ツールームテントなどに比べて前室の確保がしづらいワンポールテントは、タープを設営することより快適に過ごすことができます。
特に、雨の日や日差しの強い日のタープは必須になるのですが、タープの設営は何と言っても手間がかかりますよね。
そこで便利になってくるのが「タープ連結アダプター」です。
本記事では、タープ連結アダプターって何?という疑問にお答えするとともに、そのメリットや選び方についてもご紹介していきます。
タープ連結アダプターとは
タープ連結アダプターとは、ワンポールテントの頂上に設置することにより、テントとタープの連結が簡単にできるパーツです。
3〜4つのループが付いており、1つはタープと接続、残りのループはロープを付けて地面にペグダウンし固定させる仕組みとなっています。
笠のような形状をしていることにより、ワンポールテントの頂上にフィットし、風にあおられてもずれにくくなっています。
タープ連結アダプターを使うメリット
前室ができ快適に過ごせる
ワンポールテントは設営が簡単で、天井が高く開放感を感じることができますが、前室がないのが大きなデメリットです。
そこでタープと連結アダプターを用意すれば、簡単に前室ができ、雨の日のテント内への出入りも濡れることがなく快適です。
大きめのタープであれば日除け兼目隠しにもなるので、テントを開放して風通しをよくし、暑い夏でも快適に過ごすことができます。
簡単に連結できる
テントとタープを連結させる方法としては「小川張り」が有名ですが、大型ワンポールテントでは実現が難しく、小型のテントに限定されます。
また、小型のワンポールテントであれば、テントとタープの一部を被せて張るという方法もありますが、強風時にずれてしまう可能性も。
いっぽうタープ連結アダプターは、その笠のような形状によりずれることがなく、簡単にワンポールテントと連結させることができます。
省スペース化につながる
区画サイトの大きさによっては、テントは張れてもタープを張るスペースがなく、タープを諦めた経験をお持ちの方もいらっしゃることでしょう。
いっぽうタープ連結アダプターがあれば、テントとタープを隙間なく設営することができるため、省スペース化にもつながります。
また、使用するポールが1本減るため、ただでさえ大荷物になりがちなキャンプの荷物を減らすことができます。
タープ連結アダプターを使うデメリット
強風時の使用には向かない
ワンポールテントのメインポールを利用してタープを支えるため、強風にあおられるとテントにも大きな負荷がかかってしまいます。
よって、強風時の使用はできるだけ避けたり、メインポールの径を太めのものに変えて強度を高めるなどの工夫が必要となります。
また、ワンポールテントを二股化する場合は、テント自体の強度がやや落ちるため、強風時の使用は避けたほうが無難です。
慣れるまではコツが必要
初心者にありがちなミスとしては、アダプターをテント設営前に頂上にセットしておくのを忘れて、ポールを立て直す必要が出てくることです。
また、アダプターをペグ打ちする前に上から滑り落ちてきたりもするので、慣れるまでの設営は二人がかりのほうが安心です。
アダプターの頂上に穴が開いたものであれば、設営時に外れにくいというメリットもあります。
隙間が空きやすい
テントとタープが直接重なり合っていないため、どうしてもわずかな隙間が空いてしまい、雨が降り込んでしまう場合もあります。
隙間を減らすためには大きめのタープを選んだり、テントの大きさに合わせて延長ロープで調節するなどの工夫が必要です。
購入費用がかかる
タープ連結アダプターはシンプルな作りのため、100均アイテムを使って自作する人もいますし、ハンドメイドショップでも販売されています。
自作でもよいのですが、裁縫が苦手な方はハードルが高く、自作したものは強度としても不安が残ります。
3千円ほどのお金をかけて連結アダプターを購入するかどうかは、キャンプに行く頻度、タープを張る頻度によって見極めるようにしましょう。
タープ連結アダプターの選び方
固定方法で選ぶ
タープ連結アダプターには、タープと連結するためのループに加えて、本体をロープで固定するためのループが2〜3個付いています。
固定する箇所が多いほうが当然安定性は高まりますが、ペグダウンの数が増えるというデメリットもあります。
よって、安定性を求めるか、設営の手軽さを求めるかによって商品を選ぶようにするとよいでしょう。
付属品で選ぶ
タープ連結アダプターには、固定用のガイロープ、カラビナ、ペグまですべて付属したものもあれば、本体だけのものもあります。
すべてがセットになったものは初心者にとっては便利ですが、ガイロープが好みの色でなかったり、自在金具の留まりが悪いものもあります。
