日本ではアカメやクエなどの怪魚釣りが楽しめますが釣り場が限られており手軽に楽しむ事が出来ません。
そこでおすすめなのが日本全国、初心者でも手軽に狙える怪魚アカエイです。
パワー、スタミナを兼ね備えた重戦車アカエイのファイトはすさまじく魅力に憑りつかれた方も多くいます。
そこで今回は、アカエイの釣り方から仕掛け、餌、タックル、そして狙える時期までまとめました。
これを読めば初心者の方でもアカエイ釣りを楽しむ事が出来ますから、怪魚との綱引きをお楽しみ下さい。
- 釣り歴20年
- 釣り大会の出場経験あり
静岡県在住。 小学生のころ、父とサビキ釣りをきっかけに釣りに熱中するようになりました。 ルアー釣りがメインですが、餌での上物釣りや底物釣りまで幅広いジャンルを楽しんでいます。 魚は釣るのも食うのも大好きで釣りバカ人生まっしぐらです。 釣り方や魚への拘りが強く数釣りよりも理想の釣りを求めています。 現在の目標はイシダイ70㎝オーバーです。 離島まで足を運んでもなかなか出会えない王者の魅力に憑りつかれてしまいました。
目次
アカエイ釣りの魅力
アカエイは河口や漁港、サーフなどどんな場所にも潜んでいるのでわざわざ船に乗らなくても手軽に狙う事が出来ます。
車横付けで手軽に狙える魚は沢山いますが20kgを超えるターゲットはアカエイだけです。
その引きは凄まじく青物のようなスピードはありませんがパワーでジワジワラインが出されていきます。
また、底に張り付き必死で抵抗するのもアカエイの特徴で簡単に浮かせることが出来ません。
太いラインでアカエイをねじ伏せる豪快な釣りが楽しめるのがアカエイ釣りの魅力です。
しかも、アカエイは神経質な魚ではありませんから居場所を掴めば初心者でも簡単にHITさせる事が出来ます。
実は唐揚げや煮付けが絶品で、特に肝はフォアグラのような味わいが楽しめる美味しい魚でもあります。
アカエイの大きさ!最大サイズはどれくらい?
アカエイは非常に大きくなる魚で、円盤状の体の部分だけでも軽く1mを超えます。
尻尾の長さは体の部分と同じ長さですから、全長は2mを超える事も珍しくありません。
ヒラメなどは座布団サイズと表現しますがアカエイは畳サイズまで成長するのです。
重量は20㎏を超える事も多く船で釣れる大きなブリ2匹分の重さまで成長します。
JGFAの日本記録には神奈川県で26.55㎏の大物が釣れた記録が残されています。
このように陸から手軽に狙えるターゲットの中でも桁外れのサイズまで成長するのがアカエイの特徴です。
アカエイが釣れる場所や時期
アカエイは砂の中に身を潜めて餌となる甲殻類や貝類を探し回って生活しています。
その為、釣り場はサーフや河口だけでなく、底が砂地なら漁港の中や港湾部でも問題ありません。
浅い場所にも出没するので水深1mほどの干潮で干上がる様な釣り場でも狙う事が出来ます。
また、汽水域にも積極的に入り込みますから都心の小さな河川でも狙う事が出来ます。
狙える時期に関しては1年通して狙う事が出来るのですが、水温が高くなり活性の上がる4~11月までがベストです。
日中でも釣れる魚ですが活発に動き回る夜の方がHITする確率が格段に上がります。
アカエイ釣りの仕掛け
アカエイ釣りは基本的にハリとオモリだけのシンプルなぶっ込み仕掛けを使用します。
投げ釣りの仕掛けだけでなくイシダイ釣りや鯉釣りの仕掛けを流用する事も出来ます。
神経質になる必要は無く、流されない重さのオモリ、太軸フック、そしてパワーに負けないラインが有れば問題ありません。
底が砂や泥地が釣り場となるので根掛かり対策として捨てオモリの仕掛けを作る必要もありません。
気を付けるべきポイントはアカエイのパワーに負けない太いラインと強靭な太軸フックを使用する事だけです。
アカエイ用の仕掛けは市販されていませんが初心者でも簡単に作る事が出来ます。
アカエイ釣りに使う餌
イワシ
集魚効果が高く、身が柔らかいの食い込みも抜群でアカエイ釣りのメインの餌となります。
15㎝前後のイワシならカットせずそのまま針に掛けて使用出来るので便利です。
20㎝以上の大きいものはハサミや包丁でカットして使用した方が食い込みは良くなります。
サンマ
