木を削るバドニングから調理まで幅広く使用するキャンプギアの中でも用途が広いギア〝キャンプナイフ〟
多くのキャンパーがコダワリを見せていますが、各メーカーから多種多様なキャンプナイフが販売されているため、初心者は一体何を基準に選べばいいのか分かりにくいですよね。
キャンプナイフは破損しにくい性質上、最初から高いものを選んだ方が長い目で見ると損はしません。
本稿では最高峰キャンプナイフの種類と選び方、おすすめを厳選しご紹介します。
- 海外遠征経験あり
- 釣り歴30年
- 年間釣行100日程
千葉県在住の中年アングラー。 幼少期はブラックバスやブルーギル釣りを嗜む。 現在は、国内外を旅をしながら釣り歩くのがライフワーク。 ルアーやヘチ釣りのような隙間時間にふらっと行ける釣りを好む。 海外遠征経験は、中国、モンゴル、タイ、台湾、ミャンマー、ラオス、韓国等。
目次
- 1 高級キャンプナイフとは
- 2 高級キャンプナイフを使うメリット・デメリット
- 3 高級キャンプナイフの選び方
- 4 法規制に注意(銃刀法)
- 5 高級キャンプナイフおすすめ10選
- 5.1 【VICTORINOX】アウトドアマスター Lファイヤースタータ付
- 5.2 【Morakniv】 Garberg Black Carbon Survival Kit
- 5.3 【VICTORINOX】ハンティング Pro
- 5.4 【ケーバー】 ナイフ ベッカー BK2 KA-BAR コンパニオン
- 5.5 【晶之作】土佐鍛造フルタングアウトドアナイフ「独遊」
- 5.6 【ZUNE LOTOO】タクティカル サバイバルナイフ
- 5.7 【Helle】 Didi Galgalu7
- 5.8 【FEDECA】 ヤマ飯ナイフ イペ 000864
- 5.9 BUCK(バック) 狩猟ナイフ レンジャー Ranger 112BRSFG 0112BRSFG-B
- 5.10 【VICTORINOX】ナイフ ワークチャンプXL
- 6 まとめ
高級キャンプナイフとは
キャンプナイフは、安いものでは1000円代から高いものでは5万円以上まで価格幅が広く種類も多いのが特徴です。
キャンプナイフは安かろう悪かろうといったクオリティも多数存在します。
長い目で見ると一生ものになりますので安くて脆いものよりも、使っていてワクワクするようなデザイン性と性能を兼ねそろえたナイフがおススメです。
本稿では価格にする1万円以上のキャンプナイフを高級キャンプナイフと定義します。
高級キャンプナイフを使うメリット・デメリット
メリット
高級キャンプナイフはデザイン性と各ブランドのストーリー性、歴史など、性能面だけではない魅力が詰まっています。
また、使っている材料自体が高級なので手になじみ、けがの防止につながるでしょう。
使っているだけでワクワクして、安全性を含めた高い性能を誇る高級キャンプナイフ。
十分に他のナイフに比べてメリットが多くあると思いませんか?
デメリット
高級キャンプナイフの性能は総じて高いのはもちろんなのですが、反面、細かい手入れが必要なモデルも存在します。
包丁と研ぎ方は同じなものが殆どなので、砥石があれば問題なく初心者でも研ぐことはできるでしょう。
しかし、まめな手入れが苦手な方には向いていません。
「どんな物でも手入れをすればするほど愛着が沸く」と言われています。
手入れがも含めて楽しめる方にとっては、一生の相棒となるでしょう。
高級キャンプナイフの選び方
種類
シースナイフ
シースナイフのシースは日本語で鞘(さや)という意味。
その名が示す通り、収納時は鞘に納めて使用するナイフ全般のことを指します。
シースナイフは、刃物の鋼材がグリップの中にまで入っている〝フルタング〟呼ばれる製造方法のものが多く、折りたためないのが特徴。
その分、頑丈にできていますのでバドニングや、薪割りにも使用できます。
また、ジョイント部分が無いので洗いやすくメンテもしやすいので初心者にも使い易いナイフです。
フォールティングナイフ
フォールティングナイフは、ブレードとグリップの中間部分が折れ、ブレードをグリップの溝に収納できる携帯性に優れているナイフ。
ジョイント部分が若干弱いので、薪を割ったりするようなナタやオノの代わりとして使用するのには向いていません。
