マイクやギター、キーボードなどの楽器の音を高音質なままパソコンに伝達するオーディオインターフェイス。
自宅で手軽に楽曲制作に挑戦できたり、ゲーム実況などの動画配信に便利だったりと、そのニーズはますます高まってきています。
ところで、オーディオは4chや5.1chなどのチャンネル数によっても大きな違いがあることをご存知でしょうか。
今回は8chのオーディオインターフェイスに注目し、メリットやその選び方も交えつつおすすめの商品を10点ご紹介します。
目次
- 1 8chオーディオインターフェイスを使うメリット
- 2 8chオーディオインターフェイスを使うデメリット
- 3 8chオーディオインターフェイスの選び方
- 4 8chオーディオインターフェイスおすすめ10選
- 4.1 【ZOOM】ポッドキャストレコーダー PodTrak(P8)
- 4.2 【ZOOM】8chデジタルミキサー LiveTrak(L-8)
- 4.3 【ZOOM】プロフェッショナル フィールドレコーダー (F8n Pro)
- 4.4 【ヤマハ】オーディオインターフェイス(MG10XU)
- 4.5 【Roland】オーディオインターフェイスOCTA-CAPTURE(UA-1010)
- 4.6 【Focusrite】8-channel Mic Preamp Scarlett OctoPre(AMS-SCARLETT-OCTOPRE)
- 4.7 【MOTU】8Pre USB
- 4.8 【ESI】GIGAPORT eX
- 4.9 【ベリンガー】アナログミキサー XENYX 802S
- 4.10 【audient】EVO8
- 5 まとめ
8chオーディオインターフェイスを使うメリット
パソコンと複数の楽器の接続に便利
オーディオインターフェイスは、楽器からのアナログ信号をデジタル信号に変換してパソコンに送るデバイスです。
そのため、バンドや宅録などでパソコン上で楽曲編集をする場合、オーディオインターフェイスは必須なデバイスとなります。
8chのオーディオインターフェイスの場合、接続できる楽器の数も多く、よりよい音楽が作れるようになるでしょう。
音質がよい
実は、パソコンの中にもオンボードタイプのオーディオインターフェイスが組み込まれています。
しかし、こういったタイプのものはスペック的に見てもあまり良い音を生むことができず、その結果音質の劣化を招きます。
オーディオインターフェイスは音を処理する専門家ですので、こちらに処理を任せることで良い音が扱えるようになるでしょう。
配信向けのモデルも多い
FMラジオのスタジオやポッドキャストのレコーディング場所の写真を見ると、平べったい形のデバイスが必ず目にはいるでしょう。
これもオーディオインターフェイスの1つのタイプで、こうしたモデルは音量調節のつまみが大きく配信に向いています。
8chのオーディオインターフェイスには配信向けのモデルも多く、このタイプではマイク以外に様々なデバイスを同時に扱えます。
8chオーディオインターフェイスを使うデメリット
設置場所に配慮が必要
オーディオインターフェイスのサイズは、それが扱えるチャンネル数によって大きく変動します。
今回紹介する8chのオーディオインターフェイスは、その中でもかなりサイズが大きな部類に入ります。
そのため、購入前にはサイズや設置場所をしっかりとチェックしておく必要があるでしょう。
高価
オーディオインターフェイスが扱えるチャンネル数の数は、サイズだけでなく価格にも影響してきます。
扱えるチャンネル数が多いと、その分構成するパーツの数も増えるということですので、値段もどんどん上がっていきます。
今の自分が使っている楽器の数を一度確認し、適切なチャンネル数のオーディオインターフェイスを選ぶのが良いでしょう。
8chオーディオインターフェイスの選び方
オーディオインターフェイスのタイプ
オーディオインターフェイスには、大きく分けて楽曲制作向けのタイプと配信向けのタイプがあります。
楽曲制作向けのタイプの場合、ハイレゾ対応しているものやDAWが付属しているものが多く、よりハイクオリティな音楽が作れます。
