | セミウェット | スプレー |
エバーズプロ オイル カーボンチェーンスプレー | 100ml | カーボン | スプレー |
AZ チェーンルブ マルチパーパスSP | 110ml | ウェット | ボトル |
ヴィプロス レイキッシュ | 300ml | ドライ | スプレー |
モーガンブルー レースオイル | 125ml | ウェット | ボトル |
【フィニッシュライン】
ドライ テフロン ルーブ プラボトル(T00046601)
赤色のボトルが特徴的なフィニッシュラインのドライオイルは、ロードバイク用チェーンオイルの定番商品です。
オンロードとオフロードどちらにも適するオイルは使い勝手が良く、汚れにくさやオイル持ちのバランスが良く初心者にもおすすめできます。
チェーンだけでなく、ディレイラーの可動部やインナーケーブル、ブレーキやシフターの可動部にも使用可能な万能オイルです。
内容量 | 120ml |
---|---|
種類 | ドライ |
容器 | ボトル |
【フィニッシュライン】
ウェット バイク ルブリカント(WL0086601)
フィニッシュラインのウェットバイクルブリカントは、ドライコンディションでも約160km以上の長距離ライドをする方におすすめです。
また、ウェットオイルは泥だらけのオフロードライドや雨の中での走行、塩分を含む潮風が吹く海岸部での走行など、過酷な状況での走行に最適です。
いつ雨に降られるかわからない通勤用のロードバイクにも向いています。
内容量 | 240ml |
---|---|
種類 | ウェット |
容器 | ボトル |
【フィニッシュライン】
セラミック ウエット ルーブ(FIN-D-TOS06602)
レースなどの低摩擦が求められるシーンに最適なセラミックウェットチェーンルーブですが、もちろん日々使う潤滑剤としても使用可能です。
オイルに含まれるフッ素重合体のミクロン粒子がチェーン表面にセラミックコーティングを構築し、優れた耐久性と静粛性、驚くほどの潤滑性を発揮します。
ウェットでありながら防汚性も高い、フィニッシュラインの技術が結集されたチェーンオイルです。
内容量 | 120ml |
---|---|
種類 | ウェット |
容器 | ボトル |
【フィニッシュライン】
セラミック ワックス ルーブ(CW0046601)
フィニッシュラインの高度なセラミックワックスベースのチェーンオイルは、使用する度にコーティングの膜が強化され、ウェットオイル同等の耐久性を得られます。
塗布後素早くドライになり、チェーンやスプロケットにウェット感と粘りを残さないため埃や砂塵の多いドライコンディションに最適です。
チェーンをスムーズに作動させる特許技術が盛り込まれており、摩耗を軽減することでチェーンの寿命を延ばしてくれます。
内容量 | 120ml |
---|---|
種類 | ワックス |
容器 | ボトル |
【KURE】
チェーンルブセミウェット (109MFS01601)
シティサイクルにも使える多機能潤滑剤「KURE556」で有名な呉工業が販売するセミウェットチェーンルブです。
チェーンのコマへの浸透性が高く、圧倒的な潤滑性と耐久性を誇りレースやロングライド、雨などの悪条件下でも効果を発揮します。
極細ノズルが搭載されたスプレータイプはコマに合わせて注油しやすく、メンテナンスも容易な便利なオイルです。
内容量 | 200ml |
---|---|
種類 | セミウェット |
容器 | スプレー |
【KURE】
自転車専用チェーンルブドライ (109MFS01602)
摩擦抵抗を極限にまで抑えることで軽快なライディングをもたらしてくれるKUREの自転車専用オイルです。
優れた水置換効果によって湿気や水分を除去することでサビを防ぎ、チェーンの寿命を伸ばします。
高い潤滑性能を持ちながらも、フッ素樹脂などを組み合わせることで防汚性も高めています。
