ゴルフは楽しいスポーツですが、ショートパットが入らないとお悩みの方は多くいるはずです。
今回は現役ゴルフショップ店員が、ツノ型パターの特徴や選び方、メリットやデメリットについて解説します。
「ヘッドが大きいしキャディバッグに入れると場所を取るのが嫌だ」
そのような理由で敬遠していた方に向けて、ツノ型パターの魅力やおすすめの製品をご紹介していきます。
ツノ型パターを使うメリット
アライメントが取りやすい
まっすぐに構えていたつもりが、右に打ち出してしまうことはありませんか?
人間は誰しも自然と体を開いて構えてしまう傾向があり、それを矯正してくれるのがツノ型パターなのです。
たとえばオデッセイの#7シリーズは、フェースに対して垂直な線が2本入っています。
そのため、打ち出したい方向に構えるサポートをしてくれます。
アッパーブローに打ちやすい
アッパーブローにボールを打つことで、バックスピンを減らして順回転のボールを打つことができます。
ツノがバックフェース側に出ているため、意識せずにアッパーにボールを打つことが可能です。
順回転ボールが打てるとカップ縁からのボールも自然と吸い込まれやすくなり、カップからボールを蹴られることが少なくなります。
距離感が出せるパター形状
重心が深すぎないため、インパクトで距離感の調整がしやすく、フィーリングで打つことができます。
また、慣性モーメントがブレード型より高いため、ミスヒット時の許容範囲が広いのが特徴です。
ブレード型では安定感に欠ける方や、ネオマレット型だとロングパットの距離感が合わない方におすすめの形状です。
ツノ型パターを使うデメリット
ほかのクラブに干渉して収納しづらい
「キャディバッグのどこに入れるか悩む。」
ツノ型パターを提案するときによく言われるフレーズです。
手前に入れるとフードを閉めたときにフードが膨らみ、不細工な形になるのが気になる方が多いです。
ゴルフは見た目からという人も少なくないため、人によってはデメリットとなるでしょう。
突出した性能がない
ツノ型はバランスが取れた形状である反面、尖った性能が薄くなっている形状です。
直進性だけを重視すればネオマレットという選択肢になります。
インパクトをタッチで合わせる方からすると、L字型やブレード型を選択することになります。
このように、万能が故に個性が弱くなり、中途半端とも言えるでしょう。
パター選びが難しい
ツノ型パターはどのモデルのパターを選んでも近い性能があります。
また、その中で自分に合ったパターを選ぶ基準は、シャフト形状です。
クランク、センター、ベント、スラントなど、シャフト形状には多くの種類があります。
ボールを置く位置や打点に応じて選んでいくこととなり、専門家のアドバイスが必要になります。
ツノ型パターおすすめ8選
【テーラーメイド】
TP COLLECTION HydroBLAST BANDON TM1
トラスネックによりインパクト時のブレが軽減され、打ちやすさや直進性が素晴らしいです。
303ステンレススチールを採用しており、マイルドな打感と心地良い打音が特徴のパターです。
ソールのトゥ、ヒール側にバランスウエイトを配置することで慣性モーメントが向上し、ミスヒット時のブレを軽減します。
【テーラーメイド】
スパイダーGT(IPR99)
フェースバランスで、シャフトの延長線でボールが打てる形状です。
軽量アルミニウムボディを使用し、両サイドに重量を配分した独自のウイング構造を採用しています。
従来のスパイダーシリーズからさらに進化した安定性と寛容性を実現しました。
フェースにはTPUとアルミニウム素材を複合させたピュアロールインサート2を採用。
高い順回転性能としっかりとした打感を実現させました。
【ピン】
TYNE4
これまでのTYNEシリーズをよりコンパクトにしたTYNE4。
構えやすい形状とは裏腹の安定感と寛容性で、プレイヤーの感性が活かせるパターに仕上がっています。
また、打感が非常に柔らかいのも特徴の1つです。
しっかり打ちすぎても飛びすぎないフェースインサートは、ショートパットで打ちきれない方にピッタリな1本です。
【オデッセイ】
WHITE HOT OG #7(73006U3402)
登場して20年間、オデッセイの代名詞であるホワイトホットインサート。
ソフトな打感としっかりとしたインパクトを両立したインサートが搭載されているモデルです。
シンプルなツノ型形状で、ターゲットに向けて構えやすくアッパーブローに打ちやすい、ツノ型ヘッドの基本が凝縮したパターです。
【スコッティキャメロン】
PHANTOM X5
言わずとしれたパターの王様、スコッティキャメロンからPHANTOM X5です。
スコッティキャメロン特有の打感にツノ型パターの直進性と寛容性が合わさり、パターが楽しくなる1本です。
33インチで20g、34インチで15g、35インチで10gと、長さに応じてソールに配置されているウエイトの重量が変化します。
その結果、どの長さでもヘッド重量を感じて打つことができるのも特徴です。
【キャスコ】
Red9/9(WB-013)
ツノ型でアライメントが取りやすい形状です。
縦と横の線を意識して構えることで、よりカップに向かってまっすぐ構えることができるパターです。
センターシャフトでロフト角が1.5度しかないため順回転がかかりやすく、転がりの良いパターに仕上がっています。
赤い部分をジュラルミン、白い部分をステレンスにすることで慣性モーメントを大きくし、深重心を実現させています。
【オデッセイ】
TANK#7(730493525340)
ヘッド、シャフト、グリップが従来のパターより重たく作られているパターです。
その重さが安定したストロークを可能にし、ツノ型パターの長所をさらに伸ばしています。
現在は生産終了になっていますが中古市場では比較的安価で手に入るため、軽い気持ちで試せる点も魅力の1つです。
純正グリップはグリップエンドにカウンターバランスウエイトが入っているため、グリップ交換時は注意が必要です。
【ブラッドライン】
ベイルパター
最大の特徴は、手を離しても自立する点にあります。
スタンスに入った後に後方に立って向いている方向を確認できる優れもので、究極のアライメントパターです。
また、ルール適合なので、公式戦はもちろんコンペでも使用できます。
打感は柔らかいですが、芯のある打感で打っていて心地が良いです。
こちらのパターでもったいないショートパットのミスは激減です。
まとめ
ツノ型パターは汎用性が高く、初心者から上級者まで腕前を選ばずに使用できるパターです。
多くのメーカーから販売されており、ネックの形状も選べるので、自分に合ったパター選びをすることができます。
高い汎用性があるパターだからこそ、自分だけの付加価値をつけたパター選びを楽しんでください。
ツノ型パターの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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