PCを自作する際の醍醐味の一つとして、「自分の好みの見た目に仕上げられる」というものがあります。
その中で、PCの外見を構成する要素として最も重要なパーツはPCケースと言えるでしょう。
ケースの種類として一般的なのは縦長の直方体の形をしたタワー型ケースですが、高さを抑えコンパクトな立方体型に近づけたキューブ型ケースも存在します。
今回の記事ではキューブ型ケースの特徴を解説しつつ、小型から大型までニーズに合わせたPCケースをご紹介します。
目次
- 1 キューブ型PCケースとは
- 2 キューブ型ケースを使うメリット
- 3 キューブ型PCケースを使うデメリット
- 4 キューブ型ケースの選び方
- 5 キューブ型PCケースおすすめ10選
- 5.1 【SilverStone】SUGO 16(SST-SG16B)
- 5.2 【SilverStone】Sugo(SST-SG13B)
- 5.3 【Thermaltake】Core V1(CA-1D5-00S1WN-00)
- 5.4 【Thermaltake】Divider 200 TG(CA-1V1-00S1WN-00)
- 5.5 【Fractal Design】Core 500(FD-CA-CORE-500-BK)
- 5.6 【Fractal Design】Node 304 Case
- 5.7 【RAIJINTEK】METIS PLUS(0R200055)
- 5.8 【Cooler Master】MasterCase H100
- 5.9 【Cooler Master】Elite 130 Cube
- 5.10 【Corsair】Crystal 280X RGB(CC-9011135-WW)
- 6 まとめ
キューブ型PCケースとは
キューブ(立方体)の名の通り、縦、横、高さの3辺が比較的長さが等しくなっているケースのことを指します。
なお、横と高さが比較的長くなっている直方体型のケースは、タワー型と呼ばれます。
キューブ型は主にコンパクトさを売りとしているため、ATXと呼ばれるメジャーなサイズのマザーボードは多くの製品が対応していません。
そのため、キューブ型PCケースでPCを組み立てる際はMicroATXやMini-ITXといった、ATXよりも一回り以上小さいマザーボードが必要となります。
キューブ型ケースを使うメリット
コンパクトで置き場所を選ばない
キューブ型PCケースの大きなメリットの一つとして、サイズを抑えられるためにデスク周辺の他にも棚の中など、置き場所が増えるというものがあります。
直方体型であるタワー型ケースは、大きなものだと机の上を占領するために配置できなかったり、高さがある為に不安定になったり、という可能性も。
立方体型であるキューブ型ケースはコンパクトなものも多く、また高さが抑えられているためにどこに置いても比較的安定しています。
重量が軽い
ケースの体積が小さくなった分、ケースの重量もまた軽くなっています。
デスクトップパソコンは頻繁に動かすことはありませんが、様々なコードを接続する際や模様替え、引っ越しの際など、動かす機会はゼロではありません。
そういった時、小型で軽量なケースであれば女性の方などでも動かしやすい傾向にあります。
キューブ型PCケースを使うデメリット
使えるパーツが限られる
搭載できるマザーボードは主にMicroATX、Mini-ITXに限られると述べましたが、これら2種類のマザーボードはメジャーな規格であるATXと比較して、取り付けられるパーツの数が少なくなっています。
ゲーミング目的など拡張性を重視する用途の場合は、拡張スロットの上限など、パーツを追加する上での物理的な限度により早く到達します。
また、コンパクトなケースにはハイエンドの大きなグラフィックボードは入らない恐れがある事にも注意しましょう。
キューブ型ゆえの通気性に注意
キューブ型の特徴として、パーツを組み込んだ時に内部の空間の余裕が少ないために熱がこもりやすいという欠点があります。
発熱の多いパーツを搭載する際は、エアフローにも気を配り、可能な限りスムーズに廃熱を行えるようにしましょう。
空気を取り込みやすい、メッシュパネルを搭載したケースもおすすめです。ただしその際はほこりが溜まりやすくなるため、定期的なお手入れを心がけましょう。
キューブ型ケースの選び方
どのパーツをどれだけ搭載するかを決める
キューブ型ケースは搭載できるパーツの上限が他のケースよりも少なくなっています。
従って、例えば小さいPCを必要最低限のパーツで組み立てるのであれば、マザーボードはMini-ITXになり、それらが入るようなPCケースを探すというようになります。
パーツを選定してから、それらが入るケースを探すのはPCを組み立てる上での基本ですが、内部の容積が一般的なケースよりシビアになりがちなキューブ型ケースにおいては、その基本が一層大事となります。
ケースを先に確定した場合、搭載するパーツはサイズの都合上犠牲にしなければならない場合があることに注意しましょう。
前面端子の位置や数もチェック
PCケースの多くには前面、あるいは天面に電源ボタンやオーディオ端子といった端子が配置されています。これを前面端子と言います。
机の上に置くのであれば特に位置は問いませんが、棚の中など天面が封鎖される環境に置くのであれば前面に、机の下に置くのであれば天面に前面端子が配置されたモデルが使いやすいでしょう。
キューブ型PCケースおすすめ10選
【SilverStone】
