ロングボードを購入するときに、素材選びに迷う方も多いのではないでしょうか。
ロングボードには、スポンジ素材のソフトボードを除いて、PUとEPSの2種類の素材があります。
今回は、EPS素材のロングボードの魅力や、PUと比べた特徴を解説します。
また、EPS素材の魅力を踏まえた選び方と、おすすめのロングボードもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
EPS素材のロングボードとは
EPSとはエクスパンダブルポリスチレン(以下EPS)のことで、俗にいう発泡スチロールのことです。
EPS素材のサーフボードは、ポリスチレンのフォームにガラスクロスとエポキシ樹脂でコーティングして作られています。
古くから主流とされてきたポリウレタン(以下PU)素材のサーフボードと比べると、非常に軽くて頑丈である点が魅力です。
現在、主流はEPSに変わりつつあり、プロのロングボードのコンテストなどでは、選手の大半がEPS素材のロングボードを使っています。
また、徐々に市販で安価なモデルもリリースされてきているので、一般のライダーでも気軽に使用できるようになりました。
EPS素材のロングボードを使うメリット
軽量で浮力が高い
ボードのボリュームによりますが、PUと比べてEPSのロングボードは2~3kgほど軽量になることが大きな特徴です。
ボードを扱いやすく、軽快でアグレッシブなマニューバーが可能になります。
小さい力でターンできるので、体重が軽い方にもEPS素材のロングボードがおすすめです。
また、持ち運びが楽になるので、女性や子供でも扱いやすい特徴があります。
強度が高い
EPS素材のサーフボードの表面を覆っているエポキシは、PUよりも硬く、硬化する特徴があります。
通常使用によるフットマークや凹みがつきにくいですし、少しぶつけてしまっても傷や割れが生じにくいです。
ボードの扱いやメンテナンスにまだ自信のない初心者の方には、EPS素材のロングボードをおすすめします。
テイクオフが速い
EPS素材のロングボードは、PU素材と比べてテイクオフが速い特徴も。
EPS素材は、ボリュームのあるボードを軽量に作ることができるので、浮力が高くなります。
浮力が高くなるとパドリングの漕ぎ出しが進みやすいので、速いテイクオフが可能になるのです。
特に小波ではPU素材と差がつきやすいもの。
プロのコンテストでEPS素材のロングボードが多く使用されるのは、幅広いコンディションに対応できることがその理由の一つでしょう。
EPS素材のロングボードを使うデメリット
しなりが少ない
EPSのロングボードは表面のエポキシが硬く、しなりが少なくなる特徴があります。
しなりが少なくなると、ターン後にボードのしなりを利用した加速が得られにくいです。
ただし、ロングボードのしなりをうまく使うのは、中上級者にならないと難しい技術。
よって、初心者の方にとっては大きなデメリットにはならないでしょう。
風の影響を受けやすい
ボードが軽いことで、逆にテイクオフがしづらくなる場合があります。
EPSのロングボードは軽いため、オフショアが強く吹いているコンディションでは、テイクオフの際に板がボトムに降りづらいです。
オフショアが強い場合には、PUのロングボードのように自重が無いぶん、板を押さえ込む技術が必要になります。
熱に弱い
EPSに使われているフォームは、PUと比べて高温に弱い特徴があります。
夏場にボードを車内に積んだままにしておくと、剥離につながる危険性も。
EPSボードの剥離の修理は、PUと比べて高額になりやすい傾向にあります。
こまめに板を降ろしたり、車の窓を少し開けておくなどして、車内が高音になりすぎないような対策をとる必要があるでしょう。
黄ばみやすい
EPSのボードは、PUと比べて黄ばみやすい特徴があります。
日光の当たる場所で保管したり、海水を洗い流さずに保管していると、黄ばみが発生しやすいです。
どの素材のボードでも同様ですが、特にEPSのボードは気をつけて保管する必要があります。
また、ホワイト以外のカラーのボードを選ぶことで、比較的黄ばみは気になりにくくなります。
EPS素材のロングボードの選び方
サイズをチェック
EPS素材のロングボードを選ぶときには、体の大きさや体重に合った板を選びましょう。
ロングボードは浮力が大きいので、体重が重い場合にはあまり問題がない場合が多いです。
逆に、女性の方や体の小さい方が10フィートオーバーの板などを選んでしまうと、ボードのコントロールが難しくなります。
EPSは軽く、板を大きく動かしやすい特徴があるため、その特徴を存分に活かしたライディングをするためにも、適切な大きさの板を選ぶことを意識しましょう。
ボードのコンセプトをチェック
あなたの理想のスタイルに合ったコンセプトで作られたボードを選ぶようにしましょう。
サーフィンにはさまざまな楽しみ方があります。