ブッシュクラフトのような遊び方よりも、薪を使わないキャンプや携行性の高さから釣りで魚を絞める時などに便利です。
ツールナイフ
ナイフを中心にノコギリやハサミ、ドライバーなどのツールがグリップに収納されている多機能なキャンピングナイフ。
モデルによって付属されている機能が違いますが、自分のスタイルにあったモデルを一本用意するととても便利です。
例えば釣りと一緒にキャンプを楽しむ場合は、ペンチやハサミがついていると便利ですよね。
ブレードの形成方法(グラインド)
ホローグラインド
ブレードの側面を両面平均に凹状に削り形成するグラインド法。左右均等に削るには高い技術が必要とされ、抜群な切れ味を誇ります。
ただしブレード自体が薄く軽量なため少し強度が落ちますが、高級キャンプナイフなら素材自体が丈夫ですので無理な使い方を避ければ問題ありません。
フラットグラインド
ブレードの側面を平面に削り形成したグラインド法で、ブレードの断面がV字状になっているのが特徴。
3㎜以上の暑さのブレードなら、バドニングや薪割などにも使用できるので心強いですよね。
ただし、他のグラインド法で作られたナイフよりも研いでいくと切れ味が落ちやすいです。
スカンジグラインド
北欧が発祥のグラインド方法で、ブレード全体的に平らに形成された強度に富んでいます。
木を削りだしたり魚を捌いたりするのにも使い易いことから、特にブッシュクラフトを好む上級者キャンパーに好まれているブレードです。
メンテナンスがカンタンなので、長く使えます。
コンベックスグラインド
斧やナタのように丸みを帯びた断面が、貝類のハマグリに似ている事から〝ハマグリ刃〟とも呼ばれているグラインド法です。
先端は薄いが断面が膨らんで厚さもあるので、斧やナタの様に薪を割りやすくできています。
ブッシュクラフトや大型魚の頭を落としたりするのには向いていますが、刃のメンテが初心者にはやや難しいでしょう。
ブレードの素材
ステンレス
錆びに強く手入れがしやすく価格幅が広い事から、包丁やハサミをはじめ身の回りの刃物の材料として広く使われている素材。
カーボンスチールに比べると刃物としての性能は全般的に劣りますが、手入れがしやすいことから初心者が選ぶキャンプナイフとしておススメです。
カーボンスチール(炭素鋼)
高級キャンプナイフをはじめ、高級刃物の素材として多く使われているのがカーボンスチール(炭素鋼)です。
炭素鋼は切れ味がバツグンで、軽く、硬度が高いので硬い魚の骨も簡単に切り落とせます。
また、こまめに研ぐと切れ味はずっと続くので長く使用できるでしょう。
ただしステンレスに比べ錆びやすいので、メンテを楽しめる方におススメです。
和鋼
古来より伝わる日本独自の鋼、玉鋼(たまはがね)とも呼ばれています。
刀の材料で使われていた素材で地域によって様々な種類がありますが、どれも重量と切れ味がとても良いです。
錆びやすいのでメンテが必要ですが、光沢具合など魅力にあふれています。
特に上級者におススメです。
グリップ
実用的な滑りにくいグリップはケガの防止につながりますが、高級キャンプナイフのデザイン性はグリップ部分にも反映されています。
例えば使われている素材が一般的なラバー製のもあるのですが、木材や鹿の角で作られているのもあるので自分の感性に合ったものを探してみるのも楽しいです。
ヒルトの有無
ヒルトとはカタナのツバにあたる手を刃物から守る突起の事。
力を使う作業、例えば、ブッシュクラフトや魚や獣を捌く際に、ヒルトが付いていると心強いです。
ただし、野菜を細かく切る時は少し不便かもしれません。
法規制に注意(銃刀法)
キャンプナイフを使うにあたって法規制があり順守する義務があります。
銃刀法では、刃渡り6㎝を超える刃物は「業務その他正当な理由による場合を除いては携帯してはならない」とされており違反すると刑事罰の対象になります。
正当な理由の一つにキャンプも含まれていますので、必ず持ち運ぶ際にはケースに収納しカギがかけられる箱に入れましょう。
高級キャンプナイフおすすめ10選
【VICTORINOX】
アウトドアマスター Lファイヤースタータ付
アーミーナイフで有名なブランド〝ビクトリーノックス社〟よりリリースされているフルタング仕様のシースナイフ。
手入れがしやすく丈夫なスカンジグラインドが施されているブッシュクラフトを好むキャンプ上級者からも好まれるモデルです。
