ここ数年の夏の暑さは異常で、例年であれば8月にピークを迎える真夏日が9月を過ぎても続くようになりました。
そのため、秋になったらキャンプを再開しようと思っていても、なかなか実行に移せない人も多いのではないでしょうか。
そこでおすすめなのが、まだ暑い季節のキャンプや車中泊を快適なものにしてくれる、空調付きの寝袋です。
本記事では、空調付き寝袋のおすすめ商品をご紹介しながら、そのメリットや選び方も解説していきます。
空調付き寝袋を使うメリット
体感温度を下げてくれる
空調付き寝袋は、足元から風を送って寝袋内の空気を循環させることにより、体感温度を下げる仕組みとなっています。
その体感温度は、外の気温と比べておおよそマイナス5度(気温が25度の場合)という数値が出ているほどです。
そのため、暑くて寝苦しい夜をより快適に涼しく過ごすことができるでしょう。
モバイルバッテリーで動かすことができる
暑い時期のキャンプや車中泊を快適に過ごすためにはポータブルエアコンがあれば便利ですが、気軽に購入できるものではありませんよね。
いっぽう空調付き寝袋であれば、手持ちのモバイルバッテリーで動かすことができるのでとても経済的です。
1,000mAhのモバイルバッテリーがあれば一晩中動かすことができるため、お金をかけずに快適な夜を過ごせるというのは大きなメリットです。
コンパクトに収納できる
ポリエステルやアルミの寝袋は薄い素材でできているため、使わない時はくるくると丸めてコンパクトに収納することができます。
できるだけ車に荷物を置きたくない車中泊では、収納場所を取らないというのはとても大きなポイントです。
空調付き寝袋を使うデメリット
熱帯夜での使用には向かない
寝袋全体に風を送るためには、寝袋の中に完全に入ってしまわなければならないため、気温が高い時はどうしても暑く感じてしまいます。
そのため、熱帯夜と呼ばれるような気温25度を超える日の使用は避けたほうが無難です。
そのように、必ずしも暑い日に使えるわけではない、というのはデメリットとも言えるでしょう。
ファンの音がうるさい
空調服と違って、空調付き寝袋はおもに夜の就寝時に使うものですから、風量を「強」で使うとファンの音がかなりうるさく感じてしまいます。
そのため、ファンの音が気になって眠れない場合は「中」に設定するなど、アレンジして使う必要があります。
寝袋は簡易的なものである
空調付き寝袋は、中綿が入っていないポリエステル製のものが多く、クッション性は期待できません。
快適性を求めるのであれば、コットの上に置くか、インフレータブルマット等を別に用意する必要があります。
また、生地の耐久性はあまり期待できず、替えの袋も販売されていないため、使い捨てのような扱いになるところがデメリットといえます。
モバイルバッテリーまたはポータブル電源が必要
寝袋のファンを動かすためにはモバイルバッテリーが必要で、一晩中稼働させるには1,000mAh以上のものを用意する必要があります。
また、寝袋のファンの数によっては定格出力数を超えて使えないこともあるため、使用前に確認が必要です。
手持ちのモバイルバッテリーが使えなければ、ポータブル電源に切り替えて使うなどの対応も必要になってくるでしょう。
空調付き寝袋の選び方
ファンの数で選ぶ
寝袋に付けるファンの数は、現在販売されているものとしては1個〜3個のものがメインとなっています。
ファンの数が多いほうが多くの風を送ることができますが、手持ちのモバイルバッテリーの定格出力と合わないこともあるので注意が必要です。
ファンの数が2個以上のものを購入する場合は、ポータブル電源が必要になることも考慮して選ぶようにしましょう。
寝袋の素材で選ぶ
寝袋の素材はおもにポリエステル製で、お洗濯もできるようになっています。
なかには非常用寝袋のようなアルミ製のものもあり、災害時の備えとして使うこともできます。
ただし、いずれもクッション性がない素材のため、別途コットやマットの用意が必要です。
本体のサイズで選ぶ
家やテントの中で使用する場合はあまり気にする必要はありませんが、車中泊で使用する場合はサイズ選びが重要になってきます。