配信向けのタイプの場合、マイクのゲインや音量などをデバイス上で細かく調節でき、その操作性は格別です。
また、配信向けのモデルの一部には、最近人気が高まっているポッドキャストへの対応性を売りにしているモデルもあります。
入力端子の数・種類
オーディオインターフェイスにおける「チャンネル」とは、同時に音を入力/出力できる数を表しています。
この数が大きいと、同時に多数の楽器からの音を処理できるため、バンドのレコーディングやラジオ収録などで役立ちます。
また、端子の種類や数もオーディオインターフェイスによっては大きく異なり、注目すべきポイントです。
例えば、コンデンサーマイクを使う場合はXLR端子の数や駆動に必要なファンタム電源の数に注目しましょう。
音質
特に楽曲制作向けのオーディオインターフェイスにおいて、音質は生み出す楽曲のクオリティを左右する重要な要素です。
音質では、商品ページの商品紹介欄やスペックシート欄にある「サンプリング周波数」と「量子化ビット数」に注目しましょう。
サンプリング周波数とは、1秒間に何回音の信号を取るかという回数のことで、最近では192kHzのものも一般的になりつつあります。
量子化ビット数とは、音の大きさを何段階でサンプリングするかという指標で、数が大きいほど音は繊細です。
機能性
オーディオインターフェイスは、その使用用途に合わせた様々な機能が搭載されています。
例えば、配信向けのモデルの場合、最終的に出力される音をモニターオーディオ側にも出力するループバック機能が有名です。
楽曲制作向けのモデルの場合、動作時のレイテンシーを極限まで低減することで音にノイズが乗らないようにする機能があります。
この他にも様々な機能がありますので、気になったモデルはぜひ一度メーカーの商品ページを覗いてみてくださいね。
メーカー
8chのオーディオインターフェイスを販売しているメーカーは数多くあり、ここではメジャーなメーカーをご紹介します。
ZOOMは映像クリエイターやミュージシャン、ポッドキャストに至るまでの音を扱う幅広い人に向けた製品開発をしています。
ヤマハはギターやピアノなどの楽器類における権威的なメーカーで、そのノウハウを生かした素直な音が好評です。
ローランドは電子ピアノやシンセサイザーなど、デジタルな音の分野で非常に有名な日本のメーカーです。
価格帯
8chのオーディオインターフェイスの価格帯は、他のチャンネル数が少ないモデルよりも高い傾向にあります。
最も安い価格のモデルでも20,000円を超えることが多く、買うには少々勇気がいる価格であることは間違いありません。
購入前には、そのオーディオインターフェイスが本当に自分に合っているかをよくよく吟味することが大切です。
8chオーディオインターフェイスおすすめ10選
メーカー・製品名 | タイプ | 音質 | 機能性 |
---|---|---|---|
ZOOM ポッドキャストレコーダー PodTrak | 配信向け | 16bit/44.1kHz | マイク入力6端子搭載 タッチスクリーン 1TBまでの外部ストレージ対応 |
ZOOM 8chデジタルミキサー LiveTrak L-8 | 配信向け | 24bit/96kHz | 12トラック同時録音可 ハイレゾ音源収録可 USBバスパワー対応 |
ZOOM プロフェッショナル フィールドレコーダー F8n Pro | 楽曲制作向け | 32bit/192kHz | ZOOMオートミックス機能 プリレコード機能 リモートコントロール対応 |
ヤマハ オーディオインターフェイス | 楽曲制作向け | 24bit/192kHz | メタルシャーシによる高い堅牢性 DAW(Cubase AI)付属 D-PRE マイクプリアンプ |
Roland オーディオインターフェイスOCTA-CAPTURE | 楽曲制作向け | 24bit/192kHz | VS STREAMINGテクノロジー オート・センス機能 軽量・コンパクトメタルシャシー |
Focusrite 8-channel Mic Preamp Scarlett OctoPre | 楽曲制作向け | 24bit/192kHz | ADAT端子搭載 デュアルフロントパネルインストゥルメント 第2世代Scarlettプリアンプ |
