雪山登山で最も怖いトラブルの一つが凍傷です。
手先、足先、鼻先、頬などの末端はトラブルになりやすく、意識的に防寒対策を施す必要があります。
特に足先は、雪や氷に常に接する部位であるため、登山靴選びが重要となります。
雪山登山靴を製造するメーカーの中でも、スカルパ(SCARPA)は実績が高く、多くの登山者に信頼されるメーカーです。
今回はスカルパの登山靴に注目し、おすすめモデルを紹介します。
目次
- 1 スカルパの雪山向け登山靴を使うメリット
- 2 スカルパの雪山向け登山靴を使うデメリット
- 3 スカルパの雪山向け登山靴の選び方
- 4 スカルパの雪山向け登山靴おすすめ10選
- 4.1 【SCARPA】モンブランプロGTX(SC23212001390)
- 4.2 【SCARPA】モンブランプロGTX WMN(SC23214001370)
- 4.3 【SCARPA】モンブランGTX(SC23216001370)
- 4.4 【SCARPA】マンタテックGTX(SC23260001390)
- 4.5 【SCARPA】マンタテックGTX WMN(SC23262001360)
- 4.6 【SCARPA】リベレHD(SC23221001390)
- 4.7 【SCARPA】リベレライトHD(SC23223001390)
- 4.8 【SCARPA】マルモラーダプロHD(SC22115001390)
- 4.9 【SCARPA】ファントムテックHD(SC23103001370)
- 4.10 【SCARPA】ファントム6000HD(SC23115001370)
スカルパの雪山向け登山靴を使うメリット
スカルパの雪山登山靴を使う主なメリットは、高い信頼性とアフターサポートの充実性の二つです。
1938年に創業した登山靴専門メーカーで、トレッキングシューズから山岳スキー用ブーツまで、様々な登山靴の製造を手掛けています。
それゆえ、長い実績の中で培った高い品質と技術により、雪山を安全に楽しめる登山靴を作り続けているメーカーです。
また、スカルパの代理店のLOST ARROWは、国内最大手の代理店であり、アフターサポートが手厚いのもメリットです。
登山家が多く所属し、ユーザーに沿ったアフターサポートに定評があります。
スカルパの雪山向け登山靴を使うデメリット
スカルパの登山靴に致命的なデメリットは有りません。
強いて挙げるならば、ユーザーが多い事、足型が細く幅の広い足に合わないことです。
スカルパの靴は非常に山での信頼性が高く多くの一般登山者や山岳ガイドに愛用されています。
それゆえ、ユーザーが非常に多く他の登山者と被ります。
山小屋などで取り違えが発生する事もあり、靴に名前を書いたりマーキングなどの対策が必要です。
また、靴の型が細めに作られており、足幅が広い方には合わないモデルが有ります。
購入前に試し履きをして、自分の足に合うことを確かめて下さい。
スカルパの雪山向け登山靴の選び方
対応シーズン
雪山登山と一口に言っても、春の残雪登山から、厳冬期の北アルプス、高所や極地など様々です。
雪山登山用の靴にも、保温材が入った厳冬期用や、保温材を省きセミワンタッチアイゼンが取り付け可能な3シーズン用などが有ります。
3シーズン用の登山靴で厳冬期2000m以上の山に登ると、凍傷のリスクが高まり非常に危険です。
雪山登山用の靴を選ぶ際は、対応可能なシーズンや場所を必ずチェックしてください。
ワンタッチアイゼンの装着可否
3シーズン用の登山靴や一部の厳冬期用登山靴では、ワンタッチアイゼンが取り付かない物が有ります。
ワンタッチアイゼンが付くかどうかを見分けるポイントはつま先のコバの有無です。
つま先にコバのあるモデルはセミワンタッチアイゼンが取り付け可能で、より素早くアイゼンを脱着することが可能です。
足に合うか
スカルパの登山靴は靴型が細く、足が幅広の方には合わない場合が有ります。
雪山用登山靴が足に合わないと、靴擦れや爪割れの可能性が上がる点や、血行が悪くなり凍傷のリスクが高くなる点に注意が必要です。
試し履きをして、足に合う事を確かめてから購入して下さい。
それでも合わない場合は、インソールを入れ替えたり、店舗で当たり出しをすることも方法の一つです。
足の可動域
雪山登山靴は、無雪期の物と比べて保温材やゲイター等が追加されている為、足の可動域にも制限が出ます。
アイスクライミングやアルパインクライミングにおいて足がどの程度動くかは重要なポイントです。
ファントムシリーズやモンブランプロシリーズなど、スカルパの登山靴は十分な可動域を確保して設計されています。
雪山用の登山靴を購入する前に足の可動域もチェックして下さい。
価格帯
価格は対応シーズンや保温性能で大きく変わってきます。
3シーズン対応の登山靴は概ね5万円前後、厳冬用の保温材が入った物は10~15万円前後となっています。
雪山、特に厳冬期の登山において、凍傷は非常に警戒するリスクの一つです。
高い靴はお金を払えば買えますが、失った指はお金では戻ってきません。
自分の行かれる山域の環境を正しく把握し、適切な保温性能の登山靴を選択して下さい。
スカルパの雪山向け登山靴おすすめ10選
【SCARPA】
モンブランプロGTX(SC23212001390)
厳冬期の雪山縦走から冬季アルパインクライミング、アイスクライミングまでマルチにこなせる登山靴です。
最大の特徴はカフの上部にゲイターを備えており、断熱性の向上と雪の侵入を防げる事です。
ライニングはGORE-TEX インサレーティッドで、厳冬期の北アルプスなど厳しい条件でも、良好な保温性能を発揮します。
サイズ | 24.5cm~32.0cm |
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片足重量 | 900g(27cm) |
対応シーズン | 厳冬期 |
ライニング | GORE-TEX インサレーティッド |
【SCARPA】
モンブランプロGTX WMN(SC23214001370)
モンブランプロGTXのレディースモデルで、足の小さい女性におすすめです。
23.0cmまでの足に対応しており、カラーもオレンジからライトグリーンに変更されています。
一方、保温材やカフのゲイターといった基本仕様はモンブランプロGTXと同じで、高いパフォーマンスを発揮します。
サイズ | 23.0cm~27.0cm |
