ドライバーにはさまざまなロフト角がありますが、その中でも近年増えてきたのが9度や9.5度のドライバーです。
一般的にロフト角が小さいと難しいイメージがありますが、最近では初心者向けの低ロフトドライバーも増えてきました。
そこで今回は、幅広いゴルファーが使える「9度ドライバー」にスポットを当てていきます。
初心者が9度ドライバーを選ぶ上でのポイントや、9度ドライバーを使うメリット、デメリットはどんな点があるのでしょうか。
それと合わせて、おすすめの9度・9.5度のドライバーも数多く紹介していきます。
9度ドライバーを使うメリット
風の抵抗を受けない
ドライバーは、ロフト角が大きくなるほど高弾道になり上下スピン量が増えるので、風の抵抗を受けやすくなります。
そのため、適正スピン量を超えてしまうと、吹き上がりや失速する原因となってしまうのです。
一方、9度ドライバーは打ち出し角が低く、低スピン・低弾道となるので、風の抵抗を受けにくい強いボールを打つことができます。
ランが出る
上にも書いた通り、ロフト角が小さくなると上下スピン量が減るので、バックスピンもかかりにくくなります。
そのため、スピン量の多いボールよりも落ちた時の転がりがよくなり、ランを稼ぐことができるのです。
キャリーが同じ距離であれば、よりランを出せる9度ドライバーの方が飛距離を伸ばすことができます。
9度ドライバーを使うデメリット
キャリーが落ちる場合もある
一般的に、ロフト角が小さくなるほど打ち出し角も低くなり、より飛距離が伸びると言われています。
しかし、ヘッドスピードが足りていない場合、スピン量が少なすぎて飛距離が落ちてしまう場合もあるのです。
そのため、ヘッドスピードや力に合ったロフト角を選ぶことが、キャリーを伸ばす上で重要となってきます。
曲がりやすくなる
一般的に、ロフト角が小さくなると上下スピンは減りますが、代わりに左右スピンが顕著に出る傾向にあります。
つまり、上下スピンが減るほど左右スピンは強くかかりやすくなるので、スライスしやすい人や初心者は注意が必要です。
左右スピン量が多いと、少しのミスでも大きくスライスしやすくなるため、弾道が安定しない原因となってしまいます。
9度ドライバーの選び方
ヘッドスピード
ロフト角を選ぶ上でヘッドスピードはとても重要なので、自分のヘッドスピードをよく知っておく必要があります。
一般的に、9度ドライバーは48キロ以上のヘッドスピードがある人向けのクラブと言われています。
ただ、ヘッドスピードが48キロ以上あったとしても、ボールが左右にブレやすい人は注意が必要です。
9度ドライバーは左右スピンが出やすくなるので、少しの打点のズレでも大きく曲がりやすくなってしまうのです。
そのため、ヘッドスピードだけではなく、ミート率やスイングなどを考慮して選ぶといいでしょう。
シャフト
シャフトには「硬さ」「長さ」「調子」があり、ヘッドスピードやミート率で選ぶと良いとされています。
硬さは6種類、長さは、短尺の43インチ~長尺の47インチ以上とかなりの幅がありますが、平均的な長さは45.5インチ前後です。
シャフトが柔らかく長いと、しなりが強くなるのでヘッドスピードは上がりますが、ミート率が下がります。
一方、シャフトが硬く短くなるとヘッドスピードが落ちるのですが、ミート率が上がるので方向性は安定します。
ヘッドスピードとミート率が飛距離アップのポイントとなるので、両方のバランスを見て選ぶことが大切です。
メーカー
ドライバーはクラブの花形ということもあり、販売しているメーカーは数多くあります。
その中でもキャロウェイは、世界最大のクラブメーカーで、日本のツアー選手にも愛用者が多いのが特徴です。
また、テーラーメイドは幅広い層に合わせたドライバーを作っているので、年齢、性別問わず使えるクラブを販売しています。
他にも1人1人に合わせたクラブを提供するピンや、プロ仕様のモデルが多いタイトリスト、日本の老舗メーカーのダンロップなど。
どのメーカーも高性能なクラブばかりなので、機能だけにこだわらず、デザインや振り心地などを重視して選ぶのもおすすめです。
価格帯
一般的に、大手クラブメーカーのドライバーの最新モデルの価格は、7~10万円程度が主流です。
