ハンディGPSおすすめ6選!登山で使いやすい商品を紹介!

登山中に自分の位置を正確に把握することは、遭難対策として非常に有効です。

また、昨今では、スマホで現在地を把握出来るようになりました。

しかし、雨天や雪山など被水や低温でスマホが使えない場合や、位置情報の精度が安定しない場合があります。

そんな山中の過酷な環境でも、自分の位置を正確に把握できるのがハンディGPSです。

各ハンディGPSの特徴と選び方を紹介しますので、参考にしてみて下さい。

ハンディGPSとは

ハンディGPSは、位置情報を取得することに特化した、携帯デジタル端末です。

衛星測位システム(GNSS)は、衛星軌道上の複数のGNSS衛星から信号を受信し、受信者の現在位置を把握できます。

GNSS衛星は日本、欧州、ロシアなど、各国が運用していますが、特にアメリカが運用する物をGPSと呼びます。

GNSSは航空機やカーナビなどに搭載されていますが、小型化、携行可能にしたものがハンディGPSです。

ハンディGPSは、受信した信号を処理し、受信者の現在位置をマップ上に表示します。

見方によってはGPS機能の付いたスマホもハンディGPSと言えますが、専用機は防水性や防寒性、衛星通信機能などが特徴です。

ハンディGPSを使うメリット

使用不能リスクを分散できる

低温環境下の雪山登山では、スマホの電池の減りが早くなったり、温度が低すぎて動作しなくなる場合があります。

スマホ1台に通信と現在地情報を依存していた場合、電池が切れると二つの機能が同時に使用不可となります。

GPS専用端末を持つメリットは、スマホの電池が切れても現在地を把握できる事です。

耐環境性能が高い

ハンディGPSは、過酷な環境下で動作するよう設計されている専用端末です。

低温、防水など各規準をクリアしており、雪山登山や沢登などのハードな山行でも、気兼ねなく持っていける事がメリットになります。

また、耐衝撃性に優れるものも多く、不意に地面や岩の上に落としても破損しない事も大きなメリットです。

グローブを付けたままでも操作できる

スマホをハンディGPS替わりにする際、気を付けたいのが凍傷です。

雪山でスマホを操作する場合、グローブを外す必要が有りますが、長時間外したままにすると、凍傷に罹る懸念が有ります。

一方、ハンディGPSは物理キーが付いている物が多く、冬用の厚いグローブを付けたままでも操作できる点がメリットです。

ハンディGPSを使うデメリット

装備が増える

ハンディGPSを持ち運ぶデメリットの一つは装備が増える事です。

持たない場合と比較すると、数百グラムの差ですが装備重量が増えてしまいます。

トレイルランやクライミングなどの装備を軽量化したい登山スタイルでは、省く装備の候補に挙がってくるのがハンディGPSです。

動作が遅い

ハンディGPSは、内部メモリーやSDカードに地図データを入れて使用します。

現在地を確認する際は地図を読み込み、モニター上に位置情報を表示しますが、スマホと比較すると表示速度が非常に遅く感じます。

吹雪で視界が悪かったり道に迷って焦っている時に、位置情報をすぐ確認できない点が大きなデメリットです。

予備電池を持ち歩く必要がある

長期山行において電子機器の充電は、登山者の関心事項の一つです。

ハンディGPSの電源の種類はモデルによって異なり、リチウムイオンバッテリーまたは乾電池が大半を占めます。

乾電池の場合は電池切れを考慮して、予備の電池を持ち歩く必要がある点がデメリットです。

購入する際は、ハンディGPSの電源もチェックしてみて下さい。

ハンディGPSの選び方

対応GPS衛星

ハンディGPSはアメリカ以外にも、各国のGNSS衛星に対応しています。

例を挙げると、日本の”みちびき”、ロシアの”GLONASS”、欧州の”Galileo”などです。

特に日本国内で使用する場合、みちびきに対応しているかが大きなポイントです。

みちびきは4機体制で運用されており、内3機が常にアジア地域上空に配置されています。

