楽器やシンセサイザーの音をパソコンに送る際に必須のデバイスであるオーディオインターフェイス。
最近では高性能かつ小型なモデルも増えつつあり、手軽に宅録をすることもできるようになってきています。
オーディインターフェイスには様々なデバイスを接続することができますが、その中でも特に一般的なものがギターとマイクです。
今回はギター向けのオーディオインターフェイスに注目し、初心者でも練習に役立つモデルを10点ご紹介します。
目次
ギター向けオーディオインターフェイスを使うメリット
初心者でも手軽に宅録ができる
某ギター漫画の影響によって、ギターを新しく購入したり練習を始めたりしている方が増えてきています。
練習をしていく上で宅録にチャレンジしてみたいと思ったら、オーディオインターフェイスの出番です。
パソコンに入れた音を自分で聞いてみて練習の参考にしたり、はたまた楽曲制作にチャレンジしたりと、使い方は無限大です。
ギターの音をパソコンで扱えるようになる
DTMやVOCALOIDで作曲をしている方の中には、実際に楽器を使って音入れをしているという方もかなり多くいらっしゃいます。
しかし、マイクなど一部のものを除き、パソコンに搭載されている端子だけでは楽器とパソコンをつなぐことはできません。
楽器とパソコンの間にオーディオインターフェイスを挟むことで、信号を処理してパソコンに音を送ることが可能です。
パソコンの負荷が軽くなる
パソコン本体の中にもオーディオインターフェイスは搭載されています。
しかし、パソコン内のオーディオインターフェイスは音質が悪いだけでなく、パソコンに負荷をかけて動作に悪影響を及ぼします。
音を処理するプロであるオーディオインターフェイスを活用することで、パソコン上でも音を快適に扱えるようになるでしょう。
ギター向けオーディオインターフェイスを使うデメリット
サイズによっては置き場所に注意が必要
オーディオインターフェイスは、搭載されている端子の数によってサイズが大きく変化していきます。
少数の端子がついているモデルはデスクにおけるほどコンパクトなサイズですが、端子が増えるとサイズはかなり大きくなります。
購入前に、自分がそのオーディオインターフェイスにどんなものをどれだけ接続したいのかを吟味しておくことがおすすめです。
ギター向けオーディオインターフェイスの選び方
音質
オーディオインターフェイスは、楽器のアナログな音をデジタルな信号に変換してパソコンに送るという仕事をします。
このデジタルな信号を作るクオリティの高低が、オーディオインターフェイスの音質になります。
音質は多くの場合「サンプリングレート」と「量子化ビット数」で表されており、数字が大きいほど音質のよいモデルです。
最近では192kHz/24bitといったハイレゾクラスの音を生み出せるモデルが増えてきているので、チェックしてみましょう。
入力端子の数や種類
オーディオインターフェイスの入力端子の数や種類は、サイズや拡張性を左右する重要なポイントです。
ギターの入力端子は「フォーンプラグ」と呼ばれており、”PHONES”や”INST”とオーディオインターフェイスに刻印されている場合が多いです。
マイクを使いたいと考えている場合は、コンデンサーマイク用のファンタム電源が供給できるかもチェックしておきましょう。
この他、MIDIを扱う上で重要なMIDI端子やUSB端子なども搭載されていることがあります。
DAWソフトウェア
DAWは「デジタル・オーディオ・ワークステーション」の略で、パソコン上で音声の録音や編集を行う上で必要なソフトのことです。
1つ数万円はするDAWですが、オーディオインターフェイスの中には、DAWソフトのライセンスが同梱されているものもあります。
同梱されているソフトの中にはプロが好んで使うものも多く含まれており、パフォーマンス面で劣るといったこともありません。
初心者など、特に初期投資を抑えたいと考えている方はぜひDAWの有無を確認すべきでしょう。
メーカー
ギター向けオーディオインターフェイスは様々なメーカーから販売されていますが、ここではメジャーなものをご紹介します。
M-Audioは低価格で最低限度のスペックのオーディオインターフェイスを多く販売しており、価格の安さは圧倒的です。
Steinbergは音楽ソフトやオーディオインターフェイスが有名なドイツのメーカーで、DAWのCubaseシリーズはプロもよく使っています。
ZOOMはマイクなどの録音機器に強い日本のメーカーで、特に映像用マイクでは絶大的なシェアを誇っています。
価格帯
ギター向けオーディオインターフェイスの価格帯は入力端子の数や機能性によって大きく左右されます。
宅録など、一人でオーディオインターフェイスを使うという場合、6,000円台から必要十分なスペックの商品が入手できます。
一方、音質や端子の数にこだわる場合、20,000円を越すことも珍しくはないでしょう。
予算や自分の使用用途に合わせて、最適なオーディオインターフェイスを選ぶことを強くおすすめします。
