パターはクラブの中で一番使用する頻度が高く、その回数はスコアの4割を占めるとも言われています。
そんなスコアアップに欠かせない存在のパターですが、近年女子プロやアマを中心に人気を集めているのが「マレット型パター」です。
マレット型パターは、ピン型パターやネオマレット型パターと比べて、どんな特徴があるのでしょうか。
今回は、マレット型パターを使うメリットやデメリット、おすすめのマレット型パターを多数紹介していきます。
目次
- 1 マレット型パターとは
- 2 マレット型パターを使うメリット
- 3 マレット型パターを使うデメリット
- 4 マレット型パターの選び方
- 5 マレット型パターおすすめ12選
- 5.1 【テーラーメイド】TPトラス パター M4TH トラスヒール(DW-TH412)
- 5.2 【テーラーメイド】スパイダーGT ロールバック シングルベンドパター( DW-IPR53)
- 5.3 【オデッセイ】WHITE HOT OG #5パター(73008N3301)
- 5.4 【オデッセイ】DFX ROSSIEパター
- 5.5 【オデッセイ】TRI-HOT 5K ROSSIE S パター
- 5.6 【タイトリスト】スコッティ キャメロン スペシャルセレクトパター デルマー(739RG33)
- 5.7 【PING】2023 DS 72(2023 PT STD PP58 ST)
- 5.8 【PING】2021 OSLO H
- 5.9 【PING】2023 MUNDY
- 5.10 【ブリヂストン】TD-01(B1ES1P)
- 5.11 【ミズノ】M.CRAFT OMOI No.03(5KJSP81403)
- 5.12 【イーブンロール】ER8V ML ツアーマレット
- 6 まとめ
マレット型パターとは
マレット型パターとはヘッドが半円型をしたパターのことで、その見た目から別名「かまぼこ型」とも呼ばれています。
ひと昔前はパターと言えばブレード型でしたが、1976年、マレット型の先駆けともいえる「ゼブラ・パター」が販売されました。
そのパターを使用した選手がマスターズを優勝したことから、マレット型は一躍有名になりました。
近年ではマレット型の他に「ネオマレット型」という形状も出てきており、さらにヘッド形状が多様化しています。
マレット型パターを使うメリット
方向が安定する
マレット型パターは、ヘッドの後方が大きい形状をしているので、フェースが開閉しにくく直線的な打ち出しになります。
その結果、ボールが左右にブレにくく、さらに後ろ重心のヘッド形状により、安定した弾道を打ち出すことが可能です。
また、マレット型の多くはヘッド上部にガイドラインがあり、方向を定めやすい作りとなっているので、さらに方向性が安定します。
弾道がブレにくい
マレット型パターは、ブレード型よりも大きくて重量のあるヘッド形状が特徴となっています。
パターはヘッドが重いほど慣性モーメントが大きくなる傾向にあるので、ブレずにボールを転がすことができます。
スイートスポットも広くミスに強いので、スイングや弾道が安定しない初心者に向いているパターです。
ロングパットでもしっかり打てる
ブレード型よりも重量があるマレット型の場合、ヘッドの重みで振り子のように打つスイングが基本となります。
このスイングは手打ちになりにくく、直前で力を抜いてしまっても、ヘッドの重みでしっかりと打ち出せるのが特徴です。
逆目やロングパットの場面でも力強いボールを打ち切ることができるので、ショートしやすい人に特におすすめです。
引っかけにくい
弧を描くようなストロークになるブレード型と比べて、マレット型は直線的なストロークになるのが特徴です。
フェースの開閉が少ないまっすぐな軌道なので、フェースがブレやすいブレード型と比べると安定したボールを打つことができます。
そのため、余計な力が入って手打ちになってしまったり、引っかけてボールが左に出るのを防ぎます。
マレット型パターを使うデメリット
操作性に劣る
マレット型は、ヘッドの重みを利用したストロークが基本なので、基本的にはオートマチックな打ち出しとなります。
フェースの開閉やフェースの操作がしにくいので、ブレード型と比べると細かい操作性には劣ってしまうのです。
高速グリーンや下り坂など、繊細なタッチが必要な場合で操作性を求める時は、マレット型は扱いにくいと感じるかもしれません。
