ロードバイクは大小さまざまな部品が組み合わさっており、乗り心地改善や軽量化のためのカスタマイズが楽しいですよね。
中でも「プーリー」はリアディレイラーに通常2個ついている小さい歯車のことで、目立ちにくい部品ですが変速性能に大きな役割を果たします。
そこでこの記事では、ロードバイク用のプーリーを交換するメリットとデメリット、そして選び方のポイントを解説します。
記事の最後には、付け替え候補におすすめなプーリー10選もご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
- 1 ロードバイク用プーリーを使うメリット
- 2 ロードバイク用プーリーを使うデメリット
- 3 ロードバイク用プーリーの選び方
- 4 ロードバイク用プーリーおすすめ10選
- 4.1 【シマノ】デュラエース テンション & ガイドプーリーセット(5Y898060)
- 4.2 【シマノ】アルテグラ T/Gプーリーセット(Y5YC98140)
- 4.3 【シマノ】105 テンション & ガイドプーリーセット(Y5YE98090)
- 4.4 【TNI】セラミックプーリーSET
- 4.5 【BBB】ディレーラープーリー(BDP-11)
- 4.6 【KCNC】軽量 ディレーラー プーリー ベアリング内蔵(304392)
- 4.7 【マイクロヒーロー】セラミックベアリング アルミ プーリー(HM-PR11)
- 4.8 【EKFAN】ディレイラープーリー
- 4.9 【VGEBY】セラミックベアリングリアプーリー
- 4.10 【Stone】リア ディレイラー プーリー
- 5 まとめ
ロードバイク用プーリーを使うメリット
走行抵抗を軽減してくれる
プーリーは小さい部品ですが、走行抵抗の減少に貢献する部品です。
2個ついているプーリーのうち下のものは「テンションプーリー」と呼ばれ、走行中や変速時のチェーンの揺れを抑えてくれます。
プーリーは長時間使用し劣化してくると、ガタつきが生じてテンションを維持する機能が低下してしまいます。
定期的にプーリーを新しくすることで、テンションを保ち走行抵抗を軽減することが可能です。
チェーンを誘導し変速を決めてくれる
2個ついているプーリーのうち上のものは「ガイドプーリー」と呼ばれ、スプロケットに流れるチェーンの通り道を整えてくれます。
ガイドプーリーは、一気に何段階もシフトを変速する時には特に重要で、うまく機能しないとスプロケットとチェーンが噛み合わず変速がうまく決まりません。
変速が決まらないと、ストレスとなるだけでなく、最悪の場合チェーンが落下してしまうことも考えられます。
カラフルでおしゃれなプーリーもある
通常、完成車についているプーリーはブラックカラーが一般的でしょう。
市販されているプーリーには、レッドやゴールドなど、派手で目立つ色合いのモデルも少なくありません。
プーリーは小さく目立ちにくい部品ですが、カラフルなものに替えるだけで一気に存在感が増します。
愛車の見た目を変えたいという方にも、プーリーの交換はおすすめです。
ロードバイク用プーリーを使うデメリット
初心者には効果が感じにくい
プーリーはチェーンの揺れを抑え、適切にスプロケットに誘導することで変速を滑らかにしてくれます。
抵抗の少ないベアリングが使われているものであれば、数値上は明らかに走行抵抗を下げてくれるでしょう。
高精度なプーリーは理論上走行抵抗を減らしてくれますが、人によってはなかなか感じ取りにくいレベルとも言われています。
効果を期待しすぎると、期待外れと感じてしまう方もいるようです。
交換時にチェーンを切る必要がある
プーリーを交換する際には、同時にチェーンを切る必要があると思ってください。
実施にはやり方によっては、チェーンを切らずともプーリー交換は可能です。
しかし、作業がしにくかったり、プーリーのサイズ変化によってチェーンの長さを変える必要があったりと、チェーンに関する作業は避けられません。
チェーンの長さ調整など細かい作業が必要なため、慣れない方はショップに任せた方が無難でしょう。
ハイエンドモデルは価格が高い
プーリーは、ロードバイクの部品の中でも価格差がかなりある部品と言って良いでしょう。
抵抗が少ないと流行りの「ビッグプーリー」と呼ばれるものの中で、ハイエンドモデルになると、5万円近い高級品までラインナップされています。
プーリーは基本的には消耗品ですので、毎回ハイエンドモデルを買い替えるのはかなりの負担になってしまいます。
ロードバイク用プーリーの選び方
使われている素材から選ぶ
プーリーは、メーカーによって使われている素材が異なります。
最も普及しているシマノのプーリーは、耐久性のある樹脂製を採用しています。
一方、サードパーティメーカーは、価格の安いアルミ合金や耐久性が高く高価なチタンなど、使われている素材はさまざまです。
