Apple AirPodsに搭載されたことをきっかけに、今やワイヤレスイヤホンを選ぶ際の基準ともなりつつあるノイズキャンセリング機能。
周囲の騒音を抑えるため音楽への没入感を高めてくれますが、最近では聴覚過敏の人にとっても「使える」アイテムとして選ばれています。
そこで今回は、聴覚過敏の人に最適なノイズキャンセリングイヤホンを厳選して、そのメリットや選び方についてもご紹介します。
目次
- 1 聴覚過敏向けノイズキャンセリングイヤホンを使うメリット
- 2 聴覚過敏向けノイズキャンセリングイヤホンを使うデメリット
- 3 聴覚過敏向けノイズキャンセリングイヤホンの選び方
- 4 聴覚過敏向けノイズキャンセリングイヤホンおすすめ12選
- 4.1 【AVIOT】TE-D01q
- 4.2 【EarFun】Air Pro 3
- 4.3 【SOUNDPEATS】Capsule3 Pro
- 4.4 【final】ag UZURA
- 4.5 【AVIOT】TE-D01i2
- 4.6 【Anker】Soundcore Liberty Air 2 Pro(A3951)
- 4.7 【JBL】Live Free 2 TWS(JBLLIVEFREE2TWSBLK)
- 4.8 【EDIFIER】NeoBuds Pro
- 4.9 【Technics】EAH-AZ80
- 4.10 【BOSE】QuietComfort Ultra Earbuds(882826-0010)
- 4.11 【SONY】ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット(WF-1000XM5)
- 4.12 【Apple】AirPods Pro 第2世代
- 5 まとめ
聴覚過敏向けノイズキャンセリングイヤホンを使うメリット
耳栓代わりに使える
聴覚過敏の人にとって、外出する時はイヤマフをしたり、デジタル耳栓を付けたりすることが多かったのではないでしょうか。
ところがイヤマフは学校で付けるのには抵抗があったり、デジタル耳栓はホワイトノイズが気になったりするというデメリットがありました。
そこで便利なのがノイズキャンセリングイヤホンで、イヤマフほど目立たず、音楽をかけることによりホワイトノイズも気にならなくなります。
外音も取り込んでくれる
ノイズキャンセリング機能を持ったイヤホンのほとんどは、「外音取り込み機能」も搭載しています。
外音取り込み機能により、外部の音を完全にシャットアウトするのではなく、電車のアナウンスや店員さんの声など必要な音は拾ってくれます。
人と話す時にわざわざイヤホンを外す必要がないため、イヤホンを外すことによる急な騒音に悩まされることもありません。
音楽も楽しめる
もともとは音楽を楽しむものなので、周りの騒音を抑えながらも臨場感あふれるサウンドを体感することができます。
今までイヤーマフの下にイヤホンをつけていた人も、1つのイヤホンで済むので、荷物も減らせるうえに耳への負担も軽減できます。
お気に入りの音楽を聴きながら外出することにより、騒がしいショッピングモールやカフェの中でも快適に過ごすことができるでしょう。
聴覚過敏向けノイズキャンセリングイヤホンを使うデメリット
長時間付けていると疲れる
ノイズキャンセリング機能を搭載したイヤホンの多くはカナル型(耳に入れ込むタイプ)になっています。
カナル型は密着度が高く遮音性に優れている反面、長時間使用していると耳が痛くなったり、疲労感を感じたりする場合もあります。
カナル型の装着感が苦手という人は、カナル型とインナーイヤー型の両方を組み合わせたタイプを選ぶのもおすすめです。
耳にフィットする商品選びが難しい
耳の大きさや形は千差万別ですから、自分の耳にフィットする商品を探し出すのはとても難しいものです。
実機で装着感を確認するのがベストですが、聴覚過敏の人にとっては騒がしい店に行くのもハードルが高いですよね。
そのため、ネットで購入したイヤホンが自分の耳にフィットするとは限らない、というのはデメリットと言えるでしょう。
ワイヤレスタイプは充電が必要
外出している間は常にイヤホンを付けていたいところですが、ワイヤレスイヤホンであれば必ず充電が必要になってきます。