1年中、スーパーで手軽に購入できる餌として重宝するのがサンマで、イワシに比べて餌取に強いのが特徴です。
3~5㎝幅でカットしてそのまま針に掛けて使用すれば小さいアカエイも食べやすく針掛かりが良くなります。
サバ
サンマやイワシが身切れするような遠投でアカエイを狙う時におすすめなのがサバの切り身です。
スーパーで売られているサバを1~3㎝幅でカットして皮を付けたまま使用するのがポイントです。
アカエイは匂いに敏感に反応しますから割引された古い商品の方が集魚効果は期待出来ます。
イカ
フグやカニなどの餌取が多い釣り場におすすめなのがイカの短冊で遠投しても身切れしません。
安価なスルメイカがおすすめで皮を剥かずに2㎝幅にカットして使用して下さい。
スルメイカを1匹購入した時はワタが付いているはずですから塩辛のようにワタに漬け込むと集魚効果が上がります。
貝類
アカエイの主食である貝類は餌取に弱く遠投出来ない欠点はありますが非常に効果的な餌です。
アサリはスーパーでも購入できますし、釣り具屋ではアケミ貝やサルボウ貝が販売されています。
難点は殻を割って身を取り出す手間とハリが隠れるまで複数個を掛けるのでコスパが悪い事です。
アカエイ釣りのタックルや道具
ロッド(竿)
アカエイは非常に大きく引きが強い魚ですからロッドはタメの効くパワーあるものが必要となります。
繊細さは必要ありませんから安価なルアーロッドを使用すれば問題ありません。
置き竿で狙う事が多いので軽さも気にすることは無く丈夫なロッドならどんなものでも利用出来ます。
無理なファイトをしてロッドを折られる事もありますから高価なロッドよりも消耗品と割り切り安価な竿を使う事をおすすめします。
コスパ良くアカエイ釣りを楽しみたい方はプロマリンのCB クロノスター S602MHやショアジグラウンダー100MHがおすすめです。
リール
アカエイはHITした途端に一気に走り出し、簡単に止める事が出来ません。
その為、ラインキャパは多い方が有利で100~200mラインを巻けるリールを選択して下さい。
ドラグを多用する釣りですがスピードは無いのでとりあえずドラグが付いているリールならどんなものでも問題ありません。
キャストして広範囲を探る場合が多いのでスピニングリールをおすすめします。
パワーを生かしたファイトを楽しみたい方はベイトリールでも問題ありません。
サイズはスピニングリールの場合なら4000番以上の大型のリールが必要となります。
安価でおすすめのリールはプロックスのGTS-FOUR4000番、ダイワのリバティクラブ4000番です。
ライン(道糸)
アカエイ釣りは足元ではなくキャストするスタイルの釣りですから遠投しやすいラインを使用します。
また、非常に引きが強くファイト時間も長いので強さだけでなく耐久性も需要になってくるのです。
この条件に合ったラインはPEラインで2号以上のラインを使用すれば問題ありません。
PEラインは感度も高いのでアカエイのモゾモゾと餌をついばむ前アタリもしっかり判ります。
ドラグを使って綱引きのようなファイトをする事が多いので消耗品と割り切って安いPEラインを選んでマメに交換して下さい。
おすすめの商品はメジャークラフトの弾丸ブレイドX4やサンラインのシグロンPEX4で2号以上が必要です。
リーダー(ハリス)
アカエイ釣りでPEラインを使用する場合は必ずリーダーが必要となります。
感度よりも衝撃の吸収を目的とした選択が必要ですからナイロンラインがおすすめです。
1匹釣り上げると伸びている事も多いのでマメに交換する事になりますから出来るだけ安いラインを購入して下さい。
PE2号を使用している方はナイロンライン10号を使用すればバランスが取れます。
この太さになればエイの歯で傷が付てもそう簡単に切れる事はありませんから安心です。
おすすめのナイロンラインはヤマトヨテグスのショックハリス、バリバスのVEP ショックリーダーです。
針
アカエイは甲殻類や貝の硬い殻を噛み砕く、すり鉢のような歯を持っています。
細軸の針は簡単に曲げられて使いものになりませんから強度の高い太軸の針を使用して下さい。
本アタリが出た時は飲まれている事が多いのでネムリ針を使えば合わせと同時に口に掛ける事が出来ます。