ボールが右に出やすい
マレット型のようにヘッドに重みがある場合、まっすぐに打ち出すストレートの軌道が向いていると言われます。
反対に弧を描くような軌道の場合、重みでフェースが返しにくく、ボールが右に出やすくなってしまうのです。
そのため、スイングによってはマレット型を使用することで方向性がばらつく場合もあるので、注意が必要です。
かさばる
半円のマレット型パターは、長方形のブレード型と比べるとヘッドがかなり大きくなります。
そのため、キャディバックに入れると存在感が大きくなり、他のクラブを圧迫する場合があります。
スタイリッシュな見た目にこだわる人は、ヘッドの大きいマレット型は抵抗があるかもしれません。
マレット型パターの選び方
シャフトの長さ
男性の場合、パターのシャフトの長さは33~35インチが一般的な長さとされていますが、選び方で重要なのは、身長と構え方です。
構えた時に、目線の真下にボールが来るのが理想とされているので、身長だけでなく構える角度なども非常に重要となってきます。
自分に合った長さを知るには、実際にシャフト違いのパターを構えてみるなどして、確認しておくことが大切です。
構え方やストロークが安定しておらず、どの長さを選べばいいかわからない場合は、34インチを選ぶと違和感が少ないでしょう。
ネック
ネックには「ベントネック」「クランクネック」「センターシャフト」などがあります。
ベントネックは、ホーゼルがなくネックが湾曲していて、ダイレクトな打感で細かい強弱をつけられる点が特徴です。
クランクネックは、カギ型に曲がったネックがボールをつかまえやすく、初心者向きのシャフトとなっています。
センターシャフトは、フェース上部の真ん中にシャフトがついているので、操作性が高く打感がダイレクトに伝わるシャフトです。
操作性を重視するならセンターシャフトやベントネック、やさしさを求めるならクランクネックがおすすめです。
メーカー
数あるクラブメーカーの中でも、マレット型パターでシェアを誇るのは、タイトリスト、キャロウェイ、テーラーメイドなどです。
タイトリストが製造するスコッティキャメロンは、機能性はもちろんのこと高級感のある見た目も魅力です。
キャロウェイのパターブランドであるオデッセイは、ホワイトホットシリーズをはじめ多くの商品を販売しています。
ホーゼル部分が三角形になったテーラーメイドのトラスパターは、多くの女子プロが使用したことから大人気となりました。
他にもピンやミズノ、ブリヂストンなど、大手クラブメーカーが手がけるパターも数多くあります。
価格帯
パターは商品によって価格が大きく変わるので、安いものでは数千円、大手メーカーとなると3〜6万円程度が主流となります。
さらに、高級パターのスコッティキャメロンとなると、価格を大きく上げて10万円を超えるものも。
一般的に、価格の高いパターは加工技術やヘッド素材が優れており、高精度の商品が多いのが特徴です。
逆に、価格が安いパターはヘッド素材や加工技術がシンプルなものが多いので、その分コストを抑えられるのです。
パターは他のクラブよりも価格に大きな開きがあるので、機能性やコストパフォーマンスを考えて選ぶといいでしょう。
マレット型パターおすすめ12選
メーカー・製品名 | ヘッド素材 | シャフト長さ | ロフト角 | ライ角 |
---|---|---|---|---|
テーラーメイド TPトラス パター M4TH トラスヒール | ソフトステンレススチール | 33、34インチ | 3度 | 70度 |
テーラーメイド スパイダーGT ロールバック シングルベンドパター | 軽量アルミニウム | 33、34インチ | 3度 | 70度 |
オデッセイ WHITE HOT OG #5パター | ステンレススチール | 33、34インチ | 3度 | 70度 |
オデッセイ DFX ROSSIEパター | ステンレススチール | 33、34インチ | 3度 | 70度 |
オデッセイ TRI-HOT 5K ROSSIE S パター | ステンレススチール | 33、34インチ | 3度 | 70度 |
タイトリスト スコッティ キャメロン スペシャルセレクトデルマー | ソフトステンレス | 33~35インチ | 3度 | 70度 |
