ロードバイクのレースを目指している方や、今より速く走りたい方におすすめしたいのがサドルの軽量化です。
サドル交換による軽量化はせいぜい100g前後が限度ですが、その数値よりも体感に違いが現れます。
ですが、軽量なサドルと言っても素材にカーボンを採用しているのものや、メッシュタイプのものまで様々です。
そこで今回は、軽量なロードバイク用サドルについて、素材ごとの違いを説明しながら紹介していきます。
目次
- 1 軽量なロードバイク用サドルを使うメリット
- 2 軽量なロードバイク用サドルを使うデメリット
- 3 軽量なロードバイク用サドルの選び方
- 4 軽量なロードバイク用サドルおすすめ10選
- 4.1 【ASTVTE】SKYCARB SR(ASRDSCASSSR)
- 4.2 【Fizik】ANTARES VERSUS EVO R1 ADAPTIVE(70D5DODA0P002)
- 4.3 【Fizik】VERSUS EVO ANTARES 00
- 4.4 【SELLE SMP】COMPOSIT カーボンレール
- 4.5 【Tioga】Spyder Stratum
- 4.6 【Prologo】NAGO EVO CPC NACK(NAEVNA4HBC7-AM)
- 4.7 【Prologo】Dimension Nack(DIMENA3HB80-AM)
- 4.8 【selle sanmarco】SHORTFIT Superleggera(205276WW401)
- 4.9 【Selle Italia】FLITE BOOST プロチーム キットカルボニオ スーパーフロー(SI528567)
- 4.10 【PRO】Griffon Team Saddle
- 5 まとめ
軽量なロードバイク用サドルを使うメリット
登りが楽になる
サドル軽量化による効果はヒルクライム時に顕著に現れやすく、登りが楽になったと感じられます。
これは、サドルやシートポストを軽くすると、車体を左右にダンシングした際の軽さに影響するためです。
結果的に登りでの体力温存につながり、交換前よりも楽にヒルクライムを行うことが可能となります。
見た目がよりスポーティになる
軽量なサドルは、薄く高級感を感じるデザインをしていることが多いため、外観上も引き締まってスポーティに見えます。
軽量化は重要視していないが、ロードバイクの全体的な印象をよりスポーティにしたいといった方にもおすすめです。
見た目の向上と車重の軽量化を両方同時に実現できる点も、軽量なサドルの特徴といえます。
コスパがいい
レース用のカーボン製サドルや、軽量化のため肉抜きされたサドル等を見ると非常に高額で驚く方も多くいます。
ですが、クッション性がよくグランドツーリングを意識したものは、比較的安価に購入でき、コスパも良いためおすすめです。
サドルは乗り心地に直結するパーツですので、速さだけでなくコンフォート性も求める方には有意義なカスタムになります。
軽量なロードバイク用サドルを使うデメリット
平地では軽量化の恩恵は感じにくい
軽いと言っても、サドルを交換することで軽量化できるのはせいぜい100g前後が限度といった所です。
そのため平地を普通に走っている分だと、サドルを軽量化した恩恵はほとんど感じられない程度といえます。
普段ヒルクライムやダンシングをしない方であれば、サドル交換の優先順位はそこまで高くないのが実際です。
乗り心地が悪化する
軽量なサドルは、一般にパッドが薄くクッション性に欠けるため、振動がダイレクトに伝わりやすい傾向にあります。
トラックでのレースではいいかもしれませんが、ブルべや街乗りでの走行時には耐え難いと感じることもあり注意が必要です。
ただ、サドルは簡単に着脱可能なパーツですので、パフォーマンスを追い求める用とコンフォート用を使い分けるのも一つです。
価格が高い
軽量なサドルは、ハイパフォーマンスモデルであったり、ブランドのフラッグシップである商品が多いです。
また、軽量化のために特殊な加工がされていたり、カーボンやチタンなど高級な素材が随所に使われています。
そのため、価格は一般的なサドルと比較しても1~2万円程度高い商品が多い点は理解しておく必要があります。
軽量なロードバイク用サドルの選び方
レールの素材で選ぶ
軽量なサドルの特徴としては、レール部分の素材にカーボンやクロモリなどが使われていることが挙げられます。
これらの素材は一般的に用いられているスチールに比べ、軽量ながら強度が高いため、高級モデルでよく使用されます。
レールの重さはサドル全体の重量に大きく影響するため、これら素材のレールが使われているサドルがおすすめです。
メーカーで選ぶ
軽量なサドルを選ぶ際はメーカーから商品を選んでいくのも有効で、特にレース用に供給しているメーカーが安心です。
特におすすめなのが「フィジーク」や「プロロゴ」と呼ばれるブランドで、レースでの実績も高く信頼性があります。
安価なカーボン製サドルもありますが、カーボンは繊細な素材ですので耐久性を考えると、有名メーカーのものをおすすめします。
軽量なロードバイク用サドルの価格帯
軽量なロードバイク用サドルは、普通のサドルに比べるとどうしても高価なものが多いです。
フラッグシップモデルやカーボンを多用したモデルでは、10万円近くするサドルも多数存在しています。