ファイアースターターとセットにされたシースのデザインが高級感を漂わせます。
【Morakniv】
Garberg Black Carbon Survival Kit
多くのキャンパーに愛されているモーラーナイフのハイエンドモデルの一つ。
高品質ブラックカーボン(炭素鋼)素材を、強じんなスカンジグラインド法で削りバドニングから調理まで幅広くこなせます。
また、グリップは手の馴染みが良いのでケガの防止につながるでしょう。
【VICTORINOX】
ハンティング Pro
グリップのビクトリーノックスの特徴である鮮やかな赤が見るものを魅了するデザイン性が魅力のモデル。
性能面も素晴らしく、高級ステンレスを素材として両刃仕上げを施されている強じんな出来は、フォールディングナイフのもろさを感じさせません。
料理からバドニングまで幅広く使用できるフォールディングナイフとして優秀なモデルです。
【ケーバー】
ナイフ ベッカー BK2 KA-BAR コンパニオン
グリップ内部にもブレードが入っているフルタング仕様の堅牢な作りのシースナイフ。
フェザーニング、バドニング、薪割もこなせる切れ味と強さは、武骨なデザインと相まって使っていてワクワクします。
カーボンスチール素材ならではの切れ味は、刺身などの繊細な料理にも使い易いです。
【晶之作】
土佐鍛造フルタングアウトドアナイフ「独遊」
材料に和鋼の中でも扱いやすいとされる〝土佐オリジナル白鋼〟を使用。
特に研ぎやすさは秀逸で、錆びやすいイメージの和鋼の中ではとびぬけています。
日本のキャンプのお供に和を基調としたフルタングナイフは、自然との相性も良く写真映えもします。
パラコートで巻かれた武骨なデザインは、見ているだけでも冒険心をくすぐられます。
【ZUNE LOTOO】
タクティカル サバイバルナイフ
ブレードの厚さ6㎜と分厚い鉄板のような武骨なフルタングモデルのシースナイフ。
滑りにくいG10コンポジットのグリップ、防錆と切れ味に優れたD2ステンレススチールを材料に貫通性の高いデザインに仕上げています。
兎に角実用性を追求しているナイフなので、非常に頼りになる一本です。
【Helle】
Didi Galgalu7
ディディガルガルとはケニア北部の砂漠に由来した名前、これだけでも冒険心をくすぐられる高級シースナイフ。
グリップ内部にもブレードが入っているフルタング仕様だから、フェザリングや場とニングにも安心して使えます。
また、木製のグリップと革製のシースの優れたデザイン性は眺めていても飽きません。
【FEDECA】
ヤマ飯ナイフ イペ 000864
ヤマ飯ナイフという名前通り主に調理用としてデザインされたフォールディングナイフ。
グリップは耐久性に優れた南米原産の広葉樹イペをしようしており、主にウッドデッキなどで使用されていることから耐久性は折り紙付きです。
使ってみると手になじみ、食材の切りやすさにクセになってしまうナイフです。
BUCK(バック) 狩猟ナイフ レンジャー Ranger 112BRSFG 0112BRSFG-B
昔ながらのシンプルなデザインで定評があるBUCK社のフォールディングナイフ。
レトロ感漂う飽きの来ないデザインは多くのナイフマニアに愛されています。
木材で出来たグリップは握り心地が良く、またブレードのロックがシッカリしているので使い易く良いキャンプの相棒になるでしょう。
【VICTORINOX】
ナイフ ワークチャンプXL
ツールナイフの決定版ともいえるナイフはもちろんノコギリやドライバー、ペンチなどありとあらゆるツールが一つになているモデル。
ツールナイフの老舗ブランドVICTORINOXならではのツール一つ一つの妥協のない作りです。
このナイフを一つ持っておくとツールボックスを一つ携帯しているのと同じくらい重宝します。
まとめ
都会の喧騒から離れ非日常感を味わうのが醍醐味のキャンプで最も活躍する道具がキャンプナイフ。
高級キャンプナイフを使用すると、キャンプの非日常感が盛り上がること請け合いです。
本稿を参考に最高の相棒となる高級キャンプナイフと出会えれば幸いです。
高級キャンプナイフの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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