ロングボードにおいても、ノーズライドを重視したクラシックなスタイルや、マニューバーを重視したスタイルなどがあります。
大体のボードにはコンセプトがあるので、あなたの目指しているスタイルを意識してボードを選ぶことがおすすめ。
あまりスタイルにこだわりが無い初心者の方は、オールラウンドなモデルを選ぶと良いでしょう。
EPS素材のロングボードおすすめ8選
【BIC SPORT】
Noserider Superfrog
BIC SPORTからリリースされている、9.2フィートのEPS製ロングボードです。
ボトムには大きなコンケーブが入っており、ノーズライディングやグライド感を味わえるシェイプが特徴。
また、ボリュームがボード全体に均等に配置されているため、大柄なボリューム感とは裏腹に、コントロール性も良好です。
【TORQ SurfBoard】
CLASSIC3 DESIGN
トルクサーフボードからリリースされている、8.0フィートのセミロングボードです。
長さはロングボードとしては短い8.0フィートですが、厚みのあるデザインで、60lのボリュームがあります。
浮力が大きいことにより速いテイクオフが可能で、さらには3フィン仕様でボード自体が軽量なので、コントロール性も良好です。
【Beach Access】
サーフボード
ビーチアクセスからリリースされている、EPSコアソフトボードです。
一見、普通のソフトボードのように見えますが、性質的にはEPS素材のロングボードに近い特徴があります。
EPS素材のロングボードをソフト素材で覆ったような作りなので、十分な強度と安定性がある点が魅力のひとつ。
こちらのモデルはある程度の重さとコンケーブが入っており、ノーズライディングを中心としたクラシックな乗り味が楽しめます。
【NSP】
Pro-9(22NSC0500)
NSPからリリースされている、ハイパフォーマンスタイプのEPSロングボードです。
フィンは、クアッドフィンとセンターフィンが組み合わさったタイプで、幅広いフィンセッティングが可能。
コンケーブのないveeボトムになっているため、スピードがつけやすく、マニューバーを中心としたサーフィンに最適です。
【NSP】
ELEMENT Longboard(22NSE0404)
NSPからリリースされている、EPSモールドボードです。
NSPが誇る最新テクノロジー、HDTモールド工法による、軽量かつ、高い耐久性が特徴のロングボード。
フィンはセンターフィン+スタビライザー仕様で、シェイプはオールラウンドなモデルです。
フィンとデッキパッドが付属しているので、低コストでロングボードが始められます。
【NSP】
Protech Board(22NSP0404)
NSPからリリースされている、オールラウンドシェイプのEPSロングボードです。
モールドではない、ハンドシェイプのEPSロングボードの中では、かなりリーズナブル。
フィンはセンターフィン+スタビライザー仕様で、適度なコンケーブのついたシェイプなので、オールラウンドなライディングに対応可能です。
センターフィンとサイドフィン、デッキパッドが付属します。
【NSP】
Butter Knife(22NSC0400)
NSPからリリースされている、8.0フィートのEPSセミロングボードです。
フィンはクアッドフィンとセンターフィンが組み合わさったタイプで、EPSのコントロール性を最大限に活かすことができる仕様。
ボトムはコンケーブのないveeボトムであるため、スピードが乗りやすい魅力も。
8.0フィートの絶妙な長さで、速いテイクオフとマニューバ性能の両立がなされています。
【MCCOY Surfboards】
ALL ROUND MAL(mc-amxf001)
レジェンドシェイパーのGeoff McCoyが生み出している、MCCOY SURFBOARDS。
そのようなMCCOY SURFBOARDSからリリースされるALLROUND MALは、非常に使いやすいパフォーマンスロングボードです。
軽い素材から得られるターン性能とスピード感を体感できる上に、安定感のあるシングルフィン仕様なので、ノーズライディングも可能。
ボトムはドームボトムという、コンケーブとは逆に盛り上がった構造をしており、一味違った乗り味も魅力です。
まとめ
EPS素材のロングボードには、PU素材にはない魅力が多くあります。
最近では、ハイパフォーマンスな高級品のみでなく、比較的安価に入手できるEPSボードも増えてきています。
ロングボードの購入を検討している方は、ぜひ今回ご紹介した内容を参考に、EPSのロングボードも視野に入れてみてくださいね。
eps素材のロングボードの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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