キャッシュインパターとはピン型ヘッドにセンターシャフトの、いわゆるT字型パターのことです。
プロがこのパターを使うと次々にカップインして、多額の賞金を稼ぐことからそう呼ばれるようになりました。
人気のあったパターですが、上級者向けなイメージとマレット型の人気によりめっきり数が少なくなっていました。
しかし2019年の「パット時のピンは立てたままでよい」というルール改正により、再び脚光を浴びるように。
そこで今回のテーマは「キャッシュインパター」です。
キャッシュインパターを使うメリットやデメリット、また最新のキャッシュインパターも多数ご紹介していきます。
キャッシュインパターを使うメリット
細かいコントロールが可能
キャッシュインパターはマレット型と比べるとヘッドが薄いので、打った感触がダイレクトに手に伝わってきます。
そのため「こう打ちたい」という自分の感覚と、実際のパットの感覚が近いのが特徴です。
「感覚重視のパター」とも呼ばれており、感覚に合わせた細かい強弱やコントロールがしやすいメリットがあります。
フェースが開閉しにくい
シャフト線上からヘッドの中心までの距離を重心距離といいます。
一般的に重心距離が長いとインパクト時のフェースが開閉しやすく、短いと開閉しにくいと言われています。
キャッシュインパターはセンターシャフトで、シャフトの延長上にヘッドの重心があるため、直線の重心距離がほぼ0です。
そのため、スイング時のフェースの開閉によるブレが少ないので、スクエアに打ち出しやすいメリットがあります。
見た目がスマート
キャッシュインパターのヘッドは「ピン型」と呼ばれる長方形のヘッドです。
半円型のマレット型や大型のネオマレット型と比べるとすっきりした見た目で、キャディーバッグに入れても場所を取りません。
パターは見た目重視という人も意外と多いので、そういう人にスタイリッシュなキャッシュインパターはおすすめです。
キャッシュインパターを使うデメリット
ミスショットにシビア
細かいコントロールができることは、メリットであるのと同時に、少しのミスで方向性が変わってしまうデメリットでもあります。
重心距離が短くヘッドが薄いので、芯を少し外してしまうと距離、方向ともに全く意図しない方に転がってしまう場合も。
そのためキャッシュインパターを使いこなすためには、打点を安定させることが非常に重要になってきます。
品数が少ない
元々プロや上級者向けのパターと言われてきたキャッシュインパター。
初心者にも扱いやすいマレット型が出てからさらに、メーカーもあまり販売しなくなっており、品数も少なくなっていました。
しかしルール改正により、近年しっかりと打てるキャッシュインパターが再び好まれるように。
需要が増えてきているので、これから種類が増えることが期待できます。
打感に違和感がある人も
キャッシュインパターは弾くような打感が特徴です。
弾くような打ち方は感覚と経験が必要な打ち方なので、今までほかのパターを使っていた人は感覚の違いに戸惑うことも。
使い始めの頃は、強く打ったつもりでもショートすることが多いかもしれませんが、使っていくうちに違和感は解消されるでしょう。
キャッシュインパターの選び方
シャフト
シャフトの長さはだいたい33~35インチが多く、短いとショートパットに強く、長いとロングパットに強いと言われています。
基本的には身長に合わせて選ぶのですが、同時に考慮しなければならないのは「構え方」です。
なぜかというと、同じ身長でも構え方によって合うシャフトの長さは変わってくるためです。
これは構えてみないと分からないので、実際に店舗で構えてみることをおすすめします。
構えて目の真下にボールが来るのが適正距離と言われているので、自分の構えとボールの位置を見て選んでみてください。
グリップ
パターのグリップはさまざまな種類がありますが、一番の違いは「太さ」です。
グリップが太いと手首がホールドされるので、ショルダーストロークと呼ばれる肩で打つ打ち方に適したグリップになります。
反対にグリップが細いと手首が動かしやすいので、細かい調整をするのに適しています。
個人によって打ち方はさまざまなので、ご自分に合ったグリップを選ぶことが大切です。
フィーリング
一見論理的ではなく何の根拠もない選び方ですが、実はこれが重要だったりするのです。
まずは構えてみて違和感がないものを選び、次に試打してみます。
その時に自分のイメージしたボールの転がりと近いものが、合っているパターと言えます。