効果を最大限発揮するためにも、チェーンのコマ一つずつに滴下するのがおすすめです。
内容量 | 130ml |
---|---|
種類 | ドライ |
容器 | ボトル |
【ワコーズ】
CHL チェーンルブ 浸透性チェーン用防錆潤滑剤(A310)
シビアな性能を求めるモータースポーツの世界で戦う和光ケミカルが販売するロードバイク用チェーンオイルです。
フッ素樹脂を配合することで、潤滑性や耐摩耗性、浸透性、付着性に優れており、長時間潤滑効果を発揮します。
風雨の中での走行や、100kmを超えるロングライドでも耐えられるハーフウェットタイプのオイルです。
薄い被膜のため、砂や埃が付着しにくいという特性も持っています。
内容量 | 180ml |
---|---|
種類 | ハーフウェット |
容器 | スプレー |
【エバーズプラス】
チェーンオイル ノズル付 防錆(PS-1)
オンロードでもオフロードでも、またオールコンディションで使えるオールマイティなセミウェットチェーンオイルです。
スプレータイプですがオイルの付着性が高く、タレや飛散が少ないことに加えて、砂埃が付着しにくく汚れが目立ちにくいのも嬉しいポイントです。
オイルの耐性が高く、ドライコンディションであれば約600kmの長距離走行も可能なため、メンテナンス頻度も低く抑えられます。
内容量 | 300ml |
---|---|
種類 | セミウェット |
容器 | スプレー |
【エバーズプロ】
オイル カーボンチェーンスプレー(EP-3)
コンマ1秒を争う厳しいプロの世界で勝ち抜くために作られたエバーズプロシリーズのカーボンチェーンスプレーです。
フッ化カーボン潤滑剤を配合することにより、過酷な条件下でも優れた潤滑性能と耐摩耗性能を発揮し、ペダリングのロスを減らします。
ベタつかず汚れがつきにくいため、綺麗に保ちたいオンロード派におすすめです。
シフトレバーやワイヤーケーブルの潤滑・防錆用としても活躍します。
内容量 | 100ml |
---|---|
種類 | カーボン |
容器 | スプレー |
【AZ】
チェーンルブ マルチパーパスSP(BIcS-001)
AZのマルチパーパスは、潤滑の持続性に優れ、摩擦抵抗が少ないため軽快な走りを実現してくれるチェーンルブです。
商品名のSPは、従来品と比べて潤滑性能をより高めたスペシャルオイルであることを表しています。
ウェットタイプのオイルのため耐水性も高く、クロスカントリーのような未舗装路や長距離走行に適したオイルです。
内容量 | 110ml |
---|---|
種類 | ウェット |
容器 | ボトル |
【ヴィプロス】
レイキッシュ(VS-668)
チェーン汚れをできる限り防ぎたいという方は、防汚性を追求して低粘度で作られたヴィプロスのレイキッシュがおすすめです。
一般的に低粘度なオイルは潤滑性能が劣りがちですが、こちらの商品は潤滑性能も非常に高くレースなどのシリアスシーンにも向いています。
油分が少なめなため、スプレーで塗布後には拭き取る必要もなく、走行前の短い時間でもサッと注油できます。
内容量 | 300ml |
---|---|
種類 | ドライ |
容器 | スプレー |
【モーガンブルー】
レースオイル
自転車が国技であるベルギーで開発・生産されているモーガンブルーのレース向けオイルです。
オールウェザーに対応しており、摩擦を減らすことでチェーンの低フリクション化と滑らかな変速性能を実現しました。
粘度が低く、液垂れしにくく一コマずつへの注油もしやすくなっています。
内容量 | 125ml |
---|---|
種類 | ウェット |
容器 | ボトル |
まとめ
ロードバイクはチェーンの摩擦を低減し快適に走行するためにも、チェーンオイルの活用が必須です。
この記事をご覧になり、走行目的に合ったメンテナンス用のチェーンオイルが見つかれば幸いです。
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