特にノイズキャンセリングをONにすると充電の持ちが悪くなるため、こまめな充電が必要になるのがデメリットと言えるでしょう。
聴覚過敏向けノイズキャンセリングイヤホンの選び方
ノイズキャンセリングの性能で選ぶ
ノイズキャンセリングの性能ついてはマイナス◯dB(デシベル)で表記されることも多いですが、数値はあまり気にする必要はありません。
当然ながら3万円以上の上位機種になるとノイズキャンセリングの性能は優れていますが、人によっては「ノイキャン酔い」することもあります。
そのような人は1万円前後の商品のほうが合っている場合もあるため、レビューを参考に自分に合いそうな商品を選ぶようにしましょう。
外音取り込み機能もチェック
ノイズキャンセリング機能をチェックすると同時に、外音取り込み機能もしっかりしているかどうかもチェックが必要です。
なぜならば、外音取り込み機能がイマイチな機種であれば、車や自転車が近づいていることに気付かず危険を伴うこともあるからです。
そのため、ノイズキャンセリングと外音取り込み機能はセットで確認し、お互いの機能のバランスがよいものを選ぶことが重要です。
連続再生時間・充電時間で選ぶ
ワイヤレスイヤホンの場合、スペック表で「最大連続再生時間」「充電時間」をチェックするようにしましょう。
連続再生時間はイヤホン単体、充電ケース使用時、ANC(アクティブノイズキャンセリング)機能をONにした場合についても記載されています。
また、充電時間についても「何分充電で何時間再生」と表記がされているものもあるのでチェックするようにしましょう。
メーカーで選ぶ
ノイズキャンセリングイヤホンは、格安中華メーカーから有名音響メーカーまで、数え切れないほどのメーカーからリリースされています。
ノイズキャンセリング機能の高さで選ぶのであれば、高価格帯にはなりますがApple、SONY、BOSEがおすすめです。
予算的に厳しければ、AnkerやEarFunなど安めの商品でも高いノイキャン機能を搭載したモデルがあるのでチェックしてみましょう。
価格帯で選ぶ
ノイズキャンセリングイヤホンは5千円を切る高コスパモデルから3万円を超えるハイエンドモデルまで、価格帯には幅があります。
高価格帯のものほどノイズキャンセリング機能・音質ともに優れていますが、逆にノイキャンが効きすぎて疲れを感じる人もいます。
そのように、使う人によってはオーバースペックになる場合もあるため、価格と機能のバランスの取れた商品を選ぶようにしましょう。
聴覚過敏向けノイズキャンセリングイヤホンおすすめ12選
メーカー・製品名 | 対応コーデック | 最大連続再生時間 |
---|---|---|
AVIOT TE-D01q | AAC、SBC | 11時間(ANCオンで2〜3割減) |
EarFun Air Pro 3 | aptX Adaptive、LC3(今後のアップデートで対応予定)、SBC、AAC | 9時間(ANCオンで7時間) |
SOUNDPEATS Capsule3 Pro | AAC、SBC、LDAC | 8時間 |
final ag UZURA | SBC, AAC | 8時間 |
AVIOT TE-D01i2 | AAC、SBC、Qualcomm aptX | 9時間 |
Anker Soundcore Liberty Air 2 Pro | SBC、AAC、LDAC(要FWアップデート) | 7時間(ANCオンで6時間) |
JBL Live Free 2 TWS | SBC、AAC | 7時間 |
EDIFIER NeoBuds Pro | LDAC,LHDC, AAC, SBC | 6時間(ANCオンで5時間) |
Technics EAH-AZ80 | LDAC、SBC、AAC | 7時間(ANCオン、AAC) |
BOSE QuietComfort Ultra Earbuds | SBC、AAC、aptX Adaptive | 6時間(ANCオン) |
SONY WF-1000XM5 | SBC, AAC, LDAC, LC3 | 12時間(ANCオン8時間) |
Apple AirPods Pro 第2世代 | SBC、AAC | 6時間 |
【AVIOT】
TE-D01q
7千円台で購入できるうえにアプリにも対応、ノイズキャンセリング機能も付いているというコストパフォーマンスの高いモデルです。
