街乗りに最適なクルーザーボードは、トリックよりも走ることをメインとしたセッティングになります。
スケボークルーザーの動きの要になるのがトラックです。
テールヒットを必要としないクルーザーに使用されるトラックは、直進安定性を取るかターンレスポンスを取るか複数の選択肢があります。
また、それぞれのトラックには個性があり、メーカーの違いによって動きが大きく変わるのです。
今回の記事では、トラックによる特徴の違いをご説明しつつ、おすすめクルーザー用トラックをご紹介します。
目次
スケボークルーザー用トラックにこだわるメリット
専用開発されたトラック
スケボークルーザー用トラックの中には、クルーザーのために専用設計されたモデルがあります。
7インチ前後のデッキに合うようにハンガーサイズが短く、クイックなターンを実現させるため立気味のキングピン角になっています。
スラロームデッキで使用されるトラックに近く、曲がりたい方向にすぐ曲がれるトラックなので、中級者以上向きのトラックです。
クイックなターンレスポンス
土手のように広くて直進の道が続くようなスポットでは、安定性が高いトラックのほうが楽に走行できます。
細い道や歩道をプッシュする必要がある街乗りでは、クイックなターンレスポンスが強い味方となってくれます。
体重をかけてからの曲がりだしが非常に早く、曲がり角も深いので、少しの体重移動でシャープな曲がりをみせてくれるのです。
カラフルなトラック
ストリートスケートのセッティングでカラートラックを使用されている方は、10人に1人程です。
ハードウィールは白の物が多く、シルバーのトラックが一番合わせやすいので、カラートラックを合わせる方が少ないのでしょう。
ですが、クルーザーで使用するソフトウィールはカラフルな物が多く、カラートラックとも相性が抜群です。
スケボークルーザー用トラックにこだわるデメリット
汎用性の低さ
ハンガーの短い7インチ前後にフィットするようなトラックですと、通常のデッキに装着することができません。
あくまでスケボークルーザー専用なので、メインのデッキをすでにお持ちで、サブ機としてクルーザーを持たれる方におすすめです。
キッズデッキでしたら装着が可能となり、体重の軽いお子さんでも曲がりやすいトラックなので、キッズには最適です。
高い車高
クルーザーには54mm以上のソフトウィールを装着することが多く、54mm以下ですとソフトウィールの恩恵が受けづらいです。
ウィールサイズが大きくなる程に車高が高くなり、車高の高いクルーザー用トラックと合わせるとかなり不安定に感じてしまいます。
スケボー中級者以上でしたら問題ありませんが、初心者の方には56mm前後のウィールを装着したクルーザーがおすすめです。
スケボークルーザー用トラックの選び方
動きの違い
トラックは、キングピンの立ち方やホイールベースなどにより、動きに違いが生まれます。
スケボークルーザー用トラックとして人気が高いINDEPENDENTやACEはキングピンが立っており、ホイールベースが短い設定です。
そのようなトラックは、負荷をかけた際にトラックが内側に切り込むように曲がるため、クイックなターンが生まれます。
逆に、VENTUREやTHUNDERなどキングピンが寝ているトラックは直進安定性が高く、ハイスピード時にもぶれにくい特徴があります。
ターン性能を重視すると直進安定性が、直進安定性をとるとターン性能が低下するので、自分に必要な性能でお選びください。
車高
ソフトウィールは54mm以上の大きなウィールを装着するため、トラックの車高が必要になります。
車高の低いロートラックやサンダートラックなどは、54mm以上のウィールを装着するには難しく、車高の高いハイトラックが不可欠です。
車高を上げるためのライザーパッドというアイテムを使用すれば、ロートラックでも車高を上げられます。
ハイトラックの場合、56mmまでのウィールでしたらライザーパッドは不要です。
それ以上のウィールを装着する際には、2mm上がるごとに1/8のライザーパッドを足していくとベストなバランスになります。
トラックサイズ
トラックサイズはデッキサイズに合わせるのが一般的です。
7インチ台のデッキに付けるトラックサイズはハンガーが短くなるので、より細かなキレのあるターンが生まれます。
9インチ台のデッキに付ける幅の広いトラックは、短い物より大きなターンとなり、シャープさは無くなりますが安定性が向上します。
デッキによってトラックサイズが変わるので、キレのあるターンを出したいのであれば細いデッキを選んでください。
安定感を持たせたいのであれば太いデッキを選びましょう。
