自分にとって最適なパターを使うことができれば、スコアメイクは可能です。
自身のために造られたオーダーメイドモデルや、セッティングしてくれたカスタムモデルであれば自信をもってカップを狙うことができます。
そこで今回は、人気の地クラブメーカー「ベノック」のパターについて紹介します。
メーカーがフィッティングするタイプや、自身でチューニングするタイプのおすすめ10選と、メリット・デメリット、選び方について解説していますので、参考にしてみてください。
ベノックのパターを使うメリット
信頼性高い打感
ベノックは、打感と打音の良さから、ショートをしないパターとも言われている京都のパターメーカーです。
高品質な素材を使用し、精密な加工技術で、打感と打音に優れた製品を造り続けています。
フェース全面にミーリングを施しているため、高速グリーンでしっかりヒットしても、やわらかいタッチで打ち出すことができます。
高い寛容性
モデルの多くは、スイートスポットエリアを広げて、ミスヒットに対してもカバーができる、寛容性の高さに特徴があります。
ラインに対してスクエアにセットをするだけで、真っ直ぐに打ち出すことができるパターです。
迷うことなく、カップに向けてしっかりボールをヒットがきるポテンシャルは、プロからも注目されています。
精度の高い設計
ベノックのパターは、ヘッドの形状や重量・グリップなど、細部までこだわって設計されています。
また、ストローク中の安定性と操作性に影響を与えるバランス角は、ヘッドのタイプに合わせて設計したものです。
そのため、自分のパッティングスタイルに合ったモデルを使えることから、高い信頼度を備えたパターとも言えます。
フィッティングによる適合性
バリエーション豊かなモデルが揃っているので、個々のゴルファーのパッティングスタイルや、好みに合わせることができるモデルです。
選択肢の広いヘッドは、モデルによって形状が異なり、シャフトやグリップも含めてフィッティングすることができます。
自分にとって最適なパターが使えるようになれば、ストロークは安定します。
調整可能モデルがある
モデルの一部には、自身でセッティングができるセルフチューニングモデルがあります。
難しい部分もありますが、セルフセッティングマニュアルを参照しながら調整することで、より安定したストロークが可能です。
また、シャフトやグリップを購入してリシャフトができるので、スタイルを変更しても使い続けることができます。
ベノックのパターを使うデメリット
価格が高い
ベノック製パターは、メジャーメーカーのパターと比べて、価格が高い傾向にあります。
高品質の素材を使用し、精巧な加工を施した製品であることから、高価格は致し方ないところではあります。
しかし、アマチュアが使用する道具としては、通著する価格と言っても過言ではありません。
限定的な選択肢
地クラブメーカーとしては豊富な品揃えですが、メジャーメーカーと比べると限定されます。
例えば、左利き用のパターは製造していませんし、女性用のパターは限定的です。
また、長尺パターやアームロックパターのような、多様なニーズに応えられるほどの品揃えではありません。
アフターサービス
ベノック製パターのアフターサービスは、メジャーメーカーと比較すると限定されています。
北海道・沖縄にはなく九州は福岡のみ、ほかの地域も提携店が限られているため、頻繁にアフターフォローを受けるのは難しいと言えます。
なお、再度フィッティングを見直してもらうためには、予約を入れて別途22,000円の支払いが必要です。
調整の制限
ゴルフクラブが進化しているように、パッティングフォームやストロークスタイルも進化していくものです。
BPT(ベノック・プロ・チューニング)によってフィッティングするカスタムメイドタイプは、仕様を変えるようには造られていません。
スタイルの変更に伴って仕様変更する場合は、改めてフィッティングをすることが必要です。
進化の対応性
パターに限らずゴルフクラブは、日々進化を遂げていて、新しいモデルが開発されています。
より優れた性能を持つパターが市場に出てくるなか、古いタイプのモデル使い続けることはプラスにはなりません。
ベノックのパターは高価であることから、最新の素材や技術を取り入れたモデルに買い替えることができない可能性があります。
ベノックのパターの選び方
種類の選択肢
ベノックのパターには3種類のモデルがあります。
完全オーダーメイドのオートクチュールモデル、セミオーダーメイドのプレタクチュールモデル、すぐに使えるレディメイドタイプです。
オーダー・セミオーダーモデルは、自身に合わせているため、違和感なく使えるパターです。