そのため、あえて付属品が付いていない商品を選び、好みの色のロープや自在、頑丈なカラビナを別途用意するのもよいでしょう。
素材・カラーで選ぶ
素材はポリコットンを使用し、PVCで補強している商品がほとんどですが、耐久性の高い帆布や、コーデュラポリエステルを使用した商品もあります。
カラーに関しては、ワンポールテントに合わせやすいベージュ系が多く、なかにはブラックテントにピッタリの黒もあるので要チェックです。
メーカー
DODのトンガリハットがもっとも有名で、そのネーミングを使った中華商品も多く出回っているので、本家と間違わないようにしましょう。
また、ワンポールテントを多くリリースしているテンマクデザインからも、オプション品として数種類のアダプターが用意されています。
耐久性を求めるのであれば、縫製のしっかりとした国産品か、国内ブランドのものを選んでおくと安心感があります。
価格帯
安い中華ブランドですと、ガイロープ込みで2千円を切るものもありますが、国内ブランドになるとおおよそ3千円前後はします。
一見安いと思っても、ガイロープやカラビナが付いていないことも多く、別途用意が必要な商品もあるのでしっかりチェックしましょう。
タープ連結アダプターおすすめ10選
メーカー・製品名 | サイズ | 素材 | 付属品 |
---|---|---|---|
DOD トンガリハット | 25×25×H15cm | TC、PVC | ロープ、カラビナ |
FIELDOOR タープ連結アダプター | Φ30×H13.5cm | TC、PVC | ロープ、カラビナ |
TerreTerre タープアダプター | 20×20×H15cm | パラフィン加工済み帆布 | なし |
テンマクデザイン コネクトキャップ | 21×H14cm(Φ13.5cm) | TC、PVC | なし |
テンマクデザイン トリポット専用 コネクトキャップ | 45×H29cm、テープ140cm | TC、PVC | ロープ |
テンマクデザイン 焚火タープTCマルチコネクト専用 追加キャップ | 21×H14cm(Φ13.5cm)、テープ100cm | TC、PVC | なし |
AMICAL.Schlaf ワンポールテント専用タープアダプター | 円錐の側面19cm | コーデュラポリエステル | ロープ |
Doribiru タープ連結アダプター | Φ25×15.5cm | TC、PVC | ロープ、カラビナ |
Doribiru タープ連結アダプター 穴あり | Φ25×12cm | TC、PVC | ロープ、カラビナ |
NOCNEX タープ連結 タープアダプター | Φ30×20cm | TC、PVC | ロープ、カラビナ |
【DOD】
トンガリハット(TG1-768-TN)
タープ連結アダプターの元祖とも言える商品で、ポリコットンにPVCを挟んで補強しているため強度もあり、安心して使用できます。
付属のアルミカラビナでタープと連結、付属のガイロープ2本を地面にペグダウンして固定させるというもっともベーシックな作りです。
ネームバリューの高い商品ですが、付属の白いガイロープが安っぽいとのレビューもあり、気になる方はロープの交換が必要になるでしょう。
サイズ | 25×25×H15cm |
---|---|
素材 | TC、PVC |
付属品 | ロープ、カラビナ |
【FIELDOOR】
タープ連結アダプター
アダプターの頂上に穴が開いているホールタイプのため、テントポールが引っかかり、設営時に外れにくい作りのアダプターです。
タープと接続するループは円錐の側面に縫われており、高い位置で連結できるため、よりテントとタープを近づけることができます。
また、ロープを付ける3つのループは均等な位置に配置されているため、バランスよくテンションをかけることができます。
サイズ | Φ30×H13.5cm |
---|---|
素材 | TC、PVC |
付属品 | ロープ、カラビナ |
【TerreTerre】
タープアダプター
この手の商品としては珍しく、素材から製造まですべて国内で行っているため、縫製が丁寧で安心して使えると評判の商品です。
4方向についたループにより、ガイロープを張る方向を迷うことがなく、安定してアダプターを固定させることができます。
パラフィン加工された帆布素材は水もしっかりと弾いてくれて、使い込むほどに味が出てくるのも魅力のひとつです。
サイズ | 20×20×H15cm |
---|---|
素材 | パラフィン加工済み帆布 |
付属品 | なし |
【テンマクデザイン】
コネクトキャップ
