暖かいシュラフを探している人のなかには、ダウンのものは高価なので購入に踏み切れない、という人も多いのではないでしょうか。
そんな人におすすめなのが、ダウンに匹敵する性能を持ちつつも、手頃な価格で購入できる「人工ダウン」を使ったシュラフです。
そこで今回は、クラウドファンディングサイトでも話題にもなった「人工ダウンシュラフ」にターゲットを絞ってご紹介していきます。
3シーズン用から真冬にも使えるものまで、さまざまな商品を集めましたので、ぜひ参考にしてください。
目次
- 1 人工ダウンシュラフとは
- 2 人工ダウンシュラフを使うメリット
- 3 人工ダウンシュラフを使うデメリット
- 4 人工ダウンシュラフの選び方
- 5 人工ダウンシュラフおすすめ10選
- 5.1 【FieldSAHARA】Zenith 封筒型 人工ダウン寝袋 -30℃(ZW3000)
- 5.2 【FieldSAHARA】Zenith 封筒型 人工ダウン寝袋 -25℃(Z2500)
- 5.3 【FieldSAHARA】Zenith 封筒型 人工ダウン寝袋 -15℃(Z1500)
- 5.4 【FieldSAHARA】Zenith 封筒型 人工ダウン寝袋 7℃(ZS700)
- 5.5 【FieldSAHARA】Zenith ハイブリッド型 人工ダウン寝袋(ZHB1500)
- 5.6 【イシケン】レリーバーシュラフ
- 5.7 【CAMDOOR】封筒型 人工ダウンシュラフ
- 5.8 【CAMDOOR】封筒型 人工ダウンシュラフ 連結可能
- 5.9 【BOKKURY】人工ダウンのひろびろシュラフ
- 5.10 【Nuuca】ヒュッゲスリープStandard
- 6 まとめ
人工ダウンシュラフとは
人工ダウンシュラフとは、人工的に作られた羽毛(人工ダウン)を使ったシュラフのことです。
人工ダウンは、天然羽毛による動物性タンパク質が原因で起こるアレルギーを抑え、動物臭もなく肌に優しい素材となっています。
また、とてもリーズナブルな価格で購入できるうえに、天然羽毛のように軽くて暖かいのが特徴です。
羽毛と比べて湿気に強く、ポリエステルに比べると保温性が高いという、とても使い勝手のよい素材です。
人工ダウンシュラフを使うメリット
羽毛と変わらないほどの暖かさ
人工ダウンは、極細の繊維を使って羽毛の構造を人工的に再現したものなので、羽毛と同等の保温性能と軽さ、柔らかさを実現しています。
温まった空気を繊維の中にしっかりと閉じ込めて逃さないのでとても暖かく、一晩じゅう快適な眠りにつくことができるでしょう。
リーズナブルな価格
使用温度が0℃以下のスペックを持つダウンシュラフはとても高額で、ナンガ等の有名ブランド品になると5万円は下りません。
一方で人工ダウンシュラフは、1万円を切る価格で購入できるものもあり、天然羽毛のものと比較するとかなりリーズナブルです。
冬用シュラフを持っていない人でも気軽に購入できる価格帯なので、「今シーズンこそ冬キャンプを始めたい」と思っている人にも最適です。
動物臭がしない
過去にダウンシュラフを購入して、動物臭さが気になって眠れなかったという経験をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その点、人工ダウンシュラフは繊維を使用しているため、においを気にすることなく快適に就寝することができます。
また、動物性タンパク質を含まないため、天然ダウンが肌に合わない皮膚の弱い方でも安心してご使用いただけます。
お手入れが簡単
天然ダウンシュラフは自宅で洗濯するには専用の洗剤が必要であったり、羽が偏ったりするためお手入れが大変、という面がありました。
一方で人工ダウンシュラフは、一般的なポリエステルの中綿と同じように、普通の洗剤を使って洗濯機で丸洗いすることができます。
そのため、焚き火のにおいがシュラフに移ったときなど、気になったらサッと洗えるというのはうれしい仕様です。
人工ダウンシュラフを使うデメリット
収納に苦労する
人工ダウンは、同じ重量のポリエステルや天然羽毛と比べると倍近くの膨らみがあります。
それによりとても暖かいという反面、袋に収納するのが重労働で時間がかかってしまう、というのがデメリットのひとつです。
収納をラクにしたい場合は、コンプレッションベルトを別途用意したり、収納しやすい袋が付属したモデルを選んだりするとよいでしょう。
ミニマルキャプには向かない
先述したとおり、人工ダウンは大きく膨らむため、収納サイズは決してコンパクトではありません。
そのため、持っていける荷物に限りのあるバックパックキャンプやツーリングキャンプには向かないと言えるでしょう。
メジャーなブランドからは出ていない
最近では「人工ダウン」という言葉をよく聞くようになりましたが、実際にシュラフに使用しているメーカーはまだ少ないのが現状です。
そのため、人工ダウンシュラフはあまり知られていない、比較的新しいブランドから選ぶかたちになります。
ナンガやイスカなどのブランドバリューを求める人であれば、人工ダウンシュラフは選択肢から外れてしまうでしょう。
人工ダウンシュラフの選び方
快適温度で選ぶ
