キャンプ場を選ぶ際に、トイレが近くにあるか、キレイなのかを事前に確認する人も多いのではないでしょうか。
ところが、すべてのキャンプ場の設備が整っているわけではなく、なかにはトイレが遠かったり、汚くて匂いがきつい場合もよくあります。
そんな時に活躍するのがキャンプ用の簡易トイレで、特に処理不要のタイプを選ぶと、匂いも広がらずさっと片付けができ便利です。
そこで今回は、キャンプ用簡易トイレのおすすめ10商品をご紹介し、その選び方などについても解説していきます。
キャンプ用簡易トイレとは
キャンプ用簡易トイレとは、袋の中に凝固剤やシートが入っているため、用を足した後の処理が不要で、持ち帰って廃棄することができます。
凝固剤には抗菌効果があったり、処理袋は防臭加工がされているため、持ち帰る際に匂いを気にする必要がありません。
キャンプや登山のテント泊だけでなく、車の渋滞時や災害時の備えとしても使えるため、一家に数個まとめて持っておくと安心です。
キャンプ用簡易トイレを使うメリット
トイレが遠い・汚い場合に役立つ
キャンプ用簡易トイレがあれば、トイレのない野営場はもちろんのこと、サイトからトイレが遠い場合にも役立ちます。
また、汚い・臭い・虫が多い、といったあまり行きたくないようなトイレの場合、簡易トイレを使ったほうが気持ちよく用を足すことができます。
焚き火から離れられない時に便利
焚き火をしている時は火から離れることができませんが、人が少ない平日のソロキャンプの場合、周りに声をかけることができません。
そんな時は簡易トイレがあれば、焚き火から離れず用を足すことができるため、トイレに行くためにわざわざ火を消す必要がありません。
処理不要で廃棄できる
キャンプ用簡易トイレは処理不要で簡単に汚物をまとめることができるため、そのまま家に持ち帰り、ゴミとして廃棄することができます。
いちいち袋を開けて中の物をトイレに流す必要がないのでとても便利です。
また、最近では登山コースにトイレテントブースが設けてあったり、携帯トイレの回収ボックスに廃棄することもできます。
バリエーションが豊富
近年の自然災害の増加により防災意識が高まり、災害時の備えとして簡易トイレを購入する家庭が増えています。
そのためバリエーションが豊富となり、大小どちらにも対応できるものや、高い防臭効果を持つものまで、さまざまな商品が出ています。
なかには組み立て式の便座タイプのものまであるため、洋式便座でないと用を足せないという方にもおすすめです。
キャンプ用簡易トイレを使うデメリット
初めは勇気がいる
普段から登山で使用していたり、渋滞時に車で使ったことがある方であれば問題ありませんが、初めて使う時は勇気がいるものです。
特に女性や小さなお子さんの場合、漏らしてしまわないかと心配になるため、初めての方は口が広く開くタイプを選ぶと安心です。
使う場所を選ぶ
テント泊の経験を重ねた人であれば、テントの中でも問題なく用を足せますが、家族の前で用を足すのに抵抗を感じる方も少なくないでしょう。
外で使用すると周りの目も気になるため、ポンチョを用意したり、着替え用のポップアップテントを用意しておくと安心です。
持ち帰りに注意が必要
簡易トイレは家に持ち帰って処分する必要があるため、持ち帰りの際の匂いや漏れが気になるかも知れません。
防臭袋が付いたものであればさほど匂いは気になりませんが、付いていない場合は、別途防臭袋を用意する必要があります。
また、量が多い時や、排泄物によっては凝固しきれない場合もあるので、持ち帰りの際の扱いには注意が必要です。
キャンプ用簡易トイレの選び方
タイプで選ぶ
キャンプ用簡易トイレにはおもに以下のようなタイプがありますので、商品選びの参考にして下さい。
手持ちタイプ
コンパクトな片手で持つタイプで、サッと取り出し体にあてがうだけで手軽に使うことができます。
口がやや小さめの作りのため、基本的に小のみの対応で、女性や小さいお子さんには使いづらいと感じる場合もあるでしょう。
据え置きタイプ
大きめの袋を広げ、和式トイレのような形にして用を足すタイプなので、大小どちらにも対応することができます。
使い勝手はよいのですが、軽くて風に飛ばされる心配もあるため、テントの中や風の影響を受けにくい岩陰などで使うのがベターです。
便座タイプ
組み立てると洋式便座のようになり、中に汚物袋をセットすることにより、普通のトイレに近い感覚で用を足すことができます。
ただし、折りたたんでも若干かさばるのと、設置する場所が必要になるため、大きめのテントや着替用テントをお持ちの方に向いています。
セット内容で選ぶ
キャンプ用簡易トイレは、基本的には処理袋、凝固剤、防臭袋がセットになっていますが、なかには目隠し用ポンチョが付属したものもあります。
凝固剤については処理袋に予めセットされたもの、後から入れるもの、吸水シートのタイプまであります。
意外と便利なのがポケットティッシュで、手元にトイレットペーパーを用意していなくとも慌てずに済みます。
セット内容については、これからご紹介する10商品の比較表にも記載しているのでチェックしてみて下さい。
防臭効果で選ぶ
簡易トイレの多くは、汚物袋を防臭効果の高い袋で包むようになっていますが、その防臭効果もメーカーによってさまざまです。
ジッパーの付いた高密着袋であれば匂いが漏れる心配が少なく、さらにBOSのような防臭効果の高い袋を使うと匂いが気になりません。
また、早く固まる凝固剤を使ったものであれば、用を足した後の匂いの広がりを抑えてくれるため、凝固剤の性能もチェックが必要です。
メーカーで選ぶ
モンベルやサニタクリーンのような、アウトドアショップにも置いてあるような簡易トイレは、長年の実績もあり安心感があります。
他にも防災、介護用品等を扱うメーカーからも多数出ており、日本製のもの、日本で企画されたものを選ぶと品質的にも安心です。
価格帯は?
