冬キャンプはもちろん、春秋の少し涼しい日にも快適な空間を作り出してくれる石油ストーブ。
中でも部屋全体をじっくり暖めてくれる、対流式ストーブに注目が集まっています。
最近では形やサイズも非常に幅広い製品が発売されており、屋外に特化したもの、コンパクトさを追求したものなど、それぞれに特徴があります。
本記事では、対流式ストーブの特徴や選び方、おすすめの製品について詳しく解説します。
目次
対流式キャンプストーブとは
対流式のストーブの特徴として、石油ファンヒーターのように特定の1方向に温風を当てるのでなく、全方向に放熱する点があります。
温められた空気が上昇し、空気が部屋の中で対流することで、空間全体をじっくりと、均一に温めることが可能です。
より効果的に部屋を温めるためには、部屋の中央に置くことで空気の流れを広げやすくすることがポイントです。
対流式キャンプストーブを使うメリット
部屋全体を温められる
空気の対流により暖気を隅々まで行き渡らせることができるので、部屋のどの場所にいても快適に過ごすことができます。
また、温度差が自動的に平均化するため、サーキュレーター等で攪拌する必要もありません。
複数人数で空間を共有し、場所を選ばず暖かく過ごしたい場合などに特におすすめです。
直接熱風が当たらない
カーボンヒーター等と異なり、放射熱により徐々に空気を温めるので、温風による乾燥や不快感を感じることがありません。
また石油の燃焼により水分を供給し続けるため、湿度を高めに保つことができ、喉や肌にとっても良好な環境を維持。
キャンプ時のみならず、自宅で使用する際にもエアコン等の温風が苦手な方に選ばれています。
湯沸かし・調理にも利用可能
対流式ストーブの上面は常にコンロの弱火程度の温度の高さとなっており、薬缶を置いておくと沸騰させることができます。
常に水を切らさずに置いておくと、加湿器のように部屋に湿気をもたらしてくれるのです。
また、食事の温めや、弱火調理程度であれば、ストーブ上でも可能ですので、ぜひ試してみてください。
対流式キャンプストーブを使うデメリット
部屋が温まるまでに時間がかかる
自然な空気循環により部屋に暖気を届ける方式のため、空間全体の室温が徐々に高まっていくのを待つ必要があります。
冷気が厳しく、すぐにでも温まりたい状況においては、若干もどかしさを感じることも少なくないでしょう。
使うシーンに応じて、反射式ヒーター、カーボンヒーター等と使い分けることをおすすめします。
ピンポイントに温めることが難しい
全方向に放射熱を発することから、目の前の対象のみに直接暖気を集中させることが難しい機構となっています。
空間が広かったり、壁際に置かざるを得ないなどの場合は、暖気を直接得ることが難しいかも知れません。
キャンパーの中には、自作で反射板を作成し、1方向に暖気を集めるDIYを行っている方もいるため、参考にしてみても良いでしょう。
定期的にメンテナンスが必要
シンプルな構造の暖房器具で、故障しにくいのがメリットの対流式ストーブですが、その分メンテナンスには気を使う必要があります。
特に燃焼する芯の部分については、灯油が染み込んで燃焼する際に消耗するため、数年に一度交換しなくてはなりません。
また点火部やフードなど、煤で汚れやすい部分についても、定期的に状態を見て手入れを行う必要があるため、注意しましょう。
対流式キャンプストーブの選び方
サイズ感で選ぶ
キャンプで利用するシーンを考えた際に、どうしても運搬の手間については考えなくてはなりません。
車のトランクに収納し、他の荷物も含め効率的にパッキングするためには、極力コンパクトなサイズを選ぶと良いでしょう。
一方で、大型のものは火力に優れており、大きめのテントでも十分な火力で温めることができるので、大小どちらも捨てがたいメリットを持っています。
中には、サイズを伸縮して調整が可能で、使用する際には大きく伸ばして使える製品もありますので、検討してみて下さい。
暖房出力で選ぶ
対流式ストーブにはそれぞれ能力の見方として、暖められる部屋の広さを記載した暖房出力が表示されています。
また、対応する広さは木造・コンクリート造で表示されていますが、キャンプにて使用する場合はより厳しい条件となりますので、参考程度とするのが良いです。
雪中キャンプ等でガンガン使いたい場合は、なるべく出力の高い器具を選ぶと安心でしょう。
デザインで選ぶ
丸っこいフォルムとレトロなディテールが魅力の対流式ストーブですが、その人気ゆえ、近年では多くのメーカーから多数の種類が販売されています。
昔ながらのだるまストーブを彷彿とさせるレトロな製品から、アイアンワークを用いた瀟酒なデザイン、一方で無骨でシンプルを極めた男前な商品など、幅広いです。
