ロングボードでサーフィンをする上で、センターフィンは非常に重要な役割をもつアイテムです。
ショートボードなどに使われるトライフィンとロングボード用のセンターフィンでは、ライディングのコンセプトが大きく変わります。
また、同じロングボードを使用していても、センターフィンの形状や種類によって乗り味が変わるのです。
今回は、センターフィンを使用するメリットや特徴を踏まえて、ロングボード用のセンターフィンのおすすめをご紹介します。
ロングボード用センターフィンを使うメリット
直進性が高い
ロングボード用のセンターフィンは、長さや幅の大きいものが多く、ボードの直進性を高める効果があります。
ボード上での体重移動に対するボードの反応が緩やかになるので、ボードに余計なブレが生じにくくなるのです。
それにより、リラックスした姿勢で波に乗ることができたり、スピードのあるライディングが可能になります。
ノーズライディングができる
ロングボード用のセンターフィンにはさまざまな種類の形状があります。
特にウォーキングやノーズライディングといったロングボード特有の乗り方には、センターフィン選びが重要です。
適切なセンターフィンを選択することで、直進性が高く、ボードが安定しやすくなるので、ウォーキングが比較的簡単になります。
フィンの交換で乗り味を変えられる
センターフィンを付けられるロングボードは、ほぼ全てのボードで共通の規格のフィンボックスを使っています。
よって、さまざまな種類のフィンとボードの組み合わせを容易に試すことができるのです。
また、ショートボードのフィンのように、フィンボックスに複数の規格がないので、選択の幅が広がる点も嬉しいポイント。
ロングボード用センターフィンを使うデメリット
コントロールが難しい
ロングボード用のセンターフィンは、ボードのコントロールに大きな重心移動が必要です。
ショートボードに慣れている人や、ボードに対して体重が軽めの人は、コツを掴むまではコントロールが難しく感じる可能性が。
また、フィンが大きくなればなるほどボードは動きにくくなります。
ショップの店員などに相談しながら、少し小さめなセンターフィンを選ぶといいかもしれません。
浅瀬では注意が必要
浅い地形のサーフポイントや、リーフポイントのエントリーは、フィンの破損の危険性が高いです。
ロングボード用のセンターフィンは長さが長いものが多いので、サーフポイントの海底に接触する可能性が高まります。
フィンに傷がついたり折れるだけでなく、最悪、フィンボックスごと破損して、高額なリペアが必要になる場合も。
ロングボード用センターフィンの選び方
ノーズライディングやマニューバーなど、重視するスタイルにより、選ぶフィンの種類が変わってきます。
フィンのサイズ、形状、硬さを基準に適切なフィンを選びましょう。
フィンのサイズ
使用するサーフボードやスタイルによって、センターフィンのサイズを選びます。
ここでいうサイズとは、フィンの高さのこと。
フィン自体にインチで表記されている場合が多く、フィン選びの基準になります。
一般的にフィンのサイズは、ロングボードの長さを基準にすることが多いです。
シングルフィンの場合は9インチのボードには9インチ、10インチのボードには10インチのフィンを基準に選ぶようにしましょう。
シングルスタビライザー仕様の場合は、基準のフィンの長さから1~2インチ小さいフィンを選ぶことがおすすめ。
フィンが大きいほどボードの直進性は上がりますが、ターンなどのコントロールが難しくなります。
逆に、小さいほど回転性は上がりますが、安定性が落ちるので、ボードを真っ直ぐ走らせることが難しいです。
あなたのスタイルが明確な場合は、基準のサイズから多少前後させることを検討してもよいでしょう。
フィンの形状
センターフィンにはさまざまな形状があり、それぞれ目的としたスタイルがあります。
フィンの根本は、幅が広ければ広いほど安定性が高まり、狭くなると回転性が高まるのが特徴です。
フィンの曲がりはフィンの反り具合を指し、反りが強いほどボードの後方に長く伸びているという意味になります。
反りが大きいほどドライブの効いたターンが可能になり、小さいと回転性が高まるのが特徴です。
フィンの面積は、フィン全体を横から見た場合の面積を指します。
これが大きいほど安定性や直進性が高まり、小さいほどルースでボードを動かしやすくなるのが特徴。
シングルフィンでノーズライディングがしたい場合には、面積が大きく、反りが小さいピボットフィンがおすすめです。
マニューバーの多いスタイルの方は、ベースが細めでレイクの大きい、フレックスフィンなどが良いでしょう。
フィンの硬さ
フィンは素材によって硬さが異なり、しなりやすさに違いが生じます。
プラスチック製のしなりやすいフィンは、ボードのコントロールが比較的簡単です。
また、しなりの反発が生じるので、ターン後の伸びも期待できます。
しかし、波のサイズが大きく、パワーがあるコンディションでは、安定性にかけるデメリットも。
グラスファイバーやカーボン製のしなりにくいフィンは、大きな波でもしっかりとホールドしてくれる特徴があります。
ターンの際にも体重移動をダイレクトにフィンに伝えることができるので、力強いターンが可能です。
小波がメインの方や、脚力の弱い女性や子供には、しなりやすいフィンをおすすめします。
大きな波でサーフィンをする方や、本格的なターンをしたい方は、しなりにくいフィンが良いでしょう。
ロングボード用センターフィンおすすめ10選
【CAPTAIN FIN】
