スケボーで最も好きなセクションの選挙を取ったら、間違いなく一位を獲得するであろうカーブボックス。
カーブの角を滑らせるグラインドやスライドは、スケボーの花形と言える最も楽しいトリックの一つです。
そのようなグラインドやスライドの滑りを良くするアイテム、「ワックス」について詳しく掘り下げていきます。
塗り心地や持ち運びやすさなど各社で大きく変わり、どういった要因で塗り心地が変わるのか、そちらも全て解説。
スケボー用ワックスおすすめ10選をご紹介しつつ、代用品や作り方もご紹介します。
目次
スケボー用ワックスを使うメリット
セクションの滑りが良くなる
カーブやレールの角にワックスを塗ると、グラインドやスライドトリックの滑りを良くすることができます。
ストリートにある縁石はコンクリート製が多く、何もしていない状態では硬く、滑ることはありません。
ワックスを塗り込むことによってトリックが可能となり、自分だけのスポットを開拓することが可能に。
すでに育ったカーブでも滑りが悪かったり、なかなかメイクできないときなどは、ワックスを塗ることでトリックをメイクしやすくなります。
セクション以外にも使える
基本的にはセクションに塗り込む用途で使われるワックスですが、そのほかにもさまざまな使い方があります。
スケボーのウィールがデッキに接触し急ブレーキをかけてしまうことをウィールバイトと呼びます。
不意なウィールバイトは転倒する可能性が高く危険ですが、ワックスを使うことでウィールバイトを緩和できます。
デッキに直接ワックスを塗り込む方法となり、ウィールバイトが発生するであろうポイントにワックスを少しだけ塗ります。
そうすることで、ウィールバイトが起こってもワックスの効果で急ブレーキがかからなくなるのです。
ウィールバイト軽減策として最も有効の手段なので、スケボーの車高が低い方はお試しください。
インテリアとして
ワックスは蝋で作られているので、色々な形に成形することができます。
また、ワックスの機能性よりも造形美を意識して作られたワックスも多く発売中です。
ちょっとしたインテリアとして、スケーターらしい部屋のコーディネートに一役買うアイテムにもなります。
もちろん、飽きたら使用できるので一石二鳥。
価格も安いものが多いので、スケーターにとって最も機能的なインテリアになります。
スケボー用ワックスを使うデメリット
迷惑になることも
カーブやレールは、誰しもが滑ればやりやすいといったものではありません。
パークなど皆で使用するセクションに自分勝手にワックスを塗ってしまうとトラブルの原因となります。
パークでセクションにワックスを塗る際は、周りの人にワックスを塗って良いかを確認してから塗るようにしましょう。
自分のデッキやトラックに直接ワックスを塗ることでも滑るようになります。
基本的にパークでワックスを塗る際は、自分のスケボーにワックスを塗ることを推奨します。
ストリートでもベンチなどに塗ると一般の使用者が衣服を汚してしまうので、そのような場所では配慮してご使用ください。
塗りすぎると修正が難しい
ワックスを塗りすぎてしまった場合、剥がすことは難しいため、慎重に塗り進めていきましょう。
少し塗って滑るか確認する、この繰り返しでセクションを仕上げていった方が完璧な滑り心地を作ることができます。
塗りすぎてしまった場合は、シールはがしやしつこい汚れの除去に使用されるスクレーパーを使えば、ワックスを剥がすことも可能です。
ですが、スクレーパーが使用できるのは面が綺麗なもの限定で、縁石などぼこぼことした素材のものには使用できません。
一気に塗りすぎずに少しづつ塗っていき、塗りすぎたらスクレーパーで剥がす、そういった使用方法がおすすめです。
高温に注意
ワックスは蝋で出来ているため、熱によって溶けてしまうことがあります。
夏の車内にワックスをそのまま置いておくとワックスが溶けてしまうので、保管する際には必ずジップロックなどに入れておきましょう。
全てのワックスが溶けてしまうわけではなく、融解温度の低いワックスが溶けやすい特徴があります。
溶けやすいワックスをお使いの際は、ジップロックに入れていても車内に保管しないようにしてください。
スケボー用ワックスの選び方
ワックスの塗りやすさ
各社からさまざまなワックスが発売されていますが、それぞれに違った特徴があり、塗りやすさにも違いが出てきます。
ワックスの塗りやすさに関わる大きな違いは融解温度となり、溶ける温度が高いか低いかで使用用途が変わってくるのです。
