キジハタは強いヒキを楽しめるだけでなく、食べても美味しい人気のターゲットです。
とりわけ関西方面ではアコウの呼び名で、高級魚としても知られています。
高級という言葉に敷居の高さを感じがちですが、初心者にも扱いやすいタックルも充実してきました。
そこで今回は、釣れる時期(シーズン)やタックルを紹介しながら、釣り方や仕掛けを解説していきます。
これからキジハタゲームを始める方も、参考にして下さい。
- 釣り歴21年
- 年間釣行50日以上
愛知県在住で休日はもっぱら釣りのことばかり。20年前、友人に誘わて行った根魚釣りに魅了され自らタックルを揃えるように。今はエギングとジギングメインで、地元愛知や三重を中心に、福井や富山にも遠征します。デカイカをこよなく愛する3児(0~7歳)の父で、いつか一緒に釣り出来る日を夢見て日々奮闘中。
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目次
キジハタ(アコウ)ってどんな魚?
特徴や生態、食性
ポイント
体全体にオレンジ色の斑点がある
成長が遅く、成長するとオスに性転換する
岩場や根が生息域で、水温が上がると動きが活発になる
甲殻類を好み、ベイトフィッシュも食べる
キジハタはハタの仲間で、成長すると40~50cmほどのサイズになる中型のロックフィッシュです。
体全体にオレンジ色の斑点があり、4年かけて30~40cmに成長し、成長するとオスに性転換する特徴があります。
水温が25度を超えると動きが活発ですが、水温が低い時期は、岩場や根から動きません。
キジハタは口が大きくエビやカニなどの甲殻類を好んで食べ、ベイトフィッシュも丸呑みするフィッシュイーターです。
関西方面ではアコウと呼ばれる高級魚で、キジハタは分からないけどアコウは分かるというアングラーも多くいます。
生息地域
ポイント
西日本を中心に幅広く生息
人工孵化した個体を放流することで、数が増えている<
放流や水温上昇で生息域が広がる
キジハタは、北海道と沖縄を除く全国各地に生息するロックフィッシュです。
特に瀬戸内海を中心とする西日本に多く生息し、人工的に卵を孵化させて放流する取り組みも行われています。
放流によって個体が増えたことで、大阪湾などでの釣果報告が増えてきました。
キジハタは温かい水温を好むので、これまで北~東日本ではあまり馴染みがない魚です。
以前は漁獲高の少ない幻の高級魚でしたが、放流する取り組みや水温上昇で生息地域も広がっています。
平均や最大サイズ(日本記録の大きさ)
ポイント
ハタ科の中型魚で、30~40cmに成長
50cmを超えると大型サイズ
日本記録は65cmサイズ
キジハタはハタ科の中では中型サイズの魚で、成長すると30~40cm前後に成長します。
比較的多く見られるのは30cmクラスで、大型のマハタなどと比べると半分にも満たない大きさです。
50cmを超える大型サイズに成長することもあるキジハタですが、過去には65cmのモンスター級も釣り上げられました。
65cmクラスのキジハタは、滅多に見れないサイズで今でも日本記録となっています。
旬や味
ポイント
旬は6月~9月頃
脂の乗りが良く、上品な白身が絶品
夏のフグと呼ばれている
キジハタはスーパーではあまり見かけることがなく、料亭などに卸されることが多い幻の高級魚と呼ばれています。
水温が上昇する6月から9月の夏に旬を迎える魚で、この時期は脂の乗りが抜群です。
旬に食べる刺身が絶品で、キレイな色をした上品な白身が魚好きには堪りません。
関西では夏のフグとの例えもあり、味には絶対の自信のある魚です。
キジハタは、アングラーでなくとも一度は味わってみたい夏の味覚と言えますね。
キジハタ(アコウ)が釣れる時期(シーズン)
ポイント
6月~9月がベストシーズン
水温25度以上で動きが活発になり、ショアから狙える
産卵期は大型のオスを釣るチャンス
