アプリの開発、仮想通貨のマイニングなどでは、PCの冷却性はパフォーマンスだけでなく、パーツの耐久性に大きく影響します。
PCの冷却性を上げるには様々な手段がありますが、最も考えやすい手段の1つにファンの性能を上げるということがあります。
特に、ファンの風量を上げるとPCケース内により多くの空気を取り込め、また排出できるため、熱の蓄積を防ぐことに繋がるのです。
今回は、風量重視のケースファンに注目し、おすすめの商品を10点ご紹介します。
目次
- 1 風量重視のケースファンを使うメリット
- 2 風量重視のケースファンを使うデメリット
- 3 風量重視のケースファンの選び方
- 4 風量重視のケースファンおすすめ10選
- 4.1 【SilverStone】CPUファン(SST-FHP141)
- 4.2 【親和産業】速風140Green LED(SH1425D-PWM20-LG)
- 4.3 【Noctua】iPPC 3000 PWM(NF-F12)
- 4.4 【Noctua】INDUSTRIALPPC-2000 IP67(NF-A14)
- 4.5 【Fractal Design】Dynamic X2 GP-14(FD-FAN-DYN-X2-GP14-PWM-WT)
- 4.6 【Fractal Design】Venturi HF-14(FD-FAN-VENT-HF14-WT)
- 4.7 【Thermalright】TL-B12 EXTREM(TL-B12 EXTREM/A)
- 4.8 【サイズ】KAZE FLEX 140 PWM(KF1425FD18-P)
- 4.9 【SilverStone】Shark Force 120(SST-SF120B)
- 4.10 【NZXT】F140P(RF-P14SF-B1)
- 5 まとめ
風量重視のケースファンを使うメリット
PCの冷却性が上がる
そもそも、ケースファンの役割はPCケース内に空気を取り込み、またはケース内から空気を排出し、空気を循環させることです。
このため、風量重視のケースファンを使うと、空気の循環がより効率的になるため、PCケース内に熱がこもりにくくなります。
これにより、全体としてPCの冷却性の向上につながるのです。
パーツの保護につながる
PCの冷却性が上がるということは、各パーツに熱が溜まりにくいということになります。
メモリやグラフィックボードなど、PCパーツの多くは熱に対してあまり強くはできていません。
そのため、風量重視のケースファンを使い、パーツを積極的に冷却してあげることで、パーツの保護につながるのです。
ハイパフォーマンスの発揮・維持につながる
パーツに熱が溜まりにくいと、それぞれのパーツはそのパフォーマンスを最大限発揮できるようになります。
たとえば、CPUの場合、一定以上の温度では性能を意図的に低下させてCPUの破損を防いでいます。
風量重視のケースファンにより、このような制御が起きないようにすると、PCのパフォーマンスはさらに向上することでしょう。
風量重視のケースファンを使うデメリット
PC全体の動作音が大きくなる
扇風機を弱から強に変えると音がうるさくなるように、風量重視のケースファンを使うと動作音は大きくなってしまいます。
多くの場合、PCケースは複数台のケースファンが搭載できるよう設計されているため、全体としてその影響は大きくなります。
静音性を求める場合は、風量や最大回転数が低いケースファンを検討すべきです。
ダストが入りやすくなる
外から取り込む空気の量が増えると、必然的に空気中のダストがPC内に取り込まれやすくなります。
メモリやマザーボードにダストが蓄積すると、ショートによるパーツの破損や発煙、発火の原因になります。
ケースにフィルターを装着したり、こまめにパーツを清掃したりして、PC内を清潔に保つように工夫しましょう。
風量重視のケースファンの選び方
PCケースの規格を確認する
PCケースにはタワー型やスリム型、キューブ型など様々な規格や大きさがあります。
風量重視のケースファンの多くは140mm規格のものであるため、お使いのPCケースによっては搭載できない場合があるのです。
PCケースの説明書やメーカーのホームページを確認し、どのサイズのケースファンが搭載できるのかを必ずチェックしましょう。
ケースファンの性能を確認する
ケースファンの性能は、大きく分けると次の3つに分けられます。
それぞれの特徴を把握して、自分の環境にもっとも適したケースファンがどれなのかチェックしましょう。
風量
ケースファンが生み出す風の流れの量を示します。
風の流れが多いと、PC内に入る、またはPC内から出る空気の量が増え、空気が循環しやすくなるのです。
多くのメーカーのページでは、風量の単位はCFMという単位が使われています。
日本では親しみやすい平方メートルへは、CFMに1.699をかけると換算可能です。
回転数
ケースファンが1分間に何回回転するのかを示します。
車のエンジンの回転数と同じく、数字が大きいほどファンは高速で回転し、たくさんの風を送り出せるのです。
ただし、回転数が高いほど騒音も大きくなるため、静音性を重視したい場合はこの数字が小さいものを選びましょう。
静圧
ケースファンが風を送り出す力の大きさを示します。
静圧が高いほど空気抵抗を押しのけて風を送れるため、空気をPC内に押し込みやすくなったり、引き出しやすくなったりします。