CHRISTENSON TRACKER
1万本以上のボードをシェイプし、天才と呼び声の高いクリステンソン。
そのようなクリステンソンがデザインし、大手フィンブランドのキャプテンフィンからリリースしているセンターフィンです。
オールラウンド系のデザインですが、ベースがやや狭め。
スムーズなカットバックと抜群のスピード感をコンセプトに作られている一枚です。
【YEPSURF】
ロングボードフィン
YEPSURFからリリースされている、8インチのセンターフィンです。
フィンの形状はバランスの取れたデザインで、幅広い波のコンディションやスタイルに対応することができます。
大手のフィンブランドではありませんが、グラスファイバー製で、口コミでは作り込みも好評な商品です。
コストパフォーマンスの良いフィンをお探しの方におすすめします。
【CAPTAIN FIN CO.】
JOEL TUDOR PIVOT
ロングボード界の絶対的カリスマ、ジョエルチューダーがデザインしたセンターフィンです。
広いベースと大きなエリアが特徴の、典型的なピボットフィンタイプのデザイン。
グラスファイバー製で硬く、しなりもない仕様になっています。
クラシックロングボードで、ピボットターンやノーズライディングを多用するスタイルの方には間違いのないフィンですよ。
【FCS】
CHRISTENSON LONGBOARD FIN
有名シェイパーのクリステンソンがデザインし、大手フィンブランドのFCSからリリースされているセンターフィンです。
採用されているFCS2システムは、従来のようにフィンスクリューでフィンを止める必要がなく、ワンタッチで着脱ができます。
また、パフォーマンスグラスという、非常に硬度が高い構造になっており、ターンの際のレスポンスが良い点が特徴です。
【FCS】
Hatchet
FCSからリリースされている、グラスファイバー製のピボットフィンです。
FCS2システムを採用しているため、ワンタッチで脱着が可能。
ベース部分は十分な幅と硬さをもたせ、高いドライブ性と安定感を得ることができます。
先端にかけてしなりが出るようにデザインされているため、ターンにも敏感に反応する特徴も。
パフォーマンスグラスという強度の高い素材を使っているため、しなりと耐久性が両立されています。
【FCS】
KELIA MONIZ
ロングボードワールドチャンピオンに輝いた、レディースロングボーダーの憧れの存在、ケリアモニーツ。
そのような彼女がデザインした、ターンに特化したロングボード用センターフィンです。
レイクが大きく、ボード後方に伸びたデザインは、ボトムでのドライブ性や大きなターンにおけるバランスに優れています。
FCS2システムを採用しており、ワンタッチで脱着可能なモデルです。
【FCS】
FATBOY
FCSからリリースされている、FCS2システム搭載のセンターフィンです。
Fatboyはどのようなスタイルに適していると言えます。
広いベースに大きくえぐられたレイクに、ディップが大きく作られているユニークなデザインのフィンです。
これにより、安定性、ドライブ性ともに優れており、さまざまなスタイルに対応することができます。
【Funktion】
ロングボード用センターフィン(FKGFCC-L10-BLK)
ファンクションからリリースされている、ソフトフレックス素材を使用したセンターフィンです。
ナイロン素材にファイバーグラスやカーボンを合わせた素材を使用し、適度な剛性と柔軟なフレックス性をもち合わせています。
これにより、安定していながら、小さな波でもドライブがかけやすくなりました。
また、ソフト素材なので怪我のリスクが少なく、初心者にもおすすめなセンターフィンです。
【SM SunniMix】
センターフィン
SM SunniMixからリリースされている、ソフト素材のピボットフィンです。
広いベースと大きなエリアのデザインのセンターフィンで、安定したライディングが可能。
ソフト素材で小波でのターンでもフレックスが得られ、ドライブ性に優れています。
フィンシステムはフィンスクリューやフィンキーの不要なワンタッチタイプになっており、脱着がしやすいです。
安価で購入することができるため、小波用としてサブで使用することもおすすめ。
【FROW】
ハニカム(N-sbf027-tq)
フロウからリリースされている、7インチのセンターフィンです。
軽量・硬質でありながら、適度なしなりをもったグラスファイバー製のセンターフィン。
7インチという、センターフィンとしては控えめな大きさで、シングルスタビライザー仕様のロングボードでの使用に最適です。
形状も扱いやすいオールラウンドタイプなので、幅広いコンディションにマッチする特徴があります。
大手フィンブランドと比べて安価で購入できるので、最初のセンターフィンとしてもおすすめです。
まとめ
ロングボード用のセンターフィンは、さまざまなコンセプトを持った形状や素材があります。
サーフィンに答えがないように、正直なところ、フィンセッティングにも正解はありません。
ですが、もし選択に迷っている場合は、今回ご紹介した内容を参考にして、フィンの性質を理解してみてくださいね。
あなたにとってお気に入りのフィンが見つかることを願っています。
ロングボード用センターフィンの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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