キジハタ釣りは6~9月の夏場がベストシーズンで、良型サイズをショアから狙えます。
冬場など水温の低い時期は沖のボトム付近に潜んで、キジハタは低活性でほとんど住処から動きません。
水温が25度を超えたあたりから動きが活発になり、ショアから狙えるエリアまで接岸してきます。
特に産卵期の7~8月はシャローエリアでの活性化も見られ、2桁釣ることも可能です。
ヒキの強い大型のオスを釣るのであれば、ベストシーズンは夏しかありません。
夏場の釣行でモンスター級を狙うのも、キジハタ釣りの醍醐味ですね。
キジハタ(アコウ)が釣れる時間帯
ポイント
昼間は根や岩場に潜んで釣りにくい
夜と朝マズメ、夕マズメが釣れる時間帯
曇りや小雨の天気は絶好のチャンス<
キジハタは、タイミングが良ければ日中に釣れることもありますが、基本的には夜もしくはマズメが絶好の時間帯です。
昼間は根や岩場の陰に潜んでいることが多く、釣果は必ずしも高くはありません。
ベイトフィッシュが活性化する朝マズメや夕マズメは、小魚を捕食するためにキジハタも活性化します。
特に太陽光が少ない曇りや小雨の時は絶好のチャンスで、手返しの良い釣りでの入れ食いも可能です。
キジハタは警戒心が非常に強い魚なので、活性化する時間帯に竿を出すことが大切ですね。
キジハタ(アコウ)が釣れる釣り場(釣りポイント)と釣るコツ
堤防
ポイント
手軽に楽しめるフィールドだが、混みあう
堤防の際をボトム付近まで探るのがコツ
常夜灯に集まるベイトフィッシュを要チェック
内側より外側が釣れるポイント
キジハタ釣りを最も手軽に楽しめるフィールドで、シーズン中は多くのアングラーで混みあいます。
ライフジャケットなどの安全対策を徹底すれば、子供と一緒にファミリーフィッシングにも適したポイントです。
堤防の際をボトム付近まで探るのが基本的な釣り方ですが、根がかりには注意しなくてはいけません。
また堤防にテトラポッドなどの障害物がある場合は、その周りを集中的に攻めることでキジハタを誘い出せます。
釣行が夜の場合は、常夜灯もキジハタを釣るうえで大切で、常夜灯に集まるベイトフィッシュは必ずチェックしておきたいですね。
キジハタを堤防で狙うには、内側よりも外側がより効果的です。
テトラポッド
ポイント
テトラポッドはキジハタにとって絶好の隠れ家
昼間は誘い出すテクニックが必要だが、マズメ時は自ら動き出す
コツは外側のボトムを丁寧に探る
夜は危険なので避ける
テトラポッド帯は根魚にとって絶好の隠れ家で、テトラが作り出す穴にいつも隠れています。
キジハタも同じで、昼間の時間帯はテトラポッドの際や穴に入ってほとんど動きません。
昼間の釣りではテトラポッドから誘い出すテクニックが必要ですが、マズメ時は自ら動き出すので初心者でも釣りやすくなります。
釣るコツはテトラポッドの外側を狙うことで、ボトムを丁寧に狙うことが大切です。
根がかりを回避しながら、リフト&フォールなどを織り交ぜて良型を狙いたいですね。
テトラポッドは転落リスクのあるポイントのため、夜間は危険なので避けるのが無難です。
磯
ポイント
大型サイズを狙える絶好のフィールド
岩場の際や根の中層からボトムが釣れるレンジ
タダ巻きやリフト&フォールでキジハタを誘う
フィールドに入る時は安全対策をしっかりと
大型のオスを狙える絶好のフィールドで、隠れる岩場が多くエサとなるベイトフィッシュも豊富です。
魚影が濃いことから釣れる期待値が高く、シーズン中の釣果実績は堤防やテトラポッドの比ではありません。
岩場の際や根を中心に、中層からボトムを広範囲に探るのが釣るコツです。
緩急を付けたタダ巻きやリフト&フォールで、リアルベイトを演出します。
磯は時に波を受けるタフなフィールドなので、安全対策を確実に行ってから出向いて下さい。
キジハタの釣れるマズメの時間帯は足元が非常に見えずらいので、特に注意が必要です。
キジハタ(アコウ)釣りの仕掛け!タックルを紹介!