溶けやすいワックスは、初めてワックスを塗るセクションや面が粗いモノには馴染みやすいものの、面の綺麗なものには粘って塗りづらく感じます。
逆に、溶けにくいワックスは面が粗い物には馴染みづらく、面の綺麗な物にはスムースに塗ることが可能。
この特徴から、ストリートには溶けやすいワックス、パークには溶けにくいワックスがおすすめとなり、使い分けることで効果を発揮します。
形状
ワックスの形状は大きく分けると四角、丸、棒状があり、ほかには小物のような形状が発売されています。
塗りやすさでは棒状が一番で、横に持てば広い範囲に、縦に持てば細かくも塗ることができるためです。
四角と丸に関しては持ち運びがしやすいメリットがあり、塗りやすさも十分なので、最も多く発売されている形状になっています。
持ち運びの観点も踏まえると四角と丸に軍配が上がりますが、塗りやすさだけなら棒状が一番塗りやすい形状です。
持ち運びのしやすさ
多くのワックスがラミネートで包装されている程度ですので、使用するときは剥がし、裸の状態にしなくてはいけません。
持ち運ぶ際にはジップロックなどに入れて保管し、バッグに忍ばせておくのが良いでしょう。
ニンジャのワックスは専用のケースに入っており、リップクリームのようにネジを回すことで出し入れ可能です。
持ち運びにおいては最も機能的なのですが、ニンジャ以外にこの手法を取っているメーカーがまだないので、ニンジャ一択となってしまいます。
私は手のひらサイズの小さめのワックスを適当なケースに入れて持ち運びしています。
パークなど、ワックスを塗るのが少しだけでいい場所なら、コンパクトで持ち運びを重視した、ポケットに入る小さめのワックスがおすすめです。
スケボー用ワックスおすすめ10選
【SKATE SAUCE】
SAUCE DROPS
ワックスおすすめランキング第一位の大本命、ストリートでもパークでも使いやすい万能なワックスになります。
ストリートリーグという最も大きなコンテストの公式ワックスとしても使用される、世界中で愛されるワックスです。
こちらは一回り小さいミニサイズとなっており、ポケットに入るサイズなのでケースに入れて持ち運ぶことをおすすめします。
【DEATHWISH】
GANG LOGO SKATE WAXNO1
BAKERの姉妹ブランド、DEATHWISHのトレードマークをワックスにした比較的大きめのものとなります。
棒状のワックスなので、持ちやすく握りやすい形状になっており、手を傷めること無く使用可能です。
柔らかいワックスとなっており、力を入れて塗ると折れてしまう可能性があるのでご注意ください。
【GIRL】
OG WHITE BAR WAX
プロスケーターであるリック・ハワードと映画監督のスパイク・ジョーンズにより設立されたデッキブランド、GIRLによるオリジナルワックス。
GIRLのトレードマークが刻印されたベーシックなワックスとなっており、大きすぎないので携帯性も良いです。
塗り心地はやや硬めに分類されるので、パークなどでワックスを使いたい方におすすめします。
【GIRL】
GSSC WAX
GIRLによるオリジナルワックスで、サーフィンのワックスを模した形状、デザインとなっています。
持ち運びに適した丸型で、使用していく中で小さくなってしまっても塗りやすいのが丸型の特徴です。
厚みが2.5cmになっているのでデッキにも塗りやすく、ウィールバイトしやすいポイントに的確に塗ることができます。
【TOY MACHINE】
BLOODSHOT
プロスケーター兼アーティストのエド・テンプルトン手掛けるデッキブランドTOY MACHINEのスケボーワックス。
TOY MACHINEのメインキャラクター、セクトアイをかたどった大容量のワックスとなります。
見た目にも可愛く作られているので、インテリアとしてご使用いただくのもおすすめです。
10年以上昔から発売され続ける人気商品なので、使い心地は折り紙付きです。
【SPITFIRE】
BIGHEAD MINI WAX
人気の高いワックスの一つ、人気ウィールメーカーSPIT FIREのビッグヘッドスケボーワックスになります。
ポケットに入るミニサイズとなっており、持ち運びに丁度良いサイズ感なのでケースに入れて持ち運び下さい。
ストリートでもパークでも使いやすい万能なワックスなので、使用者が多いワックスとなります。