ただ、デザインや乗り心地などがある程度妥協できるのであれば、4万円前後でも十分高性能なサドルが購入可能です。
軽量なロードバイク用サドルおすすめ10選
製品名 | 重量 | サイズ | トップ素材 | レール素材 |
---|---|---|---|---|
ASTVTE SKYCARB SR | 145g | (幅)135 × (長さ)275mm | 3層フォーム、マイクロファイバー | 中空フルカーボンレール |
Fizik ANTARES VERSUS EVO R1 ADAPTIVE | 180g (139mm) 183g (149mm) | (幅)139 × (長さ)274mm (幅)149 × (長さ)274mm | カーボン | カーボン |
Fizik VERSUS EVO ANTARES 00 | (R):153g (L):159g | R:(幅)139 x (長さ)275mm L:(幅)146 x (長さ)275mm | バキューム・テクスチャライズド・カバー | カーボン |
SELLE SMP COMPOSIT カーボンレール | 175g | (幅)129 × (長さ)263mm | 皮革 | カーボン |
Tioga Spyder Stratum | 120g | (幅)135 × (長さ)285mm | 強化ナイロン | カーボン |
Prologo NAGO EVO CPC NACK | 199g | (幅)134 × (長さ)275mm | 記載なし | カーボン |
Prologo Dimension Nack | 150g | (幅)143 × (長さ)245mm | ライトフォーム(ポリウレタン) | カーボン |
selle sanmarco SHORTFIT Superleggera | 125g | (幅)144 × (長さ)250mm | マイクロファイバー、ペックスフォーム(ウレタン) | カーボン |
Selle Italia FLITE BOOST プロチーム キットカルボニオ スーパーフロー | 165g | (幅)135 × (長さ)250mm | Fibra-Tek(マイクロファイバー) | カーボン |
PRO Griffon Team Saddle | 記載なし | (幅)142mm or 152mm | EVA(エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂)、PU(ポリウレタン) | カーボン |
【ASTVTE】
SKYCARB SR(ASRDSCASSSR)
スカイカーブはASTVTEのハイエンドモデルで、フルカーボンベースでできた超軽量なサドルです。
穴の開いていないSRと、センターに穴が開いているVTの2種類があり、自身の好みに合わせて選べることが可能です。
また、レールとベースの接続部分にショックアブソーバーがついているため、振動を抑え快適性も両立しています。
重量 | 145g |
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サイズ | (幅)135 × (長さ)275mm |
トップ素材 | 3層フォーム、マイクロファイバー |
レール素材 | 中空フルカーボンレール |
【Fizik】
ANTARES VERSUS EVO R1 ADAPTIVE(70D5DODA0P002)
3Dプリントを使ったカーボン紫外線硬化樹脂による「3D-PRINTED PADDING」と呼ばれる独自のメッシュ地トップ素材を採用しています。
メッシュ地は汚れや割れが気になるかもせれませんが、水で洗い流せますし製品寿命も厳しいテストを通過しているため安心です。
定価で5万円とかなり高価ですが、フラッグシップモデルを体感したい方には非常におすすめの商品です。
重量 | 180g (139mm) , 183g (149mm) |
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サイズ | (幅)139 × (長さ)274mm (幅)149 × (長さ)274mm |
トップ素材 | カーボン |
レール素材 | カーボン |
【Fizik】
VERSUS EVO ANTARES 00
VERSUS EVOはお尻の軟部組織への圧力集中を分散させ、痛みや負担が発生しづらい独自設計となっています。
軽量かつ高剛性のハイパフォーマンスモデルで、レースシーンでもよく用いられている人気の商品です。
サドルとしての快適性も犠牲にしておらず、性能と快適性を高い次元で両立しているおすすめの商品といえます。
重量 | (R):153g , (L):159g |
---|---|
サイズ | R:(幅)139 x (長さ)275mm L:(幅)146 x (長さ)275mm |
トップ素材 | バキューム・テクスチャライズド・カバー |
レール素材 | カーボン |
【SELLE SMP】
COMPOSIT カーボンレール
パフォーマンスモデルとして割り切ってパッドがないタイプのサドルですが、非常に人気の高い商品です。