PING 2023 DS 72 | ステンレススチール | 34インチ | 3度 | 70度 |
PING 2021 OSLO H | アルミニウム、ステンレススチール | 34インチ | 3度 | 70度 |
PING 2023 MUNDY | ステンレススチール | 34インチ | 3度 | 70度 |
ブリヂストン TD-01 | ステンレス | 34インチ | 3度 | 71度 |
ミズノ M.CRAFT OMOI No.03 | マイルドスチール | 34インチ | 3度 | 70度 |
イーブンロール ER8V ML ツアーマレット | ステンレススチール | 39~41インチ | 4度 | 71度 |
【テーラーメイド】
TPトラス パター M4TH トラスヒール(DW-TH412)
女子プロが数多く愛用するようになって、アマの中でも大人気になったトラスパターのマレット型です。
トラスホーゼルがインパクト時にネックがねじれるのを防ぎ、打点がズレてもボールが安定する作りになっています。
また、トラス部分の中央をカーボンにすることで、打った時の衝撃を和らげ、ソフトな打感と打音で打ち心地にもこだわりました。
ヘッド素材 | ソフトステンレススチール |
---|---|
シャフト長さ | 33、34インチ |
ロフト角 | 3度 |
ライ角 | 70度 |
【テーラーメイド】
スパイダーGT ロールバック シングルベンドパター( DW-IPR53)
大きなタングステンウェイトをヘッドの後方部に配置することで、ミスに強いパターとなっています。
TPUとアルミニウムの複合素材と、特殊なフェース面の溝により、打感の良さとショートしないボールを実現しました。
さらに、フェースの開閉がしやすい作りになっているので、ミスへの強さと操作性を兼ね備えた使い勝手の良い1本となっています。
ヘッド素材 | 軽量アルミニウム |
---|---|
シャフト長さ | 33、34インチ |
ロフト角 | 3度 |
ライ角 | 70度 |
【オデッセイ】
WHITE HOT OG #5パター(73008N3301)
ホワイトホットOGのマレット型パターで、ボールと同素材の白いインサートにより、柔らかい打感と高い反発性能を実現しました。
トゥとヒールに調整可能なウェイトが付いているので、自分のスイングに合わせた重量配分が可能です。
大手メーカーでは5万円を超えるパターが多い所、こちらは2万円台とかなりリーズナブルな価格となっています。
ヘッド素材 | ステンレススチール |
---|---|
シャフト長さ | 33、34インチ |
ロフト角 | 3度 |
ライ角 | 70度 |
【オデッセイ】
DFX ROSSIEパター
2000年代初期のDFXパターをリニューアルしたパターとなっており、落ち着いたブラックのヘッドと柔らかい打感が特徴です。
弾くような打感だった初代とは異なり、フェースインサートをメーカー史上最も柔らかい素材にすることで、ソフトな打ち心地に。
安心感のある見た目と程よい重量感で、ロングパットでもしっかり転がせるパターとなっています。
ヘッド素材 | ステンレススチール |
---|---|
シャフト長さ | 33、34インチ |
ロフト角 | 3度 |
ライ角 | 70度 |
【オデッセイ】
TRI-HOT 5K ROSSIE S パター
TRI-HOT5Kシリーズのマレット型となっており、とにかく大きな慣性モーメントでミスに強いのが特徴です。
ヘッド前方にあるウェイトとヘッド後方のアルミニウムが浅重心を作り出し、芯を外してもしっかりと転がるボールを実現。
ボールと同素材のインサートを使うことにより、柔らかい打感と反発力で打ち心地にもこだわった1本となっています。
ヘッド素材 | ステンレススチール |
---|---|
シャフト長さ | 33、34インチ |
ロフト角 | 3度 |
ライ角 | 70度 |
【タイトリスト】
スコッティ キャメロン スペシャルセレクトパター デルマー(739RG33)
コンパクトなマレット型のヘッドで、トゥとヒールのウエイトによりミスの強さと操作性を兼ね備えたパターです。
塊のステンレススチールを削り出して作っているため、柔らかい打感と快適な打音も魅力の1つとなっています。
価格は高いのですが、あらゆる面で高精度を追求している点と高級感のあるデザインで、ツアー選手からアマまで人気のパターです。
