アイアンにはさまざまなヘッドがありますが、その中でも近年注目を集めているのが「中空アイアン」です。
中空アイアンは、キャビティアイアンとマッスルバックアイアンの利点も兼ね備えており、バランスの良さが特徴です。
そして今回は、中空アイアンの中でも安い価格で手に入る「中古の中空アイアン」にスポットを当てていきます。
中古の中空アイアンは安いという以外に、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。
合わせて、中古の中空アイアンの選び方や、おすすめの中古の中空アイアンも多数紹介していきます。
中古の中空アイアンを使うメリット
安い
これは中古アイアン全般に言えることですが、中古アイアンは新品アイアンと比べ、同じモデルでも安く購入することができます。
もちろん使用状態によって価格は大きく変動しますが、予算と相談して最適なクラブを選ぶことができるのが利点です。
ですので、新品にこだわらないのであれば、中古アイアンはメリットの多い商品と言えます。
ミスに強い
ヘッドが空洞になっている中空アイアンは、ヘッド後方に比重が置かれていることが多いため、フェースがブレにくいのが特徴です。
それによりヘッドが安定して、打点がズレてもフェースは動きにくくなるので、安定したショットを打つことができます。
デザインが良い
シンプルでスリムなマッスルバックアイアンは、多くのゴルファーから人気を集めている形状です。
しかしその反面、フェースがブレやすくミスにシビアな面があるので、上級者でないと扱いにくい傾向にあります。
その点、やさしさと見た目を兼ね備えた中空アイアンは、機能性も見た目もこだわる人におすすめです。
お手入れが簡単
アイアンのヘッドは鉄でできているので、雨の日のラウンドなどで濡れたまま放置すると、錆びや劣化の原因となります。
そのため、使った後のお手入れが大切なのですが、ヘッド形状によっては汚れが残りやすいものもあり、お手入れが大変です。
その点、溝が少なくシンプルな見た目の中空アイアンは、拭き取りも簡単にできるメリットがあります。
飛距離を出せる
内部が空洞の中空アイアンは、他のアイアンと違い、ドライバーのようにフェースを薄くすることができます。
それにより、フェース面のたわみを出して反発力を上げて、飛距離を伸ばすことができるのです。
加えて中空アイアンは、他のヘッドよりもロフトが立っているものが多いので、飛距離を出したい人には最適のアイアンとなります。
中古の中空アイアンを使うデメリット
最新モデルは少ない
一般的に中古アイアンは型落ち品が多いため、最新モデルと比べると素材やテクノロジーが古い傾向にあります。
さらに、グリップの劣化やヘッドの劣化など使用感のあるものは特に、見た目にある程度の妥協が必要です。
ですので、最新モデルを購入したいと考える人にとっては中古アイアンは不向きと言えます。
カスタムできない
新品モデルは公式サイトなどから購入することで、ライ角やシャフト、グリップなど細かくカスタムできる場合があります。
しかし、中古アイアンはスペックがすでに固定されているため、自分好みにカスタムすることは出来ません。
そのため、販売されている中から自分に合ったスペックを見つけ出さないといけない苦労があります。
打感が好みが分かれる
中空アイアンは中が空洞のため、反発力が高い反面、弾くような打感になる傾向にあります。
打感は、弾くような硬い打感と吸い付くような柔らかい打感といろいろありますが、好みは人それぞれです。
柔らかい打感が好みの人にとっては、違和感があったり、しっくりこない場合があるかもしれません。
キャビティアイアンよりコツが必要
中空アイアンがミスに強いとはいえ、大型ヘッドのキャビティアイアンと比べると、やさしさの点では劣ります。
また、初心者でも扱いやすいキャビティアイアンに比べて、中空アイアンは使いこなすまでに多少練習が必要です。
ですので、ゴルフを始めたばかりの人や、やさしさ重視の人はキャビティアイアンの方が使いやすいと感じるかもしれません。
中古の中空アイアンの選び方
シャフト
アイアンのシャフトにはカーボンシャフトとスチールシャフトがあり、一番の大きな違いが「トルク」と「しなり」です。
以前は素材によって重さが変わりましたが、近年メーカーの技術向上により、素材による重さの違いは少なくなってきました。
ですが、メーカーの純正シャフトの場合は、基本的にスチールが重く、カーボンが軽く作られているものが多いようです。
そのため、ハードヒッターやコントロール重視の人はスチール、軽い振り抜きと飛距離を求めるならカーボンがおすすめです。
ソール幅
モデルによってソール幅には違いがあり、幅の違いによって機能性や特徴も変わってきます。
