パワーメーターは、踏力(ペダルを踏みこんだ力)を計測するセンサーの事で、自身のライディングを分析するために使います。
レースを視野に入れたトレーニングを行う上でマストアイテムとなるパワーメーターですが、様々な種類があって選ぶのが困難です。
また、機能や価格もメーカーによって様々で、選ぶ基準もよく分からないと悩まれている方も多いかと思います。
そこで今回は、必要十分な性能を持ちながら、価格が安いコスパに優れたパワーメーターをご紹介します。
目次
- 1 安いロードバイク用パワーメーターを使うメリット
- 2 安いロードバイク用パワーメーターを使うデメリット
- 3 安いロードバイク用パワーメーターの選び方
- 4 安いロードバイク用パワーメーターおすすめ7選
- 4.1 【4iiii】PRECISION PRO シマノ Ultegra R8000(4iiii-precisionpro-ultegra)
- 4.2 【4iiii】PRECISION3 シマノ Ultegra R8000(pi-811039)
- 4.3 【Stages】Power meter L-105 R7000(it2021-48)
- 4.4 【AROFLY】X-Elite A1 (デラックスモデル)
- 4.5 【AROFLY】Link A1
- 4.6 【Favero】Assioma DUO パワーメーター(2047000000027)
- 4.7 【Quarq】DZero DUB パワーメーター スパイダー(100873)
- 5 まとめ
安いロードバイク用パワーメーターを使うメリット
自分の走りの特徴が客観的にわかる
パワーメーターの中には、左右のペダルの踏み込み方の違いや、トルク配分を数値化できるものがあります。
パワーメーターでは、自分では無意識のうちに生じてしまったペダリングの癖や走りの特徴をデータとして知ることが可能です。
自身の走りの特徴をフィーリングではなくデータとして客観的に知ることで、癖を意識したトレーニングを行えるようになります。
トレーニングの質が向上する
ロードバイクのパワートレーニングの一種に「Functional Threshold Power(FTP)」を使ったトレーニング方法があります。
FTPは、その人が1時間出力し続けられるパワーの限界値を指し、その人のライディング能力を測る一種の指標となっています。
この際20分間の全力走行を行いパワー(W)を測定しますが、そのパワーを測定するための機械がパワーメーターです。
走行中の力配分ができる
パワーメーターによって得られるペダリングの情報は、リアルタイムで可視化することができます。
そのため、走行中であっても自分が無意識のうちにスピードを出しすぎていないか、あるいは抑えすぎていないかの確認が可能です。
走行しながら力配分をコントロールすることで、長距離でもより安定したライディングができるようになります。
安いロードバイク用パワーメーターを使うデメリット
価格が高い
今回、安いパワーメーターを厳選して紹介いたしますが、パワーメーターは基本的に10万円を超える高価なものがほとんどです。
また、サイクリングをする上で必須というわけでもありませんので、一般的には優先順位も下がってしまいます。
金銭的に余裕があって、自分の走りの癖を知りたい方にはおすすめですが、余裕がない場合は保留にしておくのが無難です。
連携用デバイスが必須
パワーメーターのデータを確認するには、連動可能なサイクルコンピューター(サイコン)やスマートウォッチが必要となります。
近年ではアプリを介してスマートフォンでも確認できる商品も増えてきましたが、基本的にはデバイスの購入がマストです。
パワーメーターと連携用デバイスだとかなりの額になりますので、まずはサイコン等の購入をおすすめします。
取り付けが煩雑
パワーメーターの中には、既存部品と組み換えが必要になるものがあり、知識がないと最悪破損してしまう恐れがあります。
また、正しく取り付けられていないと、測定したデータも不正確なものとなりますので注意が必要です。
自転車整備の知識がある方は別ですが、メンテナンス等基本ショップにお任せしている方は持ち込みでお願いするのがおすすめです。
安いロードバイク用パワーメーターの選び方
パワーメーターの種類で選ぶ
パワーメーターは取り付け方法によって様々な種類が存在しますが、一般的なのは「クランク型」、「ペダル型」の2つです。
クランク型やペダル型は、既存のパーツと組み替える必要があるため、自身がない方はショップにお任せするのが無難です。
他にもホイールにあるバルブと交換する「バルブ型」、スパイダー部分を交換する「スパイダー型」などが様々です。
電源タイプで選ぶ
パワーメーターは、バッテリーが内蔵されているものと、電池を交換するものの2種類に大別されます。
充電式は1日持つように考慮されていますが、電池式に比べ連続稼働時間が短い傾向にあるため、街乗りや通勤に適しています。
電池式は交換の手間がありますが、100時間程度は稼働できますのでロングライドの際の測定には電池式がおすすめです。
メーカーで選ぶ
ロードバイク用パワーメーターを選ぶなら、信頼性を買う意味でもメーカーを確認することは非常に重要です。
安いメーカーはパワーメーターが脱落しやすかったり、精度が低いものも存在するため、購入時にはよく確認する必要があります。
最も有名かつ使いやすいのがガーミンですが、ガーミンのパワーメーターは高価で中々手が出ない方も多い多いかと思います。
今回ご紹介している中でも比較的安価で質が高いメーカーとしては、「4iiii」や「AROFLY」が質感もよく使い勝手もいいためおすすめです。
ロードバイク用パワーメーターの価格帯
安いロードバイク用パワーメーターおすすめ7選
メーカー・製品名 | 取り付けタイプ | 電源タイプ | バッテリー稼働時間 |
---|---|---|---|
4iiii PRECISION PRO シマノUltegra R8000 | クランクアーム型(左右) | ボタン電池 | 100時間 |