MOTU 8Pre USB | 楽曲制作向け | 24bit/96kHz | CueMixDSPネイティブ対応 ADATオプティカル入出力 フロントパネルVUメーター |
ESI GIGAPORT eX | 楽曲制作向け | 24bit/192kHz | 5.1ch / 7.1ch サラウンド DirectWire 機能 ADAT端子搭載 |
ベリンガーアナログミキサー XENYX | 配信向け | 16bit/48kHz | XENYXマイクプリアンプ FXセンドコントロール USB2.0接続 |
audient EVO8 | 楽曲制作向け | 24bit/94kHz | スマートゲイン機能 ループバック機能 ハイパフォーマンスAD/DAコンバーター |
【ZOOM】
ポッドキャストレコーダー PodTrak(P8)
音声のミックスや録音・編集まで、ポッドキャストに必要なすべての機能を備える配信向けの8chオーディオインターフェイスです。
本体左側のカラー液晶はタッチ機能を搭載しており、スマホのような操作感で様々な機能を使うことができます。
笑いや驚きの声など、瞬間的に音が大きくなった場合にはリミッター機能が働き、音の歪みや割れを防いでくれます。
タイプ | 配信向け |
---|---|
音質 | 16bit/44.1kHz |
機能性 | マイク入力6端子搭載 タッチスクリーン 1TBまでの外部ストレージ対応 |
【ZOOM】
8chデジタルミキサー LiveTrak(L-8)
効果音をすぐに鳴らせる6種類のサウンドパッドやスマートフォン入力により、配信に適した8chオーディオインターフェイスです。
すべてのマイク入力端子はファンタム電源の出力に対応しているため、コンデンサーマイクももちろん使うことができます。
12イン、4アウトのUSBオーディオインターフェイスとしても使えるため、DAWを活用して楽曲制作にも役に立ちます。
タイプ | 配信向け |
---|---|
音質 | 24bit/96kHz |
機能性 | 12トラック同時録音可 ハイレゾ音源収録可 USBバスパワー対応 |
【ZOOM】
プロフェッショナル フィールドレコーダー (F8n Pro)
量子化ビット数が32bitと他の機種よりもワンランク上で、あらゆる音を記録する楽曲制作向けのオーディオインターフェイスです。
ヘッドホンモニターはどのトラックの音を出力するかを自由に切り替えられる他、バッテリー消耗などをアラート音で出力します。
温度補償型水晶発振器により非常に正確なタイムコードが記録でき、24時間あたりの誤差はわずか0.2ppmしかありません。
タイプ | 楽曲制作向け |
---|---|
音質 | 32bit/192kHz |
機能性 | ZOOMオートミックス機能 プリレコード機能 リモートコントロール対応 |
【ヤマハ】
オーディオインターフェイス(MG10XU)
原音に忠実なサウンドにとことんこだわり、高品質なサウンドを扱える楽曲制作向けの8chオーディオインターフェイスです。
ハイエンドレコーディングデバイス向けに開発されたD-PREマイクプリアンプは、全音域でフラットかつありのままの音が特徴的です。
本体は堅牢性の高い金属製のシャーシで構成されており、タフネスさとともにノイズの低減や長寿命化を図っています。
タイプ | 楽曲制作向け |
---|---|
音質 | 24bit/192kHz |
機能性 | メタルシャーシによる高い堅牢性 DAW(Cubase AI)付属 D-PRE マイクプリアンプ |
【Roland】
オーディオインターフェイスOCTA-CAPTURE(UA-1010)
8つのXLR端子やヘッドホン端子を備えながらもコンパクトに設計された、楽曲制作向けの8chオーディオインターフェイスです。
ボタン一つで8系統までのインプットレベルの調整が自動でできるオートセンス機能で、ミスの少ないレコーディングが可能です。
また、同時に2台のOCTA-CAPTUREを接続することで接続台数を拡張でき、スタジオ顔負けの環境が構築できます。
タイプ | 楽曲制作向け |