タテの長さがあるものは、車によっては入りきれない可能性もあるため、本体サイズは製品仕様欄でチェックするようにしましょう。
メーカー
空調付き寝袋を出しているのはおもに空調服を扱っているメーカーで、国内メーカーとしてはBRAINの1社のみになります。
車中泊グッズメーカーyadokariや、人気YouTuberとのコラボ商品は、中国の空調服メーカーVinmoriのOEM商品です。
中国のアウトドアメーカー、UNPからも商品が出ていますが欠品していることも多いため、気になる人は欲しいものリストに入れておきましょう。
価格帯
価格は安くて3千円台から、高くて1万円以上と幅があります。
一般的に新商品として発売される時は開発費も含まれるため高くなり、流通が安定すると価格も下がるという傾向にあります。
そのため、高いと思ったら購入を少し待ってみる、というのもひとつの手段です。
空調付き寝袋おすすめ4選
メーカー・製品名 | サイズ | 寝袋の素材 | ファンの数 |
---|---|---|---|
BRAIN 高密度ポリエステル電動ファン付き寝袋 | 230×80cm | 高密度ポリエステル | 1個 |
BRAIN 電動ファン付き静音アルミ寝袋 | 200×100cm | 静音アルミニウム | 1個 |
yadokari Vinmori Air 寝袋 | タテ200cm | ポリエステル | 2個 |
unp outdoor 空調寝袋 | タテ218cm | 綿/ポリエステル混紡リブ編地 | 3個 |
【BRAIN】
高密度ポリエステル 電動ファン付き寝袋(BR-689)
こちらは空調服などの熱中対策商品を扱う国内メーカーの商品につき、実用新案登録がされています。
両サイドのファスナーを開けると両腕を出せるというのは意外と便利で、ファンのON/OFFやスマホの操作も可能です。
全長230cmはありますが、寝袋の構造上身長180cm以上の方は利用できないためご注意ください。
サイズ | 230×80cm |
---|---|
寝袋の素材 | 高密度ポリエステル |
ファンの数 | 1個 |
【BRAIN】
電動ファン付き静音アルミ寝袋(BR-685)
防災用に使われるような静音アルミ寝袋の足元にファンを取り付け、中に風を送るという新しいスタイルの寝袋です。
便利なコントローラーつきリモコンは、風量を高・中・低に設定でき、電源のON/OFFも可能です。
アルミの寝袋は使用回数が限られますが保温力も高いため、災害時の備えとして用意しておいてもよいのではないでしょうか。
サイズ | 200×100cm |
---|---|
寝袋の素材 | 静音アルミニウム |
ファンの数 | 1個 |
【yadokari】
Vinmori Air 寝袋(ISLF1M)
さまざまな車中泊グッズを扱うブランドyadokariが、「夏の車中泊を快適に」というコンセプトのもと販売を始めた寝袋です。
足元のデュアルファンで風を送ることにより中の空気を循環させ、外の気温に比べて体感温度を下げるという仕組みになっています。
寝袋は大きく膨らむので圧迫感がなく、メッシュの窓付きで頭ですっぽり入ることも、頭を出して寝ることもできます。
サイズ | タテ200cm |
---|---|
寝袋の素材 | ポリエステル |
ファンの数 | 2個 |
【unp outdoor】
空調寝袋
こちらの商品は寝袋自体がしっかりとしており、寝袋とファンを切り離すことができるためお洗濯も可能です。
ファンの風を直接当てるのではなく、寝袋上部のメッシュの通気口から風が流れる仕組みとなっています。
優しい風で効率よく体感温度を下げてくれて、体に直接風が当たりすぎることもなく快適に就寝することができます。
サイズ | 218cm |
---|---|
寝袋の素材 | 綿/ポリエステル混紡リブ編地 |
ファンの数 | 3個 |
まとめ
空調付き寝袋は商品数が少なく、まだまだ発展途上な面もありますが、使い方次第ではとても快適な夜を過ごすことができます。
購入を迷っている人は、この記事を参考にじっくりと比較検討してみてください。
空調付き寝袋の購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
さらに探したい方