スケボークルーザー用トラックおすすめ8選
【INDEPENDENT】
STAGE 11 SIZE 109(153391)
スラロームが全盛期の時代に生まれたトラックを現代にリバイバルさせ、スケボークルーザー用トラックとして高い人気を誇るモデルです。
カービング性能は数あるトラックの中でも断トツに良いです。
高性能のブッシュから生まれる反発の良さで、クイックなターンを可能にしています。
使用できるサイズが7.5インチまでとなるので汎用性は低いですが、細いデッキには鬼に金棒なトラックです。
【INDEPENDENT】
STAGE 11 Hollow/Forged hollow/Titanium
INDEPENDENT社による、軽量化が施されたハイエンドモデルです。
Hollow<Forged hollow<Titaniumの順に軽くなり、クルーザーでおすすめなのがHollowまたはForged hollowになります。
9インチ以上のデッキを使用したコンプリートの場合、総重量が重たすぎて持ち運びに不便です。
トラックを軽量化して総重量を下げ、大型のデッキでも持ち運びが容易なセットアップにすると、快適にクルーザーを楽しめます。
【VENTURE】
ノーマルトラック
直進安定性において右に出る者のいない、安定性を重視したベンチャートラックです。
安定性が高いことから初心者にも人気が高く、初めてスケボーをされる方の多くがこちらのトラックを選ばれます。
ハイとローの2種類があり、クルーザーにおすすめなのがハイトラックです。
ローですと52mmのウィールが上限となってしまうので、クルーザーには適しません。
【ACE】
AF1 POLISHED
元々INDEPENDENTに所属していたターシェイが、構想に6年、製品開発に丸1年かけて生み出したトラックブランド、ACE。
INDEPENDENTと動きが似ており、よりターンに滑らかさを生み出すことに成功しています。
こちらは最新モデルのAF1となり、従来のモデルよりも精巧な作りで制作されました。
そのため、欠点を見直し修正されたACEトラックの完成形となるモデルです。
【ACE】
AF1 BLACK
ストリートに用いるトラックではシルバーが一番人気ですが、クルーザーではカラートラックも外せません。
赤、黄、紫のソフトウィールも、ブラックのトラックでしたらどれも相性はばっちりで、おしゃれなセッティングが組めます。
光沢の少ないマットブラックなので高級感があり、このカラーでしたらストリートのセッティングにも流用しやすいでしょう。
【KRUX】
K5 8.0 SILVER(171478)
コスパを重視するならこちらのKRUXがおすすめです。
ハンガー中央に空いた穴が特徴的で、栓抜きとしても使用できる面白いギミックが付いています。
INDYと同じく、アメリカの大手スケートカンパニーNHS社が手掛けるトラックなので、品質は折り紙付き。
動きはINDYと似ており、内側に切り込むような鋭利なターン性能を持ちます。
プロも使用するトラックの中で最も価格が安く、コスパに優れた商品です。
【TENSOR】
DAEWON MAG LIGHT REG SLICKS TRUCKS
スケボートラック界で最軽量の、ハンガーにマグネシウム素材を使用したテンサートラックです。
その他のトラックと比べ30%ほど軽く、ベースプレート、キングピン、アクセルを肉抜きし、徹底的に軽量化を図っています。
マグネシウムは柔らかい素材のため、耐久力は低いですが、クルーザーでしたら何も問題はありません。
とにかく軽いトラックが欲しい方は間違いなくこちらのトラックです。
【THEEVE】
CSX PINK/WHITE V3 TRUCK
初心者の方でも安心して乗れる安定感の高さと、滑らかなターンが魅力のシーブトラックです。
標準でBONES HARDCORE BUSHINGが装着されており、熟練スケーターも使用する反発力に優れたブッシュです。
トラックでは珍しいマットピンクカラーを採用しているため、女性の方や派手なクルーザーを組みたい方におすすめします。
まとめ
カラフルなソフトウィールに派手なクルーザーデッキなど、ストリートのセッティングとは一味違うセットアップを組めるのがクルーザーです。
トラックは動きの要の部分になるので、自分はクルーザーにどのような動き方を求めるのか、じっくりと考えお選びください。
スケボークルーザー用トラックの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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