キジハタ釣りは、ワームやハードルアーを使ったルアーフィッシングが一般的です。
エビやカニなどの甲殻類系ワームや、ベイトフィッシュに似せたプラグ系などでターゲットを誘います。
キジハタはヒキが強いのが特徴で、根の潜るキジハタをしっかり引き寄せるパワーを持ったタックルが欠かせません。
ここからはキジハタ釣りにおすすめのタックルを紹介していきます。
ロッド
ポイント
ボトムでの大型サイズ狙いはベイトロッドがおすすめ
シャローエリアで広範囲を探るならスピニングロッドが適している
キジハタ釣りに使うロッドは、魚の大きさやフィールドに合わせて適したモデルを選びます。
ディープエリアのボトム攻略や大型サイズを狙う場合は、パワーのあるベイトロッドが欠かせません。
不慣れな初心者やシャローエリアで広範囲を探る時は、スピニングロッドの出番ですね。
スローテーパーで硬めのモデルがキジハタ釣りには最適で、ロックフィッシュロッドは理想の硬さを持っています。
リール
ポイント
キジハタを引き寄せるパワーのあるベイトリールがおすすめ
ハイギア仕様のモデルを選ぶ
リールには、キジハタを根から強引に引き寄せる十分なパワーが求められます。
特に大型サイズのキジハタは引く力も強大なため、パワーのあるベイトリールがおすすめです。
ベイトリールはスピニングリールよりも太いラインを巻けるので、ボトム攻略には欠かせません。
また糸の巻き取りが早いハイギア仕様のリールを選ぶことも、キジハタ釣りには重要です。
ライン・リーダー
ポイント
ラインは強度があり低伸度のPEラインがおすすめ
リーダーはフロロが良いが、ベイトタックルはナイロンもOK
キジハタ釣りに使うラインは、直線的強度があり低伸度なPEラインがおすすめです。
しかしPEラインは擦れに弱く、その弱点を補うためにショックリーダーを使います。
スピニングタックルはしなやかで適度なハリを持つPEラインを、ベイトタックルはしっかりハリのあるPEラインを選んで下さい。
ショックリーダーは根ズレに強いフロロカーボンがおすすめですが、ベイトタックルならナイロンという選択肢もあります。
ハードルアー(プラグ)
ポイント
ベイトを捕食するキジハタはハードルアーで狙える
ボトムを中心に幅広いレンジに対応
キジハタは、大型サイズになるほどベイトフィッシュを捕食する傾向が強くなる魚です。
そのため青物やシーバスのように、プラグ系のハードルアーで狙うこともできます。
ボトムを中心に幅広いレンジに対応できるのが、ハードルアーの魅力と言っても過言ではありません。
ハードルアーは種類も豊富で、メタルジグやミノーは使いやすく全くの初心者でもエントリーしやすいのがいいですね。
ワーム
ポイント
キジハタ狙いに定番のルアー
リグとの組み合わせで、様々な釣り方を楽しめる
キジハタ用タックルの定番ソフトルアーとして、数多くのワームがリリースされています。
キジハタの好物でもある甲殻類を模したワームは釣果実績も高く、多くのアングラーが愛用中です。
ボトムを攻めることがメインとなるキジハタには、ボトムを取りやすいワームが欠かせません。
様々なリグと組み合わせることで、何通りもの釣り方を楽しめるのもワームの魅力です。
扱いやすいルアーとして、ワームは初心者にもおすすめです。
ジグヘッド
ポイント
ジグヘッドは根がかり回避能力が高い
初心者が扱いやすい