---|---|
音質 | 24bit/192kHz |
機能性 | VS STREAMINGテクノロジー オート・センス機能 軽量・コンパクトメタルシャシー |
【Focusrite】
8-channel Mic Preamp Scarlett OctoPre(AMS-SCARLETT-OCTOPRE)
複数のマイク入力端子やADAT端子により、拡張性に極めて優れている楽曲制作向けの8chオーディオインターフェイスです。
マイクプリアンプのダイナミックレンジは109dBと幅広く、音の大小をしっかりと再現してくれます。
ハイレゾ音源の録音・出力にももちろん対応しており、クリアで伸びのあるハイクオリティな楽曲制作に繋がります。
タイプ | 楽曲制作向け |
---|---|
音質 | 24bit/192kHz |
機能性 | ADAT端子搭載 デュアルフロントパネルインストゥルメント 第2世代Scarlettプリアンプ |
【MOTU】
8Pre USB
8つのXLR/楽器入力端子を備え、様々な音を簡単にミックスしたり、イコライザをかけたりできる8chオーディオインターフェイスです。
サウンドの入力・出力はすべて独立するように回路設計がされており、低遅延化と高音質化を図っています。
CueMixDSPソフトウェアに対応しており、パソコン上でのサウンドミキサー機能を簡単かつ低遅延で使うことができます。
タイプ | 楽曲制作向け |
---|---|
音質 | 24bit/96kHz |
機能性 | CueMixDSPネイティブ対応 ADATオプティカル入出力 フロントパネルVUメーター |
【ESI】
GIGAPORT eX
コンパクトなサイズながら、5.1ch、7.1chサラウンドのセットアップが可能な楽曲制作向けのオーディオインターフェイスです。
プラグ・アンド・プレイに対応しており、セットアップときに面倒なドライバーのインストールは不要です。
パソコンとの接続にはUSB Type-Cを使っており、高速転送に加えてUSBバスパワーによる電源入力機能も兼ね備えています。
タイプ | 楽曲制作向け |
---|---|
音質 | 24bit/192kHz |
機能性 | 5.1ch / 7.1ch サラウンド DirectWire 機能 ADAT端子搭載 |
【ベリンガー】
アナログミキサー XENYX 802S
8つの多様性に富む入力端子を搭載しながらも、2万円を切る価格設定が魅力的な配信向けの8chオーディオインターフェイスです。
XLR端子は2基搭載されており、配信やポッドキャストの収録にも最適な構成です。
ただし、USBオーディオインターフェイスとして使う際の音質は、他のオーディオインターフェイスよるもやや低めとなっています。
タイプ | 配信向け |
---|---|
音質 | 16bit/48kHz |
機能性 | XENYXマイクプリアンプ FXセンドコントロール USB2.0接続 |
【audient】
EVO8
まるでモバイルスピーカーのようなサイズ感と機能性の高さが魅力的な、楽曲制作向けの8chオーディオインターフェイスです。
利用可能なDAWとプラグインソフトが非常に多く、プロフェッショナルグレードのソフトウェアも多数ラインナップされています。
USBバスパワーに対応しているため、外出先でもモバイルバッテリーから給電するだけで最大限のパフォーマンスが発揮できます。
タイプ | 楽曲制作向け |
---|---|
音質 | 24bit/94kHz |
機能性 | スマートゲイン機能 ループバック機能 ハイパフォーマンスAD/DAコンバーター |
まとめ
8chのオーディオインターフェイスには、タイプや音質、機能性など、様々な特徴を持った製品が数多く販売されています。
みなさんもこの記事を参考に、自分に合ったオーディオインターフェイスを是非一度探してみてください。
8chオーディオインターフェイスの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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