CPUクーラーやラジエーターと組み合わせて使うケースファンを選ぶ場合には、重要視したいポイントです。
風量重視のケースファンおすすめ10選
【SilverStone】
CPUファン(SST-FHP141)
CPUのヒートシンク用に設計された、厚さ38mmと極厚で超大型のファンブレードが組み込まれた風量重視のケースファンです。
超大型のファンブレードにより、低回転でも静圧が大きく、このため小さな動作音で強力に風を発生させられます。
性能重視のパワーモード、静音性重視の静音モードの2モードがあり、シーンを選ばず使えます。
【親和産業】
速風140Green LED(SH1425D-PWM20-LG)
4個のグリーンLEDを透明なフレーム、ファンブレードに組み込み鮮やかに発光する風量重視のケースファンです。
140mm規格の大型のケースファンで、回転数のレンジも800~2,000rpmまでと幅広く、ほとんどすべてのニーズに対応できます。
万が一フィンに異物が接触し、ファンが回転できない状態になった場合は、電源供給を遮断する拘束保護機能も搭載されています。
【Noctua】
iPPC 3000 PWM(NF-F12)
チリやホコリの侵入を保護する産業向け仕様として考案された冷却ファンで、通常モデルよりも冷却性能が強化されています。
最大回転数は3,000rpmと極めて高回転型で、静音性を犠牲にした圧倒的な風量が魅力的です。
メーカー保証は6年間と、ケースファンの中ではかなり長期となっており、メーカー側の信頼性に対する自信がうかがえます。
【Noctua】
INDUSTRIALPPC-2000 IP67(NF-A14)
Noctua社のケースファンのメインブランド、NF-A14を工業用にカスタマイズし、耐久性と風量を向上させた風量重視のケースファンです。
風量は最大182.5㎡とかなり大きくなっており、更にその際の騒音値も31.5dBAと小さく、静音性と風量が高次元で両立されています。
先程のモデルと同様に、メーカー保証は6年間となっており、信頼性に関しても安心できるでしょう。
【Fractal Design】
Dynamic X2 GP-14(FD-FAN-DYN-X2-GP14-PWM-WT)
PWM制御により精密にファンを制御でき、高効率でPCを冷却できる風量重視のケースファンです。
カウンターバランスをもつ磁石を使用し、動作時の張力を弱めて長時間利用時の摩擦を低減することで耐久性を改善しています。
ファンの後部に搭載されているトリップワイヤーにより、空気を安定して送り出せるように工夫されています。
【Fractal Design】
Venturi HF-14(FD-FAN-VENT-HF14-WT)
細身のファンブレードにより、直線性の高いエアフローを実現する風量重視のケースファンです。
高い圧力、高回転域での使用を想定して設計されており、動作の安定性や耐久性を高めるために様々な工夫が施されています。
ファンの四隅には振動を吸収するゴムが搭載され、高速回転時の振動を吸収して他のパーツに悪影響を与えにくくなっています。
【Thermalright】
TL-B12 EXTREM(TL-B12 EXTREM/A)
最高回転数が3,150rpmという超高回転型の風量重視のケースファンです。
軸受部にはデュアルボールベアリングが使用されており、高回転域での動作でもファンがブレにくく、安定した送風性を示します。
黒、白、赤の3色の防振ゴムが付属し、ケース内でのファンのデザイン性も考慮されています。
【サイズ】
KAZE FLEX 140 PWM(KF1425FD18-P)
大型のファンブレードにより、低い回転数でも大量の風を送り出せる風量重視のケースファンです。
100CFM以上というかなりの風量を発揮するケースファンですが、最高回転数は1,800rpmと低く、静音性に優れています。
ファンの大きさは140mmケースファンの規格ですが、取り付け位置は120mmケースファン用のネジ穴に設置することになります。
【SilverStone】
Shark Force 120(SST-SF120B)
銅製のブッシュがついたベアリングにより、ハイパフォーマンスに見合う耐久性を実現した風量重視のケースファンです。
ノイズを低減し、安定した風量を実現するShark Forceデザインと、幅広い回転数のレンジにより高効率の冷却性能を有しています。
配線が煩雑になりにくいモジュラーケーブルにより、他のパーツとの干渉がしにくいのも特徴的です。
【NZXT】
F140P(RF-P14SF-B1)
低めの回転数ながら、静圧面を強化することで強力なエアフローを実現した風量重視のケースファンです。
軸受は駆動性と耐久性を両立した流体動圧軸受が採用されており、低回転域から高回転域まで幅広いレンジで滑らかに動作します。
140mm規格のケースファンで、低回転でも優れた送風性能を発揮し静音性の向上に寄与します。
まとめ
風量重視のケースファンには、回転数や風量、ブレードの形状など様々な工夫がされた製品が多数ラインナップされています。
皆さんも、この記事を参考にしてご自身のPCケースに最適なケースファンを探してみてくださいね。
風量重視のケースファンの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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