片手で持つコンパクトタイプのものであれば100均でも購入することができますが、防臭の面ではやや不安が残ります。
アウトドアショップや防災コーナーで売られている商品であれば、1個200円代から購入することができます。
ネットで購入する場合は送料がかかり割高になるため、10個セット以上のものを購入して災害時の備えにするのもよいでしょう。
キャンプ用簡易トイレおすすめ10選
メーカー・製品名 | タイプ | セット内容 |
---|---|---|
SAKUTTO サクッと!携帯トイレ | 手持ち | 1回分×10個セット:箱用厚紙、専用ビニール袋、黒色防臭廃棄袋、凝固剤 |
セイワ 携帯トイレ | 手持ち | 尿凝固剤入り処理袋×3、持ち帰り袋×3、前掛けシート×1 |
ハイマウント 簡易トイレセット | 据え置き | ECOサニタクリーン便袋(高速吸水凝固シート)×4、高密閉チャック袋×2 |
サニタクリーン 携帯トイレ アルム | 据え置き | ECOサニタクリーン便袋×1、高密閉チャック袋×1、水溶性ポケットティッシュ×1 |
mont-bell OD トイレキット | 据え置き | 便袋×1、吸水ポリマー×1、防臭袋×1 |
ケンユー ベンリーポット | 据え置き | 便器枠×1、蓄便袋×1、便凝固剤(殺菌剤、消臭剤入り)×1、密封袋:×1、持ち運び袋×1、水溶性ティッシュ×1 |
セラフィック 大小両用携帯用ポリ袋トイレ PeePoo | 据え置き | 1回分×10個セット:本体袋(黒)、ポリ袋(外装用)、スタンド補助紙、凝固剤 |
BOS 非常用トイレ Bセット | 便器に被せる | 防臭袋BOS×15、凝固剤×15、汚物袋×15、便器カバー×1 |
Smart Start 座れる携帯トイレ トロン | 便座式 | 本体×1(ポリ袋、吸水ライナーセット済み) |
サンコー 非常用簡易トイレ | 便座式 | 本体×1、脚キャップ×4、汚物袋(黒)×5+凝固剤×5、簡易ポンチョ×1 |
【SAKUTTO】
サクッと!携帯トイレ
中に凝固剤を入れるタイプで、本体に指をかけられる凹みがあるため、女性でも片手で持つことができる携帯トイレです。
凝固剤には抗菌性があり、本体と廃棄用の袋で二重に消臭・防臭効果があるため、用を足したあとの匂いも気になりません。
大小どちらにも使えるようにはなっていますが、口はさほど大きくないため、小専用にいておいたほうが無難です。
タイプ | 手持ち |
---|---|
セット内容 | 1回分×10個セット (携帯トイレ1回分のセット内容):箱用厚紙、専用ビニール袋、黒色防臭廃棄袋、凝固剤 |
【セイワ】
携帯トイレ(Z61)
カー用品メーカーの携帯トイレは、ロングドライブや渋滞時に便利ですが、もちろんキャンプや登山などのアウトドアでも使用できます。
凝固剤が予めセットされており、受け口は体にフィットする作りのため、女性でも安心して使用することができます。
さらに付属の前掛けは緊急時でも恥ずかしくなく、袋にジッパーが付いているためさっと片付けることができ便利です。
タイプ | 手持ち |
---|---|
セット内容 | 尿凝固剤入り処理袋×3、持ち帰り袋×3、前掛けシート×1 |
【ハイマウント】
簡易トイレセット(20507)
袋と吸水シートが一体化となっているため、凝固剤を入れる手間が必要なく、急にもよおしても慌てることなく安心の簡易トイレです。
袋がかなり大きめのサイズのため、和式トイレのように広げて使うこともでき、簡易便座があれば被せて使用することもできます。
そのため、用の足しやすさという面では、初めて簡易トイレを使う方や小さなお子さんの使用に向いています。
タイプ | 据え置き |
---|---|
セット内容 | ECOサニタクリーン便袋(高速吸水凝固シート)×4、高密閉チャック袋×2 |
【サニタクリーン】
携帯トイレ アルム(DG-174)
先述のハイマウントの簡易トイレもこちらのECOサニタクリーン便袋を使っているため、商品としては全く同じものになります。
ですがこちらの商品は「山にも可愛いものを持っていきたい」という山ガールの声から生まれたという、可愛いパッケージが特徴です。
そのため、バックパックの中に忍ばせても恥ずかしくないうえに、ひと目で探し当てることができるのも嬉しいポイントです。