素材によって耐久性や抵抗、見た目や金額などが異なりますので、予算や好みに合った素材から選ぶとよいでしょう。
サイズを確認する
もともとついているシマノ製プーリーの多くは、11T〜14T程度のものがついています。
同じシマノ製のプーリーであっても、商品によっては互換性のあるリアディレイラーが決まっていることがあるため注意が必要です。
最近の流行りは、「ビッグプーリー」と呼ばれる大型のプーリーで、人気の理由はチェーンとの摩擦抵抗が減るためパワーロスを減らせる点です。
ただし、一般的にビッグプーリーは10,000円を超える高級品となっています。
形状を確認する
プーリーはおおむね同じような形をしていますが、細部を見るとその形状は異なります。
たとえば、金属製プーリーの多くは金属の内部をくり抜く中抜き加工が施されています。
耐久性の高い金属を中抜き加工することで、強度は落とさずに軽量化することが可能です。
また、中抜きすることでデザインに自由度が生まれるため、見た目もカッコよくなるというメリットもあります。
メーカーから選ぶ
プーリーを選ぶに当たっては、メーカーの信頼性も大切で、最も安心なのはやはり国内メーカーシマノのプーリーでしょう。
一方、プーリーはロードバイク専門の部品メーカーから、無名な海外メーカーまでさまざまなモデルがラインナップされています。
走行抵抗の削減などシビアに機能を求めないのであれば、そこまでメーカーにこだわる必要はないでしょう。
信頼性や機能性を重視するのであれば、TNIやBBBといった有名メーカーから選ぶのがおすすめです。
価格帯
ロードバイク用プーリーは、シマノなどのメーカーであっても安いモデルであれば1,000円台から購入可能です。
最近流行りのビックプーリーの場合、カーボンドライなどの高級モデルになると50,000円越えなど、かなり高額なものもあります。
お金をかけてでも、走行抵抗を減らしたい方は高級モデルも選択肢の一つです。
一方、よほど正確なパワー管理などが必要でなければ、数千円程度から購入できる一般的なプーリーでよいでしょう。
ロードバイク用プーリーおすすめ10選
メーカー・製品名 | 素材 | 重量 | 特徴 |
---|---|---|---|
シマノ デュラエース テンション & ガイドプーリーセット | 樹脂 | 18g | シールドベアリング |
シマノ アルテグラ T/Gプーリーセット | 樹脂 | 32g | シールドベアリング |
シマノ 105 テンション & ガイドプーリーセット | 樹脂 | 32g | 記載なし |
TNI セラミックプーリーSET | セラミック | 記載なし | セラミックベアリング |
BBB ディレーラープーリー | セラミック、グラスファイバー | 18.14g | セラミックベアリング |
KCNC 軽量 ディレーラー プーリー ベアリング内蔵 | ステンレススチール、 アルミニウム合金 | 記載なし | ボールベアリング、高剛性 |
マイクロヒーロー セラミックベアリング アルミ プーリー | セラミック、 アルミニウム合金 | 9g | セラミックベアリング、軽量 |
EKFAN ディレイラープーリー | アルミニウム合金 | 9g | ボールベアリング、軽量 |
VGEBY セラミックベアリングリアプーリー | アルミニウム合金、セラミック | 20g | セラミックベアリング |
Stone リア ディレイラー プーリー | 樹脂 | 20g | ビッグプーリー |
【シマノ】
デュラエース テンション & ガイドプーリーセット(5Y898060)
シマノのハイエンドブランドであるデュラエースのプーリーセットです。
テンションプーリー、ガイドプーリーともに高精度なシールドベアリングを採用し、走行抵抗の削減に成功しました。
こちらのプーリーを導入し、ギアが一段軽くなったとの声もあります。
憧れのデュラエースデビューとして、プーリーから購入される方も少なくありません。
素材 | 樹脂 |
---|---|
重量 | 18g |
特徴 | シールドベアリング |
【シマノ】
アルテグラ T/Gプーリーセット(Y5YC98140)
デュラエースに次ぐ性能を持ちながら、価格は千円台とお求めやすいアルテグラのプーリーセットです。
上位モデルと同じ高精度シールドベアリングを採用し、アップグレードによる効果が体感できるでしょう。
中抜き加工を施しており、軽量化にも配慮されたモデルです。
安心のシマノ製で最もコスパを重視するのであれば、こちらのプーリーがおすすめです。
素材 | 樹脂 |
---|---|
重量 | 32g |
特徴 | シールドベアリング |
【シマノ】
105 テンション & ガイドプーリーセット(Y5YE98090)
シマノのコンポで最も普及していると言われている105シリーズです。