もともとテンマクデザインのコネクトヘキサシリーズに付属しているもので、そのアダプター部分のみを独立させて販売している商品です。
そのため、サーカスTCシリーズとの相性は抜群で、もちろん他メーカーのワンポールテントとタープの連結にも使用できます。
ベルトで絞るタイプにつき、ワンポールテントの頂上にしっかりと固定されるため、設営時にずれたり外れたりするようなことがありません。
サイズ | 21×H14cm(Φ13.5cm) |
---|---|
素材 | TC、PVC |
付属品 | なし |
【テンマクデザイン】
トリポット専用 コネクトキャップ
先述のコネクトキャップはメインポール使用時のキャップになりますが、こちらはトリポットを使用する際の専用キャップとなります。
トリポット使用時は、設営後にキャップを付ける必要がありますが、メインポールを筒に引っ掛けることで頂上に届かせることができます。
ポールを引っ掛ける筒が付いているのはとても便利で、推奨ではありませんが、ワンポールを二股化した他社テントにも流用できそうです。
サイズ | 45×H29cm、テープ140cm |
---|---|
素材 | TC、PVC |
付属品 | ロープ |
【テンマクデザイン】
焚火タープTCマルチコネクト専用 追加キャップ
焚火タープTCマルチコネクトヘキサ専用の追加キャップで、2つのサーカスTCとタープを連結させて広々と使うことができます。
1mの連結用テープはテントに合わせて長さを調節することができ、280cmのポールを使用するとタープを水平に保つことができます。
サイズ | 21×H14cm(Φ13.5cm)、テープ100cm |
---|---|
素材 | TC、PVC |
付属品 | なし |
【AMICAL.Schlaf】
ワンポールテント専用タープアダプター
通常のポリエステルよりも強度のあるコーデュラポリエステルを使用しているため、強いテンションにも耐えうるタープアダプターです。
表面はシンプルな無地ですが、裏地はカモ柄になっているため、リバーシブルで使用してワンポールテントのアクセントにしてもいいですね。
付属のガイロープは、どのテントとも合わせやすいベージュを採用していますが、自在金具は付いていませんのでご注意下さい。
サイズ | 円錐の母線19cm |
---|---|
素材 | コーデュラポリエステル |
付属品 | ロープ |
【Doribiru】
タープ連結アダプター
PVC補強材をTC素材で挟み込んだ三層構造のため、耐久性に優れており、縫製もしっかりしているとの評価も得ている商品です。
2色展開で、黒は流行りのブラックテントにフィットし、ベージュはオフホワイトに近い色のため、ノルディスク系のテントに合います。
カラビナ、ガイロープが付属しており、ガイロープは割としっかりとした作りでリフレクターも付いているところもポイントのひとつです。
サイズ | Φ25×15.5cm |
---|---|
素材 | TC、PVC |
付属品 | ロープ、カラビナ |
【Doribiru】
タープ連結アダプター 穴あり
先述のタープアダプターの穴ありバージョンで、ワンポールテントの先を穴に入れておくことにより、設営時に滑り落ちにくくなっています。
付属のカラビナは直径7mmと太さがあるため頑丈ですが、手持ちのタープのハトメに入らない可能性もありますのでご注意下さい。
サイズ | Φ25×12cm |
---|---|
素材 | TC、PVC |
付属品 | ロープ、カラビナ |
【NOCNEX】
タープ連結 タープアダプター
オックスフォードとPVC素材の三層構造で、他メーカーの商品と比べて若干大きめの作りのタープアダプターです。
耐荷重150kgのステンレス製カラビナが付属しているところがポイントで、カラビナと同色の黒のガイロープもしっかりとした作りです。
2千円以下で購入できる価格も魅力で、付属品の揃ったコスパのよい商品をお探しであれば、候補のひとつにしてみてはいかがでしょうか。
サイズ | Φ30×20cm |
---|---|
素材 | TC、PVC |
付属品 | ロープ、カラビナ |
まとめ
ワンポールテントとタープの連結を簡単なものにしてくれるタープ連結アダプターは、ワンポールテントユーザーの強い味方です。
手軽な価格で購入できる商品も多いので、この記事を参考に、あなたのお気に入りの幕にピッタリな商品を見つけてください。
タープ連結アダプターの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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