レディメイド(既製品)モデルには、ブレード型のBタイプ、マレット型のMタイプとSタイプがあります。
完成品として販売しているレディメイドは比較的安価です。
バランスアングルで選ぶ
パターをテーブルに乗せたときの、ヘッドの傾きを表したのが「バランス角」です。
自分のストロークに合う最適な角度を見つけることで、スムーズなストロークができると言うのが、ノベックのバランスアングル理論です。
オーダー・セミオーダータイプは、理論に適合するよう製造していますが、レディメイドは自身に合うものを選ばなくてはいけません。
自身に合うバランス角を知るためには、最寄りの提携店で確認してもらう必要があります。
パッティングスタイルの適合性
オーダーモデルは、自身に合うようセッティングしてくれますが、レディモデルは自分に合うパターを選ぶことが必要です。
自身に合うバランス角が確認できない場合は、試打によって自分に合ったパターを探さなければなりません。
実際にパターを試打することで、フィーリングの合うモデルを見つけられます。
また、試打クラブを置いている店舗ならば、バランスアングル理論に適合するパターを抽出してくれるので、参考にすることもできます。
ヘッド形状で選ぶ
ノベックのパターは、ブレードタイプとマレットタイプに大別できます。
ブレードタイプは、ストロークでフェースの開閉を意識する方に合っていますし、開閉を意識しない方にはマレットタイプが合っています。
本来はストロークのスタイルに合わせて選ぶべきですが、ヘッド形状の好みも重要な要素です。
特にヘッドをセットしたときの安心感は、個々によって感じ方が違うものなので、フィーリングに合うものを選ぶことも正解と言えます。
価格帯
高品質なパターに、フィッティングなども含まれるため、高めの価格帯となっています。
ノベックのなかではリーズナブルなレディメイドタイプでも、他メーカー比較すると高めの設定です。
予算が限られるアマチュアゴルファーにとっては、適合性やコストパフォーマンスを考慮して選ぶ必要があります。
なお、京都に本社を置くノベックは、京都のふるさと納税の返礼品となっているため、対象となる方はお得に入手することもできます。
ベノックのパターおすすめ10選
商品名 | ロフト角(°) | ライ角(°) | バランス角(°) | ヘッド形状 |
---|---|---|---|---|
エスペード Bタイプ | 3.5 | 68 ~ 72 | 48 | ブレード |
エスペード Mタイプ | 3 | 68 ~ 72 | 0 / 18 / 36 | マレット |
エスペード Sタイプ | 2.5 | 68 ~ 72 | 42 | ブレード |
エスペード ワルドステイン | 3 | 70 | 54 | ブレード |
パティ | 3 | 70 | 60 | ブレード |
フィナーレ | 2.5 | 70 | 48 | マレット |
レッドドラゴン | 4 | 70 | 24 | ネオマレット |
ラリー | 3 | 71 | 30 | ブレード |
BIS マレット20 H | 2.5 | 70 | 18 / 30 / 42 | マレット |
ウォーレン | 3 | 70 | 48 | ブレード |
【ベノック】
エスペード Bタイプ
オーダーメイドタイプのプレタチュールモデルで培ったデータをベース化し、プレタルテモデルとして製造したブレード型パターです。
個々に合わせて製造するメーカーが、最大公約数をもとに完成品として市場に送り出したモデルで、精度の高さに特徴があります。
シャフトの傾きを表すライ角は、68~72度まで1度刻みで選べます。
ロフト角(°) | 3.5 |
---|---|
ライ角(°) | 68 ~ 72 |
バランス角(°) | 48 |
ヘッド形状 | ブレード |
【ベノック】
エスペード Mタイプ
名称のエスペードに含まれている、「正しい位置」「正しい角度」を備えたパターです。
完成品として出荷しても、べノックが提唱するバランスアングル理論に応えられるよう、選択肢を設けています。
シャフトの長さは33~35インチから、バランス角は0度・18度・36度から、ライ角は68~72度まで1度刻みで選ぶことができます。
ロフト角(°) | 3 |
---|---|
ライ角(°) | 68 ~ 72 |
バランス角(°) | 0 / 18 / 36 |
ヘッド形状 | マレット |
【ベノック】
エスペード Sタイプ
エスペードシリーズでは、唯一バランス角が固定されている、スライドストロークを想定したマレット型パターです。
パティングラインに対して正確なストロークができるよう、構えやすさ・引きやすさを重視したヘッド形状を備えています。