ノイズキャンセリング機能としては高音域は残る印象ですが、中低音域はかなりカットしてくれます。
音楽再生においては全体的に音のバランスが取れていて聴き疲れしない、この価格にしては申し分のない音質と言えるでしょう。
対応コーデック | AAC、SBC |
---|---|
最大連続再生時間 | 11時間(ANCオンで2〜3割減) |
【EarFun】
Air Pro 3
低音がしっかりと効いており、ワイヤレス充電にも対応、アプリ上で細かい音の設定ができるというコスパ最強のモデルです。
ノイズキャンセリング機能も十分に効いていて、1万円以下のワイヤレスイヤホンの中では間違いなくトップクラスと言えます。
スティックタイプで見た目、装着感ともによく、長時間装着していても疲れにくいため初めてワイヤレスイヤホンを購入する人にもおすすめです。
対応コーデック | aptX Adaptive、LC3(今後のアップデートで対応予定)、SBC、AAC |
---|---|
最大連続再生時間 | 9時間(ANCオンで7時間) |
【SOUNDPEATS】
Capsule3 Pro
スティック型で耳にフィットし、高級感のある見た目が特徴的なワイヤレスイヤホンです。
LDAC対応というこの価格帯のイヤホンにしては十分な音質で、あまりお金をかけずに高音質のイヤホンを購入したい人にもピッタリです。
ノイズキャンセリングも適度に効いており、室内でもファンの音などをカットしてくれるため、仕事に集中したい人にもおすすめできます。
対応コーデック | AAC、SBC、LDAC |
---|---|
最大連続再生時間 | 8時間 |
【final】
ag UZURA
FinalのロングセラーモデルCOTSUBUに、ノイズキャンセリングと外音取り込み機能が加わったアップグレードモデルになります。
低音域と中高域のバランスの取れたやわらかな音質は、ボーカルメインの曲を聴く時に最適で、聴き疲れしにくいのが特徴です。
また、中低音をしっかりとカットしてくれるノイズキャンセリング機能は、強すぎるノイキャンが苦手な人にもおすすめです。
対応コーデック | SBC, AAC |
---|---|
最大連続再生時間 | 8時間 |
【AVIOT】
TE-D01i2
女性の耳にフィットするように小さめに作られたこのイヤホンは、花がらのフェイスカバーを着せ替えすることもできます。
マカロンのような可愛いケースの内側には鏡が付いているため、イヤホンの装着感を確認したり、メイク直しに使ったりもできます。
スマホとペアリングしなくてもノイズキャンセリング機能が使えるので、発達障害のお子さん向けのイヤホンとしてもおすすめです。
対応コーデック | AAC、SBC、Qualcomm aptX |
---|---|
最大連続再生時間 | 9時間 |
【Anker】
Soundcore Liberty Air 2 Pro(A3951)
1万円台で購入できるうえに、AirPods並のノイズキャンセリング機能を持ったAnkerのベストセラー商品です。
HearID機能により自分の耳にぴったりなイコライザーを作れるため、Anker特有のドンシャリ感を聴きやすい音に変えることができます。
ただし、外音取り込み機能は他の機種に比べて弱いため、外の音も聞きたい時は音楽を低音量にする必要があります。
対応コーデック | SBC、AAC、LDAC(要FWアップデート) |
---|---|
最大連続再生時間 | 7時間(ANCオンで6時間) |
【JBL】
Live Free 2 TWS(JBLLIVEFREE2TWSBLK)
マルチポイントに対応したこのイヤホンは、スマホだけでなくタブレットPCや会社のパソコンなど複数のデバイスを使うユーザーにおすすめです。
ノイズキャンセリング機能においては、特に風切り音をしっかりと遮音してくれるため、駅のホームにいても風切り音が気にならなくなります。
また外音取り込み機能が2つあり、アンビエントモードは周囲の環境音を聞くことが、トークスルーモードは装着したまま自然な会話ができます。
対応コーデック | SBC、AAC |
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最大連続再生時間 | 7時間 |