また、管付き針を使用すれば釣り場でも簡単にハリ結びが出来るのでトラブル対応が楽になります。
おすすめの針はオーナーのムツサークルフック5号やがまかつの管付きムツ20号です。
テンビン
アカエイ釣りで活躍するのはL型天秤で釣り場に合ったオモリを付け替える事が出来ます。
置き竿にしていてもアタリが明確に出ますしトラブルも少ないの扱いに困りません。
遊動式にしておけばアカエイが走った時に向こう合わせも効きますからバラシを軽減出来ます。
普段の釣りで投げ釣りを楽しんでいる方は手持ちの海藻天秤やジェット天秤も使用出来ます。
おすすめの商品はササメの遠投L型天秤10㎝、タカミヤのステンL型天秤SC−1132です。
スイベル
アカエイの餌は目立つように大きいものを付けますから潮流れを受けて回転する事が有ります。
糸ヨレの原因にもなりますからスイベルの使用した仕掛け作りをおすすめします。
ただし、アカエイは潮の流れが激しい場所ではなくヨレた場所を好むので回転性能の高い高価なスイベルは必要ありません。
サイズはラインに合わせる事になりますが3号以上の強度が有れば問題ありません。
おすすめの商品はエヌ・ティ・スイベルのタル型サルカン、NTパワースイベルです。
オモリ
オモリの重さは潮の流れや飛距離に合わせて選択するのですが15号サイズを使用すればオールマイティに利用出来ます。
遠投が必要な場合は30号まで上げても問題ありませんが必ずロッドの適応サイズをチェックして下さい。
形状は六角型、ナス型を使用するのが一般的ですが神経質にならず手持ちのオモリを流用しても構いません。
おすすめの商品は第一工業のパックオモリナス型、六角型で5個セットの袋入りとなっています。
ランディングツール
アカエイは10~20㎏サイズが掛かる事があるのでランディングツールは必須です。
尻尾に鋭い毒針を持っているのでフィッシンググリップは危険ですから絶対に使用しないで下さい。
また、シーバスのように流線型の形ではなく円盤型をしているのでタモ入れが難しい魚です。
その為、手持ちのタモの柄にギャフを使用すれば一人でも安全で確実に取り込む事が出来ます。
おすすめの商品はナカジマ NPKのパワーギャフジャンボ、松正のニューステンギャフシングルです。
アカエイが釣れた時の注意点や対処方
アカエイの尻尾は鞭のようにしなり左右だけでなく上方向にも動くので非常に危険です。
釣れた時は必ず裏向きにして自分の方に尻尾が向かないように置いて下さい。
持ち帰って食べる場合は尻尾を固定したらナイフで切り落としても良いのですが、リリースの場合は切り落とすのは可哀そうです。
針は硬い口にしっかり刺さっていますし、飲まれている事も多いので必ずニッパーを使用して下さい。
すり鉢のような硬い歯と強靭な顎の力を持っていますから手を突っ込むと大けがをする事が有ります。
尻尾の毒針針と顎の対策を行えば安全ですからとにかく落ち着いて行動して下さい。
慣れていない方は無理に一人で対処せず、周りの釣り人に応援をお願いするのが無難です。
アカエイはルアーでも狙って釣れる?
シーバスを狙っていてアカエイがHITする事が有りますが殆どがスレ掛かりです。
アカエイは小魚の動きに対して機敏に反応する魚では無いのでルアーで狙うのは非常に難しい魚です。
魚の動きよりも匂いに対して機敏に反応する性質を持っていますから餌釣りが主流となっています。
しかし、最近は匂いや味の付いたワームが販売されるようになりルアーでもアカエイが狙えるようになりました。
チニングで使用するワーム仕掛けをそのまま使ってゆっくりとボトムを引いてくればアカエイがHITします。
また、大型のキジハタ釣りで使用するロックフィッシュタックルを流用してワームでアカエイを狙う事も出来ます。
この際、必ずタックルや針はアンバランスになっても餌釣りで使用する物を流用して下さい。
まとめ
全国どこでも手軽に20kg近い怪魚とファイト出来るのはアカエイだけです。
ドラグの鳴り響く豪快なパワーファイトを体験したら病みつきになるはずです。
嫌われ者として扱われるアカエイですが食べても美味しい魚ですからぜひ、チャレンジしてみて下さい。