アメリカナマズの釣り方!仕掛けやタックルも解説!

アメリカナマズは日本国内でも増殖傾向で、気軽に大物が釣れるため昨今人気を集めている釣りのターゲットです。

しかし釣りのターゲットになって日が浅く、釣り方の情報が少ないですが、どのような仕掛けやタックルが適しているのでしょうか。

また、食べても美味しいと言われる魚ですが、食品としてのなじみが薄く、食べる際の疑問もありますよね。

そこで今回は、アメリカナマズについて釣り方やポイントなど、徹底解説します。

アメリカナマズとは

アメリカナマズは、アメリカやカナダ、メキシコに生息するナマズの仲間です。

アメリカナマズは日本での通称で、正式名称はチャネルキャットフィッシュです。

日本では食用や飼育用として持ち込まれたものが逃げ出したり放流され、各地に定着したと言われています。

匂いへの反応が良く、腐肉食性が強い魚で、魚などの死肉を主食とし、生きた魚や昆虫等を捕食することもあります。

幅広い食性に加え、大型になるため在来生物への影響が危惧され、2005年に特定外来生物に指定されました。

釣れた際も生きた状態で持ち出すことは禁止されており、持ち帰る際は絞める必要があります。

一方で大型になること、また食べても美味しいことから、釣りのターゲットとして人気を高めています。

アメリカナマズの生息地!どこで釣れる?

アメリカナマズはブラックバスほど全国に広がっておらず、東北から関西周辺の特定の水域で定着が確認されています。

アメリカナマズ釣りが最も盛り上がっているのは、茨城県の霞ケ浦水系でしょう。

土浦周辺のバスアングラーが外道として釣ることも多く、個体数の多さがうかがえます。

周辺の釣具店でもアメリカナマズ釣り用品が充実しており、利根川や外浪逆浦も釣りポイントとして知られています。

関西圏でも一部定着が確認され、琵琶湖でも捕獲されニュースになりました。

琵琶湖では駆除され根絶した噂もありますが、瀬田川周辺では現在でも釣果が聞こえてきます。

他にも阿武隈川水系、宮川水系、矢作川水系などでも定着していて、釣りポイントになっています。

アメリカナマズが釣れる時期

アメリカナマズは北米原産の魚なので、比較的低水温に強く、日本の気候にも適応性が高いです。

アメリカナマズ釣りが最も活発な霞ケ浦水系を参考にすると、ほぼ通年で釣果が聞こえます。

ただし時期によって活性は変わり、釣りやすい時期とそうでない時期はあります。

水温が低くなる冬の時期は、水温が安定しやすい深い場所に移動するため、おかっぱりでは釣れないことも多いでしょう。

おかっぱりであれば、水温が10度以上ある4月~11月末頃までが釣りやすいです。

また、夏の暑い時期になると、30cm程度の比較的小さい個体が活発になります。

小型のアメリカナマズは動くものも積極的に捕食する傾向があるので、ルアーで釣るなら暑い時期が狙い目になります。

アメリカナマズの釣り方!仕掛けやタックルを紹介

アメリカナマズを釣る際、大きく分けて2種類の仕掛けで狙うことができます。

それぞれ用意する道具が違うので、アメリカナマズを狙うのに必要な仕掛けやタックルを解説します。

ルアー釣り

バスやシーバスのルアーフィッシングで、外道として釣れることからも分かる通り、アメリカナマズをルアーで釣ることも可能です。

ただし、アメリカナマズは腐肉食性が強いため、餌釣りに比べると釣りにくく、釣れるシチュエーションも限定されます。

生きた餌を狙う高活性な個体をターゲットに釣りますが、生きた餌を狙う個体は比較的若い個体が多いです。

若い個体は夏から秋にかけて活発になるので、ルアーなら温かい時期が釣りやすいでしょう。

使用するルアーはワーム、クランク、スピナーベイト、バイブレーションなどで、比較的小さなサイズのものがおすすめです。

タックルは基本的にバスのものと同じで、小さい個体を中心に使うならフィネスタックルがいいでしょう。

エサ釣り

アメリカナマズは匂いへの反応がいいので、匂いの強いを使った餌釣りが最も効率よく釣ることができます。

仕掛けはぶっこみ仕掛けや吸い込み仕掛け、ウキ釣り仕掛けなどで狙うことができますが、釣りやすいのは吸い込み仕掛けです。

アメリカナマズは成長するとボトム付近で餌を探すことが多くなるので、吸い込み仕掛けやぶっこみ仕掛けがコンスタントに釣れます。

タックルも特別なものは必要なく、ルアータックルを代用するか、ちょい投げ釣り用のタックルを用意しましょう。

使用する餌は専用餌もありますし、イカや魚の切り身などスーパーで手に入るものや、汁系ワームでも代用可能です。

アメリカナマズのよくある質問

アメリカナマズはまだ釣りのターゲットとしてなじみがなく、特徴や食べ方などの疑問も多いでしょう。

アメリカナマズを釣る際に気になる、よくある質問にお答えします。

アメリカナマズと日本ナマズの違いは?

日本に元々生息するナマズ(ニホンナマズ)とアメリカナマズは、同じナマズの仲間ですが、いくつか違いがあります。

どちらも匂いの反応がいい魚で、ヒゲを触覚にして餌を探しますが、ヒゲの数がニホンナマズは成魚で4本、アメリカナマズは8本です。

また尾びれの形状も違い、ニホンナマズはうちわのような丸い形で、アメリカナマズはV字になっています。

これはアメリカナマズが回遊性が高いためで、効率よく泳げることで省エネ化し、大型化しやすいことにも起因すると言われています。

他にも性質的な違いとして、ニホンナマズの方がやや獰猛で、アメリカナマズのほうが広い水域を好むことなどがあります。

アメリカナマズの体長!最大サイズはどれくらい?