人工ダウンシュラフの中に入っている中綿の量やグレードにより、適応温度が変わってくるため、スペック表は必ずチェックしましょう。
シュラフを「快適温度」で選ぶ場合は、キャンプをする場所の最低気温より−5℃のものを選んだほうがよいとされています。
ただし、寒さに強い人・弱い人がいますので、快適温度はあくまでも目安と考えて選ぶようにしましょう。
タイプで選ぶ
人工ダウンシュラフは、おもに「封筒型」「マミー型」「ハイブリッド型」に分けられます。
ハイブリッド型は、封筒型とマミー型のいいとこ取りをした、余裕のあるサイズ感の寝袋です。
封筒型の中でも、横幅を広めに取った「ワイドタイプ」もあるので、狭い寝袋が苦手という人はチェックしてみてください。
収納のしやすさで選ぶ
人工ダウンシュラフは「収納にひと苦労する」「収納をあきらめてそのまま家まで持って帰った」という口コミをよく目にします。
そのまま車に積んで、家でゆっくりと収納するという手もありますが、車以外の交通手段の時はそうも行きません。
商品によっては収納袋の開口部が大きく、コンプレッションベルトまでセットになったモデルもあるので、そのようなものを選ぶのもオススメです。
人工ダウンシュラフを出しているメーカー
人工ダウンシュラフを数多く出しているメーカーとして、シュラフをメインプロダクトとしている「FieldSAHARA」があります。
自衛隊や地方自治体の防災用品として使用されているだけでなく、すべての寝袋の機能を国内の検査機関でテストしている徹底ぶりです。
また、福山の「イシケン」はいち早く人工ダウンを開発したメーカーで、さらに寝具メーカーでもあるので寝心地のよさにこだわりがあります。
人工ダウンシュラフの価格帯
人工ダウンシュラフは、3シーズン用で5千円前後から、真冬にも対応できるものでも1万円前後で購入することができます。
さらに人工ダウンのグレードを上げたモデルでも3万円以下と、天然羽毛のダウンシュラフに比べると半値以下の価格帯です。
キャンプだけでなく急な来客用や防災目的としても使えるので、とてもコスパのよい買い物と言えるでしょう。
人工ダウンシュラフおすすめ10選
メーカー・製品名 | 快適温度 | サイズ | 重量 |
---|---|---|---|
FieldSAHARA Zenith 封筒型 人工ダウン寝袋 -30℃ | -5℃〜-10℃ | 225×90cm | 3.4kg |
FieldSAHARA Zenith 封筒型 人工ダウン寝袋 -25℃ | -5℃ | 225×80cm | 1.8kg |
FieldSAHARA Zenith 封筒型 人工ダウン寝袋 -15℃ | 0℃〜-5℃ | 215×70cm | 1.9kg |
FieldSAHARA Zenith 封筒型 人工ダウン寝袋 7℃ | 17℃ | 218×70cm | 560g |
FieldSAHARA Zenith ハイブリッド型 人工ダウン寝袋 | 0℃ | 225×80cm | 1.5kg |
イシケン レリーバーシュラフ | 4℃ | 210×170cm | 1.3kg |
CAMDOOR 封筒型 人工ダウンシュラフ | 10℃ | 220×85cm | 1.8kg |
CAMDOOR 封筒型 人工ダウンシュラフ 連結可能 | -15℃(限界温度) | 210×100cm | 2.5kg |
BOKKURY 人工ダウンのひろびろシュラフ | 0℃〜10℃ | 195×90cm | 2.42kg |
Nuuca ヒュッゲスリープStandard | -6℃ | 225×75cm | 2.2kg |
【FieldSAHARA】
Zenith 封筒型 人工ダウン寝袋 -30℃(ZW3000)
人工ダウンマイクロプリマを使った、限界使用温度が−30℃という真冬の北海道でも使えるほどのスペックを持つ寝袋です。
それだけ厳しい環境下で使う時は、テント内で暖房を焚くことによる結露が気になりますが、人工ダウンのため濡れを気にする必要がありません。
ただし、中綿のふくらみがよく収納にはひと苦労するので、別売りのコンプレッションベルトを用意することをおすすめします。
快適温度 | -5℃〜-10℃ |
---|---|
サイズ | 225×90cm |
重量 | 3.4kg |
【FieldSAHARA】
Zenith 封筒型 人工ダウン寝袋 -25℃(Z2500)
マイクロプリマよりさらにグレードの高い、マイクロプリマプレミアムを使った、FieldSAHARAのハイエンドモデルです。
マイクロプリマプレミアムは通常のポリエステルに比べて超極細繊維で作られているため、より多くの空気を閉じ込めることができます。
さらに寝袋の表面は240タフタという高密度の素材により温まった空気を外に逃さず、朝までぬくぬくと快適に眠ることができるでしょう。
快適温度 | -5℃ |
---|---|
サイズ | 225×80cm |
重量 | 1.8kg |
【FieldSAHARA】
Zenith 封筒型 人工ダウン寝袋 -15℃(Z1500)
快適使用温度が0℃〜-5℃というスペックでありながらも、1万円ほどで購入できるという非常にコスパのよい寝袋です。