岩場の際や根の付近を攻めるキジハタ釣りは、根がかりを回避する能力の高いジグヘッドが効果的です。
ジグヘッドはフィールドや使い方によって複数の形状から選ぶことが可能で、ハードルアーのようにロストの心配もありません。
フィールドの条件に合わせて最適なウエイトを選択することで、容易にボトムを取ることができます。
タダ巻きやリフト&フォールが基本アクションとなるので、初心者が最も扱いやすいタックルの一つです。
キジハタ(アコウ)の締め方
ポイント
釣ったら活き締めにすることが、鮮度を保つ秘訣
血抜きすることで生臭さを抑え、腐敗を防げる
釣ったキジハタを良い状態で持ち帰るには、活き締めにすることが大切です。
生きているうちに血抜きをすることで、最高の状態を保つことができます。
活き締めはピックなどで魚の脳を締め、刃物を入れて血抜きをするので、初心者にはハードルの高い作業かもしれません。
しかし生臭さを最大限抑え、腐敗を防いで鮮度を保てるので、キジハタ釣りをするなら締め方を覚えておくことをおすすめします。
キジハタ(アコウ)の捌き方
ポイント
基本は三枚おろし
刺身は腹骨と中骨と取り、皮を引く
トゲには注意が必要
キジハタは、刺身で食べても煮付けで食べても美味しい魚で、捌き方をマスターすることで料理の幅が広がります。
基本は三枚おろしで、煮付けにする場合はそのままで、刺身にするなら腹骨を取って皮を引かなくてはいけません。
更に刺身の場合は、毛抜きなどで中骨をしっかり取り除くことも重要です。
キジハタはトゲがあるので、頭を抑える時や体を抑える時には注意する必要があります。
自分で釣ったキジハタを自分で捌いて食べるのは、釣りの醍醐味ですね。
キジハタの食べ方(料理・レシピ)
刺身
鮮度の良いキジハタは刺身にして食べたいと思うのが、日本人の常と言えます。
中でも数日熟成させた刺身は、マイルドで絶品の味わいです。
丁寧に血抜きされたキジハタが必要ですが、流行りの「熟成」を味わうのもいいですね。
煮付け
キジハタの煮付けはお酒や白米にとても合う一品で、関西では料亭の味わいを楽しめる高級料理です。
他の魚と同様に、味付けはご自身の好みで構いません。
煮付けは刺身と並んで人気のメニューで、幻の高級魚を一度は味わいたいですね。
焼き物(塩焼き等)
煮付けや刺身が定番のキジハタですが、実は焼き魚にしても美味しく頂けます。
一夜干しにしたキジハタは、焼き物にすることで酒のつまみにも最適です。
定番の煮付けや刺身とは違う味わいを、一度味わってみて下さい。
蒸し物(酒蒸し等)
ふとした瞬間に食べたくなる酒蒸しは、白身魚が良く合う美味しい蒸し料理です。
鍋やフライパンで手軽にでき、味付けやトッピングはお好みでチョイスできます。
紹興酒を使っての本格的なキジハタの酒蒸しも、是非味わってみたい一品ですね。
鍋
様々な料理を楽しめるキジハタですが、やはり鍋料理を外すことはできません。
水炊きや寄せ鍋は、脂の乗ったキジハタの良い出汁がでる絶品料理です。
白身魚ならではの旨味をとことん味わうのであれば、鍋料理がおすすめです。
まとめ
キジハタは幻の高級魚と呼ばれながらも、初心者でも釣りやすいターゲットです。
様々なルアーでのエントリーが可能で、釣り方も容易に覚えることができます。
初心者の方もお気に入りのタックルで、キジハタ釣りを楽しんで下さい。
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