幅が広いと低重心で地面での滑りが良くなるので、ボールが上がりダフりに強くなる反面、フェースが操作しにくいのが難点です。
反対に幅が狭いと、フェースが開閉しやすくスピンや弾道のコントロールがしやすい反面、ヘッドが地面に刺さりやすくなります。
安定した弾道を求める人は幅広ソール、ショットによって弾道を打ち分けたい人は狭いソールがおすすめです。
メーカー
大手メーカーと言えば、キャロウェイやテーラーメイド、タイトリストなどですが、他にも多くのメーカーがあります。
その中でも中空アイアンのメーカーで名前が挙がるのが、日本のクラブメーカーである「フォーティーン」です。
フォーティーンは、中空アイアンを初めて作り出した、いわば元祖と言える存在で、その後も数々のアイアンを開発してきました。
日本メーカーは他にも、高精度なクラブを開発するミズノやスリクソンを製造しているダンロップなど、多くのメーカーがあります。
デザインもメーカーによって特徴が出るところなので、機能性だけでなく見た目を重視して選ぶのも楽しいでしょう。
価格帯
大手メーカーのアイアンの価格帯は、大体1本2~3万円程度、5~6本セットで10~15万円程度が主流です。
セット購入となるとドライバー以上の出費となるため、少しでも出費を抑えるなら旧モデルの中古品がおすすめです。
中古アイアンは、比較的最近のモデルでも半額ほどになっていることがあり、安く購入することができます。
ただ、使用頻度の高いアイアンを購入すると、グリップ交換で別途お金がかかる場合もあるので、よく確認することが大切です。
中古の中空アイアンおすすめ10選
メーカー・製品名 | 番手 | ロフト角(#5) | ライ角(#5) | シャフト長さ |
---|---|---|---|---|
タイトリスト 716 T-MB | 2~9、P | 26度 | 62度 | 38インチ |
タイトリスト T200 2020モデル | 3~9、P、W、W2、W3 | 25度 | 62度 | 38インチ |
ピン G710アイアン | 4~9、PW、UW、SW | 21.5度 | 61度 | 38.25インチ |
テーラーメイド P790 | 3~9、PW | 23.5度 | 61.5度 | 38インチ |
テーラーメイド ステルス アイアン | 5~9、PW、AW、SW | 21度 | 62度 | 38.5インチ |
キャロウェイ EPIC MAX FAST アイアン | 6~9、PW、AW | 24度(#6) | 61度(#6) | 38インチ(#6) |
ミズノ mizunoPro 225 | 5~9、PW | 24度 | 60.5度 | 37.75インチ |
ホンマ T//WORLD XP-1 アイアン | 4~11、SW | 21.5度 | 61度 | 38インチ |
オノフ フォージド アイアン KURO 2019モデル | 4~9、PW | 25度 | 60.5度 | 37.75インチ |
ダンロップ スリクソン ZX4 アイアン | 4~9、PW、AW、SW | 23度 | 61度 | 38.5、38.625インチ |
【タイトリスト】
716 T-MB
こちらは、マッスルバック形状とメーカー独自の中空構造が融合した複合ヘッドが特徴です。
ヘッド内部のトゥとヒールにタングステンウェイトを配置することで、ミスに強くロングアイアンでも高弾道を可能にしました。
マッスルバックのスタイリッシュさと、中空構造の寛容性を兼ね備えた、いいとこどりのアイアンとなっています。
番手 | 2~9、P |
---|---|
ロフト角(#5) | 26度 |
ライ角(#5) | 62度 |
シャフト長さ(#5) | 38インチ |
【タイトリスト】
T200 2020モデル
5種類あるTシリーズの中でも、操作性と寛容性のバランスが取れたアイアンとなっており、幅広い層に人気のモデルです。
フェース中央に高い弾性を持つポリマー素材を使うことで、フェースのどこに当たってもスピード感のあるボールを打ち出せます。
バックフェースに「マッスルプレート」と呼ばれる厚めのプレートを付けることで、打感と打音の良さも実現しました。
番手 | 3~9、P、W、W2、W3 |
---|---|
ロフト角(#5) | 25度 |
ライ角(#5) | 62度 |
シャフト長さ(#5) | 38インチ |
【ピン】
G710アイアン
黒のヘッドが特徴的で、飛距離とやさしさにこだわった飛び系アイアンとなっています。
マレージングC300フェースとメーカー独自の中空構造で、大きくたわんで高弾道で飛距離を伸ばす仕組みです。
ストロングロフト設計ですが、メーカー史上最大の慣性モーメントで、ミスに強く安定した弾道を実現しました。
番手 | 4~9、PW、UW、SW |
---|---|
ロフト角(#5) | 21.5度 |