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片足重量 | 765g(23.5cm) |
対応シーズン | 厳冬期 |
ライニング | GORE-TEX インサレーティッド |
【SCARPA】
モンブランGTX(SC23216001370)
国内全般の雪山登山に対応できるウィンターブーツです。
モンブランプロGTXと比較して、ゲイターが省かれている点や、片足で90g重たい点はデメリットですが、コスパが改善しています。
一方、ライニングの保温材はGORE-TEX インサレーティッドを採用しており、必要十分な保温性能を備えています。
サイズ | 23.0cm~32.0cm |
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片足重量 | 990g(27cm) |
対応シーズン | 厳冬期 |
ライニング | GORE-TEX インサレーティッド |
【SCARPA】
マンタテックGTX(SC23260001390)
厳冬期をカバーしながら、コスパ良く使えるウィンターブーツです。
十分な保温性能を備えており、5万円台で購入可能なコスパの良さが最大の特徴です。
一方、つま先のコバは省略されており、ワンタッチアイゼン非対応である点に注意してください。
足型にゆとりを持たせおり、足がうっ血しづらく、温かいのもメリットとなっています。
サイズ | 24.5cm~32.0cm |
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片足重量 | 880g(27cm) |
対応シーズン | 厳冬期 |
ライニング | GORE-TEX INSULATED COMFORT |
【SCARPA】
マンタテックGTX WMN(SC23262001360)
マンタテックGTXのレディースモデルで、足の小さい女性向けです。
モンブランプロGTX WMNの対応サイズが23cmからであるのに対して、マンタテックGTX WMNは22cmからとなっています。
また、ノーマルモデル同様、足型にゆとりがあり、足先が冷えがちな女性におすすめです。
サイズ | 22.0cm~27.0cm |
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片足重量 | 710g(23.5cm) |
対応シーズン | 厳冬期 |
ライニング | GORE-TEX INSULATED COMFORT |
【SCARPA】
リベレHD(SC23221001390)
無雪期の縦走から残雪期のアルパインクライミングまで対応可能なモデルです。
踵にセミワンタッチアイゼンを取り付けるためのコバが付いており、凍った登山道にも対応できます。
保温材が入っていないため厳冬期の高山では使えませんが、積雪10cm以下、標高1000m程度の低山であれば、冬でも使用可能です。
サイズ | 24.5cm~32.0cm |
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片足重量 | 745g(27cm) |
対応シーズン | 3シーズン |
ライニング | HDry+37.5 by Cocona |
【SCARPA】
リベレライトHD(SC23223001390)
リベレHDのアッパーを耐水スエードから耐水ファブリックに変更し、85g軽量化されたモデルです。
カラーリングもブルーからブラウンに変更されていますが、その他の基本SPECはリベレHDと同一となっています。
アイゼンを取り付けた際の足元の重さが気になる、僅かでも軽量化したい方におすすめです。
サイズ | 24.5cm~32.0cm |
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片足重量 | 660g(27cm) |
対応シーズン | 3シーズン |
ライニング | HDry+37.5 by Cocona |
【SCARPA】
マルモラーダプロHD(SC22115001390)
無雪期を中心に春の残雪期も楽しみたい方におすすめのモデルです。
セミワンタッチアイゼンに対応していない点、保温材が入っておらず厳冬期の登山に適さない点に注意してください。
一方、ソールの硬さが部分調整されていたり、足を包み込むソックフィットXTの採用など、無雪期の登山で強みを持つ登山靴です。
サイズ | 21.5cm~33.0cm |
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片足重量 | 630g(27cm) |
対応シーズン | 3シーズン |
ライニング | HDry |
【SCARPA】
ファントムテックHD(SC23103001370)
軽さと高い保温性能を両立した登山靴です。
ビルトインゲイター付きの登山靴で十分な保温性能を確保しながら、片足800gと非常に軽量なのが最大の特徴です。
また、保温材のプリマロフトは高密度のマイクロファイバー素材で、抜群の保温性能と撥水性を兼ね備えています。
厳冬期の北アルプス縦走や冬富士山などにも、安心して履いていけます。
サイズ | 23.0cm~32.0cm |
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片足重量 | 800g(27cm) |
対応シーズン | 厳冬期 |
ライニング | Primaloft /マイクロパイル |
【SCARPA】
ファントム6000HD(SC23115001370)
厳冬期の北アルプス、八ヶ岳から、海外の高山まで対応可能なダブルブーツです。
インナーにプリマロフトを採用し、高い保温性能を発揮します。
また、ゲイターのジッパーは足を巻くように配置され、クライミングシーンでも足の可動域を制限しません。
過酷な環境でのクライミングや、デナリ、ヒマラヤの6000m峰を目指す方におすすめです。
サイズ | 23.0cm~32.0cm |
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片足重量 | 1,050g(27cm) |
対応シーズン | 厳冬期、海外高所 |
ライニング | プリマロフト |
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