ギター向けオーディオインターフェイスおすすめ10選
メーカー・製品名 | 音質 | 入力端子の種類・数 | DAW |
---|---|---|---|
Focusrite Scarlett Solo 4th Gen | 192 kHz/24 bit | XLR端子*1 フォーン端子*1 | Hitmaker Expansion Brainworx® Bx_console Focusrite SC |
ヤマハ MG10XUF | 192 kHz/24 bit | XLR端子*4 フォーン端子*1 ライン端子*6 | Cubase AI Cubase LE |
TASCAM SERIES 208i | 192 kHz/24 bit | XLR/ライン端子*6 フォーン端子*2 MIDI端子*1 S/MUX端子*2 | Cubase AI Cubase LE T-RackS AmpliTube |
Solid State Logic オーディオインターフェース | 192 kHz/24 bit | XLR端子*2 フォーン端子*1 | SSL Native™ Vocalstrip 2 Drumstrip DAW Ableton®Live Lite™ |
M-Audio M-Track Solo | 48 kHz/16 bit | XLR端子*1 フォーン端子*1 | MPC Beats |
Steinberg UR22mkII | 192 kHz/24 bit | XLR/ライン端子*2 フォーン端子*1 MIDI端子*1 | 非公開 |
PreSonus AudioBox GO | 96 kHz/24 bit | XLR/ライン端子*1 フォーン端子*1 | Studio One Prime Studio Magic Capture for iPad |
PreSonus Studio 24c | 192 kHz/24 bit | XLR/フォーン/ライン端子*2 MIDI端子*1 | Studio One Artist Studio Magic |
ZOOM ハンディポータブルオーディオインターフェイス | 96 kHz/24 bit | XLR/フォーン/ライン端子*2 MIDI端子*1 | Ableton Live Lite Steinberg Cubasis LE |
TASCAM iXZ | 非公開 | XLR/TSコンボ端子*1 | なし |
【Focusrite】
Scarlett Solo 4th Gen(Solo)
マイク端子とフォーン端子が1つずつで、シンプルな2イン・2アウトタイプのギター向けオーディオインターフェイスです。
素早いレスポンスのダイナミックゲインHaloによりゲインレベルの調整が簡単で、音割れを未然に防ぐことに繋がります。
パソコンとの接続はUSB-Type Cを介して行うため、転送速度も高速でストレスフリーに作業ができます。
音質 | 192 kHz/24 bit |
---|---|
入力端子の種類・数 | XLR端子*1 フォーン端子*1 |
DAW | Hitmaker Expansion Brainworx® Bx_console Focusrite SC |
【ヤマハ】
MG10XUF
ライブからスタジオまで、幅広いシーンで活躍できる汎用性が魅力的なギター向けオーディオインターフェイスです。
マイク入力ではハイパスフィルターが使え、ザラつきの少ないクリアな音をパソコンに伝えることができます。
堅牢性の高いメタルシャシーが採用されており、耐久性に極めて優れるほかにノイズの低減にも大きく寄与しています。
音質 | 192 kHz/24 bit |
---|---|
入力端子の種類・数 | XLR端子*4 フォーン端子*1 ライン端子*6 |
DAW | Cubase AI Cubase LE |
【TASCAM】
SERIES 208i
拡張性に優れていて、少人数のバンドの録音までもこなせてしまう便利なギター向けオーディオインターフェイスです。
マイク用のXLR端子とギター用の端子がセットになった便利な端子が4つ搭載されており、極めてシンプルな配置となっています。
多数の入力端子を搭載しながらも横幅は30cm以内とコンパクトで、厚みもないため棚などにもすっぽり収納できます。
音質 | 192 kHz/24 bit |
---|---|
入力端子の種類・数 | XLR/ライン端子*6 フォーン端子*2 MIDI端子*1 S/MUX端子*2 |
DAW | Cubase AI Cubase LE T-RackS AmpliTube |
【Solid State Logic】
オーディオインターフェース(SSL2)
スタジオクラスの宅録環境が1台で構築できる、ハイパフォーマンスなギター向けオーディオインターフェイスです。
デジタルに変換した音にアナログらしい色付けを施す4Kスイッチにより、より原音に近い音色を実現しています。