この価格は、最新テクノロジーと高品質素材を使い、開発費用や製造コストがかかるため、仕方のないことだと言えます。
しかし、そうは言っても安い買い物ではないので、なるべくリーズナブルに買いたいという人には中古品がおすすめです。
ドライバーはクラブの中でも特に買い替えが激しいクラブなので、少し前のモデルや使用状態が良いものも多い傾向にあります。
状態にもよりますが、2~3年前のモデルであれば5万円前後で購入できるため、コストを大きく抑えることが可能です。
ただ、ドライバーは年々性能が向上しているので、あまり昔のモデルを買ってしまうと物足りなく感じる場合もあり注意が必要です。
9度ドライバーおすすめ10選
メーカー・製品名 | ヘッド体積 | フレックス | シャフト長さ |
---|---|---|---|
キャロウェイ MAVRIK ドライバー | 460cc | R~S | 45.5、45.75インチ |
キャロウェイ EPIC MAX LSドライバー | 460cc | SR、S | 45.5、45.75インチ |
テーラーメイド M5 ドライバー | 460cc | R~X | 45.75インチ |
テーラーメイド ステルス プラス ドライバー | 460cc | R~S | 45.25、45.75インチ |
タイトリスト TS2 | 460cc | R~S | 45、45.5インチ |
ピン G425 MAX ドライバー | 460cc | R~X | 45.25~46インチ |
ヨネックス EZONE GT 425 ドライバー | 425cc | SR、S | 45.75インチ |
ダンロップ ゼクシオ12 ドライバー | 460cc | R2~S | 45.75インチ |
コブラ スピードゾーン エクストリーム | 460cc | R~S | 45.25インチ |
ブリヂストン B2 ドライバー | 460cc | R~S | 45.25インチ |
【キャロウェイ】
MAVRIK ドライバー
高強度、軽量素材のチタンを使いAIがデザインした「FLASHフェースSS20」と呼ばれるフェースが特徴です。
それにより、フェースのどこに当たっても、インパクトの力をボールに乗せられる作りになっています。
クラウンにカーボン素材、ソール後方部分にウェイトを配置することでつかまりの良さを実現。
安定した弾道とつかまりの良さで、初心者にも扱いやすいクラブとなっています。
ヘッド体積 | 460cc |
---|---|
フレックス | R~S |
シャフト長さ | 45.5、45.75インチ |
【キャロウェイ】
EPIC MAX LSドライバー
人気シリーズのエピックの3作目で、LSという名前の通り、低スピンで飛ばせるドライバーとなっています。
上記のマーヴェリックと同様に「FLASHフェースSS20」を搭載して、どこに当たってもボール初速が落ちない仕組みに。
ヘッド後方部に調整可能なウェイトが配置されているので、好みの弾道に変えることも可能です。
ヘッド体積 | 460cc |
---|---|
フレックス | SR、S |
シャフト長さ | 45.5、45.75インチ |
【テーラーメイド】
M5(DW-JJI01)
M3の後継モデルとなっており、上級者向けだった前作よりも、幅広いゴルファーが扱いやすいドライバーとなっています。
「スピードインジェクション」と呼ばれる技術で、フェースの反発係数を極限まで高めました。
打ち出し角が高く低スピンの弾道を飛ばせるのと、ミスの際の曲がりが少ないので、初心者にもおすすめのドライバーです。
ヘッド体積 | 460cc |
---|---|
フレックス | R~X |
シャフト長さ | 45.75インチ |
【テーラーメイド】
ステルス プラス ドライバー(DW-CCU83)
カーボンフェースで人気のステルスシリーズの中でも、こちらは中級者~上級者向けモデルとなっています。
ソールに配置された「スライディングウェイト」で、ウェイトを左右に調整することにより、好みの弾道に変えることが可能です。