タイプ | 据え置き |
---|---|
セット内容 | ECOサニタクリーン便袋×1、高密閉チャック袋×1、水溶性ポケットティッシュ×1 |
【mont-bell】
OD トイレキット(1150106)
モンベルの登山用携帯トイレは、とてもコンパクトで軽量なため、登山やテント泊に慣れている人にとっては最も使いやすい商品と言えます。
便袋は厚すぎないため縛りやすく、さらに白い袋は視認性が高いため、用を足したあとの飛散が確認しやすいというメリットがあります。
タイプ | 据え置き |
---|---|
セット内容 | 便袋×1、吸水ポリマー×1、防臭袋×1 |
【ケンユー】
ベンリーポット
便器枠と便袋がセットになっているため、さっと広げて和式トイレと同じ感覚で使うことができる簡易トイレです。
そのため、小さめの袋で用を足すのが心配、という方にとっても安心して使用することができます。
凝固剤はあとから振りかけるタイプで準備に慌てることもなく、水溶性のティッシュも付属しているため、車の中に常備しておいても安心です。
タイプ | 据え置き |
---|---|
セット内容 | 便器枠×1、蓄便袋×1、便凝固剤(殺菌剤、消臭剤入り)×1、密封袋:×1、持ち運び袋×1、水溶性ティッシュ×1 |
【セラフィック】
大小両用携帯用ポリ袋トイレ PeePoo
グッドデザイン賞を受賞したというこの商品は、他にはないめずらしい作りの携帯トイレとなっています。
その秘密は二重構造になっているポリ袋で、袋自体が自立し、袋の下から手を入れて汚物を包むことができます。
使用前はコンパクトな手のひらサイズのため、アウトドアだけでなく非常用としてバッグに忍ばせておくのもおすすめです。
タイプ | 据え置き |
---|---|
セット内容 | 1回分×10個セット:本体袋(黒)、ポリ袋(外装用)、スタンド補助紙、凝固剤 |
【BOS】
非常用トイレ Bセット
脅威の防臭袋として有名なBOSのポリ袋は、ペットのウンチの処理や、オムツ処理袋として活用されている方も多いのではないでしょうか。
そのBOSの防臭袋がセットになっているため、防臭効果は間違いなく、匂いが漏れるようなことがありません。
ただし、便器にセットして使うタイプのため、アウトドアで使用する際は簡易便座が別途必要になりますのでご注意下さい。
タイプ | 便器に被せる |
---|---|
セット内容 | 防臭袋BOS×15、凝固剤×15、汚物袋×15、便器カバー×1 |
【Smart Start】
座れる携帯トイレ トロン
折りたたみ式の子供用便座タイプで、子供用トイレがないキャンプ場や、和式トイレに慣れていないお子さんでも安心して使用できます。
ダンボールの便座は小さいけれどもしっかりとした作りで、6歳までが対象となっていますが、小学低学年くらいまでは使えそうです。
少々お値段はしますが、アウトドアからロングドライブ、災害時の備えとしても使えるため、お子さん用に備蓄しておくのもいいですね。
タイプ | 便座式 |
---|---|
セット内容 | 本体×1(ポリ袋、吸水ライナーセット済み) |
【サンコー】
非常用簡易トイレ(R-39)
こちらはダンボール組み立て式の簡易トイレで、耐重量120kgのため大人から子どもまで、ファミリーで使用することができます。
使わない時は折りたたんでコンパクトにしまうことができるため、キャンプだけでなく災害対策用として持っておくのもおすすめです。
ただ一点、処理用の袋は防臭効果がないため、別途BOSのような防臭袋を用意する必要があるのでご注意下さい。
タイプ | 便座式 |
---|---|
セット内容 | 本体×1、脚キャップ×4、汚物袋(黒)×5+凝固剤×5、簡易ポンチョ×1 |
まとめ
キャンプ用簡易トイレにもさまざまな商品があり、年齢や性別によっても使いやすい商品が変わってきます。
この記事や製品レビューを参考にしながら、あなたにとって使いやすそうな商品を探してみて下さい。
キャンプ用簡易トイレの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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