これにより、GPS衛星の信号を補い、深い谷の中や森の中でも正確な位置情報を把握出来ます。

防塵、防水性能

防塵防水性能はIPコードと呼ばれ、IP①②の形で示されます。

①は防塵性能を表し、0~6の7段階で示されます。

②は防水性能を表し0~8の9段階です。

数字が大きいほど、性能が高くなります。

①または②にXが入る場合は、Xの性能を省略し、数字が記載されている性能のみを示しています。

耐衝撃、防寒性能

登山で使用する場合、耐衝撃、防寒性能も気になるポイントです。

MIL-STD-810などの規格は、温度、衝撃などの環境条件を規定しています。

これに準拠している製品は、耐衝撃性や防寒性能を有していると言えます。

また、製品仕様に動作時環境温度の記載があるか、チェックしておくことも重要です。

稼働時間

山中では容易に充電ができない為、連続稼働時間も重要なチェックポイントです。

一般的なハンディGPSの稼働時間は十数時間~百数十時間程度ですが、GPSウォッチで太陽光充電機能の物は数十日稼働する物もあります。

また、電源が乾電池の物は、電池交換すれば即再使用が可能で、予備電池を携帯することで稼働時間を延長できます。

メーカー

現在、ハンディーGPSのメーカーは、GARMINの寡占状態となっています。

GARMINは、コンシューマ向けのハンディーGPSをはじめ、航空、船舶、自動車まであらゆるGPS製品を手掛けているメーカーです。

一方、GPSウォッチの分野ではSUNTOやCASIOなどが候補となります。

価格帯

ハンディGPSの価格はフラグシップ機だと10万円前後、コスパの良いモデルだと4~5万円から購入可能です。

GPSウォッチは多機能、小型、軽量である一方、価格が10万円前後とハンディーのフラグシップ機が買えてしまうくらい高価です。

一方、スマホのGPSアプリを代替すれば、コストはほぼ掛かりません。

ハンディGPSおすすめ6選

メーカー名・製品名

重量

防水,衝撃,防寒性能

対応衛星

バッテリータイプ

GARMIN GPSMAP 67

230g

IPX7,MIL-STD-810準拠

GPS, GLONASS, Galileo, みちびき

内蔵リチウムイオン充電池

GARMIN eTrex 32x

148g

IPX7

GPS, GLONASS, みちびき

2本の単三電池

GARMIN eTrex 22x

148g

IPX7

GPS, GLONASS, みちびき

2本の単三電池

SUUNTO VERTICAL Titanium Solar Canyon

74g

MIL-STD-810H

動作時環境温度:-20~+55℃

GPS, GLONASS, Galileo, みちびき, BEIDOU

内蔵リチウムイオン充電池

GARMIN fenix 7X Pro

89g

10 ATM

GPS, GLONASS, Galileo, みちびき

内臓バッテリー

APPLE iPhone 15 Pro

187 g

IP68

動作時環境温度: 0~35℃

GPS,GLONASS,Galileo,みちびき,BeiDou,NavIC

内蔵リチウムイオン充電池

【GARMIN】
GPSMAP 67i(010-02812-10)

引用:楽天市場

高い防水、耐衝撃、防寒性能と長い稼働時間、各国の衛星に対応したGARMINのフラッグシップハンディGPSです。

アメリカ国防総省制定の米国防衛装備品のための試験規格、MIL-STD-810に準拠しています。

また、最大の特徴はinReach機能を備えており、イリジウム衛星ネットワークを介した双方向テキストメッセージングが可能です。

重量

230g

防水,衝撃,防寒性能

IPX7,MIL-STD-810準拠

対応衛星

GPS,GLONASS,Galileo,みちびき

バッテリータイプ

内蔵リチウムイオン充電池

【GARMIN】
eTrex 32x(010-02257-08)