USBバスパワーで駆動するため、外部からの電源入力が不要なところも嬉しいポイントです。
音質 | 192 kHz/24 bit |
---|---|
入力端子の種類・数 | XLR端子*2 フォーン端子*1 |
DAW | SSL Native™ Vocalstrip 2 Drumstrip DAW Ableton®Live Lite™ |
【M-Audio】
M-Track Solo
マイク用のXLR端子とフォーン端子が1つずつといいうシンプルで扱いやすい構成のギター向けオーディオインターフェイスです。
本体上部には音量やゲインを調節できる大型のノブが3つ備えられており、細かな調節も簡単にできます。
XLR端子からはファンタム電源の供給にも対応しているため、コンデンサーマイクも問題なく動作します。
音質 | 48 kHz/16 bit |
---|---|
入力端子の種類・数 | XLR端子*1 フォーン端子*1 |
DAW | MPC Beats |
【Steinberg】
UR22mkII
パソコンだけでなく、iPadやiPhoneとの接続にも対応している便利なギター向けオーディオインターフェイスです。
配信にも便利なループバック機能が搭載されており、出力した音を同時にヘッドホンでも聞くことができます。
コンパクトな筐体ながら、ハイレゾ音源の出力やMIDIにも対応しているため、汎用性の高さは群を抜いていると言えるでしょう。
音質 | 192 kHz/24 bit |
---|---|
入力端子の種類・数 | XLR/ライン端子*2 フォーン端子*1 MIDI端子*1 |
DAW | 非公開 |
【PreSonus】
AudioBox GO
ハイクオリティなオーディオインターフェイスを数多く生み出しているPreSonusが販売しているエントリーモデルです。
重さは240gとオーディオインターフェイスの中でも最も軽く、カバンに入れて外出先で録音することも簡単にできます。
駆動もUSBバスパワーからの電源供給となっているため、持ち運ぶ荷物を少なくできるのも大きなメリットです。
音質 | 96 kHz/24 bit |
---|---|
入力端子の種類・数 | XLR/ライン端子*1 フォーン端子*1 |
DAW | Studio One Prime Studio Magic Capture for iPad |
【PreSonus】
Studio 24c
高性能なオーディオインターフェイスとプロレベルのDAWがセットになった、初心者でも安心なオーディオインターフェイスです。
マイクやフォーン端子のダイナミックレンジは最高で114dBと非常に幅が広く、複雑な音や繊細な音もしっかりとキャッチできます。
同梱されているDAWバンドルはすべて世界的にもフラッグシップ級なものばかりで、制作者の想いをしっかりと形にしてくれます。
音質 | 192 kHz/24 bit |
---|---|
入力端子の種類・数 | XLR/フォーン/ライン端子*2 MIDI端子*1 |
DAW | Studio One Artist Studio Magic |
【ZOOM】
ハンディポータブルオーディオインターフェイス(U-24)
ユニークな細長い形状で持ち運びやすく、レコーディングからライブまで対応できるギター向けオーディオインターフェイスです。
USBバスパワーだけでなく単3乾電池2本でも駆動できるため、場所を選ばずどこでもレコーディングができます。
音質は96 kHz/24bitとハイレゾ音源の録音はできませんが、価格帯を考えると十分以上のスペックを有しています。
音質 | 96 kHz/24 bit |
---|---|
入力端子の種類・数 | XLR/フォーン/ライン端子*2 MIDI端子*1 |
DAW | Ableton Live Lite Steinberg Cubasis LE |
【TASCAM】
iXZ
入力はXLR/TSコンボ端子1つのみ、出力は3.5mmステレオミニプラグのみという手軽さを非常に重視したオーディオインターフェイスです。
iPadやAndroidスマホなどのポータブルデバイスとの接続に対応しており、直接デバイスに音声が入力できます。
ギター入力時は電源が不要ですが、単3乾電池を使うことでファンタム電源の出力も可能です。
音質 | 非公開 |
---|---|
入力端子の種類・数 | XLR/TSコンボ端子*1 |
DAW | なし |
まとめ
ギター向けオーディオインターフェイスには、音質やDAWの種類など、様々な特徴を持った製品が数多く販売されています。
みなさんもこの記事を参考に、自分に合ったオーディオインターフェイスを是非一度探してみてください。
ギター向けオーディオインターフェイスの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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