こちらのプーリーは105のディレイラーだけでなく、幅広いディレイラーと互換性がある人気モデルです。
上位モデルのような高精度シールドベアリングは搭載されていませんが、シマノならではの高品質で安定した走行性能と耐久性を誇ります。
素材 | 樹脂 |
---|---|
重量 | 32g |
特徴 | 記載なし |
【TNI】
セラミックプーリーSET
TNIはアメリカのカリフォルニア州に本社を置く、軽量パーツやカーボン製品を得意とするロードバイク部品メーカーです。
こちらは走行抵抗の低いセラミックベアリング製のプーリーで、変速がスパッと決まると好評を得ています。
中心部のメタル系の赤いアルミ蓋もかっこよく、ビジュアル面を変えてみたいという方にもおすすめです。
素材 | セラミック |
---|---|
重量 | 記載なし |
特徴 | セラミックベアリング |
【BBB】
ディレーラープーリー(BDP-11)
ヨーロッパのプロチームにも商品を提供する、オランダの総合パーツブランドであるBBBのプーリーです。
こちらのモデルでは、ノーマルのベアリング、セラミックベアリング、オイル封入セラミックベアリングの3種類を揃えています。
本体素材には、金属の代替となる高強度素材であるEMSスイス社のGrivoryコンポジットを使用しています。
素材 | セラミック、グラスファイバー |
---|---|
重量 | 18.14g |
特徴 | セラミックベアリング |
【KCNC】
軽量 ディレーラー プーリー ベアリング内蔵(304392)
KCNCは、世界最高水準のCNC技術を誇る軽量パーツブランドです。
こちらのプーリーは、軽量なアルミ合金を高い技術で切削することで、軽量かつ剛性を高め、パワーを逃がさない設計になっています。
ミドルグレードのディレイラーに装着されているプーリーからのアップグレードに最適なモデルです。
カラーバリエーションも豊富で、お好きなカラーから選べる点も好評です。
素材 | ステンレススチール、 アルミニウム合金 |
---|---|
重量 | 記載なし |
特徴 | ボールベアリング、高剛性 |
【マイクロヒーロー】
セラミックベアリング アルミ プーリー(HM-PR11)
ご紹介するマイクロヒーローのプーリーは、高性能なセラミックベアリングを採用することで回転性能を高めながら、耐久性も20%向上しました。
アルミ合金を高い技術で中抜き切削することで、超軽量なプーリーに仕上げています。
とてもコストパフォーマンスに優れており、純正プーリーから付け替えると変速がスムーズになったと好評の声が多数です。
素材 | セラミック、 アルミニウム合金 |
---|---|
重量 | 9g |
特徴 | セラミックベアリング、軽量 |
【EKFAN】
ディレイラープーリー
レッドやブルー、グリーンなど、メタリックなカラーが目を引くプーリーです。
剛性の高いアルミニウム合金を採用し、1個あたりわずか9gと超軽量で、シマノをはじめとした幅広いディレイラーに適合する商品です。
お求めやすい価格帯で、気分転換で気軽に付け替えるために購入する方も少なくありません。
素材 | アルミニウム合金 |
---|---|
重量 | 9g |
特徴 | ボールベアリング、軽量 |
【VGEBY】
セラミックベアリングリアプーリー
こちらのプーリーは、耐久性がとても高いアルミニウム合金と、走行抵抗を低減してくれるセラミック素材を採用しています。
ハンドスピナーのようにクルクル回ると好評を得ており、グレードアップ用としてコスパの高いプーリーです。
ゴールドカラーも視認性が高く、お乗りのロードバイクをカッコよくしてくれること間違いなしです。
素材 | アルミニウム合金、セラミック |
---|---|
重量 | 20g |
特徴 | セラミックベアリング |
【Stone】
リア ディレイラー プーリー
歯数を12Tから16Tまで揃えており、手軽にビッグプーリー化を試せると人気のプーリーです。
プーリー部分は樹脂製で、アルミ製と比べてチェーンとの接触音が小さい点が特徴です。
中抜き加工はやや珍しい形でくり抜かれており見た目もよく、歯が高く作られているため耐久性も高くなっています。
素材 | 樹脂 |
---|---|
重量 | 20g |
特徴 | ビッグプーリー |
まとめ
プーリーは小さく目立ちにくい部品ですが、劣化により騒音や走行抵抗が増してしまいます。
比較的安い部品ながら、付け替えによりチェーンの摩擦減少を感じられるなど、うまくいけばコスパの高いパーツチェンジとなるでしょう。
ロードバイク用プーリーの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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