現在使っているキャンプギアやお気に入りのインテリアに合わせて選定すると良いでしょう。
対流式キャンプストーブおすすめ10選
【コロナ】
石油ストーブ( SL-6622)
どこか懐かしく、それでいて主張せずどんなインテリアにもしっくり馴染んでくれる、レトロなデザインのストーブです。
17畳用と出力が強めのため、大きめのテントや寒さの厳しい冬キャンプ時にも心強い暖房能力を誇ります。
地震時の消火機能はもちろん、オレンジ色の点火レバーにより操作も迷わずスムーズです。
【トヨトミ】
対流形ストーブ (KS-67H)
点火ツマミを回すだけで簡単に点火できる「電子点火式」を搭載し、すぐに温まることが可能です。
消費しやすい芯の部分は、3段階で押し出せるので、最後まで使い切ることができ経済的。
石油ストーブは運搬の際に石油がこぼれるなどのリスクがありますが、2重タンクによりその心配も少ないです。
【トヨトミ】
石油ストーブ(RB-25M)
火を入れるとレインボーの灯りが浮かび上がるガラスフードが特徴で、目にも暖かく鮮やかな演出が魅力の製品です。
ハンドルにより火力の調節を100〜50%と細かく調節できるため、室温の状態によって最適な出力を感覚的に操作可能。
地震時の転倒、火災を防ぐ「耐震自動消火装置」や、消火時の石油臭さを抑える「臭いセーブ消火」機能など嬉しい機能も標準装備しています。
【トヨトミ】
石油ストーブ GEAR MISSSION(KSーGE67)
ミリタリーテイストのデザインですが、硬派なインテリアからナチュラルテイストまで多様なアウトドアのシーンにマッチします。
6.66kwという強力な火力により、室内はもちろん屋外でも十分暖かさを感じられる製品です。
ホーロー加工されたボディ部により、遠赤外線を360度放射し、空間を全体的に満遍なく暖めてくれます。
【アラジン】
ブルーフレーム(BF3912)
燃焼時に青く光る炎の色から「ブルーフレーム」と名付けられた、個性を放つ製品。
この炎の色は、ムラなく気化した灯油自体に酸素が十分行き渡り、完全燃焼状態であることを示しています。
そのため燃焼中および、点灯・消火時にも、独特の石油の臭いを感じにくいのがポイントです。
【PASECO】
対流形石油ストーブ(WKH-3100S)
主にアウトドアで使用することに特化して作られた、屋外専用モデルとなっています。
高さを抑えたコンパクトなフォルムにより、車に積み込んだ際に他の荷物を圧迫しにくく、一方で石油タンクは大容量を確保。
モデルチェンジにより天板へ熱が伝わりやすい内部構造となったことから、お湯を沸かしたり簡単な調理の際にも重宝します。
【PASECO】
対流形石油ストーブ (CAMP-25)
収納する際は上部を押し込むことで運搬に便利なコンパクトサイズとなるのがキャンパーに嬉しいポイント。
一方で引き上げた際には6.4kwと十分な出力を誇るので、厳しい寒さでも快適にテント内を温めてくれます。
色合いが男前で軍モノのようなラインナップを揃えており、硬派なデザインのインテリアにも馴染むことでしょう。
【アルパカ】
石油ストーブ(TS-77JS-C)
非常にコンパクトで、専用ケースも付属しているので、保管や運搬の際には非常に役に立ちます。
小型なだけでなく、「日本燃焼機器検査協会」の基準に合格した、安全的にも信頼のおける製品。
ハンドル部や天板など、細かなディテールもこだわりの見える、デザイン性の高いストーブです。
【スノーピーク】
グローストーブ(KH-100BK)
他の石油ストーブと一線を画し、一際シックかつミニマルなデザインが目を惹く製品。
キャンプに留まらず、普段使いでもインテリアのアクセントとして機能してくれそうです。
見た目のみならず十分な暖房出力と機能性で安心して使用できます。
【スノーピーク】
タクード(KH-002BK)
ストーブとしての機能に加え、コンロとしての使いやすさを拡充した2WAY使用可能な製品です。
燃焼時間も長く、キャンプ等で暖をとりながらも調理をしっかり行いたい方におすすめ。
圧倒的にコンパクトなため、荷物を最低限としミニマルなキャンプ行いたい方にも注目の製品と言えるでしょう。
まとめ
サイズ、暖房能力、そしてデザインと、重視するポイントごとにベストな選択が変わってくるのが、対流式ストーブの選び方の面白さでもあります。
いずれも入手することで冬キャンプの快適性と満足度を大きく向上することが可能なので、是非お気に入りの一品を見つけてみてください。
キャンプ ストーブ 対流式の購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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