シートレール素材はステンレス鋼とカーボンの2種類から選べますが、カーボンでは55gの軽量化が可能です。
ベース後方部分が凹形状となっているため、しっかりと座骨をフィットしライディングの安定感を高めてくれます。
重量 | 175g |
---|---|
サイズ | (幅)129 × (長さ)263mm |
トップ素材 | 皮革 |
レール素材 | カーボン |
【Tioga】
Spyder Stratum
柔軟性の異なる2種類のナイロンによるメッシュ構造を持つサドルで、徹底的な軽量化を図りながらも乗り心地を保証しています。
レール素材はカーボン、CrN Ti(窒化クロムチタン合金)、クロモリ合金から選ぶことができ、最軽量のカーボンでは120gを誇ります。
この軽さながら定価21,450円と、コスパも高く乗り心地もある程度担保されているため、非常におすすめできる商品です。
重量 | 120g |
---|---|
サイズ | (幅)135 × (長さ)285mm |
トップ素材 | 強化ナイロン |
レール素材 | カーボン |
【Prologo】
NAGO EVO CPC NACK(NAEVNA4HBC7-AM)
ロングノーズの軽量サドルで、ロングライドやレースだけでなくオフロード走行も考慮されているモデルです。
こちらのモデルはCPC AIRINGと呼ばれるコンフォート性を高める設計が採用されているため、お尻が痛くならないよう配慮がされています。
高いグリップ力とショックアブソーバーによる振動吸収性を誇るため、レースはもちろんですが日常使いでも役に立つ商品です。
重量 | 199g |
---|---|
サイズ | (幅)134 × (長さ)275mm |
トップ素材 | 記載なし |
レール素材 | スチール |
【Prologo】
Dimension Nack(DIMENA3HB80-AM)
あらゆるユーザーに対して最適なサドルとなることを目指して作られたこの商品は、耐圧分散に優れ痛みが生じにくいのが特徴です。
重量も150gと、メッシュタイプを除いては最軽量といってもいいレベルの軽さを誇りながらも、コンフォート性を両立しています。
様々なサドルを試したが合わなかったという方が最後にたどり着くサドルといっていいほど万能のサドルです。
重量 | 150g |
---|---|
サイズ | (幅)143 × (長さ)245mm |
トップ素材 | ライトフォーム(ポリウレタン) |
レール素材 | カーボン |
【selle sanmarco】
SHORTFIT Superleggera(205276WW401)
座面が広く、圧力分布の適正化によりお尻の痛みや骨盤への負担を軽減したおすすめのサドルです。
レールもシェルもカーボン製のため125gという軽さを達成していて、これは今回紹介する中でも最軽量クラスです。
パッドも薄めですが耐久性や耐摩耗性に優れており、長く愛用することができる非常に優れたサドルといえます。
重量 | 125g |
---|---|
サイズ | (幅)144 × (長さ)250mm |
トップ素材 | マイクロファイバー、ペックスフォーム(ウレタン) |
レール素材 | カーボン |
【Selle Italia】
FLITE BOOST プロチーム キットカルボニオ スーパーフロー(SI528567)
Selle Italiaの最上級モデルであるFLITE BOOSTの中でも、実際にプロチームに供給しているモデルです。
パッドが非常に薄くお尻が痛くなりそうに見えますが、衝撃を上手にいなしお尻にかかる負担を適度に緩和します。
サドルとしての性能も重要だが、プロが使っているものと同じパーツでカスタムしたいといった方におすすめです。
重量 | 165g |
---|---|
サイズ | (幅)135 × (長さ)250mm |
トップ素材 | Fibra-Tek(マイクロファイバー) |
レール素材 | カーボン |
【PRO】
Griffon Team Saddle
サドルの上でよく動くライダーにぴったりのロングノーズサドルで、乗り心地に優れたモデルです。
EVAとPUからなるパッドは長時間走行でもお尻が痛くなりにくく、快適性が高い点がおすすめといえます。
軽量なサドルに乗りたいが、パッドが薄く乗り味が硬いものは避けたいといった方に検討していただきたい商品です。
重量 | 記載なし |
---|---|
サイズ | (幅)142mm or 152mm |
トップ素材 | EVA(エチレン-酢酸ビニル共重合樹脂)、PU(ポリウレタン) |
レール素材 | カーボン |
まとめ
軽量なサドルは、レースや登りでこそ真価を発揮しますが、純粋に見た目がかっこよくなるというメリットもあります。
一方で価格が高く、クッション部分も薄いため乗り心地も快適とは言い難いといったデメリットも存在します。
これらのメリットとデメリットを判断材料に入れていただきながら、自分に合ったサドル探しをしていただければ幸いです。
軽量なロードバイク用サドルの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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