アメリカナマズは平均60cm程度の魚ですが、日本では巨大化しやすい傾向があります。

80cm台が釣れることも珍しくなく、JGFAのオールタックル部門における記録では、90cmが釣れた記録が残っています。

また、過去に93cmが釣れてニュースになった例もあり、日本の淡水域で狙える魚の中では大型の魚です。

世界に目を向けると、アメリカナマズであると認められたものでは約132cm、未確認では147cmの情報もあります。

比較的長寿の魚でもあるので、移入されてから歴史の浅い日本ではまだ成長し大型化する可能性も高いでしょう。

基準を満たしたタックルで、日本記録を狙ってみるのにもおすすめの魚と言えます。

アメリカナマズは飼育できる?特定外来生物?

特定外来生物とは、特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律により、流通や飼育が制限された動植物のことです。

釣れた場合も生きた状態で持ち歩くことは制限されており、飼育することはできません。

特定外来生物の飼育は原則禁止されており、特別な理由がある場合に限り、飼養等が許可されます。

具体的には、学術研究、展示、教育、生業の維持等の目的での飼養等が認められるため、趣味で飼育では許可されません。

川などで捕獲した場合も持ち帰りは禁止なので、お子さんが誤って持ち帰った場合などは、適切に処理しましょう。

アメリカナマズの稚魚は販売されている?

アメリカナマズはかつて観賞魚として流通していたこともありますが、特定外来生物に指定されたので、店頭で売られることはありません。

稀に他魚種と誤認されたもの等がネット通販等で販売された例を耳にしますが、それらを購入し飼養した場合も規制の対象となります。

当然無許可で販売流通させた場合も違法となるため、アメリカナマズであることが疑われる稚魚や卵も流通させないようにしましょう。

アメリカナマズの締め方や血抜き方法は?

アメリカナマズを食べる場合、通常の魚と同じ締め方、血抜きの仕方が推奨されます。

アメリカナマズの頭は固い骨に守られているので、脳締めする際は滑らないよう注意が必要しましょう。

大型になると簡単に貫通できないので、頭を叩いて気絶させるか、無理に脳締めしなくても問題ありません。

血抜きはエラの内側の上下をハサミでカットし、ストリンガーに繋いでしばらく川に浸けておきましょう。

あまり大きく切断すると、川の水の匂いが身に移ることがあるので、最低限の血抜きで十分です。

処理する際は、トゲをカットしておくと作業しやすくなるので、先にカットしておくといいでしょう。

アメリカナマズに寄生虫はいる?

魚には寄生虫が付き物で、釣った魚を食べる際には警戒するに越したことはありません。

特に、アメリカナマズに限らず淡水性の魚には、高確率で危険な寄生虫が付いていると考えたほうがいいでしょう。

淡水魚に寄生する寄生虫の中でも警戒するべきなのが、顎口虫です。

顎口虫はプランクトンを介して魚に寄生し、幼虫になると魚の筋肉に寄生します。

寄生した魚の身を人間が食べることで人間にも寄生し、内臓や皮膚下、時に脳にも寄生することがある恐ろしい寄生虫です。

アメリカナマズに限らず、淡水域で釣れた魚は、適切に処理して十分加熱して食べるようにしましょう。

アメリカナマズの身の色は何色?

アメリカナマズは白身の魚ですが、捌いてみると身の色はさまざまです。

基本的にはやや濁りのある白身で、タラの切り身などに似たきれいな身の色をしています。

特にそこまで大きくないサイズのアメリカナマズは、こういった色をしていることが多いでしょう。

大型になるとやや赤褐色が掛かり、サーモンまではいかないものの、鯛やブリのように若干赤みがかったものがいます。

アメリカナマズはどんな味?

アメリカナマズは元々食用として持ち込まれた歴史がある通り、食用にも適した魚です。

実際、アメリカナマズの身の味はかなりたんぱくで、強いうまみなどはなく、ウナギに近い食味です。

適切に処理して皮を剥いで調理すれば、ウナギよりもクセがないほどで、非常に食べやすい味をしています。

身質はしっかりしていて崩れにくく、魚と鶏ささみの中間のような印象を持つでしょう。

逆に言えば変な特徴がない味なので、調理方法が幅広く、美味しく食べられるので、食材としては優れている魚と言えます。

アメリカナマズの食べ方は?刺身でも食べられる?

アメリカナマズはクセのない味で身質がしっかりしているので、幅広い料理に適しています。

脂身の少ない魚なので、揚げ物との相性が非常によく、てんぷらやフライ、から揚げ、バターで揚げ焼きにしたムニエルもおすすめです。

適切に処理すれば身に臭みは少ないので、ニンニクやショウガ、香草は少な目にするといいでしょう。

ウナギのようにたんぱくな味なので、焼く場合は漬け焼きにするか、かば焼きにするのがおすすめです。

汁物に入れる場合は、あまり強い出汁は出ないので、お吸い物のように上品な味と相性がいいでしょう。

一部で刺身も食べられますが、それらは寄生虫の心配がない養殖物を使っているので、釣れた魚の場合は生食は危険です。

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