芯から外れてヒットをしてもカバーしてくれる、オートマッチクな操作性に特徴があります。
ロフト角(°) | 2.5 |
---|---|
ライ角(°) | 68 ~ 72 |
バランス角(°) | 42 |
ヘッド形状 | ブレード |
【ベノック】
エスペード ワルドステイン
エスペードシリーズ3モデルの後発として誕生したのが、Bタイプの派生モデル「ワルドステイン」です。
オーソドックスなピン型のニーズに応えたヘッドデザインは、やわらかいフォルムに特徴のあるブレードタイプのパターです。
バランス角は固定の54度で設定されていて、左の引っ掛けミスをなくすような設計となっています。
ロフト角(°) | 3 |
---|---|
ライ角(°) | 70 |
バランス角(°) | 54 |
ヘッド形状 | ブレード |
【ベノック】
パティ
ひとつ工程で削り出す、ワンチャック加工によって製造された、ブレードタイプのカスタムメイドモデルです。
ヘッド素材や重量、フェース仕上げ、シャフトの長さやステップなど、すべてのパーツを自分用にセッティングできるモデルです。
超精密な加工技術で、寸分の狂いもない設計通りの仕上がりを実現したパターと言えます。
ロフト角(°) | 3 |
---|---|
ライ角(°) | 70 |
バランス角(°) | 60 |
ヘッド形状 | ブレード |
【ベノック】
フィナーレ
科学的なフィッティングを行うために、ストロークの癖を解明して、最適な重心角・ライ角・ロフト角を割り出します。
その上で、約7キログラムのインゴッドから、設計通りに削り出すワンチャック5面仕上げ加工で作り上げます。
最終的にネック部分まで削り出すことで、想定の重心角を備えたマレットパターに仕上げたモデルです。
ロフト角(°) | 2.5 |
---|---|
ライ角(°) | 70 |
バランス角(°) | 48 |
ヘッド形状 | マレット |
【ベノック】
レッドドラゴン
トップブレードのセンターラインと、ネオマレット型特有の構えやすさで、安定したアドレスが可能なモデルです。
大胆にカットしたバックフェースには、3本のラインが描かれていて、テークバックでは残像効果で真っ直ぐに引くことができます。
やわらかい打感を活かして、しっかりヒットして打ち出すことができるパターです。
ロフト角(°) | 4 |
---|---|
ライ角(°) | 70 |
バランス角(°) | 24 |
ヘッド形状 | ネオマレット |
【ベノック】
ラリー
上り斜面のグリーンでは打ち切れず、下り斜面でも距離が足りずにショートしてしまうゴルファー向きのパターです。
365グラムと重量感のあるヘッドに、超軽量のデラマックスのシャフトを装着し、しっかり打ち切ることができるように設定されています。
しっかりヒットができるブレードタイプは、打ち切れない人向きのモデルです。
ロフト角(°) | 3 |
---|---|
ライ角(°) | 71 |
バランス角(°) | 30 |
ヘッド形状 | ブレード |
【ベノック】
BIS マレット20 H
BISとは、ベノック・インターチェィンジャブル・シャフトシリーズの略称で、自分でカスタマイズするモデルのことです。
セルフフィッティングマニュアルを参照しながら、自身で最適な状態に仕上げていくことで、より手軽に仕様変更ができます。
ヘッドはネオ系のマレットなで、真っ直ぐに引いて打ち出すストロークに向いています。
ロフト角(°) | 2.5 |
---|---|
ライ角(°) | 70 |
バランス角(°) | 18 / 30 / 42 |
ヘッド形状 | マレット |
【ベノック】
ウォーレン
ソール面には「オンリーワン・パター」と彫られている、カスタムオーダーモデルのマレットタイプパターです。
シャフトの先端とボールの位置が一致する、アドレスでセットがしやすいクランクネックに特徴があります。
テークバックと同時にフェースが自然に開いて、ヒットでは自然に閉じてくれる、スムーズなストロークが可能です。
ロフト角(°) | 3 |
---|---|
ライ角(°) | 70 |
バランス角(°) | 48 |
ヘッド形状 | ブレード |
まとめ
スコアメイクで大きな役割を果たすパターは、自分に合うものを選ぶことが重要です。
自分用に造られたオーダーメイドモデルは最適な道具となりますし、カスタムモデルも相性の良さから頼りがいのあるパターとなります。
ベノックのパターの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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