防水性能はIPX7を謳っており、水深1mに30分間没しても浸水がないことを保証しています。

一方で、防塵性能は保証外となる点に注意が必要です。

本体前面には操作用のスティックが付いており、グローブをした手でも操作可能なデザインになっています。

また、3軸コンパスと気圧高度計を搭載し、位置情報と標高を把握することが可能です。

重量

148g

防水,衝撃,防寒性能

IPX7

対応衛星

GPS,GLONASS,みちびき

バッテリータイプ

2本の単三電池

【GARMIN】
eTrex 22x(010-02256-08)

eTrex 32xから3軸コンパスと気圧高度計を廃して、コスパを重視したモデルです。

外形のデザインはeTrex 32xと同一ですが、カラーリングがブルーとなっています。

スティックにより操作可能な点も32xと同様で、グローブを付けたままでも容易に操作可能です。

より安価なモデルを求める方におすすめのモデルです。

重量

148g

防水,衝撃,防寒性能

IPX7動作時環境温度: -20℃~+55°C

対応衛星

GPS,GLONASS,みちびき

バッテリータイプ

2本の単三電池

【SUUNTO】
VERTICAL Titanium Solar Canyon(SS050861000)

引用:楽天市場

トレイルランなどで、より軽く、ウェアラブルに携行したい方はGPSウォッチも検討してみて下さい。

太陽光充電機能が付いており、最も精度の高い GPS 設定で も85 時間稼働するこのとが可能です。

また、無料の地図をダウンロード可能で、気圧高度、心拍数、カロリー測定など、各種機能を備えています。

重量

74g

防水,衝撃,防寒性能

MIL-STD-810H

動作時環境温度:-20~+55℃

対応衛星

GPS,GLONASS,GALILEO,QZSS,BEIDOU

バッテリータイプ

充電式リチウムイオン バッテリー

【GARMIN】
fenix 7X Pro(010-02778-52)

引用:楽天市場

GNSSマルチバンドに対応している、ウェアラブルGPSウォッチです。

複数のGNSS衛星の信号を最適処理し、現在地を精度よく表示できます。

水深100mの圧力に耐えられる設計となっており、太陽光充電機能、気圧高度計、各種スポーツアプリを備えている点も注目ポイントです。

重量

89g

防水,衝撃,防寒性能

10 ATM

動作時環境温度:-20~+55℃

対応衛星

GPS,GLONASS,Galileo,みちびき

バッテリータイプ

内臓バッテリー

【APPLE】
iPhone 15 Pro(010-02813-13)

引用:Amazon

専用機と比較して、捕捉する衛星の数は遜色有りませんが、最大の違いは低温環境での動作性能です。

また、グローブを付けたままだと操作できない点も考慮が必要となります。

タッチペンを使用する、ベースレイヤーのポケットで温めるなど、工夫すればハンディーGPSとして使用することも可能です。

重量

187 g

防水,衝撃,防寒性能

IP68

動作時環境温度: 0~35℃

対応衛星

GPS,GLONASS,Galileo,みちびき,BeiDou,NavIC

バッテリータイプ

内蔵リチウムイオン充電池

まとめ

ハンディGPSを使用すれば、山中で自分の居場所を把握し、道迷いやホワイトアウトなどの状態から、いち早く脱することが可能です。

今回紹介したハンディGPSを参考にして頂き、自分の求めるスペックのものを探してみて下さい。

紹介アイテム一覧

ハンディGPSの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。

GARMIN
GPSMAP 67i(010-02812-10)
GARMIN
eTrex 32x(010-02257-08)
GARMIN
eTrex 22x(010-02256-08)
SUUNTO
VERTICAL Titanium Solar Canyon(SS050861000)
GARMIN
fenix 7X Pro(010-02778-52)
APPLE
iPhone 15 Pro(010-02813-13)