内側には肌触りのよい天然コットンでできたピーチスキンを使っているため、寝袋に入った時のヒヤッとした感触がありません。
まるでお布団のようなやさしい肌触りのため、アウトドアだけでなく自宅の寝具として活用するのもおすすめです。
快適温度 | 0℃〜-5℃ |
---|---|
サイズ | 215×70cm |
重量 | 1.9kg |
【FieldSAHARA】
Zenith 封筒型 人工ダウン寝袋 7℃(ZS700)
人工ダウンはもちろんのこと、表面生地に人工シルクを使った夏用寝袋です。
夏にシルクのパジャマを着るとサラッと快適に過ごせるように、汗でベタつく季節もこの寝袋の中では気持ちよく就寝することができます。
さらに封筒型の形状により暑くなったら足元を開けて体温調節ができるため、朝晩の寒暖の差が激しい季節にも使えるアイテムです。
快適温度 | 17℃ |
---|---|
サイズ | 218×70cm |
重量 | 560g |
【FieldSAHARA】
Zenith ハイブリッド型 人工ダウン寝袋(ZHB1500)
こちらは封筒型とマミー型のいいとこ取りをした「ハイブリッド型」の人工ダウンシュラフです。
マミー型のように足元が狭まっているので暖かさを保つことができるうえに、足元のジッパーを開放することにより熱を放出することもできます。
そのジッパーは内側から開けることもできるため、夜中に暑くなってもいちいち起き上がらずにジッパーを開放できるのは嬉しいポイントです。
快適温度 | 0℃ |
---|---|
サイズ | 225×80cm |
重量 | 1.5kg |
【イシケン】
レリーバーシュラフ
広島県福山市の寝具メーカーイシケンと、クラボウが共同開発した人工羽毛「エアーフレイク」を使用した寝袋です。
普通のポリエステル中綿と比べて約2倍のふわふわ感を実現した人工羽毛は、とにかく軽くて寝心地がよく、羽毛と同等の暖かさを実現しています。
寝袋自体はセンタージッパーとなっており、さらにマミー型と封筒型を掛け合わせたブーツ型により、ゆったりと快適に眠ることができます。
快適温度 | 4℃ |
---|---|
サイズ | 210×170cm |
重量 | 1.3kg |
【CAMDOOR】
封筒型 人工ダウンシュラフ
この人工ダウンシュラフの最大の特徴は、寝袋本体に袋が縫い付けてあるため紛失しにくく、かつ収納がしやすいというところです。
特に、人工ダウンは広げると大きくふくらむため収納に苦労するというデメリットがありますが、それを見事に解消してくれた商品です。
ただし、その分収納サイズは大きくなるため、車載スペースに余裕があるユーザーにオススメの寝袋です。
快適温度 | 10℃ |
---|---|
サイズ | 220×85cm |
重量 | 1.8kg |
【CAMDOOR】
封筒型 人工ダウンシュラフ 連結可能
幅100cmのワイドサイズの寝袋は、広げて使用したり、中のブランケットを単体使いしたりと、いろんな使い方ができます。
また、大人と子供二人で入れるサイズなので子供用に寝袋を用意する必要がなく経済的です。
さらに、320タフタの表面生地は耐水性が高いため、小雪がちらつく冬のアウトドアで防寒アイテムとして使うのにも最適です。
快適温度 | -15℃(限界温度) |
---|---|
サイズ | 210×100cm |
重量 | 2.5kg |
【BOKKURY】
人工ダウンのひろびろシュラフ
松ぼっくりのロゴマークがかわいい、国内ブランド「ボックリー」の人工ダウンシュラフです。
幅90cmのワイドサイズのため、大柄の男性や、寝袋の窮屈感が苦手な人でもゆったりと眠ることができます。
ただし、収納サイズは普通のシュラフに比べて大きくなるため、気になる人は別途コンプレッションバッグやベルトを用意したほうがよいでしょう。
快適温度 | 0℃〜10℃ |
---|---|
サイズ | 195×90cm |
重量 | 2.42kg |
【Nuuca】
ヒュッゲスリープStandard
他の人工ダウン寝袋はどれも同じようなデザインに見えるなかで、北欧風のおしゃれなデザインとカラーリングがひときわ目を引く商品です。
人工ダウン「サーモスリープ」により暖かいだけでなく、サラッとした吸水性の高い内側の生地により、汗かきのお子さんも快適に眠れます。
さらに、実用新案登録済みの収納バッグは、丸めた寝袋にかぶせる仕組みになっているため収納しやすく、ショルダーベルトで持ち運びにも便利です。
快適温度 | -6℃ |
---|---|
サイズ | 225×75cm |
重量 | 2.2kg |
まとめ
「人工ダウン」の存在を知っていた人も知らなかった人も、この記事を読んで興味を持っていただけたのではないでしょうか。
新しく購入するシュラフを何にしようか迷っている人は、この記事を参考に人工ダウンシュラフを選択肢のひとつにしてみてください。
人工ダウンシュラフの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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