SUGO 16(SST-SG16B)
Mini-ITXマザーボードに対応した小型のキューブケース。スチール製の多孔パネルを備えており、エアフローは良好です。
また側面パネルが外れるようになっており、M.2 SSDの増設やマザーボードのメンテナンスが手軽に行えます。
またコンパクトなケースながら、最大275mmまでの拡張カードの搭載に対応する機能性も備えています。
【SilverStone】
Sugo(SST-SG13B)
前面にメッシュパネルを採用した、Mini-ITXマザーボード対応の超小型キューブPCケースです。
しかし28.6 x 22.2 x 18.6 cmというコンパクトさでありながら、標準サイズのATX電源を搭載することができます。
天面や側面にも廃熱用の穴が開けられているためスムーズに熱を逃がすことができ、高性能だけど発熱も多いパーツも搭載しやすいでしょう。
【Thermaltake】
Core V1(CA-1D5-00S1WN-00)
Mini ITXに対応した、アクリルパネルによってPC内部が良く見える「魅せるPC」を組むのにも優れるケースです。
ケースの各所にファンを搭載可能であり、ほとんどすべての面がメッシュ仕様となっているエアフローに特化したケースとなっています。
またケースを二つ積み重ねることで水冷システムも構築可能と、スタンダードな使い方から一風変わった使い方まで様々な用途に対応します。
【Thermaltake】
Divider 200 TG(CA-1V1-00S1WN-00)
Micro ATX、Mini-ITXマザーボードに対応したケースです。
左サイドパネルが対角線上に取り外しできる三角形となっており、印象的なデザインになっています。
またエアフローも良好なほか、280mmまでの水冷ラジエーターや340mmまでのグラフィックボードも搭載可能と、拡張性に関しても申し分無しの設計になっています。
【Fractal Design】
Core 500(FD-CA-CORE-500-BK)
Mini-ITXマザーボードに対応した、Fractal Designのシンプルで美しいデザインが目を惹くケースです。
後述する「Node 304」と比較した時、こちらのケースは機能性や拡張性、良好なエアフローに寄せた仕様となっています。
また最大280㎜サイズのラジエーターが搭載可能となっており、コンパクトなケースにハイエンドなシステムを組み込むことも可能です。
【Fractal Design】
Node 304 Case
Mini-ITXマザーボードに対応した、極力派手なデザインを排したシンプルな外見が特徴的なケースです。
前述の「Core 500」と比較しても、光学ドライブなどを一切搭載せず最低限の前面端子と通気口という美しい見た目になっています。
ただし、PCを組み立てる際の電源ケーブルの取り回しに難があるとのレビューがあるため、その部分に注意しましょう。
【RAIJINTEK】
METIS PLUS(0R200055)
多くのケースは黒か白かという最低限のカラーバリエーションですが、こちらのケースは全8色の中から選ぶことができる、Mini-ITXマザーボード対応のおしゃれなケースです。
また側面にはアクリルガラス製の窓が装着されているため、外見だけでなく内側も綺麗に見せる事が可能です。
廃熱にやや難があるとのコメントがいくつか見受けられたため、ミドルクラスまでのパーツで構成すると良いでしょう。
【Cooler Master】
MasterCase H100
正面に大型の200㎜ファンを装備し、フロントとトップにメッシュパネルを採用することで、エアフローに重きを置いたMini-ITXマザーボード対応のケースです。
フロントファンはカラー発光するため、メッシュ越しに光を楽しむことができます。
またケース上部後方にはハンドルが付いており、持ち運びにも便利な仕様となっています。
【Cooler Master】
Elite 130 Cube
フロントにメッシュパネルを採用することでエアフローを確保し、また最大180㎜までのATX電源に対応したバランスの良いMini-ITXマザーボード対応PCケースです。
内部空間が広めに作られており最大343mm、2スロットまでのグラフィックボードに対応しているほか、組み立ての難度も抑えられている万人におすすめのケースです。
【Corsair】
Crystal 280X RGB(CC-9011135-WW)
microATXマザーボードに対応する、3面がガラス張りとなっておりLEDによるイルミネーションも楽しむことができるケースです。
フロントのファンはLED機能が備わっており光の演出を行ってくれますが、光らないモデルも選択できます。
またデュアルチャンバー構造により見せたい物だけを左サイドで見せ、裏配線などの見せたくないものは右サイドに隠すことができる設計となっています。
まとめ
キューブ型ケースを採用すると、机の上においても差し支えないコンパクトなモデルのPCに仕上がります。
必要最低限の機能でケースも小さくしたい自作初心者から、限られたサイズでハイエンドなスペックを実現したい上級者の方まで、キューブ型ケースで自作PCの世界を楽しんでみてください。
キューブ型PCケースの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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