カーボンフェースによるたわみとウェイト機能により、まっすぐな強弾道を打ち出せて飛距離を追求できる1本です。
ヘッド体積 | 460cc |
---|---|
フレックス | R~S |
シャフト長さ | 45.25、45.75インチ |
【タイトリスト】
TS2(637RTS5S95)
上級者向けのイメージが強いタイトリストですが、こちらはミスに強く、まっすぐ飛距離を伸ばせるドライバーとなっています。
上下の慣性モーメントをアップさせることで、ダフりやトップ気味のボールでも適正スピン量で打ち出せる仕組みに。
ロフト角が8.5度~10.5度まであるので、より低弾道を求める人にも最適の1本となっています。
ヘッド体積 | 460cc |
---|---|
フレックス | R~S |
シャフト長さ | 45、45.5インチ |
【ピン】
G425 MAX ドライバー
メーカー史上最大の慣性モーメントで、ブレずに飛距離が出るドライバーとなっています。
また、ヘッド後方にある3種類のウェイト位置により、自分好みの弾道に気軽に調整が可能です。
芯がズレてもまっすぐ飛ばせるので、弾道が安定しない初心者でも安心して使用することができます。
ヘッド体積 | 460cc |
---|---|
フレックス | R~X |
シャフト長さ | 45.25~46インチ |
【ヨネックス】
EZONE GT 425 ドライバー(3GTW-1N2F)
ヘッド後方に8gのウェイトが配置された、425ccの小ぶりなヘッドとなっており、操作性に優れたドライバーです。
ヘッド外周に「サイドウォール」と呼ばれる壁を作ることで、インパクトの際のヘッドのブレを抑えて弾き返すような強弾道を実現。
力強い弾道と操作性の高さで、飛距離と方向性の両方を兼ね備えたバランスの良い1本となっています。
ヘッド体積 | 425cc |
---|---|
フレックス | SR、S |
シャフト長さ | 45.75インチ |
【ダンロップ】
ゼクシオ12 ドライバー
「リバウンドフレーム」という4段階のヘッド構造で、どこに当たってもフェースが大きくたわみ、反発力をアップさせます。
また、ウイング状の溝をヘッドに付けることにより、遠心力でのヘッドのブレを抑制して振り抜きやすさを向上。
ミスへの寛容さがありながら、中弾道、低スピンで飛ばせるクラブとなっており、幅広い層が使えるクラブとなっています。
ヘッド体積 | 460cc |
---|---|
フレックス | R2~S |
シャフト長さ | 45.75インチ |
【コブラ】
スピードゾーン エクストリーム
大きめのヘッドと高い慣性モーメントで、とにかく曲がらずまっすぐ飛ばせるドライバーとなっています。
ヘッド表面をカーボンで覆い、出た余剰重量をソールに配置することで、安定した低重心ヘッドを実現。
さらに「インフィニティフェース」を搭載することで、フェース全体をミスに強く飛距離を伸ばせる作りにしました。
ヘッド体積 | 460cc |
---|---|
フレックス | R~S |
シャフト長さ | 45.25インチ |
【ブリヂストン】
B2 ドライバー(2DLB1W )
2019年に発売されたJGRの後継モデルとなっており、ミスに強くつかまるボールで万人受けする作りになっています。
「ニューサスペンションコア」という反発エリアを拡大する技術により、どこに当たっても初速が落ちないボールを打ち出せます。
クラウン内部に入った溝で初速を上げて、トゥのパワーリブとヒールのウェイトにより、つかまりの良さを実現しました。
ヘッド体積 | 460cc |
---|---|
フレックス | R~S |
シャフト長さ | 45.25インチ |
まとめ
9度ドライバーは限られた人が使うことしかできないと思われがちですが、必ずしもそうとは限りません。
自分の弾道やスイングを知った上で選べば、より飛距離を伸ばす手助けとなってくれるでしょう。
9度ドライバーの購入で失敗しないために、各ショッピングサイトのレビューもしっかり確認して自分にピッタリなモノを見つけましょう。
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