ライ角(#5) | 61度 |
シャフト長さ(#5) | 38.25インチ |
【テーラーメイド】
P790(DW-JJC69)
前作より進化した「スピードフォームエア」で、さらなる軽量化とソフトな打感を実現しました。
メーカー史上最も薄いフェースで、フェース全体の反発力を上げてブレない弾道を打ち出せます。
メーカーロゴとモデル名のみのシンプルなデザインで、打感の良さとやさしさにこだわった1本となっています。
番手 | 3~9、PW |
---|---|
ロフト角(#5) | 23.5度 |
ライ角(#5) | 61.5度 |
シャフト長さ(#5) | 38インチ |
【テーラーメイド】
ステルス アイアン(DW-JJC54)
「エコーダンピングシステム」と呼ばれる構造で、インパクト時のフェースの振動を抑えたソフトな打感を実現しました。
メーカー独自の「貫通型スピードポケット」と、ヒールのウェイトにより低重心を作り上げ、やさしくボールが上がる仕組みです。
飛距離とやさしさと打感にこだわったアイアンとなっており、高弾道でまっすぐ飛ばしたい人におすすめです。
番手 | 5~9、PW、AW、SW |
---|---|
ロフト角(#5) | 21度 |
ライ角(#5) | 62度 |
シャフト長さ(#5) | 38.5インチ |
【キャロウェイ】
EPIC MAX FAST アイアン
軽量化された中空構造の大型ヘッドとストロングロフトにより、やさしく飛距離を伸ばせるのが特徴です。
同モデル専用の「FLASHフェースカップ」により、フェースの広い範囲でボール初速をアップしました。
寛容性の高さと軽い振り抜きで、初心者や女性にもおすすめのアイアンとなっています。
番手 | 6~9、PW、AW |
---|---|
ロフト角(#6) | 24度 |
ライ角(#6) | 61度 |
シャフト長さ(#6) | 38インチ |
【ミズノ】
mizunoPro 225(5KJWS31706)
マッスルバックのようなすっきりとした形状で、ミズノの鍛造アイアンの中では最も高反発なモデルとなっています。
内部にタングステンウェイトを配置したことによる低重心設計で、ボールが上がりやすい作りに。
中空アイアンで好みの分かれる打感も、メーカー独自のチューニング製法により、快適な打感を実現しました。
番手 | 5~9、PW |
---|---|
ロフト角(#5) | 24度 |
ライ角(#5) | 60.5度 |
シャフト長さ(#5) | 37.75インチ |
【ホンマ】
T//WORLD XP-1 アイアン
「高いミート率」をコンセプトに、ロングアイアンは飛距離重視、ショートアイアンはやさしさ重視の作りになっています。
シャフトを自社で製造することでヘッドに最適なシャフトを作り出し、クラブの軽量化と高いミート率を実現しました。
軽い振り抜きと中空構造による反発力の高さで、初心者でも楽に飛ばせるアイアンとなっています。
番手 | 4~11、SW |
---|---|
ロフト角(#5) | 21.5度 |
ライ角(#5) | 61度 |
シャフト長さ(#5) | 38インチ |
【オノフ】
フォージ ドアイアン KURO 2019モデル
フェースを薄くすることと、トゥ下部にウェイトを配置することでセンター重心となり、スイートスポットが拡大しました。
それにより、打点がズレても安定して高弾道が打ち出せる仕組みとなっています。
厚めのトップラインとスッキリしたバックフェースで、シンプルでスタイリッシュな見た目とお手入れのしやすさも魅力です。
番手 | 4~9、PW |
---|---|
ロフト角(#5) | 25度 |
ライ角(#5) | 60.5度 |
シャフト長さ | 37.75インチ |
【ダンロップ】
スリクソン ZX4 アイアン
短めなブレードとスッキリとしたトップライン、中空構造でありながら鍛造アイアンのような打感が特徴です。
上級者向けのイメージが強いスリクソンの中でも、最も低重心のモデルとなっており、高弾道のボールを実現しました。
ミスにも強い作りになっているので、初心者から上級者まで幅広く使えるアイアンとなっています。
番手 | 4~9、PW、AW、SW |
---|---|
ロフト角(#5) | 23度 |
ライ角(#5) | 61度 |
シャフト長さ(#5) | 38.5~38.625インチ |
まとめ
アイアンをセット購入となるとかなりの金額となってしまいますが、中古アイアンなら安く手に入れることが可能です。
気軽に試せるのが中古アイアンの利点でもあるので、この機会にぜひ掘り出し物を見つけてみてください。
中古の中空アイアンの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
さらに探したい方