【EDIFIER】
NeoBuds Pro
クラウドファンディングサイトで話題となったEDIFIERのワイヤレスイヤホンは、ファームウェアアップデートによりLDACにも対応しました。
ノイズキャンセリング機能は高ノイズキャンセル、低ノイズキャンセルと、周りの環境に合わせてモードの変更が可能です。
また、サウンドチューニングにてダイナミックモード、クラシックモードの選択ができ、好みのモードに変更できるのも嬉しいポイントです。
対応コーデック | LDAC,LHDC, AAC, SBC |
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最大連続再生時間 | 6時間(ANCオンで5時間) |
【Technics】
EAH-AZ80
テクニクスのワイヤレスイヤホンは、耳穴の周囲のくぼみにフィットする形状になっているため、長時間装着しても耳が痛くならないのが特徴です。
さらに外音取り込み機能が優れているため閉塞感を感じにくく、イヤホンを付けたままでも周囲の人の声を聞き取ることができます。
遮音性はBOSEやSONYに比べるとやや落ちますが、周りの音を聴きながらBGM感覚で音楽を楽しみたい、という人にはおすすめです。
対応コーデック | LDAC、SBC、AAC |
---|---|
最大連続再生時間 | 7時間(ANCオン、AAC) |
【BOSE】
QuietComfort Ultra Earbuds(882826-0010)
BOSEのワイヤレスイヤホンの特徴は軽い装着感で、カナル型でありながらも楕円形のイヤーチップで耳への圧迫感が軽減されています。
ノイズキャンセリング機能としては、現在販売されているワイヤレスイヤホンの中ではNo.1とも言えるほど無音に近くなります。
音楽を流していなくても遮音してくれるため、電車や飛行機で移動する時の耳栓代わりとしても使えるイヤホンです。
対応コーデック | SBC、AAC、aptX Adaptive |
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最大連続再生時間 | 6時間(ANCオン) |
【SONY】
ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセット(WF-1000XM5)
ソニーのワイヤレスイヤホンの最新版は、前作と比べてかなりサイズダウンしており、外から見ても違和感のない装着感になりました。
BOSE同様高いノイズキャンセリング性能で、電車の音や風切り音、キーボードのタイピング音など全帯域に渡ってノイズをカットしてくれます。
ただし、耳の中に完全に埋め込むタイプのイヤーチップは好みが分かれるので、購入前に店舗で装着感を試してみるのをおすすめします。
対応コーデック | SBC, AAC, LDAC, LC3 |
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最大連続再生時間 | 12時間(ANCオン8時間) |
【Apple】
AirPods Pro 第2世代
言わずと知れたAirPods Proは、Apple製品との親和性が高く、Appleユーザーであれば持っておいて損はないアイテムと言えます。
何と言っても外音取り込み機能がすばらしく、カナル型でありながら自分の声がこもることなく違和感なく聞こえるのが最大の特徴です。
またiOS17以降に対応した「適応型オーディオ」は、周りの環境に応じたノイキャンを適用してくれるという、かなり使える機能です。
対応コーデック | SBC、AAC |
---|---|
最大連続再生時間 | 6時間 |
まとめ
騒音を抑えてくれるだけでなく、好きな音楽を聞くことができるノイズキャンセリングイヤホンは、聴覚過敏の人にとって「使える」アイテムです。
この記事を参考に、数あるノイズキャンセリングイヤホンの中から、あなたにとってベストな1台を探してみてください。
聴覚過敏向けノイズキャンセリングイヤホンの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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