4iiii PRECISION3 シマノ Ultegra R8000 | クランクアーム型(左のみ) | ボタン電池 | 800時間 |
Stages Power meter L-105 R7000 | クランクアーム型(左のみ) | ボタン電池 | 200時間 |
AROFLY X-Elite A1 (デラックスモデル) | バルブ型 | ボタン電池 | 記載なし |
AROFLY Link A1 | バルブ型 | ボタン電池 | 記載なし |
Favero Assioma DUO パワーメーター | ペダル型(左右) | 充電式内臓バッテリー | 20時間 |
Quarq DZero DUB パワーメーター スパイダー | スパイダー型 | アルミ | Shimano SORA |
【4iiii】
PRECISION PRO シマノ Ultegra R8000(4iiii-precisionpro-ultegra)
シマノの105以上のコンポーネントに対応したクランクアーム型パワーメーターで、両側測定が可能となっています。
測定誤差は±1.06%と非常に高精度なパワーメーターで、かつ値段も10万円以下と手が届く範囲ですので非常におすすめです。
クランク裏にセンサーがあるので、ロードバイクによってはチェーンステーと接触する可能性があるため注意が必要です。
取り付けタイプ | クランクアーム型(左右) |
---|---|
電源タイプ | ボタン電池 |
バッテリー稼働時間 | 100時間 |
【4iiii】
PRECISION3 シマノ Ultegra R8000(pi-811039)
PRECISIONの左側部分のみの商品で、片側のみのため値段が手ごろで導入しやすい点がおすすめです。
初心者でも割と簡単に取り付けできるのが特徴で、耐水性も十分なので濡れた路面でも安心して使えます。
スマホ用の専用アプリもありますが、ガーミンのサイコンと互換性もあるため、必要な情報は一通り確認することができます。
取り付けタイプ | クランクアーム型(左のみ) |
---|---|
電源タイプ | ボタン電池 |
バッテリー稼働時間 | 800時間 |
【Stages】
Power meter L-105 R7000(it2021-48)
僅か20gという超軽量な点が特徴のクランク型パワーメーターで、シマノ、カンパ、スラム等様々なコンポに対応しています。
スマホの専用アプリと連動しているため、サイコンを持っていない方にもおすすめの商品です。
左側のみの測定ですが精度は非常に高く、かつ値段も5万円台と比較的安価なためコストの面からもおすすめできます。
取り付けタイプ | クランクアーム型(左のみ) |
---|---|
電源タイプ | ボタン電池 |
バッテリー稼働時間 | 200時間 |
【AROFLY】
X-Elite A1 (デラックスモデル)
バルブにつけるポッド型パワーメーターとクランクにつけるケーデンスセンサー、サイコンがセットになったお得な商品です。
バルブ型はタイヤの空気圧の変化でパワーの測定をするため、シーラント入りのタイヤでは使用できないため注意が必要となります。
3点セットで値段が5万以下と驚異的なコスパを誇り、できるだけ低コストでパワーメーターを導入したい方におすすめです。
取り付けタイプ | バルブ型 |
---|---|
電源タイプ | ボタン電池 |
バッテリー稼働時間 | 記載なし |
【AROFLY】
Link A1
Link A1は、X-Elite A1のサイコンなしバージョンですが、変わりにデータ送信機(トランスミッター)がつくタイプの商品です。
このトランスミッターを用いることで、AROFLY 以外のサイクルコンピュータと連動することが可能となります。
X-Elite A1と比べると定価で6千円程安いので、既にサイコンをお持ちの方にはこちらのモデルがおすすめです。
取り付けタイプ | バルブ型 |
---|---|
電源タイプ | ボタン電池 |
バッテリー稼働時間 | 記載なし |
【Favero】
Assioma DUO パワーメーター(2047000000027)
既存のペダルと組み替えるタイプのペダル型パワーメーターながら約10万円で購入できるコスパの高い商品です。
両側タイプのDUOの重量が330gとなっていますが、一般的なビンディングペダルと比べてもわずかな重量増で済みます。
測定できるデータが豊富で、パワーやケーデンスだけでなく、左右バランスやトルク有効性も測定可能なため非常におすすめです。
取り付けタイプ | ペダル型(左右) |
---|---|
電源タイプ | 充電式内蔵バッテリー |
バッテリー稼働時間 | 20時間 |
【Quarq】
DZero DUB パワーメーター スパイダー(100873)
スパイダー型のため外観を損ねることなく、かつ精度の高い計測が行えるおすすめのパワーメーターです。
QuarqはSRAMのグループ会社であるため、基本的にはSRAMのコンポ向けに開発されていますが、最新型ではSHIMANOにも対応しました。
キャリブレーションは自動で行われるため、乗るたびに調整しなくていい点もこのパワーメーターの特徴です。
取り付けタイプ | スパイダー型 |
---|---|
電源タイプ | ボタン電池 |
バッテリー稼働時間 | 200時間 |
まとめ
パワーメーターは価格が高く、さらにサイクルコンピューターやスマートウォッチ等を必要とするデメリットがあります。
しかしその効果は絶大で、本格的なトレーニングを行うのであれば絶対にあったほうがいいアイテムの一つです。
トレーニングの中に上手に取り入れ、ライディングをさらにステップアップしていただければ幸いです。
安いロードバイク用パワーメーターの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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