【NINJA】
スケートボードワックス
専用ケース付きのワックスとなり、持ち運びの良さは断トツのナンバーワンで、日本で最も売れているスケボーワックスになります。
三種類のワックスが用意されており、それぞれ香りと融点が変わる点も特徴。
季節によって使い分けるのが良く、冬はバナナ、夏はストロベリー、それ以外の季節にはパインがベストマッチします。
【NINJA】
SK8ワックス カレー中辛(179674)
こちらはニンジャの大容量ワックス、SK8ワックス カレー中辛になります。
カレーの匂いがするのではなく、カレーのルー模した形状になっており、持ち運びがしやすいように専用のケースが付属しています。
融点は柔らかめになっているので、冬の時期のワックスのノリが悪いときに使うのがおすすめです。
【DORCUS】
LEDGE STRIKE SKATE WAX
関西を拠点に活動する日本のドメスティックブランド、DORCUSによるオリジナルワックス。
タバコを模した形状になっており、使いやすさ、持ち運びやすさ、デザイン性のどれをとっても満点をあげたいおすすめアイテム。
小物としても使えるユニークなデザインで、塗りやすさにも拘った商品なので、ストリートにパークにと万能に使えるワックスです。
【HARDZEISS】
SKATE WAX RED HARD
HARDZEISSによる、ハンドメイド製のスケボーワックス。
硬さが3種類あり、こちらは融解温度が高い硬めのワックスとなります。
夏の時期や、すでに仕上がっているカーブボックスに少しだけワックスを塗りたいときなどは、硬めのワックスの方が調整しやすいです。
専用ケースが付いた持ち運びにも便利なサイズとなっているので、日々のスケボーのお供に良いでしょう。
スケボー用ワックスの代用品
ろうそく
いざスケボーに出かけて、ワックスを忘れてしまうのはよくあることです。
そのようなとき、ワックスの代用品となりコンビニでも売っていて大容量なのが、ろうそくになります。
ワックスは基本的に蝋で作られているので、ろうそくはワックスと同じ効果があるのです。
ですが、ろうそくは溶けづらくできています。
スケボーワックスのように塗りやすくはなく、あくまで代用品と言った使い方です。
ワックスと比べ大容量で価格が安いので、ワックスにお金をかけたくないとお考えの方にはうってつけの代用品と言えます。
石鹸
石鹸もワックスの代用品として度々使われており、私自身も何度も使用したことがあります。
滑らかな塗り心地に加え、石鹸の爽やかな香りがし、公共物に塗っても雨で流れていくので街を汚す心配がありません。
デメリットとしては、ワックスのように定着することが無いので、塗っては滑っての繰り返しが必要になります。
私自身、ワックスを忘れコンビニでろうそくか石鹸どちらを買うかを問われれば、石鹸を選びます。
特定のスポットを育てたいのであればろうそく、今だけ滑ればいいのであれば環境にも優しい石鹸を使用することがおすすめです。
スケボー用ワックスの自作・作り方
スケボー用ワックスは自作することができます。
作り方も非常に簡単でコスパも最強なので、お時間がある方はぜひお試しください。
必要道具は空き缶、サラダ油、バター、ロウソクです。
まず空き缶を用意します。
缶の形で成形されるので、大きいものが作りたい方は500ml、小さいものが作りたい方は180mlの缶などが丁度良いです。
缶にろうそくを詰め込んだら火にかけます。
軽くろうそくが溶けてきたらサラダ油とバターを投入し、完全にろうそくが溶けたら箸などで紐を回収し、冷蔵庫で冷やします。
冷蔵庫に運ぶ際、手にろうをこぼすと大やけどを負ってしまうので、手袋をして運びましょう。
完全に固まったら冷蔵庫から出し、缶からワックスを取り出したら完成です。
油の量で柔らかさが変わるので、入れすぎないよう注意し、お好みの分量を探してみて下さい。
まとめ
スケボーワックスには形や柔らかさなどさまざまな違いがあり、季節やスポットによって最適なワックスも変わってきます。
色々な種類のワックスを持っていると、その都度最適なワックスが選べるので、柔らかいものと硬いもの、最低二種類はあると安心です。
スケボー用ワックスの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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