ヘッド素材 | ソフトステンレス |
---|---|
シャフト長さ | 33~35インチ |
ロフト角 | 3度 |
ライ角 | 70度 |
【PING】
2023 DS 72(2023 PT STD PP58 ST)
フェース上部が厚みのあるシルバーとなっており、ブラックのヘッドとのコントラストにより、構えやすい作りになっています。
フェース面に浅く溝を入れることにより、ボールの転がりを良くして、ロングパットでも打ち切ることが可能です。
安心感のある見た目と構えやすさで、初心者にもおすすめのパターとなっています。
ヘッド素材 | ステンレススチール |
---|---|
シャフト長さ | 34インチ |
ロフト角 | 3度 |
ライ角 | 70度 |
【PING】
2021 OSLO H
フェース前方のインサートにソフト素材、後方にハード素材を合わせることで、あらゆる距離に適したボールの打ち出しが可能です。
ソフト素材がショートパット時に繊細な強弱を、ハード素材がロングパット時に安定感のある転がりを実現。
複合ヘッドによる低、深重心設計により、ミスにも強いパターとなっています。
ヘッド素材 | アルミニウム、ステンレススチール |
---|---|
シャフト長さ | 34インチ |
ロフト角 | 3度 |
ライ角 | 70度 |
【PING】
2023 MUNDY
同時期発売のDS72より一回り大きなヘッドが特徴で、高比重のソールにより低重心設計で安定感のあるパターとなっています。
フェースインサートにハード素材を入れることにより、逆目や上りでも負けない強いボールを実現しました。
ヘッド上部に3本のラインが入っており、構えやすく方向性も定めやすいので、初心者におすすめの1本です。
ヘッド素材 | ステンレススチール |
---|---|
シャフト長さ | 34インチ |
ロフト角 | 3度 |
ライ角 | 70度 |
【ブリヂストン】
TD-01(B1ES1P)
硬さの異なるフェースインサートを重ねる「デュアルソリッド」と呼ばれる技術で、打感と打音の良さを追求した1本です。
特許技術を取得した特殊な溝で、ボールが触れる面積を減らして、トップスピンがかかる転がりの良いボールの打ち出しを実現。
大手メーカーのブリヂストンのパターでありながら、1万円台という安さということで、コスパに優れた商品となっています。
ヘッド素材 | ステンレス |
---|---|
シャフト長さ | 34インチ |
ロフト角 | 3度 |
ライ角 | 71度 |
【ミズノ】
M.CRAFT OMOI No.03(5KJSP81403)
名前の通り、ウエイトを重めに設定した重量感のあるヘッドが特徴で、安定感のあるボールを打ち出せるパターとなっています。
アイアンと同じ硬度の「マイルドスチール」という素材を使うことにより、打感と転がりの良さを実現しました。
トゥとヒールのウェイトを3種類付属しているので、自分好みにバランスを変えることも可能です。
ヘッド素材 | マイルドスチール |
---|---|
シャフト長さ | 34インチ |
ロフト角 | 3度 |
ライ角 | 70度 |
【イーブンロール】
ER8V ML ツアーマレット
ヘッド後方がやや角ばったミドルタイプのパターとなっていて、「スイートフェーステクノロジー」と呼ばれる溝が特徴です。
このV字型の溝により、フェース全体がスイートスポットのように、どこに当たっても均等に転がる作りとなっています。
別途料金でライ角やロフト角、シャフト、ヘッド重量などを調整できるので、より自分好みの1本にすることが可能です。
ヘッド素材 | ステンレススチール |
---|---|
シャフト長さ | 39~41インチ |
ロフト角 | 4度 |
ライ角 | 71度 |
まとめ
マレット型パターは、構えたときの安心感と適度な操作性を兼ね備えた、使い勝手の良いパターです。
初心者からツアー選手まで、幅広い層が使いやすいということで、多くの人のスコアアップに役立つパターとなるでしょう。
マレット型パターの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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