頭で描いた道をそのまま打てるということは、グリーンさえ読み間違えなければ良いパットが打てるということです。
そのためパターを選ぶ際は、実際に手にもって試打することをおすすめします。
キャッシュインパターおすすめ8選
【イーブンロール】
ER2CS
パターメーカー、イーブンロールのセンターシャフトミッドブレードパターです。
イーブンロールのパターの一番の特徴は、スイートフェイステクノロジーと呼ばれるフェース面の溝にあります。
この溝により、フェースのどこに当たっても距離、方向性ともに安定したパットが可能です。
ソール部分が広いワイドブレードタイプで、安定感のある形状になっています。
【リンクス】
TRANSAM
リンクスのトランザムクラシックパターです。
こちらは左右対称に作られたパターなので、右利き、左利きどちらでも使用できるパターになっています。
重めのヘッドと細めのグリップで、ロングパットにもショートパットにも強いパターです。
価格もかなり安いので、とりあえずキャッシュインパターを試してみたいという人におすすめです。
【マルマン】
KS(KS-170C)
高級クラブ「マジェスティ」も手がける杉山健三氏が手がけたKSパターです。
このKSパターは「重いヘッド」「センターシャフト」「太いグリップ」が最大の特徴です。
それにより安定した方向性と細かい強弱も可能で、その操作性の高さから「手で転がす感覚で打てる」とも言われています。
両面に同じフェース加工が施されているので、左右どちらでもパットが可能です。
【オデッセイ】
WHITE HOT OG(73011X3400)
キャロウェイが展開するオデッセイの人気シリーズ、ホワイトホットOGシリーズのブレードタイプパターです。
同シリーズの最大の特徴である特殊素材のインサートにより、柔らかく快適な打ち心地と安定したパットを実現します。
シャフトは根本はスチール、中央から手元はカーボン素材を使用しており、見た目にもインパクトのある1本となっています。
【ウイルソン】
オーガスタ(WGD8839)
ジュニアクラブやゴルフ用品も手がけているウイルソンのオーガスタブラスパターです。
こちらは両面ヘッドなので、右利き左利きどちらでも打てるようになっています。
非常にシンプルなデザインで、ヘッドは真鍮素材のため、柔らかく重みがある打ち心地です。
全天候型グリップなので、雨の日でも滑ることなく安心です。
【プロギア】
シルバーブレードα
プロギアのシルバーブレードαパターです。
こちらはブラックのヘッドに施された白いラインにより、ボールに対してまっすぐ構えることができるようになっています。
またフェース面の真ん中は粗く、両サイドにかけて段々と細かくなる溝により、どこに当たってもしっかりと転がる作りに。
フェースがアルミ素材、その他はステンレス素材という低重心化されたヘッドで、ショートしない力強いパットが可能です。
【マーチャント オブ ゴルフ】
ツアークラシック
クラブメーカーのマーチャントオブゴルフのツアークラシックセンターシャフトパターです。
デザインは非常にシンプルで、オーソドックスなキャッシュインパターになります。
ストレートシャフトによりパット時にボールを当てやすい作りにはなっていますが、ミスショットには多少シビアになっています。
しかしその分芯をくったパットかどうか一目でわかるので、パッティングの上達に繋がるパターです。
【クロスパット】
CP-100
パター専用メーカー、クロスパットのパターです。
こちらは変形クランクネックがセンターについているパターになります。
アドレス時にシャフト根本とヘッドにある2本の線を合せることにより、正確なパットが可能に。
さらに、ラインの入っているボールをまっすぐ合わせることで方向性もばっちりです。
パターが構えと方向性を自動的に決めてくれるような作りで、スイングに悩んでいる人や初心者におすすめのパターです。
まとめ
スコアの4割を占めるのがパターと言われています。
少し難しいイメージのあるキャッシュインパターですが、ミスショットにシビアな分スキルアップには最適です。
スコアアップ、スキルアップのためにキャッシュインパターを試してみてはいかがでしょうか。
キャッシュインパターの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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